歯磨き粉に含まれる発ガン性物質

相談者: YNYNさん (30歳:男性)
投稿日時:2016-04-01 06:04:33
先生方のご意見をお聞かせください。

歯磨き粉に含まれる発ガン性物質の経口吸収と粘膜吸収による危険性について、どのようにお考えでしょうか?


特にスキンケア用品や化粧品で議論されている話題ですが、経皮吸収されるかどうかが争点となっています。

しかし歯磨き粉の場合、1日3回、365日、ずっと使い続けるものであり、経口吸収と粘膜吸収の度合いは経皮吸収とは比べ物にならないとされています。

複合的な要因の結果、ガンになるならないは人それぞれでしょう。

ただ、歯磨き粉に含まれる発ガン性物質がその要因の一部になる可能性はあるのでしょうか?

主にパラベン、ラウリル硫酸Na、サッカリンNa、IPMPなどが含まれています。

先生方の見解をお教えいただけると幸いです。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-04-01 10:59:56
気にしたことありませんね。
 

気になるのであれば歯磨き粉使わなければいいですよ。

はっきり言えば、歯磨き粉に虫歯歯周病予防に関しての期待するほどの薬効はありません。

歯ブラシで汚れ(プラーク・食べカス)を落とす方がよっぽど重要です。
 
おだいじに

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回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-04-01 11:36:56
こんにちは。

ガンになるかならないかですが、口腔癌に関してはそういう微量で低刺激のものよりももっと重要視される発ガン因子というものが別にありますから各大学の口腔外科のサイトを見られて勉強されたらよいと思います。


遠隔的な癌の因子になるかどうかは、どちらかといえばそういうことをあまり気にされないほうが健康にはよいように思う人は多いでしょう。


安全基準をクリアして添加されているものに対して一々気にして生活することがどれだけ健康に役立つのかはわかっていないでしょう。

ただ、それらを大きな問題と捉えて商品を開発し販売する隙間産業も多くありますからそれはそれで経済が回るのでよいことになっているようです。


歯磨き粉は使用しなくても問題ない食生活をされていて口唇閉鎖が獲得できていて質のよい唾液で常に自浄され続けていれば歯磨き自体不要かもしれないですが、そういう人は現代社会にはまずいませんよね。
歯ブラシで機械的に擦って除去するだけで社会生活上も健康上も問題ないならばそれはそれでよいでしょう。

通常はお口を白くさわやかに健康に保つために、質のよい歯磨き粉を少しだけつけてしっかり磨きのこしがないように毎日最低1回は磨くことを継続しても健康にとって大きな問題になることはないでしょうし、社会生活上悪いものではないですね。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: YNYNさん
返信日時:2016-04-05 17:17:41
お二人ともありがとうございます。

とりわけ気にしているわけではなく、神経質になるとそのストレスのほうが害があるということも理解しています。

ただ、発ガン性が確認されている物質が歯磨き粉に含まれているのは事実なので、それをどう捉えているのか伺いたく質問しました。

学会に出るような話でもないのでしょうか。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2016-04-05 18:47:22
>発ガン性が確認されている物質が歯磨き粉に含まれているのは事実なので、

まずパラベンなんですが、発がん物質であるというエビデンスありますか?

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2016-04-05 23:49:36
YNYN さん、こんばんは。

発がん性というのは、なかなか難しい問題なのですよね。

基本的に私のスタンスとしては、癌になるリスクが「確実視」されている、あるいは「世間一般で」発がんリスクが高いと捉えられていない限り、自分の理念や生活の質を軸に考えてでどの程度必要なものか見分ければ良いと思います。
つまり、個人の価値観の問題となってきます。


歯磨き粉は、これほど世界で多く使われているのに、タバコのように「やめましょう」という話にならない。
この事実だけでも、発がんリスクは高くないと捉えることができます。


このような内容の質問ですので、ご存じであろうと思いますが、
去年、WHOに属するIARCという機関が、"Red Meat (これ良い日本語訳が無いんですよね…)" と "Processed Meat(加工肉)" を発がん性物質(その可能性がある、または否定できない)のリストに加えた事は耳に新しいと思います。

Red Meat はカテゴリが少し低いですが、加工肉に関してはタバコや紫外線と同じグループ1に分類されています。


スキンケアや歯磨き粉どころか、我々が日常食べている食物でさえ発がん物質に分類されているという事です。
おそらく、火を通した食べ物を食べる頻度の方が、歯を磨く頻度よりは高いですよね。
食べても無いのに、歯を磨く人はそうはいないと思いますので…


基本的に肉は加熱すればPoly-aromatic hydrocarbon (PAH) という発がん性物質が生じます。
しかし、加熱しないで食べるというのも、食あたりなど感染症のリスクが高まります。


