年齢とともに下顎前突が変化する原因リスクついて
相談者:
danditさん (51歳:男性)
投稿日時:2017-08-10 17:07:01
よろしくお願いします。
下顎前突の出具合の変化について質問です。
数年前までは口を閉めても上下の前歯が離れており、前歯でものを噛み切ることができませんでした。
幼少期から見た目を普通に見せるため、唇は閉まっていても口の中で口を空けて下顎を引いているのが癖でした。
また、寝るときにうつぶせになったときは顎を枕に押し付けたりすると、一時的に上下の歯が接触していました。
そして、数年前から左右上1番の角が左右下2番の角にあたるようになりました。
意識的に顎を引くと、上下1番が若干接触します。
現在は上下の顎を自然に閉じると上下の一番二番が当たり、そのまま噛み込むと上1番が下1番2番の舌側にに擦り込みながら、その勢い(反動)で下顎が前方に出出されて行き、租借する状況です。
そのため、奥歯でものを噛むときは多少意識して下あごを前方にスライドさせていますが、急いで食べるときは、稀に上下の前歯が弾くように接触して、自分で驚くときがあります。
若いころと違い、下顎が出ている状態の方が筋肉的に違和感があるのを感じる状況です。
年齢とともに、ここまで歯が動くものでしょうか?
それとも歯ではなく、顎が動いているのでしょうか?
原因はどういうことが考えられますか?
このままほっとくと、自然に受け口が治ったりしますか?
(もちろん骨格ではなく、上下の歯の前後関係だけですが)
また、接触している前歯への悪影響はどの程度ありますか?
受け口の人が年齢を重ねたことによる変化の一般的な法則のようなものがあるでしょうか?
ここ先考えられるリスクがあれば、お教え頂きたく、よろしくお願いします。
下顎前突の出具合の変化について質問です。
数年前までは口を閉めても上下の前歯が離れており、前歯でものを噛み切ることができませんでした。
幼少期から見た目を普通に見せるため、唇は閉まっていても口の中で口を空けて下顎を引いているのが癖でした。
また、寝るときにうつぶせになったときは顎を枕に押し付けたりすると、一時的に上下の歯が接触していました。
そして、数年前から左右上1番の角が左右下2番の角にあたるようになりました。
意識的に顎を引くと、上下1番が若干接触します。
現在は上下の顎を自然に閉じると上下の一番二番が当たり、そのまま噛み込むと上1番が下1番2番の舌側にに擦り込みながら、その勢い(反動)で下顎が前方に出出されて行き、租借する状況です。
そのため、奥歯でものを噛むときは多少意識して下あごを前方にスライドさせていますが、急いで食べるときは、稀に上下の前歯が弾くように接触して、自分で驚くときがあります。
若いころと違い、下顎が出ている状態の方が筋肉的に違和感があるのを感じる状況です。
年齢とともに、ここまで歯が動くものでしょうか?
それとも歯ではなく、顎が動いているのでしょうか?
原因はどういうことが考えられますか?
このままほっとくと、自然に受け口が治ったりしますか?
(もちろん骨格ではなく、上下の歯の前後関係だけですが)
また、接触している前歯への悪影響はどの程度ありますか?
受け口の人が年齢を重ねたことによる変化の一般的な法則のようなものがあるでしょうか?
ここ先考えられるリスクがあれば、お教え頂きたく、よろしくお願いします。
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2017-08-10 17:29:14
こんにちは。
まず、どうして下顎前突になってしまったのか?について考察してみると、日本人の多くのケースが上顎の劣成長を伴う下顎前突、あるいは開咬となっていると思います。
ですからうつ伏せに寝なければ低位にある舌が気道を閉塞してしまうので、うつ伏せ寝になることになると思いますが、それは正常な歯並びを維持するためにはよくないことだといわれています。
また舌が低位にあるので、開咬や下顎前突になっている人は多いのですが、舌の位置が正常の人とは違う動きをしていると、その力は歯列に影響を及ぼす可能性があります。
口唇よりも舌の機能圧のほうが強いことはよく知られていますから、舌の機能圧が唇側からの圧より勝っていると、下顎の前歯は唇側に傾斜しやすくなるでしょう。
また睡眠時の気道が確保しにくい口腔容積気道容積であれば、歯軋りや食いしばりなども起きやすいでしょうし、正常な歯並びではなく歯の位置がズレているならば、歯が早めに磨り減り咬合高径が低下しますから下顎は前に回転しやすくなります。
開咬が前歯切端が当たるようになり、下顎前突のようになって、そうこうしているうちに前歯や臼歯にヒビが入って楔状欠損も生じるし、骨も薄くなって早期に歯周病のように歯を失っていくことにつながっていくと思われます。
咬合高径が低くなると、下顎は前に回転します。
よく入れ歯を入れていない、おじいさんやおばあさんがそういう顔になっていますよね。
年齢を重ねて、噛みあわせの高さが減るとそういう法則があります。
矯正治療や全顎修復をお考えになったほうがよい時期に入っているのかもしれませんので、近隣の歯科医に一度みてもらうとよいでしょう。
まず、どうして下顎前突になってしまったのか?について考察してみると、日本人の多くのケースが上顎の劣成長を伴う下顎前突、あるいは開咬となっていると思います。
ですからうつ伏せに寝なければ低位にある舌が気道を閉塞してしまうので、うつ伏せ寝になることになると思いますが、それは正常な歯並びを維持するためにはよくないことだといわれています。
また舌が低位にあるので、開咬や下顎前突になっている人は多いのですが、舌の位置が正常の人とは違う動きをしていると、その力は歯列に影響を及ぼす可能性があります。
口唇よりも舌の機能圧のほうが強いことはよく知られていますから、舌の機能圧が唇側からの圧より勝っていると、下顎の前歯は唇側に傾斜しやすくなるでしょう。
