抜歯矯正では口腔前庭は必然的に広がるのでしょうか?
相談者:
mataさん (23歳:男性)
投稿日時:2016-03-29 19:39:28
回答1
番町デンタルクリニック(千代田区三番町)の吉田です。
回答日時:2016-03-30 15:04:23
抜歯矯正によって起こる弊害のひとつにアーチが狭くなるということがあります。
また抜歯することによって、アンカレッジロス(前歯を後ろに引くことによって生じる奥歯の前方への移動)が生じ、奥歯が前に移動することで咬合高径が低くなることが考えられます。
また上の前歯を後ろに引くために、歯が起き上がって、傾斜が90度に近くなってきます。
これによって、今までより下の前歯が上の前歯の裏に強く当たるようになるために、反射的に顎を後ろに下げざるを得なくなる(歯根膜反射)ことがおきます
顎の後退とアーチが狭くなること、咬合高径の低下によって舌を置くスペースが必然的に狭くなります。
敏感な方や、もともとかみ合わせが低かった方だと、今までより口の中が狭くなったことで下を含むほとんどの口腔周囲筋の緊張しやすくなります。
狭いためにすべての筋肉がちじこまります。
したがって、このような方の場合は口腔前提が広がりやすくなることはあまり無いと思います。
しかし、ケースバイケースで、もともと緊張が起こりにくい方や咬合高径が十分である人の場合はアーチが小さくなることで前庭部が広がるかもしれません。
抜歯矯正等で却って緊張が強くなってしまった場合は、咬筋等の口腔周囲の筋肉の緊張を取り除くために、矯正もしくは補綴治療によって臼歯部を含むかみ合わせを全体的に高くしたり、抜歯スペースを元に戻す矯正などをしてアーチを広げたりして、口を閉じたときの口の中の体積を広くしてやるような治療を顎顔面周囲筋の緊張を取り除きながら行うこともあります。
お口の中に十分な体積が出来ることによって、舌が前方に位置しやすくなり、舌が奥に入っていたときのような顎と舌を含む顎顔面の筋肉の緊張が取れやすくなるため、口輪筋の緊張も取れやすくなると思います。
いずれにしても患者さんによってケースバイケースで、必ずしも必然的に広がるとはいえないというのが答えだと思います。
また抜歯することによって、アンカレッジロス(前歯を後ろに引くことによって生じる奥歯の前方への移動)が生じ、奥歯が前に移動することで咬合高径が低くなることが考えられます。
また上の前歯を後ろに引くために、歯が起き上がって、傾斜が90度に近くなってきます。
これによって、今までより下の前歯が上の前歯の裏に強く当たるようになるために、反射的に顎を後ろに下げざるを得なくなる(歯根膜反射)ことがおきます
顎の後退とアーチが狭くなること、咬合高径の低下によって舌を置くスペースが必然的に狭くなります。
敏感な方や、もともとかみ合わせが低かった方だと、今までより口の中が狭くなったことで下を含むほとんどの口腔周囲筋の緊張しやすくなります。
狭いためにすべての筋肉がちじこまります。
したがって、このような方の場合は口腔前提が広がりやすくなることはあまり無いと思います。
しかし、ケースバイケースで、もともと緊張が起こりにくい方や咬合高径が十分である人の場合はアーチが小さくなることで前庭部が広がるかもしれません。
抜歯矯正等で却って緊張が強くなってしまった場合は、咬筋等の口腔周囲の筋肉の緊張を取り除くために、矯正もしくは補綴治療によって臼歯部を含むかみ合わせを全体的に高くしたり、抜歯スペースを元に戻す矯正などをしてアーチを広げたりして、口を閉じたときの口の中の体積を広くしてやるような治療を顎顔面周囲筋の緊張を取り除きながら行うこともあります。
お口の中に十分な体積が出来ることによって、舌が前方に位置しやすくなり、舌が奥に入っていたときのような顎と舌を含む顎顔面の筋肉の緊張が取れやすくなるため、口輪筋の緊張も取れやすくなると思います。
いずれにしても患者さんによってケースバイケースで、必ずしも必然的に広がるとはいえないというのが答えだと思います。
相談者からの返信
相談者:
mataさん
返信日時:2016-03-30 20:27:17
吉田先生、詳細に回答頂きありがとうございます。
再度質問なのですが、唇と歯との距離は出っ歯の人ほど短いものなのでしょうか。
それとも先天的なものがあり、人それぞれ違うものなのでしょうか。
私は両顎前突により抜歯矯正したのですが、ブラケットを外して以降上唇と歯の間に空気がたまっているような、唇が重い違和感があり、なかなか慣れることができません。
私はこの違和感の原因は口腔前庭が広くなったことにあるような気がします。
担当医に聞きましてもそのような症状の方は今までいなかったとのことで困っています。
何か良い改善策などはあるのでしょうか。
質問がまとまっておらず申し訳ありませんが、アドバイスよろしくお願いします。
再度質問なのですが、唇と歯との距離は出っ歯の人ほど短いものなのでしょうか。
それとも先天的なものがあり、人それぞれ違うものなのでしょうか。
私は両顎前突により抜歯矯正したのですが、ブラケットを外して以降上唇と歯の間に空気がたまっているような、唇が重い違和感があり、なかなか慣れることができません。
私はこの違和感の原因は口腔前庭が広くなったことにあるような気がします。
