病院でMRIを撮ったら顎関節症の関節円板後方転位だと診断
相談者:
わたがしさん (19歳:女性)
投稿日時:2016-11-24 18:58:57
こんにちは。
こちらで相談するのは初めてになりますが、よろしくお願いします。
私は2年前の高校生のとき、あくびが原因で顎関節症になってしまい、以来いろんな歯科や整体を回ってきても改善しないままでした。
そしてやっと信頼できる専門家の先生を見つけて、マウスピースなどの保存療法を10ヶ月近く行い、改善が見られなかったため関西の病院で手術のため入院しました。
パンピングマニピュレーションと歯と歯の間に金属の針金をつけて引っ張っる局所麻酔の手術をしました。
この針金の方はゴムを使って調整をするものです。
症状は噛み合わせの不正咬合が1番つらく、顎関節の周りの筋肉のだるさが主になります。
そこで本題の質問に入ります。
顎関節症の後方転位はごく稀で症例が少ないと言われましたが、治療法はこの他にもあるのでしょうか。
また過去に後方転位でも治った症例は存在するのでしょうか。
そしてその治療法はなんでしょうか。
少し良くなっていってるという現在進行形で治療中の症例でも構いません。
また回答者様は後方転位の症状の患者に会ったことがあるのでしょうか。
ごく稀らしいので、もしかしてこの症例は私ぐらいなのではと、もう未来はないのではと、不安で、不安で、涙がとまりません…。
どうか回答をよろしくお願いします。
こちらで相談するのは初めてになりますが、よろしくお願いします。
私は2年前の高校生のとき、あくびが原因で顎関節症になってしまい、以来いろんな歯科や整体を回ってきても改善しないままでした。
そしてやっと信頼できる専門家の先生を見つけて、マウスピースなどの保存療法を10ヶ月近く行い、改善が見られなかったため関西の病院で手術のため入院しました。
パンピングマニピュレーションと歯と歯の間に金属の針金をつけて引っ張っる局所麻酔の手術をしました。
この針金の方はゴムを使って調整をするものです。
症状は噛み合わせの不正咬合が1番つらく、顎関節の周りの筋肉のだるさが主になります。
そこで本題の質問に入ります。
顎関節症の後方転位はごく稀で症例が少ないと言われましたが、治療法はこの他にもあるのでしょうか。
また過去に後方転位でも治った症例は存在するのでしょうか。
そしてその治療法はなんでしょうか。
少し良くなっていってるという現在進行形で治療中の症例でも構いません。
また回答者様は後方転位の症状の患者に会ったことがあるのでしょうか。
ごく稀らしいので、もしかしてこの症例は私ぐらいなのではと、もう未来はないのではと、不安で、不安で、涙がとまりません…。
どうか回答をよろしくお願いします。
回答1
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-11-24 20:39:52
(顎)関節円板の後方転移は歯科矯正学で言う不正咬合のアングルV級に多いと思います。
簡単には反対咬合・受け口などと称されるものです。
あるいは面長タイプといってもよいでしょうか。
関節円板後方転移についての論文は、V級に関係するものが多いものです。
従来は転位した円板を手術的に治療しようとする試みがなされていましたが、現在は保存的な治療法が主体だと思います。
ただしこれは円板前方転移が多い状況の中でのことですから、確定的なことは言えません。
円板後方転位は、私の考えは、下顎が前方にずれやすい(医学的な表現ではありませんが)がために、相対的に円盤が後方転位しやすいのではないかと思っています。
また、V級タイプは下顎の骨体の高径が小さく結果的に関節頭が圧迫されやすく、前述のことと相まって後方転位しやすいのではないかとも思います。
したがって、論文的なものでは、矯正的な治療でも咬合高径を挙上する方法などが報告されています。
骨格的に問題が大きいときには、整形外科的な手術も行われます。
あなたの顎顔面の骨格タイプがどのようなものであるかわかりませんので、返答に窮することでもあります。
円板前方転位は人口の中でも、はっきりしたことは言えませんが、かなりの%での存在が知られていますが、無症状に近いものがあるのも事実です。
それと同じことで、わたしの、数少ない経験での円板後方転位は、やはりV級で、大した症状がないがために、そのままになった人がいます。
