歯根保存か抜歯後インプラントか

相談者: 悩める患者さん (50歳:女性)
投稿日時:2016-05-05 14:53:40
初めまして。
よろしくお願いします。

右上第二小臼歯再根管治療保険)をして一年近くになりますが叩くとまだ微かに違和感があります。
痛みはありません。

担当医師はまだしばらく様子を見るつもりのようですが最終的には違和感が取れなくても、そのままかぶせものをするとのことてす。



そこで、別の歯内療法専門医のセカンドオピニオンを仰いだところ残っている歯が薄く短く、ひびもあって骨も溶けており、エクストルージョンも必要になってくるので、自費根管治療をしても予後はあまり期待できない、抜歯インプラントが最善だろうとのことです。

なるだけ歯を残したいと、歯内療法専門医を訪ねましたがこれ以上無理に歯を残すことにこだわらないほうがいいのでしょうか。

インプラントを受け入れるなら、手術はインプラント専門医か口腔外科のある歯科で受けたいという気持ちもあります。
(初めてのインプラントで分からないことが多く不安です)
ただ、残りの歯についてはできるだけ保存したいので、今後は歯内療法専門医の先生に長く見てもらいたいです。

インプラントと、それ以外の歯の治療を別々の専門医の病院でやることには無理があるでしょうか。
やはり今回は歯内療法専門医の先生にインプラントもしてもらって、長くお付き合いしていくほうかいいのでしょうか。

元の病院にはインフォームドコンセントに不満もあり戻って治療を続ける気持ちはありません。
最初から自費の根管治療を受けていれば…と後悔しています。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-05-05 16:05:08
悩める患者 さんこんにちは

歯内療法専門医のセカンドオピニオンを仰いだところ残っている歯が薄く短く、ひびもあって骨も溶けており、エクストルージョンも必要になってくるので、自費根管治療をしても予後はあまり期待できない、抜歯インプラントが最善だろうとのことです。

専門医の先生がこのようにおっしゃっているのであれば抜歯という判断が妥当なのではないでしょうか?
ちなみにですが通常、ヒビがある時点で抜歯という判断になります。

また、骨が溶けているということなのでこのまま保存して骨が現状よりもさらに溶けてしまうとインプラントもできなくなる、または難易度が上がり予後が悪くなる可能性が高いのでインプラントを予定されているのであれば早めの抜歯が良いかと思います。


>インプラントと、それ以外の歯の治療を別々の専門医の病院でやることには無理があるでしょうか。

担当の先生ができるのであればお願いしても良いのではないでしょうか?
(しかし、一般的に歯内療法専門医の先生はインプラントの治療はしないかとおもいます。)
もし、インプラントの専門医の治療を望まれるのであれば担当の先生に紹介していただくのが良いかと思います。


ご参考になれば

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 悩める患者さん
返信日時:2016-05-07 02:49:23
水川先生

お礼が遅くなり申し訳ありません。
ご回答いただきありがとうございました。
大変参考になりました。

私の歯はかなり悪い状況になってしまっているようですね。
抜歯だけでも早急にしたいと思います。


>一般的に歯内療法専門医の先生はインプラントの治療はしないかとおもいます。

私も歯内療法専門医はどちらかというとインプラントに肯定的ではないのかなと思っていましたが、セカンドオピニオンを聞いた歯内療法専門医の先生はインプラントもやられるとのことでした。

インプラントと歯内療法は相反するアプローチというわけではないのでしょうか??
それぞれのお考えがあるのだと思いますが、病院選びのむつかしさを痛感しています。


本当にブリッジよりもインプラントが優るのか…
でもインプラントをあえてしない先生がいるのは何故なのか…
いろいろな情報を得るほど、迷うばかりでなかなか決断できませんが…。
インプラントをすると決めましたら、インプラント専門医を紹介してもらえるか聞いてみたいと思います。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2016-05-07 08:49:43
ご相談ありがとうございます。
お悩みが深いようですが、総合的にこれからどうなれば嬉しいのかという根本的な視点を見失っていて、枝葉末節に振り回されているようです。


>なるだけ歯を残したいと、歯内療法専門医を訪ねましたが自費根管治療をしても予後はあまり期待できない、抜歯インプラントが最善だろうとのことです。
>これ以上無理に歯を残すことにこだわらないほうがいいのでしょうか。

歯内療法専門医にはそれなりの特性があります。
ご自身で手がけられた治療の成績がその先生の大きな評価の一つとなります。

したがって、怪しい症例の場合は自分の成績を下げてしまいますからあまり乗り気にはならない可能性があります。

一方、患者さんからすれば仮に、一生残せなくても10年でもきれいに残せれば、その後歯が折れても成功と考えている人もおられます。

つまり暗黙の成功基準がお互いに大きく違う場合もあるということです。



>右上第二小臼歯再根管治療保険)をして一年近くになりますが叩くとまだ微かに違和感があります。
>痛みはありません。

どこまでを治ったとするかによって判断は分かれます。
昔の若い時とまったく同じ快適さでなければ治っていないという目標なのか、病気の歯ですから一病息災で治ったと思えるか、という目標設定をはじめにすることが必要です。



