痛む深い虫歯の神経を抜くことになったが、もう抜くしかないのでしょうか?
相談者:
ゆきんぼーさん (19歳:女性)
投稿日時:2016-06-30 23:30:04
右上の6番目の歯が痛むので歯医者に行ったらだいぶ深い虫歯になっていました。
担当医には神経を抜いたほうが良いと言われて抜くことにし、神経を弱める薬を塗って仮詰めをし、今回の治療は終了しました。
その時私は不安を持ちつつ抜くと判断したのですが親に、やっぱり抜かないほうがいい、痛くなってから神経を抜いたらいいのでは?と意見されました。
私もとても抜くことに不安を感じていたのでできる限り神経は残したいと思っているのですが、薬を塗ってしまったらもう抜くしかないのでしょうか?
神経を抜かなくて良いならばほんとうに抜きたくないです。
年齢なども考慮して教えてほしいです。
治療前の痛みは、冷たいものを飲むとしみる、食べ物を噛むと痛むことがある(なにもしていない時は痛くない)です。
担当医には神経を抜いたほうが良いと言われて抜くことにし、神経を弱める薬を塗って仮詰めをし、今回の治療は終了しました。
その時私は不安を持ちつつ抜くと判断したのですが親に、やっぱり抜かないほうがいい、痛くなってから神経を抜いたらいいのでは?と意見されました。
私もとても抜くことに不安を感じていたのでできる限り神経は残したいと思っているのですが、薬を塗ってしまったらもう抜くしかないのでしょうか?
神経を抜かなくて良いならばほんとうに抜きたくないです。
年齢なども考慮して教えてほしいです。
治療前の痛みは、冷たいものを飲むとしみる、食べ物を噛むと痛むことがある(なにもしていない時は痛くない)です。
回答1
回答日時:2016-07-01 01:42:38
ゆきんぼーさんの現在の状況については、使用されている薬剤がいくつか考えられて、まだ残せるのかもう手遅れ(?)かはこちらでは判断がつかないですね、すみません。。
実際に神経を抜くか抜かないかの判断には、
@症状やレントゲン所見など
もありますが、それだけではなくて
A感染歯質(むし歯)を実際に削って神経が露出するかどうか?
B露出した場合に、保存可能な神経だった場合に、特殊な薬剤を使って神経の保存を試みるかどうか?
C保存を試みた場合、その後の経過を見て再度最終的に判断
というステップがあります。(※少し簡単に書いてます)
Aに関しては、時間的制約が厳しく、保存にトライすると採算的に不利になりやすい保険治療ではどちらかと言えば過剰に削る傾向になりますし、神経は露出しやすくなると思います。
また、肉眼レベルでの治療の場合と拡大鏡(ルーペ)やマイクロスコープを使用した拡大治療の場合とでも前者の方が神経露出の可能性が高いと思います。
(拡大治療をしているかどうかについては保険か自費かとは一致しません。)
Bに関しては、先生によってかなり判断が分かれますので、事前にHPなどで可能な限り情報収集して、どういった方針なのか調べた方がいいかも知れません。
因みに、普通は「出来るだけ神経は残します」とは言うと思いますし、必要ないのに神経を抜いているつもりの歯科医はほとんどいないはずですが、毎日神経を抜く先生もいれば年に1本抜くか抜かないかの先生もいるというのが実態です。
どちらの場合も、その先生にとっては「正しい判断をしている」訳ですし、後で書きますが必ずしも神経を残すのが正しいとも言いにくいです。
当然Cでも先生によって判断基準が変わってきますが、基本的には@に戻る感じですね。
あと他のパターンとして、一旦感染歯質をわざと残した状態で、薬品を使ったり使わなかったりして蓋をして、何ヶ月か様子を見ることで神経が生きたまま少し小さくなるのを期待して、保存の可能性を広げる治療方法もあります。
一部はエビデンス(科学的根拠)のある信頼出来る方法ではありますが、他はかなり怪しかったりもしますし、基本的には上に書いたAの考え方で大丈夫だと個人的には思います。