担当医に聞きましてもそのような症状の方は今までいなかったとのことで困っています。
何か良い改善策などはあるのでしょうか。
質問がまとまっておらず申し訳ありませんが、アドバイスよろしくお願いします。
回答2
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-03-31 10:15:52
こんにちは。
両顎前突の方は後輪筋が元々弱い方が多いですから歯を引っ込めてしまうと口のしまりどころが変わってくるので、そういう感覚になるのかもしれないなと思いつつ拝読しました。
後輪筋の力を計測する器械もあるのでそれで計測してもらってもよいかもしれませんが、パタカラなど後輪筋を鍛える器具がありますから歯の位置と後輪筋のバランスを変える努力をされたらよいかもしれませんね。
矯正歯科の先生にご相談されれば色々なことをご存知だと思います。
両顎前突の方は後輪筋が元々弱い方が多いですから歯を引っ込めてしまうと口のしまりどころが変わってくるので、そういう感覚になるのかもしれないなと思いつつ拝読しました。
後輪筋の力を計測する器械もあるのでそれで計測してもらってもよいかもしれませんが、パタカラなど後輪筋を鍛える器具がありますから歯の位置と後輪筋のバランスを変える努力をされたらよいかもしれませんね。
矯正歯科の先生にご相談されれば色々なことをご存知だと思います。
相談者からの返信
相談者:
mataさん
返信日時:2016-04-04 23:26:14
Dr,ふなちゃん先生、回答いただきありがとうございます。
そして返信が遅れてしまい申し訳ありません。
確かに私は唇が比較的厚く、口輪筋が弱い可能性があるのでこれから毎日訓練をしたいと思います。
後こういう類の違和感の悩みは矯正歯科の専門なのでしょうか。
現在の主治医は今までの症例でそのような違和感は経験したことがなく、改善策などアドバイスのしようがないというスタンスです。
なのでどちらかというと私の心理的な問題だと考えているようです。
他の矯正歯科に相談に行っても同じような対応をされるのではないかと不安なのですが、どちらに行けば私の口の中の状態を見て、的確なアドバイスをして頂けるのでしょうか。
以上の事を再度お聞きしたく、ご回答願います。
そして返信が遅れてしまい申し訳ありません。
確かに私は唇が比較的厚く、口輪筋が弱い可能性があるのでこれから毎日訓練をしたいと思います。
後こういう類の違和感の悩みは矯正歯科の専門なのでしょうか。
現在の主治医は今までの症例でそのような違和感は経験したことがなく、改善策などアドバイスのしようがないというスタンスです。
なのでどちらかというと私の心理的な問題だと考えているようです。
他の矯正歯科に相談に行っても同じような対応をされるのではないかと不安なのですが、どちらに行けば私の口の中の状態を見て、的確なアドバイスをして頂けるのでしょうか。
以上の事を再度お聞きしたく、ご回答願います。
回答3
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-04-10 14:24:28
こんにちは。
機械的に歯を動かして保定して終了という矯正治療をしている医院ではなくMFTなども併用して口腔周囲筋とのバランスを考えて日々治療と研鑽を積んでいる矯正歯科の先生もおられますから、MFTを検索ワードとして探されると一緒に考えて効果的と思われる改善法を指導してくれる医院が見つかる可能性が高くなるように思います。
矯正治療は歯を動かせれば矯正治療をしたということになりますから
考え方もアプローチ法も多種多様です。
心身症と判断されて精神科や心療内科を紹介される場合もあるかもしれませんがそこに回答はないかもしれません。
もちろん、投薬や他のアプローチ法であまり気にしなくても済むようにはできるかもしれません。
機械的に歯を動かして保定して終了という矯正治療をしている医院ではなくMFTなども併用して口腔周囲筋とのバランスを考えて日々治療と研鑽を積んでいる矯正歯科の先生もおられますから、MFTを検索ワードとして探されると一緒に考えて効果的と思われる改善法を指導してくれる医院が見つかる可能性が高くなるように思います。
矯正治療は歯を動かせれば矯正治療をしたということになりますから
考え方もアプローチ法も多種多様です。
心身症と判断されて精神科や心療内科を紹介される場合もあるかもしれませんがそこに回答はないかもしれません。
もちろん、投薬や他のアプローチ法であまり気にしなくても済むようにはできるかもしれません。
タイトル | 抜歯矯正では口腔前庭は必然的に広がるのでしょうか? |
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質問者 | mataさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 23歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯列矯正の治療法 歯列矯正のトラブル 上顎前突(出っ歯) 下顎前突(受け口) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。