垂直加圧ガッタパーチャの除去。クロロホルムで溶解するのは一般的か
相談者:
ゆきこ11さん (36歳:女性)
投稿日時:2016-09-19 22:32:08
昔、根管治療をしていた右上5番に痛みが発生したため、専門医の先生のところで再根管治療を行いましたが、4ヶ月経った現在も下記症状が改善しません。
【症状】
・ 噛んだり叩いたりすると痛い。
・ 時々、何もしていなくてもジーンとした痛みがある。
初回の治療後はしばらく痛みが無くなっていて、根管充填の直前に痛みが再発生したのですが、そのまま予定通り根管充填されてしまい、その後現在に至るまで、痛みが引かない状況です。
このためもう一度、治療のやり直しを検討しているのですが、ガッタパーチャ除去の方法について、質問させて下さい。
今回の再根管治療では、ガッタパーチャ・シーラー使用で、充填材がオーバー気味に入っており、根尖が2mm程開いていたと、治療した専門医に言われました。
このため、ガッタパーチャ除去の際に、充填材が上顎洞に突き出してしまうのでは、と心配しているのですが、ガッタパーチャ除去の方法で、「クロロホルムで溶かして取り除く」方法があると聞いたのですが、これは一般的で安全な方法なのでしょうか?
ガッタパーチャ除去の際のリスクがあまりに高いようであれば、いっそ抜歯してしまった方が良いのではないか、と悩んでいます。
よろしくお願いします。
【症状】
・ 噛んだり叩いたりすると痛い。
・ 時々、何もしていなくてもジーンとした痛みがある。
初回の治療後はしばらく痛みが無くなっていて、根管充填の直前に痛みが再発生したのですが、そのまま予定通り根管充填されてしまい、その後現在に至るまで、痛みが引かない状況です。
このためもう一度、治療のやり直しを検討しているのですが、ガッタパーチャ除去の方法について、質問させて下さい。
今回の再根管治療では、ガッタパーチャ・シーラー使用で、充填材がオーバー気味に入っており、根尖が2mm程開いていたと、治療した専門医に言われました。
このため、ガッタパーチャ除去の際に、充填材が上顎洞に突き出してしまうのでは、と心配しているのですが、ガッタパーチャ除去の方法で、「クロロホルムで溶かして取り除く」方法があると聞いたのですが、これは一般的で安全な方法なのでしょうか?
ガッタパーチャ除去の際のリスクがあまりに高いようであれば、いっそ抜歯してしまった方が良いのではないか、と悩んでいます。
よろしくお願いします。
回答1
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2016-09-20 08:48:11
ご相談ありがとうございます。
>これは一般的で安全な方法なのでしょうか?
現代では、発がん性の危惧から使われておりません。
>いっそ抜歯してしまった方が良いのではないか、と悩んでいます。
そういう場合もありえます。
すべての感染は歯の根の外まで広がっているからです。
しかし抜歯前に、抜歯後の健康回復も重要な検討課題です。
一度、根管内部に感染してしまうと元通りにする方法はありません。
ふつう、レントゲンやはっきりした症状が出なければ、それでも歯を使います。
専門医のご判断を仰ぎましょう。
>これは一般的で安全な方法なのでしょうか?
現代では、発がん性の危惧から使われておりません。
>いっそ抜歯してしまった方が良いのではないか、と悩んでいます。
そういう場合もありえます。
すべての感染は歯の根の外まで広がっているからです。
しかし抜歯前に、抜歯後の健康回復も重要な検討課題です。
一度、根管内部に感染してしまうと元通りにする方法はありません。
ふつう、レントゲンやはっきりした症状が出なければ、それでも歯を使います。
専門医のご判断を仰ぎましょう。
回答2
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-09-20 09:34:11
市販名ユーカリソフトという除去液があります。
ユーカリの葉から取れる精油が主成分と聞いていますが、定かではありません。
ガタパーチャを軟化するものです。
揮発成分で臭いので、できたらラバーダムをしたほうが良いでしょう。
器具としては十分に根管が拡大されていたら、正回転で除去する、ファイル様の(モーターを使う)器具もあります。
根尖部では根尖外に押し出さないように、細いファイルで慎重に除去する必要があります。
根尖が2ミリ開いていたと言うのは多くすぎる数値ですが、いずれにしても難しい治療になります。
ユーカリの葉から取れる精油が主成分と聞いていますが、定かではありません。
ガタパーチャを軟化するものです。
揮発成分で臭いので、できたらラバーダムをしたほうが良いでしょう。
器具としては十分に根管が拡大されていたら、正回転で除去する、ファイル様の(モーターを使う)器具もあります。
根尖部では根尖外に押し出さないように、細いファイルで慎重に除去する必要があります。
根尖が2ミリ開いていたと言うのは多くすぎる数値ですが、いずれにしても難しい治療になります。
回答3
水川歯科医院(荒川区東日暮里)の水川です。
回答日時:2016-09-20 14:37:56
ゆきこ11 さんこんにちは
>これは一般的で安全な方法なのでしょうか?