という事ですので、「残せる神経なら残したい!」という希望が強い場合、確率論的に言えば自費で拡大治療をしていてHPなどで神経を残すことにこだわりがありそうな先生を選ぶというのが最善ということになりますが、神経治療を自費で行うのはルール上厳密に言えば自費専門医院(たぶん1%もいないと思います)しか選べませんし費用面の不安もあるかと思います。
もう少し現実的に考えると、いざ神経を抜くとなった場合、欧米の専門医レベルのきちんとした丁寧な治療がして貰えれば成功率が90%以上あって、流れ作業のような治療だと50%程度ということを念頭におくのが良いかと思います。
きちんと神経を抜いて貰えさえすれば低くない確率で一生歯を守ることは出来ますし、「神経を抜かない先生」を探すよりは少しですけどハードルが低くなるかと思いますよ。
もちろん、今おかかりの先生もそうかも知れませんし、保険治療であれば早めに神経を抜く判断をする代わりに出来るだけ丁寧に治療をするという考え方にも合理性がある様な気もします。
参考→根管治療
↑
このページをよく読んで貰えればしっかりまとまっていると思いますよ。
あと因みに、上の6番が根管治療の難易度としては通常1番高い歯になりますし、平均的に言って早めに抜歯に至る歯(50歳台)でもありますから、今しっかりと立ち止まって、よく考えて判断をされた方が良いと思います。
お大事にして下さい。
実際に神経を抜くか抜かないかの判断には、
@症状やレントゲン所見など
もありますが、それだけではなくて
A感染歯質(むし歯)を実際に削って神経が露出するかどうか?
B露出した場合に、保存可能な神経だった場合に、特殊な薬剤を使って神経の保存を試みるかどうか?
C保存を試みた場合、その後の経過を見て再度最終的に判断
というステップがあります。(※少し簡単に書いてます)
Aに関しては、時間的制約が厳しく、保存にトライすると採算的に不利になりやすい保険治療ではどちらかと言えば過剰に削る傾向になりますし、神経は露出しやすくなると思います。
また、肉眼レベルでの治療の場合と拡大鏡(ルーペ)やマイクロスコープを使用した拡大治療の場合とでも前者の方が神経露出の可能性が高いと思います。
(拡大治療をしているかどうかについては保険か自費かとは一致しません。)
Bに関しては、先生によってかなり判断が分かれますので、事前にHPなどで可能な限り情報収集して、どういった方針なのか調べた方がいいかも知れません。
因みに、普通は「出来るだけ神経は残します」とは言うと思いますし、必要ないのに神経を抜いているつもりの歯科医はほとんどいないはずですが、毎日神経を抜く先生もいれば年に1本抜くか抜かないかの先生もいるというのが実態です。
どちらの場合も、その先生にとっては「正しい判断をしている」訳ですし、後で書きますが必ずしも神経を残すのが正しいとも言いにくいです。
当然Cでも先生によって判断基準が変わってきますが、基本的には@に戻る感じですね。
あと他のパターンとして、一旦感染歯質をわざと残した状態で、薬品を使ったり使わなかったりして蓋をして、何ヶ月か様子を見ることで神経が生きたまま少し小さくなるのを期待して、保存の可能性を広げる治療方法もあります。
一部はエビデンス(科学的根拠)のある信頼出来る方法ではありますが、他はかなり怪しかったりもしますし、基本的には上に書いたAの考え方で大丈夫だと個人的には思います。
という事ですので、「残せる神経なら残したい!」という希望が強い場合、確率論的に言えば自費で拡大治療をしていてHPなどで神経を残すことにこだわりがありそうな先生を選ぶというのが最善ということになりますが、神経治療を自費で行うのはルール上厳密に言えば自費専門医院(たぶん1%もいないと思います)しか選べませんし費用面の不安もあるかと思います。
もう少し現実的に考えると、いざ神経を抜くとなった場合、欧米の専門医レベルのきちんとした丁寧な治療がして貰えれば成功率が90%以上あって、流れ作業のような治療だと50%程度ということを念頭におくのが良いかと思います。
きちんと神経を抜いて貰えさえすれば低くない確率で一生歯を守ることは出来ますし、「神経を抜かない先生」を探すよりは少しですけどハードルが低くなるかと思いますよ。
