左下7番の抜歯後の対応、海外赴任中のため対応に苦慮
相談者:
tsatoさん (42歳:男性)
投稿日時:2017-09-26 08:05:08
諸先生方、初めまして、斉藤と申します。
まず、この掲示板での、歯科医療の意識向上に対する諸先生方の地道な活動、本当に感謝しております、またとても参考にさせて頂いております。
さて、左下7番について相談させてください。
■左下7番の状況/経緯
・左下6, 7番は20年近く前に抜髄済、親知らずは20年近く前に4本全て抜歯済、
左上6,7番は特に異常無し(生活歯)
・左下7番は、20年前の治療後はずっと問題無かったのですが、5年前(2012年) から根尖病変がおき、1年に1-2回は化膿して痛む症状がでていました。
なるべくギリギリ まで抜かない方向で治療をしたい、という希望もあり、2回根管の再治療をしましたが
(内、1回は根管治療の専門病院)、直っていません
・2016年の夏に海外赴任となり、何とか赴任期間中(4-5年)はだましだまし現状維持でしのげないか、と期待していたのですが、海外赴任で様々なストレスが掛かったせいか、状況は悪化してしまいました
・2017年7月の時点で『左下7番は、近心根尖部から根分岐部にかけて病変があり、 近心根には外部吸収が見られる。
そのため
(1). 7番近心根のヘミセクション
(2).抜歯
(3).抜歯+インプラント が選択肢としてある』
との診断を (日本の掛かりつけの歯医者から)受けております
・先週(2017年9月)に左下6, 7番にかけてフィステルが出来、アメリカの歯内歯科の専門の病院(Endodontics)にも診て貰ったのですが、歯根端切除術を含め歯を保存 する治療の選択肢は無く、なるべく早く抜いた方が良い、と言われています
■その他
・2016年の夏よりアメリカに海外赴任をしており、赴任期間は2020~2021年の 予定です。
また、数ヶ月に1度の頻度で2週間の帰国が不定期にあります
・アメリカ赴任中という事もあり、なるべく抜歯/インプラントなど大がかりな処置は避け たいと考えて居たのですが、複数の専門医から早期の抜歯を進められているのと、 何時までも爆弾を抱えての海外生活は厳しいと思うようになり、(素人なりに)左下7番 は抜歯して放置したいと考えて居ます
(次回帰国時に、再度、根管治療の専門病院で、本当に根管治療で治せないか 診て貰いたいと思いますが、、)
・治療費については、(100万円超えなど極端でなければ)自費負担は問題無いです。
また、歳も歳なので、(余程の事で無ければ)審美的な希望は無いです。
■相談させて頂きたい事
(1) 左下7番を抜歯して(インプラントなどをせずに)放置、と言うのが希望/期待なのですが、この場合、どの専門病院に診断して貰うのが適切なのでしょうか?
インプラント専門病院だと、インプラントをする方向にどうしてもインセンティブが働く事を懸念しています
(2) 左下7番の抜歯/放置すると、左上7番が徐々に下がってくる(挺出してくる)、という記事を読むのですが、これを防ぐ(進行を少しでも抑える)は何かあるのでしょうか?
例えば、挺出を防ぐためのマウスピースみたいな治療法はあるのでしょうか?
(3) 抜歯してインプラントなどをせずに放置後、必要ならインプラントを行う、という対応で、インプラントの処置上、何か不都合は起きうるのでしょうか?