また睡眠時の気道が確保しにくい口腔容積気道容積であれば、歯軋りや食いしばりなども起きやすいでしょうし、正常な歯並びではなく歯の位置がズレているならば、歯が早めに磨り減り咬合高径が低下しますから下顎は前に回転しやすくなります。
開咬が前歯切端が当たるようになり、下顎前突のようになって、そうこうしているうちに前歯や臼歯にヒビが入って楔状欠損も生じるし、骨も薄くなって早期に歯周病のように歯を失っていくことにつながっていくと思われます。
咬合高径が低くなると、下顎は前に回転します。
よく入れ歯を入れていない、おじいさんやおばあさんがそういう顔になっていますよね。
年齢を重ねて、噛みあわせの高さが減るとそういう法則があります。
矯正治療や全顎修復をお考えになったほうがよい時期に入っているのかもしれませんので、近隣の歯科医に一度みてもらうとよいでしょう。
相談者からの返信
相談者:
danditさん
返信日時:2017-08-11 00:36:59
船橋先生 ご回答ありがとうございます。
お返事が遅くなり申し訳ありません。
>正常な歯並びではなく歯の位置がズレているならば、歯が早めに磨り減り咬合高径が低下しますから、下顎は前に回転しやすくなりますから、開咬が前歯切端が当たるようになり下顎前突のようになって...
ということですが、『前に回転』というのは顎の付け根が上がり、顎先が下方向に動く、というイメージでよろしいでしょうか?
そうなると一層受け口になるということで解釈しましたが、そうなると、私のケースは逆の動きになります。
前歯で噛み切れない受け口だったものが、前歯が噛み合いつつあるところまで来ていますので。
そうなると、また違う原因でもあるのでしょうか?
お返事が遅くなり申し訳ありません。
>正常な歯並びではなく歯の位置がズレているならば、歯が早めに磨り減り咬合高径が低下しますから、下顎は前に回転しやすくなりますから、開咬が前歯切端が当たるようになり下顎前突のようになって...
ということですが、『前に回転』というのは顎の付け根が上がり、顎先が下方向に動く、というイメージでよろしいでしょうか?
そうなると一層受け口になるということで解釈しましたが、そうなると、私のケースは逆の動きになります。
前歯で噛み切れない受け口だったものが、前歯が噛み合いつつあるところまで来ていますので。
そうなると、また違う原因でもあるのでしょうか?
回答2
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2017-08-11 09:46:11
あ〜。
読み違えていました。
下顎前歯が後方へ押し込まれる形で受け口が酷かったのが、切端咬合の逆版のように、上の歯の唇面と下の歯の舌側面が当たるようになってきたということですね?
下顎が後方に押し込まれてきたのかもしれませんし、歯軸傾斜がおこってきたのかもしれませんね。
いずれにしても顎関節は適応しますし、加齢や使い方によって形態も変化します。
生きている組織ですからリモデリングしていますので。
力のかかり具合が歯列や顎や頚部にとって悪い悪習癖があれば、改善しつつ歯並びを修正しておきたいかもしれませんね。
歯が不要に当たっているとヒビが入ったり、歯の寿命を短くすることにつながりますので一度歯科医院でみてもらってください。
読み違えていました。
下顎前歯が後方へ押し込まれる形で受け口が酷かったのが、切端咬合の逆版のように、上の歯の唇面と下の歯の舌側面が当たるようになってきたということですね?
下顎が後方に押し込まれてきたのかもしれませんし、歯軸傾斜がおこってきたのかもしれませんね。
いずれにしても顎関節は適応しますし、加齢や使い方によって形態も変化します。
生きている組織ですからリモデリングしていますので。
力のかかり具合が歯列や顎や頚部にとって悪い悪習癖があれば、改善しつつ歯並びを修正しておきたいかもしれませんね。
歯が不要に当たっているとヒビが入ったり、歯の寿命を短くすることにつながりますので一度歯科医院でみてもらってください。
相談者からの返信
相談者:
danditさん
返信日時:2017-08-11 15:26:59
船橋先生、ご回答ありがとうございました。
>いずれにしても顎関節は適応しますし加齢や使い方によって形態も変化します。
>生きている組織ですからリモデリングしていますので。
というのは『なるほど』と思いました。
確かに生きている以上、体が自然に使いやすい方に動くと、それに合わせて周辺の組織や筋肉も追従してくるということですね。
後は仰るように、悪い癖があるかどうかということですね。
大変よくわかりました。
ありがとうございます。
>いずれにしても顎関節は適応しますし加齢や使い方によって形態も変化します。
>生きている組織ですからリモデリングしていますので。
というのは『なるほど』と思いました。
確かに生きている以上、体が自然に使いやすい方に動くと、それに合わせて周辺の組織や筋肉も追従してくるということですね。
後は仰るように、悪い癖があるかどうかということですね。
大変よくわかりました。
ありがとうございます。
タイトル | 年齢とともに下顎前突が変化する原因リスクついて |
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質問者 | danditさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 51歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
噛み合わせに関するトラブル 歯並びが悪くなってきた |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。