歯科衛生士の個人活動について

相談者: りり。さん (26歳:女性)
投稿日時:2015-05-22 01:17:19
歯科衛生士の個人活動について教えてください。

3年ほど歯科衛生士として開業医で勤務していました。
ノイローゼになり休職や転職をして復帰すれば体調を崩す…ということを繰り返し、今は歯科とは関わりのないことをしています。

衛生士の勉強も楽しく仕事自体が嫌いなわけではなかったので、今でもなにか歯科に関わりたいなと思うのです。

同じく元衛生士の友人が、非営利でボランティアでなら保育園などで保健指導をしたり出来ると教えてくれたのですが、本当でしょうか?

衛生士は医師の指示の元…と思い込んでいたので、その発想はありませんでした!


・どこにも所属せずに、指導媒体を用意して個人で保健指導を行っていいのか?
・保健だよりのようなフリーペーパーを無料配布しても良いのか?
・フリーランスの歯科衛生士は他の衛生士となにが違うのか?


全てでなくてもいいので教えていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-05-22 05:12:16
今回 歯科衛生士法が改定され27年4月から施行されました。
概要は以下の通りです。


第2条第1項
歯科医師の直接の指導の下に」を「歯科医師の指導の下に」「女子」を「者」とそれぞれ改められた。

第13条第5項
 「歯科衛生士は、その業務を行うに当たっては、歯科医師その他の歯科医療関係者との緊密な連携を図り、適正な歯科医療の確保に努めなければならない。」 の条文が新設

今回の改訂で、直接 がなくなったので、その場に歯科医師がいなくても、あらかじめ、歯科医師等と緊密な連携を取っていればOKということです。
 

実は、以前、厚生労働省に対し保健所等で検診時にフッ素塗布歯石除去の可否を歯科医師に確認し、後日、歯科衛生士単独でフッ素塗布等をおこなっているのは、歯科衛生法違反ではないかと問い合わせしたことがあります。

当時は違法との見解で、その場に必ず歯科医師がいなくてはならない事を都道府県に再度指導し、適正な運用を指示するとの回答を得ました。。
 
今回の改訂は、前記の状況を追認し、フッ素塗布時等には事前の指示があれば必ず歯科医師がいる必要はないことを意味する物です。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002i2md-att/2r9852000002i31p.pdf


従って、歯科衛生士単独の医療行為を認めるための改訂ではありません。
 
ただし、従前から、業務でなければ歯科衛生士単独の活動は認められています。
報酬を伴うと業務と見なされると思います。

3人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-05-22 11:55:34
りり。さん、こんにちは。

今回の法改正は、訪問介護の現場が法律とそぐわないようになってしまったため、現場に合わせるための改正です。

つまり訪問介護では、歯科医師の訪問診察の後、歯科医師の指示のもと、歯科衛生士単独で訪問介護を行っても良いと言う意味です。

あくまでも、歯科医師の診察がなされていることと、その歯科医師の指示に従って指導などの医療行為を行うことが必要です。

ボランティアであっても、同じことです。

歯科衛生士単独や、歯科医師と密接な関係を取っているだけでは認められません。



>・どこにも所属せずに指導媒体を用意して個人で保健指導を行っていいのか?

いけません。


>・保健だよりのようなフリーペーパーを無料配布しても良いのか?

内容によって変わります。
一般的なことだけ書かれているのなら、おそらく大丈夫だと思います。
個別の相談を記載するとダメだと思います。


>・フリーランスの歯科衛生士は他の衛生士となにが違うのか?

フリーランスにもいろいろなタイプがあります。

1)複数のの歯科医院と契約して、契約した歯科医師の指示のもと専門的な診療を行います。

2)契約した歯科医院にて、その契約した歯科医院の歯科衛生士や歯科医師に対して教育などの指導を行います。

3)契約した歯科医院の診療体制の構築や経営の相談の助言をします。

4)講演会や書籍、雑誌の執筆をします。

5)上記の内容を複合的に行う。

5人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2015-05-22 16:02:29
こんにちは。

概ね法的な事柄については、三浦先生・小牧先生がお書きになっている通りと思います。

気になるのは、例えば公けの大勢の人を対照にした保健指導などの場や、あるいは複数の歯科医院などとの契約先を持つフリーランスでの立場に就けたとしたらとすると。。。


>フリーランスの歯科衛生士は他の衛生士となにが違うのか?

やはり自分の技術に対する評価。
そして行った事への結果が伴わなければなりません。
それらの知識・技術習得に対する投資(例えば専門書を買ったり、講演会やセミナーに行くための費用などetc...)も必須と思います。

また、紹介などで勝手に仕事が転がり込んではきません。

なので自分個人での営業活動が必要ですので、その営業能力や直接診療に関係のないコミュニケーション能力も問われるところではないでしょうか。


> ノイローゼになり休職や転職をして復帰すれば体調を崩す…ということを繰り返し

これは一医院や一病院の内勤であればそれぞれ対処法も違うなれど何とはなくその対応が想像できるのですが、もし先のような相当数の人を受け持つか、複数の契約先を持つ責任が発生する立場になった場合、過去のような事は以前以上にまず許されない状況になると想像されます。

何故そのように体調を崩す事を繰り返すのかなどもよくお考えになってから始めなければならないかも知れません。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りり。さん
返信日時:2015-05-28 00:29:44
先生方、お忙しい中回答ありがとうございます。
とても参考になりました!



タイトル 歯科衛生士の個人活動について
質問者 りり。さん
地域 非公開
年齢 26歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 衛生士関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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