総入れ歯による顎骨の変形はあるのか
相談者:
タカタさん (33歳:男性)
投稿日時:2016-08-21 01:50:13
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-08-21 11:34:33
こんにちは。
まず、使わないと組織は廃用性萎縮してなくなって(小さくなって)いきます。
総義歯になるということは歯の支えであった歯槽骨は必要なくなったということを意味しますから適度な力をかけ続けていてもいずれ歯槽骨は小さくなってしまいます。
また咬む力は極端に低下しますから咬むために使用していた筋肉が弱く細くなってきて、それを支えるためにリモデリングを繰り返していた土台の骨もだんだん細く貧弱になります。
ですから総義歯になると顔がだんだん貧弱になり皺が増えてきます。
義歯を支える骨が減ると大きな義歯は支えられなくなりますから、義歯もだんだん低めのコンパクトなものになる場合が多く相対的に貧相になります。
歯を失うことは見た目も劣化させることにつながりやすいということです。
ただし、成長期によい歯並びを獲得できず見た目に問題があった人が総義歯にすることで見た目を劇的に改善できるというケースもあります。
若い時期にすべての歯を抜いてしまい総義歯にしてしまった人のほうが適切な咬合圧が歯槽部にかかりやすくそれを維持しやすいので、顔貌に大きな変化なく終末を元気に迎えられるというケースもあります。
生体の適応力なのでしょうが興味深いところですね。
まず、使わないと組織は廃用性萎縮してなくなって(小さくなって)いきます。
総義歯になるということは歯の支えであった歯槽骨は必要なくなったということを意味しますから適度な力をかけ続けていてもいずれ歯槽骨は小さくなってしまいます。
また咬む力は極端に低下しますから咬むために使用していた筋肉が弱く細くなってきて、それを支えるためにリモデリングを繰り返していた土台の骨もだんだん細く貧弱になります。
ですから総義歯になると顔がだんだん貧弱になり皺が増えてきます。
義歯を支える骨が減ると大きな義歯は支えられなくなりますから、義歯もだんだん低めのコンパクトなものになる場合が多く相対的に貧相になります。
歯を失うことは見た目も劣化させることにつながりやすいということです。
ただし、成長期によい歯並びを獲得できず見た目に問題があった人が総義歯にすることで見た目を劇的に改善できるというケースもあります。
若い時期にすべての歯を抜いてしまい総義歯にしてしまった人のほうが適切な咬合圧が歯槽部にかかりやすくそれを維持しやすいので、顔貌に大きな変化なく終末を元気に迎えられるというケースもあります。
生体の適応力なのでしょうが興味深いところですね。
回答2
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2016-08-22 08:45:52
ご相談ありがとうございます。
とても良いご質問です。
>顔の輪郭(縦幅)が短く変形してしまうことはあり得ますか?
よくあります。
>こんなことが実際に起こるのでしょうか。
よくあります。
>歯槽骨のすり減りにより、上下の顎骨が薄くなることは理解出来ますが
よくありますが、それだけではありません。
頭全部、体にも影響が出ます。
ちなみに、歯の役割は非常に重要です。
よく咀嚼し、上手に会話し、うまく飲み込む、笑う、という重要な口の働きをしています。
生きていくうえで、とっても重要な、川の流れで言えば上流の水源みたいに大事です。
体の中で最も重要なので、体の中で最も複雑な組織構造とそれを支える非常にたくさんの、
また超繊細な部分から組み上がっており、それによりよく働ける仕組みになっています。
歯槽骨のすり減り、などは当たり前として、それらの機能を失うことによって、下顎のエラも含めて、上顎、頭のてっぺんにまで噛む筋肉が付いていますから、頭全体の骨も縮みます。
小さくなるだけではなく頭の骨は薄くなり、そういう頭蓋骨を手に持って見たことがありますが、紙風船のように軽く、しかも向こうの明かりが透けて見えて行灯のようにぺらぺらになっていました。
口の働きを管理している脳細胞も体全体に比べて、非常に多く働いています。
その脳細胞や神経が使えなくなるので、脳は大部分がいらなくなります。
健康な機能を失うことで体が縮むように、脳も縮むので、頭の骨も縮んでいくことは体に良いこととも言えます。
咀嚼がよくできないことは、栄養が十分取れないことを意味します。
その結果カラダは縮んでいき、背も小さくなっていきます。
歯は命に直接つながります。
大切にしましょう。
とても良いご質問です。
>顔の輪郭(縦幅)が短く変形してしまうことはあり得ますか?
