左下7番抜歯後の治療、糖尿病とインプラントのリスクについて

相談者: 迷えるワンコさん (41歳:女性)
投稿日時:2017-01-23 17:29:24
こんにちは。
お忙しいとは思いますがご相談させてください。

近所の歯医者レントゲンを撮った際、左下7番に大きな嚢胞が見付かり、根管治療目的で某大学病院を紹介されたのですが、時すでに遅しで、近々抜歯をすることになりました。

抜歯後の選択について色々と考えた結果、@インプラントA一先ず放置後、場合によっては上6番7番を連結という2択で迷っております。

インプラントを選択する場合、幸運にも最寄り駅に腕が良いとの評判の専門医・指導医がおり、先日説明会に参加し、『もうここでお願いしようかな?』というところまで気持ちが固まっていたのですが、年始に受けた健康診断の結果で、初期の糖尿病との診断が出てしまい困惑しております。
また、血圧も130とかなり高めです。

そこでご相談なのですが、例えば今現在インプラントの手術が受けられたとしても、やはり糖尿病を持っていると、この先10年20年とトラブルなく維持していくことはかなり難しいと思われますか?
母が重度の糖尿病、父が高血圧ということもあり、気を付けていても遺伝の力は強いと思うので、今よりも先々のことが心配なのです。

また調べていると、歯ぎしりや噛みしめが激しい場合、7番1本のみのインプラントは脱落し易いとのコメントを多く見かけるのですが、7番のインプラントの維持はそんなにリスクが高いのでしょうか?
ちなみに、親知らずは左右の下ともに抜いています。

もしこの状況でのインプラントはお勧めしない!という場合、Aの選択についてのデメリットも教えて頂きたいです。

噛むという機能については6番までで問題がないとのことですが、やはり片側だけ1本歯がないと、顔が歪んで来たりとトラブルも多いのでしょうか?

もし他にもお勧めの治療法がありましたら、是非教えて頂きたいです。

同じことばかりをグルグルと考えて、毎日不安だらけで心身ともにかなり疲れ切っております。
プロのご意見をよろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2017-01-23 20:05:14
下顎6番までで、”噛む(咀嚼)という機能”では大差がないと経験上はいえると思います。
ただし6番に負担がかかることが、懸念されます。
また7番欠損により咬合の変化をきたします。

7番1本だけに低い冠が被されていることだけでも、不調をきたすことがあります。
そこでいえることは、実際に噛みしめる癖があるのか、左顎関節に咬合低下による症状が出ていないか、などが考慮しなければなりません。

また抜歯したところの歯槽堤が十分なボリュームを保っているかどうかも大きな要因ですが、個人差があるとはいえ、意外と俗な言い方ですが、やせてしまうことがおおく、インプラントをするためには造骨する処置をしなければならないことが多いものです。

糖尿はインプラントの危険因子ではありますが、これも経験上は、軽度のものであり、しかも十分にコントロールされていれば、問題は生じていません。

ただ、中程度の糖尿と強い噛みしめ癖が重なった場合では、さすがに問題が生じています。

”顔が歪んで”がわかるほど下顎は変位しませんが、正しい咬み合わせを保とうとした場合には、ほとんどの場合で、咬合挙上をしなければならないといえます。

総合的条件が悪ければ、”上6番7番を連結”で様子を見るのが良いと思います。

ですからインプラントは総合的に判断できることが重要で、インプラント埋入本数を誇示するようなところは避けたほうが良いといえます。

”大きな嚢胞があり”は、抜歯後の歯槽堤萎縮が大きくなりますので抜歯と同時の、抜歯窩保護をするように、おすすめします。

最後に一つだけ、、、他院でのインプラントを見ると、上記のような
咬み合わせのことは考慮されていない、咬み合わせの低いものばかり
であることが実情です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 迷えるワンコさん
返信日時:2017-01-23 23:39:54
松山先生、コメント有難うございます。

