ナイトガードの厚みはどのように選択したらいいのか?
相談者:
パズーさん (40歳:男性)
投稿日時:2017-03-22 13:17:43
こんにちは。
歯医者の定期健診にて、歯のくいしばりが原因で、これまで奥歯が少しかけたり、たまに特定の歯(奥歯が多い)が痛むことが指摘されました。
歯が破損することも最悪あるため、このナイトガードを使ってみてはどうか?という提案を受けました。
強制というよりは、提案の一つです。
食いしばりが強い時に、使ってみたらという感じです。
色々と会話をした結果、ハードタイプのナイトガードを作成することには決まりました。
先生から、ハードタイプの厚さが違う3種類のものを提案いただきました。
1つ目は、1mm以下、0.5mmか0.75mm程度のもの。
2つ目は、2mmタイプのものです。
3つ目は、3mmタイプのものです。
次回の検診時に選択となります。
そこで、選択に関して、医学的な観点からアドバイスを頂きたいです。
サンプルに触れてみた感じは、2mmのものはどっしり、1mm以下のものは軽い感じがしました。
よって、3mmまでは考えていません。
もちろん、歯には入れてないため、付け心地はわかりません。
先生からは、通常は2mmのほうだが、付け心地が合わず眠れない人もいるので、1mm以下のほうから取り組んでみてもよい。というアドバイスは頂いてます。
先生のアドバイス通り、寝られなくなる、付けなくなるのは避けたいので薄いものからやってみてもよいのでしょうか?
気になるのは、2mmのほうでないと、効果がないとか、何か副作用がある(顎関節症)などが起こる可能性があるかもわかりません。
どのようにこの初めてのナイトガードに取り組んでいくべきでしょうか?
医学的なアドバイスやこれまでのご経験からのアドバイス等があれば頂けると非常に助かります。
宜しくお願いします。
歯医者の定期健診にて、歯のくいしばりが原因で、これまで奥歯が少しかけたり、たまに特定の歯(奥歯が多い)が痛むことが指摘されました。
歯が破損することも最悪あるため、このナイトガードを使ってみてはどうか?という提案を受けました。
強制というよりは、提案の一つです。
食いしばりが強い時に、使ってみたらという感じです。
色々と会話をした結果、ハードタイプのナイトガードを作成することには決まりました。
先生から、ハードタイプの厚さが違う3種類のものを提案いただきました。
1つ目は、1mm以下、0.5mmか0.75mm程度のもの。
2つ目は、2mmタイプのものです。
3つ目は、3mmタイプのものです。
次回の検診時に選択となります。
そこで、選択に関して、医学的な観点からアドバイスを頂きたいです。
サンプルに触れてみた感じは、2mmのものはどっしり、1mm以下のものは軽い感じがしました。
よって、3mmまでは考えていません。
もちろん、歯には入れてないため、付け心地はわかりません。
先生からは、通常は2mmのほうだが、付け心地が合わず眠れない人もいるので、1mm以下のほうから取り組んでみてもよい。というアドバイスは頂いてます。
先生のアドバイス通り、寝られなくなる、付けなくなるのは避けたいので薄いものからやってみてもよいのでしょうか?
気になるのは、2mmのほうでないと、効果がないとか、何か副作用がある(顎関節症)などが起こる可能性があるかもわかりません。
どのようにこの初めてのナイトガードに取り組んでいくべきでしょうか?
医学的なアドバイスやこれまでのご経験からのアドバイス等があれば頂けると非常に助かります。
宜しくお願いします。
回答1
坂寄歯科医院(茨城県取手市藤代)の三木です。
回答日時:2017-03-22 15:03:08
パズーさん、こんにちは。
>薄いものからやってみてもよいのでしょうか?
どちらでもよいと思います。
そもそも患者さんに厚さを選んで頂くという事をあまり聞いたことが無いですね・・・。
パズーさんに最も合うものを選んで頂いた方がいいのではないでしょうか。
>気になるのは、2mmのほうでないと、効果がないとか、何か副作用がある(顎関節症)などが起こる可能性があるかもわかりません。
これに関しては、そこまで大きな差はないかと思います。
>どのようにこの初めてのナイトガードに取り組んでいくべきでしょうか?
私であればナイトガードを作成するよりも、まずはTCH是正に取り組ませて頂くことになるかもしれません。
参考:TCH、歯列接触癖
>薄いものからやってみてもよいのでしょうか?
