11歳、前歯の亜脱臼に対する予後の治療法の選択について
相談者:
tekepodさん (38歳:女性)
投稿日時:2016-09-30 16:17:28
初めまして。
藁にもすがる思いでこちらのサイトで娘と近い症例を探し、読ませていただきました。
長くなりますがよろしくお願いいたします。
年齢は11歳女児、16日前に放課後の学校で階段から転倒し両ひざと上顎前歯二本を強打しました。
目視確認したところ、両歯とも歯と歯茎の間から出血しており、強い痛みがありました。
直感で整形外科よりも先に歯科医を受診するべきだと判断し、夕方ぎりぎりの時間に主治医である歯医者さんに駆け込み受診しました。
「動揺も大きくなく、ずれている様子もないのでこのまま経過観察します。
勝手にくっついて治るかもしれません。
下の歯が小さくかけているので次回からそちらを直します」
と言われ、痛み止めが出ました。
4日後に再度受診しましたが、上顎前歯は痛みの問診のみで下の歯の治療が開始されました。
その10日後下の歯は治療が終了しましたが、上の歯は
「変色が始まったので次回から根幹治療を開始します」
と言われました。
これまでの経過で全く処置らしきものがなく、レントゲンでの説明もないことを不審に感じて、別の歯科医(口腔外科もある個人歯科医です)で事情を説明しセカンドオピニオンを取りました。
すると、
「亜脱臼だと思われる。
動揺もある。
僕なら初回の受診で固定し抗生物質を処方した。
固定したほうが回復の見込みがあった。
うっすら変色が始まっていて、放っておけば将来吸収が起こる可能性もある為(受傷後)一か月以内に根幹治療は開始したほうがいい」
とのこと。
吸収とは何のことかと訊ねたところ、
「顎の骨が溶け出してしまう症状の事で、歯髄損傷で必ずなるとも限らないが、炎症を起こす前に抜髄したほうがいい」
と言われました。
初めの歯科医で適切な処置をしていただけていたら神経が死んでしまう可能性を防げたのかと思うと娘に申し訳なく、それだけでも強く後悔したのですが、最悪の場合歯が抜け落ちると聞いて激しく動揺しています。
抜け落ちてしまうと、成人までインプラント等の処置はできないと聞き、前歯のない10代を過ごす可能性も出てきたため娘がかわいそうでなりません。
歯科医師が悪いのではなく、私の認識が甘かったと考え、今後はそのようなことがないようにといろいろ調べこちらにたどり着いたのですが、読むうちに次第に今の診断にも疑いを持つようになってしまいました。
@今日現在で受傷後16日が経過しています。
歯の色味はじっくり見ると右前歯のみ灰色になってきたように見えます。
A受傷後1週間くらいで徐々に痛みは引き、10日後頃は痛みがありませんでしたが、それから徐々に痛みが出だして、今現在は右前歯に何かぶつかったとき(噛んだとき)と冷たいものがしみるようです。
左前歯の痛みはよくわからないとのこと。
B2件目の歯医者さんで通電の検査をしました(受傷後14日経過)。
ほかの歯は一ケタの数値で反応がありましたが、前歯2本は50(単位が分からず申し訳ありません)を超す数値でも無反応でした。
医師の説明では、
「10歳以下の場合歯根が成熟過程にあるために神経が回復するが、10歳を超えるとその見込みがなくなる。」
とのことでしたが、この、@、A、Bを踏まえ、本当に抜髄を行うべきなのでしょうか。
こちらを拝見したところでは、17歳くらいまでは確率は低くとも回復の見込みがあるようです。
このまま経過観察をすることで痛みがひどくなるのはかわいそうですし、吸収が始まってしまう可能性を考えると早く抜髄したほうがいいように思います。
歯が抜け落ちてしまうのは何としても避けたいです。
でも、これまで虫歯もなく過ごしてきたために、抜髄して歯が劣化してしまうのも本当に残念です。
こちらで拝見すると、数か月後に神経が再生した症例等も何件かあり、非常に悩んでおります。
最終的な判断をするのは母親の私ですが、どうか皆さんのご意見をお聞かせください。
(余談ですが、後日、整形外科を受診し、膝は両方とも異常なしでした)
藁にもすがる思いでこちらのサイトで娘と近い症例を探し、読ませていただきました。
長くなりますがよろしくお願いいたします。