よくあります。
>こんなことが実際に起こるのでしょうか。
よくあります。
>歯槽骨のすり減りにより、上下の顎骨が薄くなることは理解出来ますが
よくありますが、それだけではありません。
頭全部、体にも影響が出ます。
ちなみに、歯の役割は非常に重要です。
よく咀嚼し、上手に会話し、うまく飲み込む、笑う、という重要な口の働きをしています。
生きていくうえで、とっても重要な、川の流れで言えば上流の水源みたいに大事です。
体の中で最も重要なので、体の中で最も複雑な組織構造とそれを支える非常にたくさんの、
また超繊細な部分から組み上がっており、それによりよく働ける仕組みになっています。
歯槽骨のすり減り、などは当たり前として、それらの機能を失うことによって、下顎のエラも含めて、上顎、頭のてっぺんにまで噛む筋肉が付いていますから、頭全体の骨も縮みます。
小さくなるだけではなく頭の骨は薄くなり、そういう頭蓋骨を手に持って見たことがありますが、紙風船のように軽く、しかも向こうの明かりが透けて見えて行灯のようにぺらぺらになっていました。
口の働きを管理している脳細胞も体全体に比べて、非常に多く働いています。
その脳細胞や神経が使えなくなるので、脳は大部分がいらなくなります。
健康な機能を失うことで体が縮むように、脳も縮むので、頭の骨も縮んでいくことは体に良いこととも言えます。
咀嚼がよくできないことは、栄養が十分取れないことを意味します。
その結果カラダは縮んでいき、背も小さくなっていきます。
歯は命に直接つながります。
大切にしましょう。
回答3
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2016-08-22 09:54:39
総入れ歯を使用したからの変化なのか、それとは無関係に生じた変化なのかの判別は意外と難しいかもしれませんね。
相談者からの返信
相談者:
タカタさん
返信日時:2016-08-23 14:41:10
船橋先生、さがら先生、藤森先生、ご回答ありがとうございます
ここまで深く考えたことがなかったので勉強になりました。
ここまで深く考えたことがなかったので勉強になりました。
回答4
横浜相鉄ビル歯科医院(横浜市西区)の田中です。
回答日時:2016-08-23 15:38:05
すごく単純な理屈で、顎の骨云々よりも場合によっては義歯その物の作られてる咬み合わせも、一気に総義歯になったわけではないでしょうから、左右の高さが違って作られていたり、そもそもの上下顎間の距離が縮まった設定にされてしまっていたりすることもあります。
そうすると義歯を装着していても顔が歪んで見えたり顔が小さく見えたり、あるいは鼻の下が妙に長く見えたりなどの現象が起こります。
そうすると義歯を装着していても顔が歪んで見えたり顔が小さく見えたり、あるいは鼻の下が妙に長く見えたりなどの現象が起こります。
相談者からの返信
相談者:
タカタさん
返信日時:2016-08-25 23:37:08
田中先生ありがとうございます
やはり顔の輪郭が変わることがあり得ると分かって非常に勉強になりました。
やはり顔の輪郭が変わることがあり得ると分かって非常に勉強になりました。
タイトル | 総入れ歯による顎骨の変形はあるのか |
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質問者 | タカタさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 33歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
総入れ歯のトラブル 総入れ歯 その他 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。