とりとめない書き方ですが、顎顔面の骨格的なことと、かみ合わせがどのようなものであるかが、カギとなるような気がします。
簡単には反対咬合・受け口などと称されるものです。
あるいは面長タイプといってもよいでしょうか。
関節円板後方転移についての論文は、V級に関係するものが多いものです。
従来は転位した円板を手術的に治療しようとする試みがなされていましたが、現在は保存的な治療法が主体だと思います。
ただしこれは円板前方転移が多い状況の中でのことですから、確定的なことは言えません。
円板後方転位は、私の考えは、下顎が前方にずれやすい(医学的な表現ではありませんが)がために、相対的に円盤が後方転位しやすいのではないかと思っています。
また、V級タイプは下顎の骨体の高径が小さく結果的に関節頭が圧迫されやすく、前述のことと相まって後方転位しやすいのではないかとも思います。
したがって、論文的なものでは、矯正的な治療でも咬合高径を挙上する方法などが報告されています。
骨格的に問題が大きいときには、整形外科的な手術も行われます。
あなたの顎顔面の骨格タイプがどのようなものであるかわかりませんので、返答に窮することでもあります。
円板前方転位は人口の中でも、はっきりしたことは言えませんが、かなりの%での存在が知られていますが、無症状に近いものがあるのも事実です。
それと同じことで、わたしの、数少ない経験での円板後方転位は、やはりV級で、大した症状がないがために、そのままになった人がいます。
とりとめない書き方ですが、顎顔面の骨格的なことと、かみ合わせがどのようなものであるかが、カギとなるような気がします。
回答2
東京医科歯科大学顎関節治療部(文京区湯島)の西山です。
回答日時:2016-11-25 23:14:41
西山です
文面からは症状が明確でないので推測です。
あくびによって生じた症状が、もとの噛み合わせに戻らず、MRIで関節円板の後方転位と診断されたということでしょうか。
それに対していろいろ対応したが噛み合わせが戻らなかったと解釈します。
年齢を考えると成長は終わっているので、後方転位はそのままにして、矯正治療でかみあわせを整えるという考えもある気がしますが。
文面からは症状が明確でないので推測です。
あくびによって生じた症状が、もとの噛み合わせに戻らず、MRIで関節円板の後方転位と診断されたということでしょうか。
それに対していろいろ対応したが噛み合わせが戻らなかったと解釈します。
年齢を考えると成長は終わっているので、後方転位はそのままにして、矯正治療でかみあわせを整えるという考えもある気がしますが。
相談者からの返信
相談者:
わたがしさん
返信日時:2016-11-26 19:28:29
松山先生
回答ありがとうございます!
不正咬合のアングルIII級ですか…。
顎関節症を発症する前は噛み合わせの深い過蓋咬合(上の歯が下の歯の3分の2を覆い被さってる状態)だったので、あってると思います。
あとで親に聞いてわかったのですが、小さい頃から歯ぎしりをしていたみたいなのでそのせいでなったんじゃないかと思います。
昔は円板を元に戻す手術があったんですね。
今は行われていないのですか?
顎顔面の骨格はよくわからないですが、多分大丈夫じゃないかと思ってます。
発症する前は歯列のズレも顎のズレも写真や鏡で見て問題なかったので。
下顎の骨体の高径が小さいとは下顎の高さが短いということでしょうか。
いろいろ質問してすみません。
回答ありがとうございます!
不正咬合のアングルIII級ですか…。
顎関節症を発症する前は噛み合わせの深い過蓋咬合(上の歯が下の歯の3分の2を覆い被さってる状態)だったので、あってると思います。
あとで親に聞いてわかったのですが、小さい頃から歯ぎしりをしていたみたいなのでそのせいでなったんじゃないかと思います。
昔は円板を元に戻す手術があったんですね。
今は行われていないのですか?
顎顔面の骨格はよくわからないですが、多分大丈夫じゃないかと思ってます。
発症する前は歯列のズレも顎のズレも写真や鏡で見て問題なかったので。
下顎の骨体の高径が小さいとは下顎の高さが短いということでしょうか。
いろいろ質問してすみません。
相談者からの返信
相談者:
わたがしさん
返信日時:2016-11-26 20:11:32
西山先生
回答ありがとうございます!