年齢は11歳女児、16日前に放課後の学校で階段から転倒し両ひざと上顎前歯二本を強打しました。
目視確認したところ、両歯とも歯と歯茎の間から出血しており、強い痛みがありました。
直感で整形外科よりも先に歯科医を受診するべきだと判断し、夕方ぎりぎりの時間に主治医である歯医者さんに駆け込み受診しました。
「動揺も大きくなく、ずれている様子もないのでこのまま経過観察します。
勝手にくっついて治るかもしれません。
下の歯が小さくかけているので次回からそちらを直します」
と言われ、痛み止めが出ました。
4日後に再度受診しましたが、上顎前歯は痛みの問診のみで下の歯の治療が開始されました。
その10日後下の歯は治療が終了しましたが、上の歯は
「変色が始まったので次回から根幹治療を開始します」
と言われました。
これまでの経過で全く処置らしきものがなく、レントゲンでの説明もないことを不審に感じて、別の歯科医(口腔外科もある個人歯科医です)で事情を説明しセカンドオピニオンを取りました。
すると、
「亜脱臼だと思われる。
動揺もある。
僕なら初回の受診で固定し抗生物質を処方した。
固定したほうが回復の見込みがあった。
うっすら変色が始まっていて、放っておけば将来吸収が起こる可能性もある為(受傷後)一か月以内に根幹治療は開始したほうがいい」
とのこと。
吸収とは何のことかと訊ねたところ、
「顎の骨が溶け出してしまう症状の事で、歯髄損傷で必ずなるとも限らないが、炎症を起こす前に抜髄したほうがいい」
と言われました。
初めの歯科医で適切な処置をしていただけていたら神経が死んでしまう可能性を防げたのかと思うと娘に申し訳なく、それだけでも強く後悔したのですが、最悪の場合歯が抜け落ちると聞いて激しく動揺しています。
抜け落ちてしまうと、成人までインプラント等の処置はできないと聞き、前歯のない10代を過ごす可能性も出てきたため娘がかわいそうでなりません。
歯科医師が悪いのではなく、私の認識が甘かったと考え、今後はそのようなことがないようにといろいろ調べこちらにたどり着いたのですが、読むうちに次第に今の診断にも疑いを持つようになってしまいました。
@今日現在で受傷後16日が経過しています。
歯の色味はじっくり見ると右前歯のみ灰色になってきたように見えます。
A受傷後1週間くらいで徐々に痛みは引き、10日後頃は痛みがありませんでしたが、それから徐々に痛みが出だして、今現在は右前歯に何かぶつかったとき(噛んだとき)と冷たいものがしみるようです。
左前歯の痛みはよくわからないとのこと。
B2件目の歯医者さんで通電の検査をしました(受傷後14日経過)。
ほかの歯は一ケタの数値で反応がありましたが、前歯2本は50(単位が分からず申し訳ありません)を超す数値でも無反応でした。
医師の説明では、
「10歳以下の場合歯根が成熟過程にあるために神経が回復するが、10歳を超えるとその見込みがなくなる。」
とのことでしたが、この、@、A、Bを踏まえ、本当に抜髄を行うべきなのでしょうか。
こちらを拝見したところでは、17歳くらいまでは確率は低くとも回復の見込みがあるようです。
このまま経過観察をすることで痛みがひどくなるのはかわいそうですし、吸収が始まってしまう可能性を考えると早く抜髄したほうがいいように思います。
歯が抜け落ちてしまうのは何としても避けたいです。
でも、これまで虫歯もなく過ごしてきたために、抜髄して歯が劣化してしまうのも本当に残念です。
こちらで拝見すると、数か月後に神経が再生した症例等も何件かあり、非常に悩んでおります。
最終的な判断をするのは母親の私ですが、どうか皆さんのご意見をお聞かせください。
(余談ですが、後日、整形外科を受診し、膝は両方とも異常なしでした)
回答1
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2016-09-30 16:50:02
まず、受診先は慎重に選ばれるべきだったとは思います。。。
今から出来ることとして、現在の動揺の程度を判定して、必要があれば一時的に固定して貰いましょう。
その際に、その歯の噛み合わせ調整も必要になりそうです。
歯根吸収が起こる前に、根管治療を開始するとの考え方もあります。
無難な治療法選択かもしれません。
