歯科衛生士の自分から見て勤務先の感染対策の考え方に疑問あり
相談者:
むにこさん (25歳:女性)
投稿日時:2016-05-31 14:48:14
私の勤めている歯科医院では最近感染対策の為スリーウェイシリンジにスリーブをつけるようになりました。
私たち歯科衛生士スタッフは患者ごとに取り替えたいのですが、院長は
「口腔内を触れてない手でスリーウェイに触れなければ取り替えなくていい」
とのことで片付ける際にスリーブを外そうとすると
「取り替えなくていい、コストの事も考えて」
と注意されます。
当医院は患者さんも多く、衛生士がユニットにつきっきりではないので
片付けの時に取り替える判断が出来ません。
たまに院長がトレーを片付ける時があるのですが根治、カリエス治療後(ほぼ全ての治療)でも取り替えずエタノール綿花の消毒も行いません。
もし汚染された手で触ってないとして、使い続けるとスリーブもぐちゃぐちゃで見た目もよくありません。
このような感染対策の考え方はいいのでしょうか?
スタッフで院長に思いは伝えたのですが、聞く耳をもちません。
分かりにくい文章ですみませんが他の先生方のお考えをお聞きしたいです。
よろしくお願いします。
私たち歯科衛生士スタッフは患者ごとに取り替えたいのですが、院長は
「口腔内を触れてない手でスリーウェイに触れなければ取り替えなくていい」
とのことで片付ける際にスリーブを外そうとすると
「取り替えなくていい、コストの事も考えて」
と注意されます。
当医院は患者さんも多く、衛生士がユニットにつきっきりではないので
片付けの時に取り替える判断が出来ません。
たまに院長がトレーを片付ける時があるのですが根治、カリエス治療後(ほぼ全ての治療)でも取り替えずエタノール綿花の消毒も行いません。
もし汚染された手で触ってないとして、使い続けるとスリーブもぐちゃぐちゃで見た目もよくありません。
このような感染対策の考え方はいいのでしょうか?
スタッフで院長に思いは伝えたのですが、聞く耳をもちません。
分かりにくい文章ですみませんが他の先生方のお考えをお聞きしたいです。
よろしくお願いします。
回答1
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-05-31 16:31:59
結論から言うと外野でとやかく言う問題ではありません。
そこの先生が消毒・滅菌に対してどのような知識を持っていて、どのようなレベルで実践しようとしているかにかかっているからです。
それ故一般論として話してもそれが受け入られるとは限らないからです。
消毒・滅菌に対して知識を取り入れ、それを良い方向に実践していくことはとても良いことではありますが それだけ大変なことでもあります。
歯科用に解説されている本が何冊か出ていますので購入して、理想は先生も交えたカンファレンス的なものを開くのが良いでしょう。
そこの先生が消毒・滅菌に対してどのような知識を持っていて、どのようなレベルで実践しようとしているかにかかっているからです。
それ故一般論として話してもそれが受け入られるとは限らないからです。
消毒・滅菌に対して知識を取り入れ、それを良い方向に実践していくことはとても良いことではありますが それだけ大変なことでもあります。
歯科用に解説されている本が何冊か出ていますので購入して、理想は先生も交えたカンファレンス的なものを開くのが良いでしょう。
回答2
水川歯科医院(荒川区東日暮里)の水川です。
回答日時:2016-05-31 17:28:16
むにこ さんこんにちは
感染対策のレベルについては、まさに、ピンからキリがあります。
もしかしたら感染対策をもっと、気にされている医院では、むにこさんが注意されてしまうことがあるかもしれません。
例えばですが、スポルディングの分類では印象トレーや、口腔内ミラー、咬合紙ホルダー、などはセミクリティカルの分類で高水準消毒または中水準消毒で良いという分類になっていますが実際、ほぼ全ての医院さんでオートクレーブで滅菌していますよね。
このサイトでも滅菌の話が出ますが、極論からいうと毎回オペ室のような所で治療しないといけなくなってしまいます。
>根治、カリエス治療後(ほぼ全ての治療)でも取り替えずエタノール綿花の消毒も行いません。
まあ、この辺りはちょっとは思いますが、ご本人の認識の違いとした言いようがありませんね。
>取り替えなくていい、コストの事も考えて」と注意されます。
確かに現在の保険制度では欧米並みのレベルの滅菌というのはあらゆる面で難しいかと思います。
(話がちょっと大げさになりますが)
保険制度には滅菌などのコストも全て初再診料に含まれてしまっていますから、ただでさえ治療費が安いのにそこまでコストをかけるのは難しいと思います。
例えばですが、一時期話題になったタービンヘッドの滅菌ですが、欧米でもし1日で診る患者さんの数が1時間1人の8人だったとします(全て自費なのでその程度で十分採算が合うとします)。
毎回滅菌するとしても4〜5本程度あれば十分足りますよね。
それが日本の保険医ではその2倍3倍診ないと採算があいません。
1時間に3人診たとしたら12本程度ないと滅菌が間に合いません。
治療費が安いにもかかわらずコストは逆に3倍ほどかかってしまうんですね。
しかも、滅菌を頻繁に繰り返すとタービンヘッドは早く使えなくなりますからそういった意味でもコストがかなりかかります。
なかなか日本で普及しないのはそういった事情があるからです。
ちょっと脱線しましたが、滅菌レベルは保険治療の中では一言では割り切れないかと思います。
院内でよくご相談くださいね。
感染対策のレベルについては、まさに、ピンからキリがあります。
もしかしたら感染対策をもっと、気にされている医院では、むにこさんが注意されてしまうことがあるかもしれません。
例えばですが、スポルディングの分類では印象トレーや、口腔内ミラー、咬合紙ホルダー、などはセミクリティカルの分類で高水準消毒または中水準消毒で良いという分類になっていますが実際、ほぼ全ての医院さんでオートクレーブで滅菌していますよね。
このサイトでも滅菌の話が出ますが、極論からいうと毎回オペ室のような所で治療しないといけなくなってしまいます。
>根治、カリエス治療後(ほぼ全ての治療)でも取り替えずエタノール綿花の消毒も行いません。
まあ、この辺りはちょっとは思いますが、ご本人の認識の違いとした言いようがありませんね。
>取り替えなくていい、コストの事も考えて」と注意されます。
確かに現在の保険制度では欧米並みのレベルの滅菌というのはあらゆる面で難しいかと思います。
(話がちょっと大げさになりますが)
保険制度には滅菌などのコストも全て初再診料に含まれてしまっていますから、ただでさえ治療費が安いのにそこまでコストをかけるのは難しいと思います。
例えばですが、一時期話題になったタービンヘッドの滅菌ですが、欧米でもし1日で診る患者さんの数が1時間1人の8人だったとします(全て自費なのでその程度で十分採算が合うとします)。
毎回滅菌するとしても4〜5本程度あれば十分足りますよね。
それが日本の保険医ではその2倍3倍診ないと採算があいません。
1時間に3人診たとしたら12本程度ないと滅菌が間に合いません。
治療費が安いにもかかわらずコストは逆に3倍ほどかかってしまうんですね。
しかも、滅菌を頻繁に繰り返すとタービンヘッドは早く使えなくなりますからそういった意味でもコストがかなりかかります。
なかなか日本で普及しないのはそういった事情があるからです。
ちょっと脱線しましたが、滅菌レベルは保険治療の中では一言では割り切れないかと思います。
院内でよくご相談くださいね。
タイトル | 歯科衛生士の自分から見て勤務先の感染対策の考え方に疑問あり |
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質問者 | むにこさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 25歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ | その他(歯科治療関連) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。