右八重歯だけ抜歯済み、非抜歯で歯列矯正したい

相談者: まなミさん (21歳:女性)
投稿日時:2016-10-29 01:24:24
後悔しても遅いのですが、私には右の八重歯がありません。
今から5年ほど前に歯科で抜かれてしまいました。
2件ほどの歯科で相談して、2件とも八重歯を抜いた方がいいと言われ、抜歯しました。

当時はスマホもなくて私自身もよく分からず、ただ先生と親の言われるままにしました。
見た目は、八重歯がある時よりも格段によくはなったのですが、左の写真八重歯はあるしで、やはり不満は残り、数年後、矯正歯科で相談した際、八重歯の大切さに気付かされました。


それ以来、どこにいっても歯を3から4本は抜かないと矯正は厳しい、3年ほどはかかる。といわれ、親に相談したところ、健康な歯を4本も抜いて矯正する必要はないと激怒、「抜いて矯正するなら、ガタガタでも歯ある方がいい!」と、歯科のカードを破棄され、歯科に行くことも許されません。

保険証も親が管理しています。
かれこれ3年はいっていません。
ネットでは八重歯が一本ない人の症例を見かけたことがあり、でも、とても綺麗になっていてうらやましいです。


そんな私の歯は上も下も同じ本数なのになぜそんなにも抜かなければいけないのか?
そして抜かずに治療できる、MEAWなどもネットで調べたら出てくるようになり、すごく気になっています。

都心の非抜歯のクリニック!などと言われているところで症例写真をみるとすごく綺麗になっていて驚きました。
私と同じ、「4本は抜かないといけないといわれていたけど、このクリニックでは抜かずに2年で矯正できました!」とあり、とてもそそられました。

矯正歯科のみなさんからすると、非抜歯のクリニックはどのように考えられていますか?
また、八重歯が一本なくとも、本当に矯正できるのでしょうか。


何かとご多用かとは存じますが、よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2016-10-29 09:41:43
まなミさん、こんにちは。

矯正治療の場合、現状や治療目標によっては抜歯が必要なことが多いです。
特に高校生以上の永久歯列の場合、顎の成長も見込めないため、凸凹の改善や出っ歯の改善などの場合、抜歯して治療を行うことが多いです。


片側の糸切り歯(八重歯)がない場合、非抜歯でうまく矯正治療を行うには非常に難易度が高くなるため、左右の歯の数を合わせるために抜歯を提示されることが多いと思います。

もし、現状で非抜歯で治療を行うと、上の歯の真ん中は高確率で右方に偏位すると思います。


矯正治療は自費診療のため、保険証の提示を求められることは少ないかもしれません。
(当院の場合、通常の矯正治療では保険証の提示を求めていません)

ただ、矯正治療では、総額で100万円前後の費用が掛かることが多いです。



個人的には…
親御さんからの自立が必要な気がします。
少なくとも保険証は自己管理をしたほうが良いと思います。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-10-29 12:27:16
こんにちは。

矯正専門医とありますが歯科医師であれば法律上誰でも勉強して矯正治療を行うことは可能です。
日本矯正歯科学会の認定医制度というものはあります。
また他の研究グループや学会を作ってそこで認定制度を作っている場合もあります。

どのグループの認定医であるか認定医がどれくらい価値があるのか?については非常にわかりにくいのが現状です。



抜歯矯正は消費者ニーズに合致するので叢生が酷くて抜歯ケースにみえるようなケースを非抜歯で行ったといって、ネット上や市販本に割と多く掲載されています。

多くのケースで後戻りしやすいとか顔と合致せず出っ歯になったなどなどの問題を見かけるようになり、最近は非抜歯でどんなケースも出来ますと記載してあれば逆に?と言われるようになってきています。


残念ながらネット上でたまたま見かけたケースがあなたと完全に合致する確立はゼロです。
まなミさんにはまなミさん向けの治療計画を個別で立ててもらわなければ、ちゃんと治してもらうことはできません。

そのためには必要な検査を行ってもらい診断してもらう必要があります。
通常検査だけでも費用が数万円必要になるのが本格(全顎)矯正治療です。


本当に歯を人為的に失う必要があるのか?歯科医によって治療計画もかなり幅がありますから、数軒の歯科医院で実際にご相談される必要が生じるでしょう。



親御さんは矯正治療やよい歯並びについて理解力が低いので犬歯1本抜歯という選択をされたわけでしょうから、親御さんに依存されている間は費用負担も高額で治療の難易度も高い矯正治療の必要性について理解してもらうのは難しいのではないかと思います。

経済的にも精神的にも自立されて矯正治療をお考えになるのが現実的かもしれません。


現段階で矯正治療が保険適用されないのは審美的な要求が強いためでしょう。保険制度では不正咬合は特別な場合を除いて病気と認められていないわけですから日常生活でお困りでなければ歯並びが悪くても
支障なく生活されている方は多いものです。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2016-10-29 21:35:44
こんばんは。

>そんな私の歯は上も下も同じ本数なのになぜそんなにも抜かなければいけないのか?