しかし、歯根吸収が起こるとも、神経が死んでるとも判らない(今の電気歯髄診断の値で確定的なことは判りません)間は経過観察してもらうのも一案です。
期間は判断してもらってください。
レントゲン写真と打診音は原始的に思えるかもしれませんが、大切な検査だと思います。
今から出来ることとして、現在の動揺の程度を判定して、必要があれば一時的に固定して貰いましょう。
その際に、その歯の噛み合わせ調整も必要になりそうです。
歯根吸収が起こる前に、根管治療を開始するとの考え方もあります。
無難な治療法選択かもしれません。
しかし、歯根吸収が起こるとも、神経が死んでるとも判らない(今の電気歯髄診断の値で確定的なことは判りません)間は経過観察してもらうのも一案です。
期間は判断してもらってください。
レントゲン写真と打診音は原始的に思えるかもしれませんが、大切な検査だと思います。
相談者からの返信
相談者:
tekepodさん
返信日時:2016-10-02 08:31:48
藤森先生、ご意見ありがとうございます。
まったくおっしゃる通りです。
これまで虫歯がなかったために、最寄りの歯科医にて定期的に検診するのみでした。
歯科知識に関して私の認識が低かったと強く反省しています。
ただ、診察するにあたり、歯のズレなどを確認すると予想して、これまでのカルテやレントゲンがあるであろうかかりつけ医がベストと思ったのも事実です。
あの時、とにかく急いでおり、すぐにでも診ていただきたいと考えていたため、初診の歯医者さんを探すところから始めるという選択肢がありませんでした。
今の、口腔外科のある歯医者さんは、数日知り合いの方にリサーチしまくって、通院者の感想を聞いて、インターネットも駆使し、10件程度の中からようやく選んで診察に至りました。
知識があり、それを私たちのような無知な患者にも丁寧にお話してくれますので、現時点の判断としては失敗では無い手応えです。
しかし、受傷初日にこの作業はとてもできませんでした…。
神経が復活するなら経過観察したい気持ちもあります。
ですが経過観察したことで、結果的に失敗した(「様子を見ましょう」という言葉を鵜呑みにした)という過去があり、また同じ轍を踏みたくは無いという恐怖もあります。
いずれにせよ、今の歯医者さんで、次回から根管治療を開始する予定ですが、開始前にもう一度だけ相談するつもりです。
どちらにするか、まだ迷っています…。
まったくおっしゃる通りです。
これまで虫歯がなかったために、最寄りの歯科医にて定期的に検診するのみでした。
歯科知識に関して私の認識が低かったと強く反省しています。
ただ、診察するにあたり、歯のズレなどを確認すると予想して、これまでのカルテやレントゲンがあるであろうかかりつけ医がベストと思ったのも事実です。
あの時、とにかく急いでおり、すぐにでも診ていただきたいと考えていたため、初診の歯医者さんを探すところから始めるという選択肢がありませんでした。
今の、口腔外科のある歯医者さんは、数日知り合いの方にリサーチしまくって、通院者の感想を聞いて、インターネットも駆使し、10件程度の中からようやく選んで診察に至りました。
知識があり、それを私たちのような無知な患者にも丁寧にお話してくれますので、現時点の判断としては失敗では無い手応えです。
しかし、受傷初日にこの作業はとてもできませんでした…。
神経が復活するなら経過観察したい気持ちもあります。
ですが経過観察したことで、結果的に失敗した(「様子を見ましょう」という言葉を鵜呑みにした)という過去があり、また同じ轍を踏みたくは無いという恐怖もあります。
いずれにせよ、今の歯医者さんで、次回から根管治療を開始する予定ですが、開始前にもう一度だけ相談するつもりです。
どちらにするか、まだ迷っています…。
相談者からの返信
相談者:
tekepodさん
返信日時:2016-10-05 22:27:43
今日、一本目の前歯の神経を抜いてきました。
診察時、迷いを伝えた所、嫌な顔をせずもう一度打診と電気検査をしてくれて、このままでいるリスクと可能性両方を説明して下さいました。
決心し、施術を開始すると麻酔なしに削りおどろきましたが、
「虫歯と違って、もう壊死してるので痛みはないんです。
