詰め物を交換してからの咬合痛、MTA覆髄法は適応されるか?

相談者: ビオさん (41歳:女性)
投稿日時:2015-11-04 19:37:26
左上6番の咬合通について

数か月前、ハイブリッドセラミックを入れ替えました。
その直後から、噛んだ時のみ、びりっとした痛みを内側の一部分に感じるところがあります。
(歯全体が痛いというよりは、一部の神経にあたっているという感じです。)

この何か月間、何度かかみ合わせを調節していただきましたが、それでもなお、噛んだ時の痛みは続きました。


詰め物に問題があった可能性も考え、いまはいったんそれを取り外し、仮歯で様子をみています。
以前よりは、だいぶ痛みは軽減されましたが、それでもまだ少し、噛んだ時に痛みがある場所があります。

レントゲンも、何度も取ってみていただきましたが、膿、虫歯などもなく、特に問題ないようです。
しかし、これ以上、咬合痛が続くようであれば、あとは神経を取るしかないと言われています。
でも、神経に異常がないというのであれば、私としては、できれば取りたくありません。。。

調べていくと、MTA覆髄法という治療法があるのを知りました。私のような症状にも適応されるでしょうか?



現在の状態をまとめますと

@咬合痛のみ。
普段、何もしていないときは、痛みは一切ありません。

Aレントゲンでは異常なし。

B先日、セラミックを入れる前提で、かなり削りました。
数日間、温水痛がありましたが、しみ止め塗布後、今はだいぶ落ち着いています。


ちなみに、MTAが有効かもしれないという可能性にかけて、この治療法を行っている歯科医院を探しているのですが、私の住んでいる地域で探すと、なかなか検索にはひっかかりません。

大学病院にだめもとでMTA覆髄法をやっているか電話して聞いてみたところ、「やっている」ということでしたが、この治療法は「保険外」とこちらの掲示板で読んでおりましたので、電話を切ってから、少々疑問に思いました。

大学病院で、保険外でMTAってできるのでしょうか?
それとも、保険内でやっているということなのでしょうか?


以上、質問ばかりですみません。
ご回答いただければ嬉しく思います。
よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-11-05 01:21:51
大学病院でも自費治療は出来ますよ。

結局臨床機関であるだけでなく教育、研究機関でもありますから、そういう材料を無料で使用する様なケースもあると聞いたこともあります。

MTAが適応なのかや、その神経が残せるものなのかはここでは判断はつきませんが、個人的な感覚としては残せそうな感じはします。

痛みも無くなり、神経も残せるといいですね。
お大事にどうぞ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ビオさん
返信日時:2015-11-05 20:08:04
渡辺先生、ご返信ありがとうございます。
神経を残せそうな感じとお聞きし、少しほっとしております。


いくつか質問があるのですが、よろしいでしょうか?

@痛かったものや過敏だったものが、軽減されてくる場合、可能性として、神経が死んでいる方向に向かっている。
そうなると、結局、抜髄しかないと、どこかで読みました。

私の場合、原因不明の咬合痛が5月からずっとあり、そして、2週間ほど前、セラミックを入れるため、かなり削ってから、4日前にしみ止めを塗布していただくまでの10日間ほどは、温水痛すら発症しておりました。
(しみ止めを塗っていただいた翌日から少しずつ改善しており、今現在は、少ししみる程度です。)


これは、しみ止めが効いていると考えるべきなのか。
(神経の改善の余地あり?)
それとも、神経が死んでいく方向に向かっているために、過敏性が薄れてきているのか。
その判断には、どのような方法があるのでしょうか?



Aまた、このような患者の場合、先生方でしたら、次は、どのような治療法を取られますか?

担当の先生からは、痛いのであればもう神経を取るしかないと言われてしまっているのですが、神経に異常がないのであれば、できれば取りたくありません。
取ってしまったら二度と戻らないものですので、そうなる前に、なにか方法はないものかと思っているところです。。。

自分にできることとして、ふとしたときに噛みしめり、歯どうしがあたることはないよう、圧迫を避けた生活をするようにはしています。


よろしくお願いいたします。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-11-06 01:49:05
だいぶネット相談でお答えするには難しい内容になるのですが、まず神経を抜く基準について、これは先生によってかなりばらつきがあります。

