無症状での埋伏智歯抜歯の必要性につきまして

相談者: Wendさん (30歳:女性)
投稿日時:2015-03-16 11:13:23
はじめまして。
お世話になります。


掲題の通りですが、無症状で完全に埋まっている親知らずを抜歯する必要性が本当にあるのかお伺いさせて頂けないでしょうか。

私は30年間1度も虫歯になったことはなく、歯並びかみ合わせなどの問題が生じたことも1度もありません。
毎年年に3回は定期検診、クリーニングに行き、状態は良いと言われています。


お世話になっていた先生がいなくなってしまい、先日新しい先生に定期検診をお願いしたところ、妊娠の予定が将来的にあるのであれば若いうちに親知らずを抜いた方が良いと薦められました。

親知らずは片側の上と下に生えており、どちらも完全に埋まっています。
下側は水平に生えています。
レントゲンで見る限り埋まっている歯の周りに空間などはありませんでした。


親知らず周りの症状も何もないのに、なぜ、いきなり抜歯を薦められるのか理解できませんでした。
理由を聞いても多くの場合そうしているとあしらわれてしまい、先生に不信感を持っています。

こちらで調べると、歯並びに悪影響がある場合や虫歯になる可能性、感染の可能性がある場合に抜歯を薦めているように理解しましたが、下記についてご教授頂けないでしょうか。


1. 親知らずが生えてから10年程度経ちますが、これから歯並びに影響が出てくる可能性はどのくらい高いのでしょうか。
素人考えでは、既に生えきってると思うのでこれ以上他の歯を圧迫するようなことはないと感じるのですが、、


2. 完全に埋まっている状態で虫歯になり得るのでしょうか。
菌やプラークなど入り込む余地がないように思うのですが、歯茎や骨の中に入り込めるほどの大きさということでしょうか。



個人的にはなんの症状もなく、自分の歯を守るためにずっと努力をしてきたのに、高いお金を払って痛い思いをして抜歯し、抜歯後のトラブルに怯え苦しまなくてはならないなんて悲しいので、抜歯をしないリスクが無視できないほどに高いのだという事を納得したいのです。

お手数をおかけして申し訳ありませんがどうぞよろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-03-16 17:52:40
んん…。

どの程度の完全埋伏なのかにもよりますので、Wend さん個人に対してと言うよりは「一般的に」と言う事で回答させていただきます。


妊娠の予定が将来的にあるのであれば若いうちに親知らずを抜いた方が良いと薦められました。

担当の先生に同意です。


妊娠により、レントゲン麻酔抗生剤などの薬剤に対し(妊婦さん自身の不安と言う問題も含めて)使用できない時期や期間があります。

親知らずの腫れや痛みなどはいつ起きるか解らない事も多く、また、妊娠によるホルモンバランスの変化でそのリスクは高くなるものと考えます。

なので、我々歯科医師としては「少しでもリスクを減らしてあげたい」と考えるので「妊娠前に親知らずは抜いておいた方が良い」と言う発言をする事が多いと思います。


悪い意味で言えば「抜きたくなければ抜かなくてもいいけど、妊娠中に腫れたり痛くなっても僕らは何もできないから、それは自己責任と言う事で理解しておいてね」と言う事です。


なので、Wend さんが「妊娠による智歯周囲炎のリスク」と「抜歯のリスク」を考えたうえで判断されて良いのではないでしょうか。
(それでも個人的には妊娠前に抜かれる事をお勧めしますが…)

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-03-16 18:20:59
Wendさん、こんにちは

親知らずを抜くか抜かないかは歯科医療界の中でも意見が分かれるところです。


症状のない親知らずに関してはWendさんが一生を全うするまでの間で悪影響がなく過ごすことができたら結果的に「抜く必要はなくてよかった」ということになるでしょう。

ただ、女性の場合は妊娠ということを考えなければなりません。

櫻井先生も回答しているように妊娠することで女性ホルモンが増加し歯周病や親知らずの炎症が起きてします可能性もあるでしょう。

このことを考えておかなければなりませんね。



>1. 親知らずが生えてから10年程度経ちますが、これから歯並びに影響が出てくる可能性はどのくらい高いのでしょうか。
>素人考えでは、既に生えきってると思うのでこれ以上他の歯を圧迫するようなことはないと感じるのですが、、