どちらでもよいと思います。
そもそも患者さんに厚さを選んで頂くという事をあまり聞いたことが無いですね・・・。
パズーさんに最も合うものを選んで頂いた方がいいのではないでしょうか。
>気になるのは、2mmのほうでないと、効果がないとか、何か副作用がある(顎関節症)などが起こる可能性があるかもわかりません。
これに関しては、そこまで大きな差はないかと思います。
>どのようにこの初めてのナイトガードに取り組んでいくべきでしょうか?
私であればナイトガードを作成するよりも、まずはTCH是正に取り組ませて頂くことになるかもしれません。
参考:TCH、歯列接触癖
相談者からの返信
相談者:
パズーさん
返信日時:2017-03-22 19:01:51
三木先生
コメントいただきまして、誠に感謝します。
医学的には大差がないということで安心しました。
>パズーさんに最も合うものを選んで頂いた方がいいのではないでしょうか。
自分に最も合うものがわからず悩んでいます。
どのような観点で自分に合うかどうかを判断すればよいのか、アドバイス頂けると非常に助かります。
実際に試用しないとわからないのは理解しています。
これまでの患者様に対して、もし違う厚さを提供していたらその時の具体例でも構いません。
宜しくお願いします。
コメントいただきまして、誠に感謝します。
医学的には大差がないということで安心しました。
>パズーさんに最も合うものを選んで頂いた方がいいのではないでしょうか。
自分に最も合うものがわからず悩んでいます。
どのような観点で自分に合うかどうかを判断すればよいのか、アドバイス頂けると非常に助かります。
実際に試用しないとわからないのは理解しています。
これまでの患者様に対して、もし違う厚さを提供していたらその時の具体例でも構いません。
宜しくお願いします。
回答2
回答3
東京医科歯科大学顎関節治療部(文京区湯島)の西山です。
回答日時:2017-03-22 19:47:16
西山です
ナイトガードが本当に必要かどうかは別として・・・
>先生から、ハードタイプの厚さが違う3種類のものを提案いただきました。
目の前の患者の口の中の状況を踏まえて,適切なものを医療者側が決定するのが普通だと思います.
薄いものだと本来の目的が達成できないものになる可能性もありますので.
ちなみに,ナイトガードは全体がきちんとかみ合って,歯ぎしりをしたときにもスムーズに動けるように調整されるべきものです.
このためにはある程度厚みがないと不可能になります.
したがって2mm程度はないと調整ができません.
あと,短期間で何度も作製することは保険治療では不可能になります.
最低6か月間は間が開かないと再作製は不可能です.
6か月以内でどうしても他の厚みのものに変更というときは,私費治療になる可能性があることも知っておく必要があります.
ナイトガードが本当に必要かどうかは別として・・・
>先生から、ハードタイプの厚さが違う3種類のものを提案いただきました。
目の前の患者の口の中の状況を踏まえて,適切なものを医療者側が決定するのが普通だと思います.
薄いものだと本来の目的が達成できないものになる可能性もありますので.
ちなみに,ナイトガードは全体がきちんとかみ合って,歯ぎしりをしたときにもスムーズに動けるように調整されるべきものです.
このためにはある程度厚みがないと不可能になります.
したがって2mm程度はないと調整ができません.
あと,短期間で何度も作製することは保険治療では不可能になります.
最低6か月間は間が開かないと再作製は不可能です.
6か月以内でどうしても他の厚みのものに変更というときは,私費治療になる可能性があることも知っておく必要があります.
相談者からの返信
相談者:
パズーさん
返信日時:2017-03-23 00:12:39
>三木先生
的を外した質問失礼しました。
TCH指導ということで理解しました。
>西山先生
はい。
医師は眠れなくなったり、不快感から着けなくなる可能性もあるので、より着けるであろう薄い方を勧めている感じです。
もちろん、私の食いしばりの様子や性格等から判断していると思います。
2mm程度ないと調整ができないという技術的な見解有難うございます。
また、金額的なところでのリスクも理解しました。
1点お伺いさせていただきたいです。
例えば調整ができたとして1mm以下の0.5mmぐらいの薄さの場合と2mmぐらいの薄さの場合では、付けた後の食いしばりに対しての医学的な明確な違いはございますでしょうか?