ディスクレパンシーを始末するために抜歯が必要と考えたためだと思います。


>都心の非抜歯のクリニック!などと言われているところで症例写真をみるとすごく綺麗になっていて驚きました。

非抜歯でディスクレパンシーの始末ができたということでしょう。


>「4本は抜かないといけないといわれていたけど、このクリニックでは抜かずに2年で矯正できました!」とあり、とてもそそられました。

とりわけ非抜歯を強調しているところは用心したほうがいいと思います。


>非抜歯のクリニックはどのように考えられていますか?

抜歯非抜歯ではなくてディスクレパンシーをどうかたずけるかです。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2016-10-30 11:56:34
こんにちは。

整理すると、犬歯を抜いてしまったことによる残念な気持ちと、今後矯正治療を進めていく上での抜歯か非抜歯かが、情報を集めれば集めるほど迷いが出てしまっているということでしょうか。


歯科矯正学を学んだ先生方は皆さんご存知かとは思いますが、「抜歯」、「非抜歯」は古くからのテーマです。
そして、現在においてもこの掲示板でも出てくるテーマでもあります。

記憶の部分もあるので、すぐに根拠文書が出せませんが歴史的に、アングル先生が「非抜歯」論者で、ケース先生が「抜歯」論者であったように思います。
ケース先生のお弟子さんにツイード先生がいたような気がします。
また、ケース先生達はかつてはアングル先生のお弟子さんでありました。

ある高名な日本の矯正歯科の先生が、直接ケース先生に尋ねたことがあるそうです。

「ケース先生は抜歯しないと矯正治療はうまくいかないとおっしゃってますが、どのくらいの頻度で抜歯をするのですか?」

これに対する答は、

「7パーセントです。」

抜歯推奨派の先生が7%です。


一方で、非抜歯派のアングル先生、ご自身の奥方様の矯正治療を抜歯して行ったことは有名な話です。

このアングル先生、矯正歯科臨床を担当する歯科医師のみならず、歯科医師国家試験で「アングルの不正咬合分類」が出ないことはないくらいに世界で定着した矯正臨床の分類を作った先生としても、歯科業界で知らない人はいないでしょう。


ご参考までに情報として、どちらかというと「非抜歯派?」の当院で10年近く前にランダム100症例のブラケット治療が完了した方々の抜歯率は7%でした。
ケース先生のいうところの、「抜歯派」の数字と偶然に一致しています(汗!+ 笑!)

「当院では・・・」と表現は掲示板上では不適切なのでしょうが、ご質問の趣旨を踏まえ、理解の一助としてあえて記述しました。
日本で「抜歯矯正」・「非抜歯矯正」という言葉が、何だか独り歩きしていないといいけどな!と思う卒後30年以上、矯正歯科畑を歩いてきた一歯科医師の独り言です。

「抜歯」、「非抜歯」の治療方針は、歯のサイズとそこの土台となる骨のスペースの不調和をどのように解決するかのオプションのひとつに過ぎないと言う事もできると思います。
歯列模型で全く同じ歯列であっても、セファロ画像やCT画像により、歯根周囲の骨の状況により「抜歯」、「非抜歯」の方針が分かれることもしばしば経験するところです。


矯正歯科治療は、ある種外科手術に似ていると思います。
一度、治療を開始すると、少なくとも元には戻れません。
抜歯をすればなおさらのことです。
これを終わらせる為に、どの担当医も知識・経験の限りを尽くしていると思います。

外科的治療が決まり、手術を受ける方が、
「止血はバイポーラ(注:電気メスの一種)を使わないで下さい。」
「メスは、○○社の物を使用してください。」
「縫合は、オートスーチャー(注:自動縫合機)を使うんですか?」
的な、各論の話を持ち出しても執刀医、患者様双方の利益にはなり難い感じがします。


治療方針のひとつである、「抜歯」・「非抜歯」をどちらが正しいか、どちらが「アリ」か、掲示板上で答えることは難しいように思います。



>矯正歯科のみなさんからすると、非抜歯のクリニックはどのように考えられていますか?

大変恐縮ですが、上の記述よりご賢察下さいませ。


>また、八重歯が一本なくとも、本当に矯正できるのでしょうか。

先天的に犬歯のない方もいらっしゃいます。
その方の治療も、矯正歯科医であれば、抜歯または非抜歯を含めた治療方針を示すことができると思います。

3人の専門家がこの回答を支持しています  



タイトル 右八重歯だけ抜歯済み、非抜歯で歯列矯正したい
質問者 まなミさん
地域 奈良
年齢 21歳
性別 女性
職業 大学生・短大生・専門学生
カテゴリ 歯列矯正の治療法
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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