症例詳しく書くのを忘れてしまいました。
あくびをした時にガクンと関節が前にずれてしまい、噛み合わせが斜め下にずれました。
元々過蓋咬合だったのが、あくびの後は上の前歯と下の前歯がぶつかり、痛くなって噛み合わせが合わなくなりました。
顎関節症でMRIを撮るのは今の主治医の先生について2回目ですが、関節円板後方転位だとわかったのはつい最近みたいです…。
11日前に入院して2度目のMRIを撮ったらわかったみたいで、主治医の先生に私の症例は極めて稀な症例だと初めて言われてショックでした…。
顎関節症は前方転位が普通みたいですから。
なので後方転位に対してはこれから対応していくと思います。
そこで質問ですが。
質問@後方転位と前方転位では治療法はやっぱり別ですよね?
後方転位の場合はどんな治療法があるのでしょうか。
質問A後方転位の患者はどれくらいいますか?
質問B後方転位はそのままにして矯正治療で噛み合わせを調整するという考え方もあると仰いましたが、関節の位置がズレたまま、矯正治療を行うのは本当に大丈夫なのですか?
いろいろ質問してすみません。
回答ありがとうございます!
症例詳しく書くのを忘れてしまいました。
あくびをした時にガクンと関節が前にずれてしまい、噛み合わせが斜め下にずれました。
元々過蓋咬合だったのが、あくびの後は上の前歯と下の前歯がぶつかり、痛くなって噛み合わせが合わなくなりました。
顎関節症でMRIを撮るのは今の主治医の先生について2回目ですが、関節円板後方転位だとわかったのはつい最近みたいです…。
11日前に入院して2度目のMRIを撮ったらわかったみたいで、主治医の先生に私の症例は極めて稀な症例だと初めて言われてショックでした…。
顎関節症は前方転位が普通みたいですから。
なので後方転位に対してはこれから対応していくと思います。
そこで質問ですが。
質問@後方転位と前方転位では治療法はやっぱり別ですよね?
後方転位の場合はどんな治療法があるのでしょうか。
質問A後方転位の患者はどれくらいいますか?
質問B後方転位はそのままにして矯正治療で噛み合わせを調整するという考え方もあると仰いましたが、関節の位置がズレたまま、矯正治療を行うのは本当に大丈夫なのですか?
いろいろ質問してすみません。
回答3
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-11-26 20:41:41
V級ではなさそうです。
骨体の高径が小さいとは歯が生えている部分の高さが低めであるということです。
前歯の切端同士を普段合わせる癖がありませんか。
それくらいしかメカニック的なことで思い当たりません。
骨体の高径が小さいとは歯が生えている部分の高さが低めであるということです。
前歯の切端同士を普段合わせる癖がありませんか。
それくらいしかメカニック的なことで思い当たりません。
相談者からの返信
相談者:
わたがしさん
返信日時:2016-11-27 11:06:42
松山先生
回答ありがとうございます。
歯の高さは低めなので、骨体の高径が小さいというのは先生の仰る通りだと思います。
顎関節症になる前はよく下唇を噛む癖がありました。
それが後方転位の原因になったのかもしれません。
回答ありがとうございます。
歯の高さは低めなので、骨体の高径が小さいというのは先生の仰る通りだと思います。
顎関節症になる前はよく下唇を噛む癖がありました。
それが後方転位の原因になったのかもしれません。
回答4
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-12-01 08:53:51
関節円板後方転位があることは、知っていました。
顎関節症の患者さんのMRI撮影をお願いしている、影像診断を主に行っている医院で、前述した患者さんの時に放射線診断の医師から、円板後方転位は、V級に多いですねというリポートを受けたときに、再確認をすべく、論文を見たりしたところやはりV級関係のものが多いところからも、前回の回答となりました。
著者OkessonのTMDという本の中では、粘着および癒着という項目の中で円板後方転位に触れています。
円板の後方部で上下どちらかでおこる現象です。
質問@について
原因療法として、歯ぎしり、かみしめの予防、癒着部の切離(関節鏡下手術)などがかかれています。
Aは上述のとおり、極めて稀というほどではないと思うのですが、本書では前方転位と比べると極めて稀と書かれてはいます。
B後方転位は、かみ合わせがズレ(下顎が前方に)てしまうことが多いはずで、このことは下顎の変位をそのままに矯正をしたとすると、軸がズレたままで歯並びだけを整えることになり、私見では勧められません。
上述の、矯正論文は運動療法などを行ってから改善が見られたので、矯正をした結果、MRI所見で戻ったことが確認されたというものです。