例えば、2mmのほうが、食いしばりに対して歯を守れるとか、食いしばり自体を0.5mmより緩和できる等です。
それがあまり大差ないものであれば、確かに付け心地(安心して着けて眠れること)。を優先するという見解を優先することもあるのではないかと考えています。
実は、その部分がお聞きしたく相談した次第でもあります。
的を外した質問失礼しました。
TCH指導ということで理解しました。
>西山先生
はい。
医師は眠れなくなったり、不快感から着けなくなる可能性もあるので、より着けるであろう薄い方を勧めている感じです。
もちろん、私の食いしばりの様子や性格等から判断していると思います。
2mm程度ないと調整ができないという技術的な見解有難うございます。
また、金額的なところでのリスクも理解しました。
1点お伺いさせていただきたいです。
例えば調整ができたとして1mm以下の0.5mmぐらいの薄さの場合と2mmぐらいの薄さの場合では、付けた後の食いしばりに対しての医学的な明確な違いはございますでしょうか?
例えば、2mmのほうが、食いしばりに対して歯を守れるとか、食いしばり自体を0.5mmより緩和できる等です。
それがあまり大差ないものであれば、確かに付け心地(安心して着けて眠れること)。を優先するという見解を優先することもあるのではないかと考えています。
実は、その部分がお聞きしたく相談した次第でもあります。
回答4
東京医科歯科大学顎関節治療部(文京区湯島)の西山です。
回答日時:2017-03-23 08:23:29
西山です
ナイトガードでくいしばりや歯ぎしりといった「行動」事態を減らすことはできません.
くいしばりや歯ぎしりが生じるのが前提で,その時に生じる力をどのようにコントロールするのかがナイトガード使用のポイントになります.
くいしばったときに前後左右で均等に当たるようにするのはもちろんのこと,前後左右で下顎を動かしたときに,複数の歯が当たって,なおかつ引っ掛かりなくスムーズに動けるように調整する必要があります.
このような調整がされていない場合,くいしばりなどが生じると一部の歯しか当たらないので,その歯の負担がむしろ大きくなったり,関節や筋肉への負荷が大きくなってしまう危険性があります.
歯の咬み合う面には凹凸がありますので,この凹凸をある程度埋めるだけの厚みがないといけません.
そうすると,0.5mmでは難しいのではないかと思います.
本来の目的が達成でき,さらには副作用も少なくなるような状態でないと意味がないと思います.
ナイトガードでくいしばりや歯ぎしりといった「行動」事態を減らすことはできません.
くいしばりや歯ぎしりが生じるのが前提で,その時に生じる力をどのようにコントロールするのかがナイトガード使用のポイントになります.
くいしばったときに前後左右で均等に当たるようにするのはもちろんのこと,前後左右で下顎を動かしたときに,複数の歯が当たって,なおかつ引っ掛かりなくスムーズに動けるように調整する必要があります.
このような調整がされていない場合,くいしばりなどが生じると一部の歯しか当たらないので,その歯の負担がむしろ大きくなったり,関節や筋肉への負荷が大きくなってしまう危険性があります.
歯の咬み合う面には凹凸がありますので,この凹凸をある程度埋めるだけの厚みがないといけません.
そうすると,0.5mmでは難しいのではないかと思います.
本来の目的が達成でき,さらには副作用も少なくなるような状態でないと意味がないと思います.
相談者からの返信
相談者:
パズーさん
返信日時:2017-03-23 12:50:48
西山先生
詳細な説明を頂き、非常に助かります。
0.5mmの場合は、2mmよりも調整が難しいことが考えられるのではないか。その場合は、歯への負担や関節への負荷が大きくなるということですね。
歯科医に確認したところ、自分で選んでよいと言われ(私が指摘したからか)、、、正直困っています。
こればかりは利用したこともないためです。
先生のところに来られる患者様の多くは2mm以上のものを利用されているということだと思いますが、患者様の中で薄いのにしてほしいというケースはございますでしょうか?
逆に破れるなどで、厚くする方はいらっしゃると想定しますが。
詳細な説明を頂き、非常に助かります。
0.5mmの場合は、2mmよりも調整が難しいことが考えられるのではないか。その場合は、歯への負担や関節への負荷が大きくなるということですね。
歯科医に確認したところ、自分で選んでよいと言われ(私が指摘したからか)、、、正直困っています。
こればかりは利用したこともないためです。
先生のところに来られる患者様の多くは2mm以上のものを利用されているということだと思いますが、患者様の中で薄いのにしてほしいというケースはございますでしょうか?