例えば、抜歯した直後にxxの処置をしないと、その後インプラントの成功率が下がる等。
諸先生方、お忙しいとは思いますが、アドバイス頂けると助かります。
まず、この掲示板での、歯科医療の意識向上に対する諸先生方の地道な活動、本当に感謝しております、またとても参考にさせて頂いております。
さて、左下7番について相談させてください。
■左下7番の状況/経緯
・左下6, 7番は20年近く前に抜髄済、親知らずは20年近く前に4本全て抜歯済、
左上6,7番は特に異常無し(生活歯)
・左下7番は、20年前の治療後はずっと問題無かったのですが、5年前(2012年) から根尖病変がおき、1年に1-2回は化膿して痛む症状がでていました。
なるべくギリギリ まで抜かない方向で治療をしたい、という希望もあり、2回根管の再治療をしましたが
(内、1回は根管治療の専門病院)、直っていません
・2016年の夏に海外赴任となり、何とか赴任期間中(4-5年)はだましだまし現状維持でしのげないか、と期待していたのですが、海外赴任で様々なストレスが掛かったせいか、状況は悪化してしまいました
・2017年7月の時点で『左下7番は、近心根尖部から根分岐部にかけて病変があり、 近心根には外部吸収が見られる。
そのため
(1). 7番近心根のヘミセクション
(2).抜歯
(3).抜歯+インプラント が選択肢としてある』
との診断を (日本の掛かりつけの歯医者から)受けております
・先週(2017年9月)に左下6, 7番にかけてフィステルが出来、アメリカの歯内歯科の専門の病院(Endodontics)にも診て貰ったのですが、歯根端切除術を含め歯を保存 する治療の選択肢は無く、なるべく早く抜いた方が良い、と言われています
■その他
・2016年の夏よりアメリカに海外赴任をしており、赴任期間は2020~2021年の 予定です。
また、数ヶ月に1度の頻度で2週間の帰国が不定期にあります
・アメリカ赴任中という事もあり、なるべく抜歯/インプラントなど大がかりな処置は避け たいと考えて居たのですが、複数の専門医から早期の抜歯を進められているのと、 何時までも爆弾を抱えての海外生活は厳しいと思うようになり、(素人なりに)左下7番 は抜歯して放置したいと考えて居ます
(次回帰国時に、再度、根管治療の専門病院で、本当に根管治療で治せないか 診て貰いたいと思いますが、、)
・治療費については、(100万円超えなど極端でなければ)自費負担は問題無いです。
また、歳も歳なので、(余程の事で無ければ)審美的な希望は無いです。
■相談させて頂きたい事
(1) 左下7番を抜歯して(インプラントなどをせずに)放置、と言うのが希望/期待なのですが、この場合、どの専門病院に診断して貰うのが適切なのでしょうか?
インプラント専門病院だと、インプラントをする方向にどうしてもインセンティブが働く事を懸念しています
(2) 左下7番の抜歯/放置すると、左上7番が徐々に下がってくる(挺出してくる)、という記事を読むのですが、これを防ぐ(進行を少しでも抑える)は何かあるのでしょうか?
例えば、挺出を防ぐためのマウスピースみたいな治療法はあるのでしょうか?
(3) 抜歯してインプラントなどをせずに放置後、必要ならインプラントを行う、という対応で、インプラントの処置上、何か不都合は起きうるのでしょうか?
例えば、抜歯した直後にxxの処置をしないと、その後インプラントの成功率が下がる等。
諸先生方、お忙しいとは思いますが、アドバイス頂けると助かります。
回答1
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2017-09-26 08:37:46
ご相談ありがとうございます。
>(1) 左下7番を抜歯して(インプラントなどをせずに)放置、と言うのが希望/期待なのですが、この場合、どの専門病院に診断して貰うのが適切なのでしょうか?
その程度のご希望であれば自己責任で構いません。
>インプラント専門病院だと、インプラントをする方向にどうしてもインセンティブが働く事を懸念しています
その通りです。
その医院の都合が患者さんの気持ちよりも優先されるからです。
>(2) 左下7番の抜歯/放置すると、左上7番が徐々に下がってくる(挺出してくる)、という記事を読むのですが、これを防ぐ(進行を少しでも抑える)は何かあるのでしょうか?
どんなことにも原因や理由があります。
下がってくる理由の一つに歯周病があります。
歯周病とは自覚症状がなく歯がグラグラになって抜ける病気ですが、ざっくり言えば歯が動く病気です。
したがって、歯周病の管理が適切でないと、大きく動く、つまり下に下がってくると言えます。
>例えば、挺出を防ぐためのマウスピースみたいな治療法はあるのでしょうか?
その効果は見込めません。
逆にリスクを増やします。
歯周病管理で速度をとても遅くすることはできても、止める効果的な方法はありません。
なにしろ、放置を選ぶことは一時的にしろ健康を放棄することだからです。
>(3) 抜歯してインプラントなどをせずに放置後、必要ならインプラントを行う、という対応で、インプラントの処置上、何か不都合は起きうるのでしょうか?
多少はありえます。
ふつうであれば大きな問題は出ないはずですが、挺出した歯への治療が加わるくらいです。
>例えば、抜歯した直後にxxの処置をしないと、その後インプラントの成功率が下がる等
ふつうであれば、ふつうの健康な生活を送ることが必要です。
ふつうの状態でない場合は専門医のアドバイスに従いましょう。
もしふつうであれば、後からでも必要な処置を追加することも可能です。
ちなみに、抜歯後の下のことだけではなく、放置した場合の上の7番は機能が大きく萎縮することを知っておいてください。
考えてみてください、とても強い力がかかる奥歯は、例えれば脚のようなものです。
足の1本を数年使わないと、使っている方と同じでいられるでしょうか。
その影響は、跛行することにより、脚だけではなく、腰肩首内臓に繋がっていかないでしょうか。
7番はそれ自体、また他の全部の歯あるいは身体にとって、極めて重要な臓器です。
しかし、今のお仕事や環境などの状況が優先なのでしょうから、それを覚悟の放置もあり得る選択肢かもしれません。
今は、放置の状況によってはそのツケを払うこともあり得ると頭の隅に置いておくこともありです。
>(1) 左下7番を抜歯して(インプラントなどをせずに)放置、と言うのが希望/期待なのですが、この場合、どの専門病院に診断して貰うのが適切なのでしょうか?