>インプラントと、それ以外の歯の治療を別々の専門医の病院でやることには無理があるでしょうか。

いろいろ専門医をお探しのようですが、一人の人間を各部分ごとに切り貼りして、総合的に良い結果にすることができるでしょうか。
もちろん専門家を束ねる司令塔のような、オーケストラの指揮者のような総合的視野を持った歯科医師がいれば別です。



>やはり今回は歯内療法専門医の先生にインプラントもしてもらって、長くお付き合いしていくほうかいいのでしょうか。

つまり、これからすべての歯について歯内療法を一生受けていきたいということなのでしょうか。
つまり一生病気の治療をしていこうということなのでしょうか。

もし一生歯を失いたくなければ、総合的に健康維持増進の医療を受けて、病気を起こさないことが肝要です。
つまり歯内療法専門医にかかる病気にはしないことのほうが大事な気がします。


>最初から自費の根管治療を受けていれば…と後悔しています。

後悔の元が、自費とか保険とか、お金だけで決まったとも限りません。
これからどうなれば嬉しいのか、という気持ちを相談することが先決です。
実践については、費用の相談、治療方法の相談、などがあとからついてくるはずです。


>残りの歯についてはできるだけ保存したいので、今後は歯内療法専門医の先生に長く見てもらいたいです。

病気の専門家に診てもらうということは、いつも病気が繰り返すという前提ですね。
今回貴重な経験をされたことと思いますが、病気になってからでは、決して元通りにはなりません。

健康を維持増進すること、当然、虫歯は撲滅しておくことが大事です。


>インプラントと歯内療法は相反するアプローチというわけでは
ないのでしょうか??

そうも言えます。
早めに抜歯したいインプラントと、なるべく抜歯を避けたい歯内療法と、に分けることもできるからです。



>歯内療法専門医の先生にインプラントもしてもらって

したがって、その両方を得意として、両方共症例数を積んでいる先生がいるとは寡聞にして知りません。


>本当にブリッジよりもインプラントが優るのか…

そこを考えなければいけません。

歯を失ったあとについて、学問的に十分研究され、かつ、解明されていて優れた方法は、まず入れ歯、次にブリッジです。

インプラントはその2つについで長期間研究されていますが、現在もなお噛み合わせなど、全く未知の部分があります。



>でもインプラントをあえてしない先生がいるのは何故なのか…

もし、入れ歯、ブリッジ、保存治療、補綴治療、歯周病治療、予防医療などにj深い造詣があっての決断ならば、賢明な先生とも言えます。

しかし、インプラントができないからという消去法での決断であれば、他の治療も期待できません。


>インプラントをすると決めましたら、インプラント専門医を紹介してもらえるか聞いてみたいと思います。

これからも歯は残さなくても良いのでしょうか。

他の方法との科学的な比較や、インプラントの噛み合わせはどういう結論なのでしょうか。
よく相談しましょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 悩める患者さん
返信日時:2016-05-09 16:53:51
さがら先生

お礼が大変遅くなり申し訳ありません。
ご回答いただきありがとうございます。
一つ一つの疑問・悩みに丁寧にお答えいただき感謝いたします

先生には、まさに今の私の悩みの本質をズバリ突かれた気がします。
自分が最終的に求めるものを、自分で決めきれないことが負のスパイラルにハマってしまっている原因であると思います。



>どこまでを治ったとするかによって判断は分かれます。
>昔の若い時とまったく同じ快適さでなければ治っていないという目標なのか、病気の歯ですから一病息災で治ったと思えるか、という目標設定をはじめにすることが必要です。

そうですね。
一番最初の保険で治療してくれた先生は、歯を残したいという私の希望を叶えるために、できうる範囲で我慢強く8か月間も薬の交換を続けてくれていたともいえるかもしれません。
視点が変わるとガラリと見方が変わります。


さがら先生のおっしゃるように「自分が何を大事にするのか?」ですね。
現状ではどんな治療を取ったとしても、リスクはついてくるわけですから
“何かを犠牲にして何かを守る”ことを、自分がまず納得しなければいけないのだと思います。
その目的地点が定まらないから、今何を選び取っていいのかわからない…
今の自分はそういう状況なのだと思います。

当初は抜歯しないことを目指していましたが、今はひびの入った根を残すことにこだわって歯や歯茎の損失が大きくなることのほうが怖いです。
インプラントをすることで、骨や歯を犠牲にしないで済むなら、1本だけインプラントにするのも“あり”なのではないかと今は思うようになってきました。


>もし一生歯を失いたくなければ、総合的に健康維持増進の医療を受けて、病気を起こさないことが肝要です。
>つまり歯内療法専門医にかかる病気にはしないことのほうが大事な気がします。

これからはさがら先生の言葉を心に銘じ、残る歯を絶対に歯内療法専門医にかからる病気にさせないよう今まで以上の予防に努めたいと思います。



タイトル 歯根保存か抜歯後インプラントか
質問者 悩める患者さん
地域 非公開
年齢 50歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の専門医
その他(歯科治療関連)
痛みがある状態での治療終了
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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