もちろん、今おかかりの先生もそうかも知れませんし、保険治療であれば早めに神経を抜く判断をする代わりに出来るだけ丁寧に治療をするという考え方にも合理性がある様な気もします。
参考→根管治療
↑
このページをよく読んで貰えればしっかりまとまっていると思いますよ。
あと因みに、上の6番が根管治療の難易度としては通常1番高い歯になりますし、平均的に言って早めに抜歯に至る歯(50歳台)でもありますから、今しっかりと立ち止まって、よく考えて判断をされた方が良いと思います。
お大事にして下さい。
回答2
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2016-07-01 08:28:29
ご相談ありがとうございます。
>6番目の歯が痛むだいぶ深い虫歯
>冷たいものを飲むとしみる、食べ物を噛むと痛むことがある(なにもしていない時は痛くない)です。
>19 歳
もしこの状況ならば、そして一生の健康を目指す治療の立場であれば、神経を残せる可能性がとても高いのと、一生に渡る価値が高いため神経を残す治療が最優先と考えます。
もしギリギリの状態であったとしても、経過観察により後年になって適宜神経を抜くことは可能だからです。
歯科医師ごとに違いますが、どうやら治療ポリシーの違い、また検査・診断の違いがあるようです。
塗ってしまった薬の種類や治療方法がわかりませんが、ポリシーを変更することも検討して良いかもしれません。
>6番目の歯が痛むだいぶ深い虫歯
>冷たいものを飲むとしみる、食べ物を噛むと痛むことがある(なにもしていない時は痛くない)です。
>19 歳
もしこの状況ならば、そして一生の健康を目指す治療の立場であれば、神経を残せる可能性がとても高いのと、一生に渡る価値が高いため神経を残す治療が最優先と考えます。
もしギリギリの状態であったとしても、経過観察により後年になって適宜神経を抜くことは可能だからです。
歯科医師ごとに違いますが、どうやら治療ポリシーの違い、また検査・診断の違いがあるようです。
塗ってしまった薬の種類や治療方法がわかりませんが、ポリシーを変更することも検討して良いかもしれません。
回答3
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2016-07-01 09:36:30
渡辺先生が詳しく回答されてますが、特に『神経温存』などの希望をお持ちの場合はやはり『歯科医院を選ぶ』必要があったと思います。
相談者からの返信
相談者:
ゆきんぼーさん
返信日時:2016-07-02 23:21:56
3人の先生方、回答してくださってありがとうございました。
ネットを調べているとデメリットの面が多く見受けられ、神経を抜くことのメリットがあまりないように感じていたのですが、回答を読んで抜くことが必ずしも悪くないとわかりました。
抜くか抜かないか両方をフェアに考えて、その上で残すことは可能なのか担当医の先生にももう一度相談して決めたいと思います。
ありがとうございました!
ネットを調べているとデメリットの面が多く見受けられ、神経を抜くことのメリットがあまりないように感じていたのですが、回答を読んで抜くことが必ずしも悪くないとわかりました。
抜くか抜かないか両方をフェアに考えて、その上で残すことは可能なのか担当医の先生にももう一度相談して決めたいと思います。
ありがとうございました!
タイトル | 痛む深い虫歯の神経を抜くことになったが、もう抜くしかないのでしょうか? |
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質問者 | ゆきんぼーさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 19歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯、知覚過敏の痛み 虫歯治療 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。