逆に破れるなどで、厚くする方はいらっしゃると想定しますが。
回答5
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2017-03-23 13:03:32
そもそも西山先生の書かれたナイトガードとパズーさんの主治医が言っているナイトガードは作り方が違うと思います。
主治医の説明からはバキュームフォーマーという機械を使って作る吸引タイプだと思います。
その時に使うディスクの厚さが2ミリだったい1ミリだったりするんだと思います。
結果としてナイトガードの咬合面は凹凸がある仕上がりになると思います。
西山先生が書かれたタイプは義歯と同じように作ります。
主治医の説明からはバキュームフォーマーという機械を使って作る吸引タイプだと思います。
その時に使うディスクの厚さが2ミリだったい1ミリだったりするんだと思います。
結果としてナイトガードの咬合面は凹凸がある仕上がりになると思います。
西山先生が書かれたタイプは義歯と同じように作ります。
相談者からの返信
相談者:
パズーさん
返信日時:2017-03-23 13:23:58
>柴田先生
技術的なご意見有難うございます。
その辺りは、私は何も考えてなかったので視点が変わりました。
主治医からは、添付のような一般的なものを説明されました。
ディスクという意味があまりわかっておりませんが、厚さが0.5mm、2mm程度という説明だけは受けました。
イメージは合っておりますでしょうか?
また、両厚みに対しては大きな医学的な違いはないものでしょうか?
>西山先生
柴田先生が書かれているところの作り方が異なる意味が分かっておりません。
もし、これが正であれば、主治医との会話も違ってくるため、教えて頂きたいです。
また、同じ質問で恐縮ですが、ご存知でしたら、今回の作り方で両厚みに対しては大きな医学的な違いがあるかわかれば教えて頂けると助かります。
技術的なご意見有難うございます。
その辺りは、私は何も考えてなかったので視点が変わりました。
主治医からは、添付のような一般的なものを説明されました。
ディスクという意味があまりわかっておりませんが、厚さが0.5mm、2mm程度という説明だけは受けました。
イメージは合っておりますでしょうか?
また、両厚みに対しては大きな医学的な違いはないものでしょうか?
>西山先生
柴田先生が書かれているところの作り方が異なる意味が分かっておりません。
もし、これが正であれば、主治医との会話も違ってくるため、教えて頂きたいです。
また、同じ質問で恐縮ですが、ご存知でしたら、今回の作り方で両厚みに対しては大きな医学的な違いがあるかわかれば教えて頂けると助かります。
回答6
東京医科歯科大学顎関節治療部(文京区湯島)の西山です。
回答日時:2017-03-23 17:50:40
西山です
@熱した既成のプラスチックシートを模型に圧接して作る方法
A義歯と同じ材料(加熱重合レジン)を用いて作る方法
の2通りがあります.
いずれにしても,最終的に目指す状態は一緒です.
Aの方法だと,最初から上下の歯がある程度均等に当たるように調整された状態で完成させます.
@の場合は,全体が均一の厚み(0.5mm,1.0mm, 1.5mm, 2.0mmなど)で歯の凹凸がついた状態ですので,口の中でレジンという樹脂を築盛しながら均等に当たるように調整してゆきます.
>今回の作り方で両厚みに対しては大きな医学的な違いがあるかわかれば教えて頂けると助かります。
結局は,最終的にどのようなかみ合わせをナイトガード上で作りたいのかということです.
0.5mmのものでもレジンを築盛することによって均一なかみ合わせにすることは可能です.
ただ,築盛したレジンの分だけ厚みは増えます.
@熱した既成のプラスチックシートを模型に圧接して作る方法
A義歯と同じ材料(加熱重合レジン)を用いて作る方法
の2通りがあります.
いずれにしても,最終的に目指す状態は一緒です.
Aの方法だと,最初から上下の歯がある程度均等に当たるように調整された状態で完成させます.
@の場合は,全体が均一の厚み(0.5mm,1.0mm, 1.5mm, 2.0mmなど)で歯の凹凸がついた状態ですので,口の中でレジンという樹脂を築盛しながら均等に当たるように調整してゆきます.
>今回の作り方で両厚みに対しては大きな医学的な違いがあるかわかれば教えて頂けると助かります。
結局は,最終的にどのようなかみ合わせをナイトガード上で作りたいのかということです.
0.5mmのものでもレジンを築盛することによって均一なかみ合わせにすることは可能です.
ただ,築盛したレジンの分だけ厚みは増えます.
相談者からの返信
相談者:
パズーさん
返信日時:2017-03-26 20:56:59
西山先生
大変参考になるご説明頂きましてありがとうございます。
頂いたコメントを踏まえ、担当医としっかり話していきたいと思います。
大変参考になるご説明頂きましてありがとうございます。
頂いたコメントを踏まえ、担当医としっかり話していきたいと思います。
タイトル | ナイトガードの厚みはどのように選択したらいいのか? |
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質問者 | パズーさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 40歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ | 歯軋り用マウスピース・ナイトガード |
回答者 |
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- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。