他の先生も回答しているように、歯磨き粉無しでもしっかり磨けば虫歯になりません。

何事も、バランスが大切ですよね。

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2016-04-06 00:45:24
12歳の永久歯虫歯の数は、1990年頃は平均4.3本でしたが、2014年には平均0.9本まで激減しています。
(文部科学省 学校保健統計調査 2015年度版より)

これはライフスタイルの変化も影響していると思いますが、ほとんどの歯磨き粉フッ化物が配合されるようになったことも大きな理由の一つとして考えられています。

個人単位で見た場合、歯磨き粉を使う必要が無い人もいると思いますが、集団として見た場合はフッ化物配合歯磨き粉の使用はリスクよりもメリットの方が遥かに大きいと個人的には考えています。

フッ化物自体の虫歯予防効果は20〜30%程度ですので、これだけで完全に虫歯を予防することはできませんが、ブラッシングや食餌指導と違って誰でも使うだけで恩恵を得られるというのがポイントです。


なお、歯磨き粉の普及に伴い虫歯は激減しましたが、がん患者の数は増えていないという事実も把握しておくべきかと思います。

(がん患者の総数は増えていますが、それは高齢者が増えたからであって、同年代で比較<年齢調整>するとがん罹患率は若干減少しています。
まぁ、がんには様々な要因があるので、これを歯磨き粉の安全性の根拠にすることはできませんけどね)

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回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2016-04-06 01:36:09
田尾先生もふれられている歯磨き粉に入っているフッ素にも反対派の方はいらっしゃいますね。
世間の中でフッ素や歯磨き粉に反対派の方は例え数が少なくてもHPなどでご自分の考えをアピールすることが多いのでないでしょうか?

逆に肯定派あるいは無関心派はわざわざHPを作ってまでアピールしないので世間には反対派のHPの方が多くなり反対派の意見が良く目につくのではないかと思います。


当院でも何名かのフッ素に反対派の患者さんはいます。
一応自分の意見は伝えますが中々人の考えを変えるほど時間もやる気も能力もないのでそのままになっています。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: YNYNさん
返信日時:2016-04-07 06:28:11
先生方ありがとうございます。

効果とリスクを天秤にかけて、自分に合った取捨選択をしていくことが大事だと思っているので、その上で先生方の見解を知ることができたのは非常に有意義なことです。

なお、森川先生のおっしゃっているエビデンスについてですが、何を言わんとされているかはよく分かります。

しかし、これは一般人の質問であって、正直なところ、専門家ではないので限度があります。

"パラベンの化学形態物質は特に乳がんを引き起こす懸念があり、米国食品医薬品局によると、パラベンの危険性は低いものの、体内に蓄積される可能性が高いとされている。
また、厚生労働省の旧表示指定成分である。"

私が調べたのはこの程度ですが、米国食品医薬品局や厚生労働省には何の根拠もなかったのでしょうか。


エビデンスがあることが肯定の根拠になるとしても、エビデンスがないことは否定の根拠になるのでしょうか。
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2016-04-07 09:07:20
>パラベンの化学形態物質は特に乳がんを引き起こす懸念があり、米国食品医薬品局によると、パラベンの危険性は低いものの、体内に蓄積される可能性が高いとされている。

乳ガンを引き起こす懸念があると言っているのはごく一部の研究者で信頼性は低いです。
こういった信頼性の低いものを信じていると何も食べられなくなります。

あと、FDA(米国食品医薬品局)はパラベンの発がん性を認めてません。
ですので、蓄積されてもガンになるとは言ってません。



大原則なのですが、

パラケルススの「すべての物質は有毒である。毒でないものは何もない。適切な用量が毒と薬を区別する」

これを考えないと生きていけないです。


毒性がある=使用しないほうがよい などと考えたら何も食べられず、何も飲めません。

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回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2016-04-07 09:23:56
>効果とリスクを天秤にかけて

先に書いたように歯磨き粉に限っていえば、大した効果ありませんから、リスクが気になれば使わなければいいですよ。

なんでもそうですが、今の科学では問題ないて思われていても未来でその意見が覆ることもあります。


水も歯磨き粉もテレビのイメージ戦略(CG)にあたかも効果があるような刷り込みされているだけだと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: YNYNさん
返信日時:2016-04-07 20:12:48
お二人ともありがとうございます。

おっしゃる通りだと思います。

ただ、0か100かでは考えられません。

安藤先生がおっしゃるように、適度に、適切に選んでいきたいと思っています。

しかし、研究結果の信頼性が高いかどうか、米国食品医薬品局や厚生労働省がどういう意図で懸念を示したのか、一般人にはなかなか見極めようがありません。

なので、こういう場で教えていただけるのは大変ありがたいことです。



タイトル 歯磨き粉に含まれる発ガン性物質
質問者 YNYNさん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 歯磨きに関する疑問
口腔外科関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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