少し前までは、『とにかく早く抜歯をして、この嚢胞の苦痛から解放されたい!』という思いが強かったのですが、いざ抜歯が差し迫ると、歯を1本失うということのリスクを痛感し、その後の選択に悩まされますね…

インプラントをする場合、嚢胞により骨が溶けてしまっている部分に骨造成を施すというようなことを仰られていましたが、他にも歯ぎしりや噛みしめ、全体の噛み合わせなど、私の歯には色々と問題が多いようです。

そこに加えての糖尿病なので、場所も場所ですし、5年10年先のことを想像すると、実質インプラントの維持は私には難しいのだろうな…と、諦めの気持ちがつきました。

本当に、『後悔先に立たず!』ですね…
今ほど歯の大切さを痛感している時はありません。
今後は1本でも多く健康な歯を残せるよう、一生懸命歯磨きを頑張ります。

貴重なご意見を有難うございました。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2017-01-24 10:59:19
これからの長い人生を考えた場合に、天然歯を守る為にインプラントを入れて置く、自分の歯は出来る限り削らない、と言う考え方もあることを知って下さい。

残念ながら、削られた天然歯が又駄目になって再治療になって、最終的には喪失する、と言うのがとても多いんです。

糖尿病に関してかなり悲観的考えを持たれているようですが、キチンと専門医療機関と相談して、生活習慣から改善し、通院も定期的に為されればそこまでの重症化される危険性は避けられる、と私は思います。

そう出来る切っ掛けとして、今回検討したインプラント治療とかを受けることは良いことなのではないか、と私は考えたりします。

真面目に臨床に取り組んでいる歯科医は、どなたも糖尿病の患者さんが歯科治療、メインテナンスをちゃんと受けていると、糖尿病が悪化するのを食い止められる、と経験している筈です。
私も割りと良くそう言う経験しておりますし、母がもう20年以上糖尿病で、私がインプラント8本入れていて、今尚全然健常です。

そう言う経験談、実際の臨床をしておられる歯科医の方なのでしたら、今回のことも包み隠さずご相談され、どうしたら良いのかの助言をいただければ良いのでは、と考えます。

口腔内の健常な状態が、糖尿病始めとする全身の健康な状態に良い影響を与えることは、最近とても良く取り上げられるようになって来ています。

これからの長い人生を健康に過ごされたいのでしたら、真面目に取り組まれて、可能でしたらインプラントも為されると良いと思います。

歯を削るリスク、も考えて欲しいと思いました。

失礼します。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 迷えるワンコさん
返信日時:2017-01-24 23:00:17
松元先生、コメント有難うございます。

嚢胞が見付かってから早3ヶ月…
現在左下7番以外の歯にも咬合上の問題を抱えており、口の中全体が痛みと不快感でずっと緊張状態に置かれている為か、少し情緒も不安定で、どうしても思考がネガティブに傾いてしまいます。

先生のお母様のお話は心強いエピソードですね。
天然の歯であろうがインプラントであろうが、結局は歯の寿命を延ばすも縮めるも自分の日々の努力次第ということですよね。

当初は何の根拠もなく、『抜歯後は絶対にインプラント!』と思っていたのですが、調べれば調べるほどデメリットも大きく、また日に日に精神状態が悪くなっていることもあり、現在はインプラント云々の前に、嚢胞の抜歯にさえ恐怖を抱いている状態です。
歯の不調は精神を病みますね…

天然の歯を削るリスク…
インプラントを埋めるリスク…

家族や担当医師としっかり話し合って、それぞれのメリットデメリットをきちんと理解した上で未来の選択をしたいと思います。

貴重なご意見を有難うございました。



タイトル 左下7番抜歯後の治療、糖尿病とインプラントのリスクについて
質問者 迷えるワンコさん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:7番(第二大臼歯)
インプラント治療法
補綴関連
糖尿病
回答者




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