ガッタパーチャーを軟化して取るのはとても一般的な方法ですが、徐々にやられなくなってきています。
それは、感染しているかもしれないガッタパーチャーを溶かしてしまうと溶けたガッタパーチャーが隙間や側枝などに入り込んでしまい、治らなくなる可能性があるからです。
現在では、松山先生もおっさhっているようなファイルや、マイクロスコープで見ながら細い道具で掻き出したりする方法が推奨されています。
>右上5番に痛みが発生したため、専門医の先生のところで再根管治療を行いましたが、4ヶ月経った現在も下記症状が改善しません。
というお話であれば、再根管治療というよりは、歯根端切除術 になるような気がしますが、担当の先生はどのようにおっしゃられているのでしょうか?
おだいじにどうぞ
>これは一般的で安全な方法なのでしょうか?
ガッタパーチャーを軟化して取るのはとても一般的な方法ですが、徐々にやられなくなってきています。
それは、感染しているかもしれないガッタパーチャーを溶かしてしまうと溶けたガッタパーチャーが隙間や側枝などに入り込んでしまい、治らなくなる可能性があるからです。
現在では、松山先生もおっさhっているようなファイルや、マイクロスコープで見ながら細い道具で掻き出したりする方法が推奨されています。
>右上5番に痛みが発生したため、専門医の先生のところで再根管治療を行いましたが、4ヶ月経った現在も下記症状が改善しません。
というお話であれば、再根管治療というよりは、歯根端切除術 になるような気がしますが、担当の先生はどのようにおっしゃられているのでしょうか?
おだいじにどうぞ
相談者からの返信
相談者:
ゆきこ11さん
返信日時:2016-09-21 00:37:47
> さがら先生
> 松山先生
> 水川先生
お忙しいところ、ご返信ありがとうございます。
現在は、掻き出す方法のほうが一般的、ということなのですね。
そうすると、根の先が大きく広がっていることから、除去の際に根の先からガッタパーチャを押し出してしまうのではないか、というのが非常に怖いのですが、実際の治療で押し出してしまうケースは頻繁にあるものなのでしょうか?
「歯根端切除術」については、今の時点では腫れや膿が出ていないため、
今行っても効果が期待できない、と専門医から言われました。
4ヶ月経っても痛くて噛めない状態が治まる気配が全く無く、前回の再根管治療の際、痛みが無くなった時期が確かにありましたので、再度のやり直しで改善するのではないか、と考えているのですが、他に良い方法は考えられますでしょうか?
> 松山先生
> 水川先生
お忙しいところ、ご返信ありがとうございます。
現在は、掻き出す方法のほうが一般的、ということなのですね。
そうすると、根の先が大きく広がっていることから、除去の際に根の先からガッタパーチャを押し出してしまうのではないか、というのが非常に怖いのですが、実際の治療で押し出してしまうケースは頻繁にあるものなのでしょうか?
「歯根端切除術」については、今の時点では腫れや膿が出ていないため、
今行っても効果が期待できない、と専門医から言われました。
4ヶ月経っても痛くて噛めない状態が治まる気配が全く無く、前回の再根管治療の際、痛みが無くなった時期が確かにありましたので、再度のやり直しで改善するのではないか、と考えているのですが、他に良い方法は考えられますでしょうか?
回答4
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2016-09-21 09:23:26
>実際の治療で押し出してしまうケースは頻繁にあるものなのでしょうか?
マイクロスコープで見ながら丁寧に行わないと難しいと思いますよ。
>今回の再根管治療では、ガッタパーチャ・シーラー使用で、充填材がオーバー気味に入っており、根尖が2mm程開いていたと、他に良い方法は考えられますでしょうか?
すでにガッタパーチャがオーバーしていて根尖破壊が起きているとなると「かなり厳しい状況」というのが率直な感想です。
>いっそ抜歯してしまった方が良いのではないか、と悩んでいます。
個人的には炎症が上顎洞内に波及するリスクが高いようであれば、抜歯を勧めると思います。
(あとは歯牙保存にどれだけ執着するか?だと思います)
マイクロスコープで見ながら丁寧に行わないと難しいと思いますよ。
>今回の再根管治療では、ガッタパーチャ・シーラー使用で、充填材がオーバー気味に入っており、根尖が2mm程開いていたと、他に良い方法は考えられますでしょうか?