「親知らずが歯並びにどの程度影響を与えるか」についてはわかりません。



>2. 完全に埋まっている状態で虫歯になり得るのでしょうか。
>菌やプラークなど入り込む余地がないように思うのですが、歯茎や骨の中に入り込めるほどの大きさということでしょうか。

我々が言う完全に埋まっている状態というのは歯肉に埋まっているということではなく骨の中に完全に埋まっている状態を言います。

完全に骨の中に埋まって状態の親知らずは症状を起こす可能性は低いです。

しかし歯肉の下に親知らずがある状態というのはいわゆるポケットが存在して感染源になりうると思います。



>個人的にはなんの症状もなく、自分の歯を守るためにずっと努力をしてきたのに、高いお金を払って痛い思いをして抜歯し、抜歯後のトラブルに怯え苦しまなくてはならないなんて悲しいので、抜歯をしないリスクが無視できないほどに高いのだという事を納得したいのです。

親知らずを抜歯するということは当然リスクを伴います。

しかし私の意見は今までご自分の歯を守るために努力してきたからこそ、何の役にも立たない親知らずは抜歯すべきだと思います。


また、私が以前大学の口腔外科に在籍していた時の話ですが親知らずを放置していたために亡くなられた患者さんを経験しております。

親知らずを抜歯するリスクと将来起こりうるそのようなリスクを考えて抜歯するかしないかを決めてください。


参考になれば幸いです。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: Wendさん
返信日時:2015-03-16 23:42:00
櫻井先生、畑田先生、

お忙しいところご返信頂きましてありがとうございました。


>親知らずの腫れや痛みなどはいつ起きるか解らない事も多く、また、妊娠によるホルモンバランスの変化でそのリスクは高くなるものと考えます。
>櫻井先生も回答しているように妊娠することで女性ホルモンが増加し歯周病や親知らずの炎症が起きてします可能性もあるでしょう。

ずっとお世話になっていた先生から、適切なブラッシングや定期的なクリーニングを定期的に実施することにより、歯周病や虫歯同様、親しらず周辺の腫れや痛みも防ぐことが出来ると聞いていました。

通常時はブラッシング等で親しらずの痛み・腫れを予防することが出来ると理解していますが、妊娠中は予防手だてが一切ない、またはホルモンバランスの変化による口内環境の悪化に対して有効でないということなのでしょうか?

リスクを減らすことが抜歯でしか実現できないのであれば非常に残念ですが、例えば、通常時以上に丁寧なブラッシングだったり、短いスパンでの定期健診だったり、(見かけただけの知識なので正しいかわかりませんが)フッ素配合の歯磨き剤を使ったり、乳酸菌LS1だったりなど、、
そういったものが有効なのであれば、私はつわりでどんなに気持ち悪くても上記方法を徹底する方を選びたいと思ってしまいます。。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2015-03-17 15:47:12
妊娠中は予防手だてが一切ない、またはホルモンバランスの変化による口内環境の悪化に対して有効でないということなのでしょうか?

エストロゲンの分泌を防げるわけではりません。
しかし、妊娠中は予防の手立てが無いわけではありません。
絶対的な細菌数を減らす事が出来れば発症のリスクは下がります。


>短いスパンでの定期健診だったり

自費でのクリーニングと言う事ですよね。
保険適応だと問題になりますが、自費であればよろしいのではないでしょうか?

参考:経産省プレスリリース
http://www.meti.go.jp/press/2014/01/20150113005/20150113005-1.pdf


>私はつわりでどんなに気持ち悪くても上記方法を徹底する方を選びたいと思ってしまいます。。

そこまで思われているのであれば強制する事は出来ませんね。
(自己責任と言う事をご理解いただいていればよろしいのではないでしょうか)

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2015-03-17 22:56:24
親知らず歯肉から一部分だけ顔を出している状態だと、どんなに頑張ってブラッシングをしても磨けない部位が存在する事が多いです。
(特に歯肉に埋まっている部分の歯の歯冠部と歯肉の間)

他の歯の状態などがわからないので断言はできませんが、自分がもしwendさんの立場なら迷わず抜歯している可能性が高いような気がします。

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タイトル 無症状での埋伏智歯抜歯の必要性につきまして
質問者 Wendさん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:8番(第三大臼歯、親知らず)
親知らずの抜歯
水平埋伏知歯(横向きに骨に埋まった親知らず)
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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