極端な例をあげれば、被せ物をする=神経は抜く という先生もいれば、生きてる神経は抜かない という先生もいます。
私は後者にあたるので、「個人的な感覚としては残せそうな感じ」とコメントはしましたが極端で少数派ということになりますから、問題もあると思います。

予測として、あるいは一般論としてお答えしているつもりでもあるのですが、このご質問に対する回答は実際に担当される先生に聞くのが正確ですね。



次に痛みについてですが、これは研究論文でも、実際の神経の細胞の状況と患者が訴える痛みの相関関係については不正確であると結論づけられていると思います。

つまり痛みの感じ方は個人差などが大きく、治療方針を決定するのにはあまりアテにならない と理解して頂いて多分大丈夫です。


とはいえ教科書的な目安でいえば冷刺激に対する一過性の痛みは神経が保存可能な可能性が高く、それが温熱痛だったり持続性の痛みになっていくほど神経の状況が悪く、抜くべきと言われていますし、目安としてそれなりの科学的根拠はあるかと思います。

ただ個人的な実感としてはそれを真に受ける必要もないかなと感じるところではありますが、ビオさんの場合少なくとも一時的には温水痛が出ていたとのことですし、経過も長く悪い歯質もきちんと取り除き、クラウンによる刺激の封鎖もきちんとされているとのご判断ですから、神経を抜くべきと言われても仕方ない面もあるかと思います。

咬合痛に関しては神経の問題とも限りませんので、噛み合わせの調整の問題や、クラウンの接着不良の問題なども考えられます→で、一時的に過敏な状態に陥っていたという解釈も十分出来ますが一方で、レントゲンには初期の変化はまず写ってきません)



そして自分ならどうするか、というご質問に対して、それを聞かれても上述の理由であまり参考にはならないと思いますが・・

まず感染歯質が残っていないか、う蝕検知液を使ってよく確認し、あればマイクロスコープで見ながら削っていきます。
削る際にはそこを削れば神経が出てしまいそう、という箇所は島状に残して、周囲から十分に削っていきます。

いよいよ危険かもという段階では可能なら予めラバーダムもして、最終的に神経を露出させるか、症状や年齢等参考に敢えてごく僅かに感染歯質を残して露出させないことを優先する場合もあります。


神経が露出すれば神経そのものがマイクロスコープ下で観察することができますので、触った感じや出血の様子、うまく見えれば血管の様子なども見えますからそういった情報を参考に、端的に言えば「活きがいい」ように見えればMTAセメントを使って神経が残せる可能性が非常に高いと判断します。

あと場合によっては、神経が露出した時点では神経が死んでいる(壊死している)状態を確信できても、更に少し削っていくと「活きのいい」部分が出てくる場合もあるので、その部位や患者さんの希望や年齢によっては部分的に保存を試みる場合もあります。

こういった考えで治療をしてきて後で神経が死んできてしまったようなトラブルも自分の場合は数えるほどですし、チャンスがあれば残したいという気持ちで自分の場合はそのように行っています。



ただこういう少し行き過ぎたチャレンジをすることで悪い面もあって、後に神経処置が必要になった場合に少し困難になる(神経管が防御反応で非常に狭くなる)リスクもあります。

神経処置も初回治療であれば慎重に、専門医レベルの配慮で行う限りにおいては成功率は非常に高い訳で、逆にMTAセメントの操作は少しコツがあって慣れなども必要ですし、治療費の問題もあるでしょうし、何を優先するかは神経が同じ状況であったとしてもケースバイケースということで良いのではないでしょうか。



ご自身で注意することはあまりありませんが、一応刺激のあることは避けておいて「安静」は心がけておかれた方がいいでしょうね。

あくまでも文面からの印象で無責任な想像をすれば、神経の処置をというよりもきちんと隙間なく被せてしまうことさえ出来ればじきに症状もなくなりそうな感じもしないでもないです。


ポイントとしては多分、神経を抜くにしても抜かないにしても、あるいは多少の誘発痛がしばらく残ったとしても、それが信頼できる先生にして貰えたかどうかではないでしょうか・・。

ご質問の回答にはなっていないかもしれませんが、納得のいく治療方針が見つかるといいですね。




タイトル 詰め物を交換してからの咬合痛、MTA覆髄法は適応されるか?
質問者 ビオさん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯の痛み その他
噛み合わせに関するトラブル
MTA
覆髄・覆罩(覆ずい・覆とう)
回答者




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