その程度のご希望であれば自己責任で構いません。
>インプラント専門病院だと、インプラントをする方向にどうしてもインセンティブが働く事を懸念しています
その通りです。
その医院の都合が患者さんの気持ちよりも優先されるからです。
>(2) 左下7番の抜歯/放置すると、左上7番が徐々に下がってくる(挺出してくる)、という記事を読むのですが、これを防ぐ(進行を少しでも抑える)は何かあるのでしょうか?
どんなことにも原因や理由があります。
下がってくる理由の一つに歯周病があります。
歯周病とは自覚症状がなく歯がグラグラになって抜ける病気ですが、ざっくり言えば歯が動く病気です。
したがって、歯周病の管理が適切でないと、大きく動く、つまり下に下がってくると言えます。
>例えば、挺出を防ぐためのマウスピースみたいな治療法はあるのでしょうか?
その効果は見込めません。
逆にリスクを増やします。
歯周病管理で速度をとても遅くすることはできても、止める効果的な方法はありません。
なにしろ、放置を選ぶことは一時的にしろ健康を放棄することだからです。
>(3) 抜歯してインプラントなどをせずに放置後、必要ならインプラントを行う、という対応で、インプラントの処置上、何か不都合は起きうるのでしょうか?
多少はありえます。
ふつうであれば大きな問題は出ないはずですが、挺出した歯への治療が加わるくらいです。
>例えば、抜歯した直後にxxの処置をしないと、その後インプラントの成功率が下がる等
ふつうであれば、ふつうの健康な生活を送ることが必要です。
ふつうの状態でない場合は専門医のアドバイスに従いましょう。
もしふつうであれば、後からでも必要な処置を追加することも可能です。
ちなみに、抜歯後の下のことだけではなく、放置した場合の上の7番は機能が大きく萎縮することを知っておいてください。
考えてみてください、とても強い力がかかる奥歯は、例えれば脚のようなものです。
足の1本を数年使わないと、使っている方と同じでいられるでしょうか。
その影響は、跛行することにより、脚だけではなく、腰肩首内臓に繋がっていかないでしょうか。
7番はそれ自体、また他の全部の歯あるいは身体にとって、極めて重要な臓器です。
しかし、今のお仕事や環境などの状況が優先なのでしょうから、それを覚悟の放置もあり得る選択肢かもしれません。
今は、放置の状況によってはそのツケを払うこともあり得ると頭の隅に置いておくこともありです。
相談者からの返信
相談者:
tsatoさん
返信日時:2017-09-28 10:42:19
相良先生、
お忙しい中、ご教示頂きありがとうございます。
耳の痛い事ばかりであり、今後生活していく上で念頭に置いておきたいと思います。
特に対向歯の右上7番は、歯周病になると通常よりも更に危険であると意識したいと思います。
追加で教えて頂きたいのですが、海外赴任の終了後(あと2-3年後)にインプラントにする事を想定して、抜歯と同時にソケットプリザベーションを行う場合の流れというのをご教示頂けないでしょうか。
お聞きたい内容としては、抜歯+ソケットプリザベーションの治療の場合、初診を受けてから何回/何日ぐらいの通院が必要になるのが一般的か、という点です。
帰国できる期間が限られており、1回の帰国で診断から抜歯、抜歯後の予後確認までがそもそも可能なのか、という事を気にしております。
お忙しい中、ご教示頂きありがとうございます。
耳の痛い事ばかりであり、今後生活していく上で念頭に置いておきたいと思います。
特に対向歯の右上7番は、歯周病になると通常よりも更に危険であると意識したいと思います。
追加で教えて頂きたいのですが、海外赴任の終了後(あと2-3年後)にインプラントにする事を想定して、抜歯と同時にソケットプリザベーションを行う場合の流れというのをご教示頂けないでしょうか。
お聞きたい内容としては、抜歯+ソケットプリザベーションの治療の場合、初診を受けてから何回/何日ぐらいの通院が必要になるのが一般的か、という点です。
帰国できる期間が限られており、1回の帰国で診断から抜歯、抜歯後の予後確認までがそもそも可能なのか、という事を気にしております。
タイトル | 左下7番の抜歯後の対応、海外赴任中のため対応に苦慮 |
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質問者 | tsatoさん |
地域 | 海外 |
年齢 | 42歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 会社員(技術系) |
カテゴリ |
抜歯:7番(第二大臼歯) インプラント治療法 アメリカ(米国) |
回答者 |
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- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。