結論的には、円板の後方部での癒着が知られていること、それを意識した診断、そしてあるならば、それに沿った治療ということになります。
顎関節症の患者さんのMRI撮影をお願いしている、影像診断を主に行っている医院で、前述した患者さんの時に放射線診断の医師から、円板後方転位は、V級に多いですねというリポートを受けたときに、再確認をすべく、論文を見たりしたところやはりV級関係のものが多いところからも、前回の回答となりました。
著者OkessonのTMDという本の中では、粘着および癒着という項目の中で円板後方転位に触れています。
円板の後方部で上下どちらかでおこる現象です。
質問@について
原因療法として、歯ぎしり、かみしめの予防、癒着部の切離(関節鏡下手術)などがかかれています。
Aは上述のとおり、極めて稀というほどではないと思うのですが、本書では前方転位と比べると極めて稀と書かれてはいます。
B後方転位は、かみ合わせがズレ(下顎が前方に)てしまうことが多いはずで、このことは下顎の変位をそのままに矯正をしたとすると、軸がズレたままで歯並びだけを整えることになり、私見では勧められません。
上述の、矯正論文は運動療法などを行ってから改善が見られたので、矯正をした結果、MRI所見で戻ったことが確認されたというものです。
結論的には、円板の後方部での癒着が知られていること、それを意識した診断、そしてあるならば、それに沿った治療ということになります。
相談者からの返信
相談者:
わたがしさん
返信日時:2016-12-07 09:33:01
松山先生
返信遅くなり、すみません。
そして質問の回答本当にありがとうございます。
治療法はあるんですね。少し安心しました。
関節鏡下手術は次の診察で行うか決める予定ですので、やってみようと思います。
歯ぎしりは睡眠中にするので、暗示をかけて寝るか、関節部分の筋肉をほぐして予防しようと思います。
それと、極めて稀な症例というほどではないときいて私以外にも同じような症例の人もいると安心しました。
矯正治療は改善が見られてからするということも理解しましたが、質問Bの回答の「矯正論文は運動療法などを行ってから改善が見られたので、矯正をした結果、MRI所見で戻ったことが確認された」とありますが、どれくらい改善してから矯正治療を行ったのでしょうか。
矯正治療をした後に撮ったMRIで戻ったのは関節の位置ですか?
それとも円板なのでしょうか。
質問ばかりで申し訳ありません。
返信遅くなり、すみません。
そして質問の回答本当にありがとうございます。
治療法はあるんですね。少し安心しました。
関節鏡下手術は次の診察で行うか決める予定ですので、やってみようと思います。
歯ぎしりは睡眠中にするので、暗示をかけて寝るか、関節部分の筋肉をほぐして予防しようと思います。
それと、極めて稀な症例というほどではないときいて私以外にも同じような症例の人もいると安心しました。
矯正治療は改善が見られてからするということも理解しましたが、質問Bの回答の「矯正論文は運動療法などを行ってから改善が見られたので、矯正をした結果、MRI所見で戻ったことが確認された」とありますが、どれくらい改善してから矯正治療を行ったのでしょうか。
矯正治療をした後に撮ったMRIで戻ったのは関節の位置ですか?
それとも円板なのでしょうか。
質問ばかりで申し訳ありません。
回答5
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-12-07 14:04:49
相談者からの返信
相談者:
わたがしさん
返信日時:2016-12-07 20:34:20
回答6
相談者からの返信
相談者:
わたがしさん
返信日時:2016-12-07 21:26:44
松山先生
回答ありがとうございました。
先生方の意見をこれからの治療の参考にさせていただきたいと思います。
いろいろ難しいことも丁寧に教えて下さり、本当にありがとうございました。
回答ありがとうございました。
先生方の意見をこれからの治療の参考にさせていただきたいと思います。
いろいろ難しいことも丁寧に教えて下さり、本当にありがとうございました。
タイトル | 病院でMRIを撮ったら顎関節症の関節円板後方転位だと診断 |
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質問者 | わたがしさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 19歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
噛み合わせに関するトラブル 顎関節症 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。