虫歯治療後にインレーやレジンによる封鎖はしないといけませんか

相談者: はにまるさん (36歳:男性)
投稿日時:2015-10-01 21:42:24
通常、レジン充填インレーが必要な程の穴が空いた場合、薬(色々あると思いますが)などを詰め、蓋をすると思うのですが、薬だけを定期的に交換(詰め直す)していくという方法はどうなのでしょうか?

蓋をしなければ経過の観察や薬の交換も容易にできると思います。

経年で剥がれ落ちてはいきますが、二次カリエス等を防げると思います。

保険治療として問題等はありますか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-10-02 08:26:38
ご相談ありがとうございます。

>薬だけを定期的に交換(詰め直す)していくという方法はどうなのでしょうか?
>蓋をしなければ経過の観察や薬の交換も容易にできると思います。

ご希望の目的には叶っているかもしれません。



>経年で剥がれ落ちてはいきますが、二次カリエス等を防げると思います。

むし歯になる原因を突き止めておかないと、それだけでは防げません。



保険治療として問題等はありますか?

それは一時的な応急処置です。
保険であろうと医療ですから、治癒を目的としない行為は好ましくありません。

治療の目的は、しっかり正常に噛める機能の回復です。
一時しのぎをずっと続けるのではなく、機能回復迄を目標としている時に医療と言えるからです。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-10-02 09:41:41
はにまる さん、こんにちは

>薬だけを定期的に交換(詰め直す)していくという方法はどうなのでしょうか?

どのくらいの間隔を想定しているのでしょうか?
また、突然取れてしまったときはどうしますか?


>蓋をしなければ経過の観察や薬の交換も容易にできると思います。

その代わり、再発や進行もしやすくなるでしょう。


>経年で剥がれ落ちてはいきますが、二次カリエス等を防げると思います。

どのくらいの間隔を想定しているかわかりませんが、期間が長ければ逆に二次カリエスが増えるように思います(治療を完了していないので二次カリエスとは言わないかもしれませんが)。


保険治療として問題等はありますか?

保険治療では、最終的な治療をする前提で仮詰めはありますが、最終的な治療をしない前提なら保険適用にはならないと思います。

回答 回答3
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2015-10-02 11:19:02
仮蓋だと封鎖性が確実でなく、容易に細菌の侵入を許してしまうような気がします。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: はにまるさん
返信日時:2015-10-02 12:50:11
>むし歯になる原因を突き止めておかないと、それだけでは防げません。

充填物レジン)の収縮によって発生する場合であれば、薬だけのほうが封鎖が容易に行えると思うのですが。


>仮蓋だと封鎖性が確実でなく、容易に細菌の侵入を許してしまうような気がします。

レジンの素材自体に抗菌・殺菌の効果等が含まれているのであれば、
別だと思うのですが。


>治療の目的は、しっかり正常に噛める機能の回復です。

一時しのぎをずっと続けるのではなく、機能回復迄を目標としている時に医療と言えるからです。


>保険治療では、最終的な治療をする前提で仮詰めはありますが、最終的な治療をしない前提なら保険適用にはならないと思います。

医師側の考える機能回復や治療の定義が患者側としては疑問に思うところです。

レジンで治療を行っても、将来的にカリエスの発生や破損の可能性はさけられないのであれば、どのくらいの期間をもって治療完了ということになるのでしょうか。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2015-10-02 20:33:04
西山です

「疾病」と「障害」という考え方があります.


「疾病」とは症状が固定しておらず,現在進行形で進んでいる状態のことです.
細菌感染炎症が生じていたり,がん細胞によって周囲の組織が破壊されているような状態です.

これらの症状に対しては進行を止める対応をする必要があり,これを「医療モデル」といいます.

虫歯でいうと,虫歯関連細菌の感染によって脱灰が進行している状態に対して,細菌を除去して露出した象牙質を保護することです.



「障害」は疾病が治癒した後に生じた状態であり,固定化されたものです.
例えば糖尿病などで足が壊死したために切断した後の状態です.

これに対しては患者の生活の質がどの程度低下しているか,患者がどうなることを望んでいるのかによって車いすであったり,松葉づえであったり,義足であったりを選択して対応します.


先ほどのむし歯でたとえると,細菌除去を行った象牙質を保護したが,歯には穴が開いたままという状態ですね.

穴に食べ物が挟まって食べにくく,これによって生活の質が低下しているのであれば,もとのような形態に回復するための「処置」を行うことになります.
方法はいろいろですね.

また,重度の歯周病のために,炎症を止めるには抜歯しか手段がなかったとすると,抜歯後の歯がない状態になります.
これについてもどの程度困っているのかとか,経済的な理由から取り外しの入れ歯にしたりインプラントにしたりと,いろいろな方法があります.



以上のことを踏まえると,虫歯に対する細菌の除去がきちんとできていて,露出した象牙質をきちんと封鎖するなど2次感染を抑える対応ができていれば,この時点で「医療モデル」としては治療は終了です.

その後の状態に対して不便さがなければそのままで過ごしてもよいと思いますし,不便であればそれに対する対応をしてもらえばよいと思います.その方法は様々でしょう.


いずれにせよ,これらのことを患者がきちんと理解して,そのうえで自分から対応を選択するのであれば医療者がとやかく言うことはなくなると思います.

ただし,保険の範囲内で対応できるか否か,自分の選択を受けてくれる歯科医師を選べるのかということについては別問題でしょう.

2人の専門家がこの回答を支持しています  



タイトル 虫歯治療後にインレーやレジンによる封鎖はしないといけませんか
質問者 はにまるさん
地域 非公開
年齢 36歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
詰め物、インレーその他
う蝕関連
補綴関連
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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