今ある痛みは、歯根部の炎症なんです」
とのことで、娘も大人しく削られていました。
神経に触ったときの、電気が流れるようなアレを知ってる私は思わず歯を食いしばりましたが…
抜いた神経を見せてもらったし、作業の間も
「ここにこうやって…ほら。」
と説明してくれて、うまくてちゃんとした先生だということが素人の私でもわかりました。
匂いを嗅いで、壊死を確かめていました。
開ける穴を最小限にし作業していただけて、神経の取り残しがないことを確かめ、消毒を入れて、
「炎症が和らいだら充填剤を入れます」
との事。
ギリギリまで「もしかして復活するかも…。抜髄したら、その道は閉ざされちゃうな」って悩みましたが、抜いた今、ほっとしたしこれでよかったと思えています。
放っておいたら幹部からどんどん感染して炎症広がったんだと思います。
見られながらの施術はさぞやりにくいでしょうに、もろともせず細かく説明をしていただけて、帰りは受付まできて
「うちは混むからどうしても予約が先になっちゃうので、見越して二回とって下さい。
そうすると一週間置きに通えるから。」
って言ってくれて、とてもありがたかったです。
おそらく、母親の私が不安げにしていたことを察していただけたのだと思います。
これまで、(過去、歯医者さんを6件渡り歩いた我が身の経験から)歯科医師に不審しかなかったのですが、このサイトで回答して下さる先生方のように、熱心で丁寧ないい先生が、地方でもちゃんといるのだと感激したので、こちらに報告させていただきます。
ありがとうございました。
診察時、迷いを伝えた所、嫌な顔をせずもう一度打診と電気検査をしてくれて、このままでいるリスクと可能性両方を説明して下さいました。
決心し、施術を開始すると麻酔なしに削りおどろきましたが、
「虫歯と違って、もう壊死してるので痛みはないんです。
今ある痛みは、歯根部の炎症なんです」
とのことで、娘も大人しく削られていました。
神経に触ったときの、電気が流れるようなアレを知ってる私は思わず歯を食いしばりましたが…
抜いた神経を見せてもらったし、作業の間も
「ここにこうやって…ほら。」
と説明してくれて、うまくてちゃんとした先生だということが素人の私でもわかりました。
匂いを嗅いで、壊死を確かめていました。
開ける穴を最小限にし作業していただけて、神経の取り残しがないことを確かめ、消毒を入れて、
「炎症が和らいだら充填剤を入れます」
との事。
ギリギリまで「もしかして復活するかも…。抜髄したら、その道は閉ざされちゃうな」って悩みましたが、抜いた今、ほっとしたしこれでよかったと思えています。
放っておいたら幹部からどんどん感染して炎症広がったんだと思います。
見られながらの施術はさぞやりにくいでしょうに、もろともせず細かく説明をしていただけて、帰りは受付まできて
「うちは混むからどうしても予約が先になっちゃうので、見越して二回とって下さい。
そうすると一週間置きに通えるから。」
って言ってくれて、とてもありがたかったです。
おそらく、母親の私が不安げにしていたことを察していただけたのだと思います。
これまで、(過去、歯医者さんを6件渡り歩いた我が身の経験から)歯科医師に不審しかなかったのですが、このサイトで回答して下さる先生方のように、熱心で丁寧ないい先生が、地方でもちゃんといるのだと感激したので、こちらに報告させていただきます。
ありがとうございました。
回答2
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2016-10-06 10:22:46
タイトル | 11歳、前歯の亜脱臼に対する予後の治療法の選択について |
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質問者 | tekepodさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 38歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ | 歯をぶつけた(歯の打撲・外傷) |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。