すでにガッタパーチャがオーバーしていて根尖破壊が起きているとなると「かなり厳しい状況」というのが率直な感想です。
>いっそ抜歯してしまった方が良いのではないか、と悩んでいます。
個人的には炎症が上顎洞内に波及するリスクが高いようであれば、抜歯を勧めると思います。
(あとは歯牙保存にどれだけ執着するか?だと思います)
回答5
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2016-09-21 12:16:36
>根尖が2mm程開いていたと、治療した専門医に言われました
根尖が吸収してしまったにしろ歯科医が意識的に拡大したにしろ2mmほど開いた状態はとても稀だと思います。
ファイルと呼ばれる根管をきれいにする道具や既製品のガッタパーチャにそのサイズはないと思います。
ですから既成のファイルやガッタパーチャの先端をカットして手作りするか、MTAで根管充填するか、水酸化カルシウム製剤を充填して長期間経過を観察して開いてしまった根尖が閉じてくるのを待つという3つの方法が考えられます。
今回はガッタパーチャのようですね。
>実際の治療で押し出してしまうケースは頻繁にあるものなのでしょうか?
頻繁ではありませんが経験はあります。
>充填材が上顎洞に突き出してしまうのでは、と心配しているのですが、
CT撮影するとそのリスクが高いかどうか判断しやすいと思います。
根尖が吸収してしまったにしろ歯科医が意識的に拡大したにしろ2mmほど開いた状態はとても稀だと思います。
ファイルと呼ばれる根管をきれいにする道具や既製品のガッタパーチャにそのサイズはないと思います。
ですから既成のファイルやガッタパーチャの先端をカットして手作りするか、MTAで根管充填するか、水酸化カルシウム製剤を充填して長期間経過を観察して開いてしまった根尖が閉じてくるのを待つという3つの方法が考えられます。
今回はガッタパーチャのようですね。
>実際の治療で押し出してしまうケースは頻繁にあるものなのでしょうか?
頻繁ではありませんが経験はあります。
>充填材が上顎洞に突き出してしまうのでは、と心配しているのですが、
CT撮影するとそのリスクが高いかどうか判断しやすいと思います。
相談者からの返信
相談者:
ゆきこ11さん
返信日時:2016-09-22 16:19:33
回答6
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2016-09-23 09:34:51
>「感染源となる可能性があるため、手術してでも取った方が良い。」
>というご意見を聞いたのですが、これは手術で除去できるものなのでしょうか?
>また、取れないので放置した場合、それが感染源となって炎症となってしまうことはないのでしょうか?
個人的には「どうかな?」とは感じます。
実際、上顎洞へのガッタパーチャ混入のケースはいくつか見ていますが「大きな問題となっていないケースも多々ある」というのが実感です。
通常のレントゲンでは分からず、CTを撮ってみたら「あれ?こんなところにガッタパーチャが…」というケースもあります。
もちろん、経過観察は必要ですし、炎症が大きくなるようであれば抜歯→ガッタパーチャ除去となる可能性は高いと思います。
>というご意見を聞いたのですが、これは手術で除去できるものなのでしょうか?
>また、取れないので放置した場合、それが感染源となって炎症となってしまうことはないのでしょうか?
個人的には「どうかな?」とは感じます。
実際、上顎洞へのガッタパーチャ混入のケースはいくつか見ていますが「大きな問題となっていないケースも多々ある」というのが実感です。
通常のレントゲンでは分からず、CTを撮ってみたら「あれ?こんなところにガッタパーチャが…」というケースもあります。
もちろん、経過観察は必要ですし、炎症が大きくなるようであれば抜歯→ガッタパーチャ除去となる可能性は高いと思います。
相談者からの返信
相談者:
ゆきこ11さん
返信日時:2016-09-24 22:23:37
> 櫻井先生
ご返信、ありがとうございます。
問題とならないケースもあるのですね。
ご回答頂きました内容、非常に参考になりました。
今後どうするか、検討したいと思います。
ご返信、ありがとうございます。
問題とならないケースもあるのですね。
ご回答頂きました内容、非常に参考になりました。
今後どうするか、検討したいと思います。
タイトル | 垂直加圧ガッタパーチャの除去。クロロホルムで溶解するのは一般的か |
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質問者 | ゆきこ11さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 36歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の治療法 根管治療の失敗・再治療 根管充填 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。