ベストセラー本「歯はみがいてはいけない」のタイトルの功罪について

相談者: 自分の八重歯が嫌いさん (53歳:男性)
投稿日時:2018-01-29 16:54:07
個人名と医院名を明らかにされる回答者がご回答されにくいのを承知しております。

A・M氏が執筆・出版された、標記タイトルの書籍がベストセラーとなり、重版、続編出版で大きな話題となり、同氏の医院が現在予約3ヵ月待ちとなっているとの事です。


まず質問の要旨を明らかにしたいと思います。
人の健康を扱う立場の方が、誤解を招きかねない標記タイトルの出版物で消費者に本を手に取らせる商法(あえて)がいかがなものかという事を、歯科口腔外科関連書物を手掛けられる専門家の方にご意見を伺う場が他に思い当たらないため、当サイトを利用させて頂きたいと思った次第です。

同書の内容を精査した訳ではありません(これを指摘する回答はいりません。)が、タイトルのみで質問が成立すると判断しました。

過去の同様の案件として、「運動は体に悪い」旨のタイトル本が専門家から理論的に論破された件、「飲尿療法(健康法)」が根拠レスである事を、やはり専門家から指摘された件(尿自体は無菌とのこと)などを掌握しております。


イレギュラーな質問内容であるため、誠実な回答を頂ける事を期待していませんが、よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-01-29 17:33:55
自分の八重歯が嫌いさん

こんにちは。

タイトルの件ですが、私もこのような本が出版されていることすら知りませんでしたし、読もうとも思いませんので内容についても知りませんしこれからも知りえませんと前置きさせていただきます。


ご指摘の本のタイトルについてですが、「歯は磨かなくてもいい」という考えの先生は過去におりました。

ただ、ずっと磨かなくてもいいというものではなく、その人のカリエスリスク、歯周病のリスクを評価し、低い人は毎食後磨く必要はないというような内容でした。
それが正しいのか間違っているのかを議論しても結論は出ないような気がします。

ただ、「磨いてはいけない」というタイトルだと、一切磨かない、磨くことが悪いというように解釈されます。
それに関しては個人的には間違っていると思います。

ここで、なぜ間違っているかを述べるには文献を探して引用したり根拠を示さなくてはいけませんので、すぐには難しいですが、一歯科医師としての考えと思ってください。


同業者でも正直やめてほしいと思うような非常識な発言をする人もいます(この本の著者が誰かは存じませんし、その人のことを言っているわけでもありません)。

ただ、それが「違法」かと言われますと違法ではないと思います。
つまり、論じるのも本にするのも自由ということになります。
それがヒットしようが、罵られようがそれも読む人がどう評価するかも自由ということだと思います。


個人的には読んでみようとも思わないです。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2018-01-29 17:50:34
>人の健康を扱う立場の方が、誤解を招きかねない標記タイトルの出版物で消費者に本を手に取らせる商法(あえて)がいかがなものか

その著者が生出演していたテレビ番組を、ちょうど本日視聴しました。

奇をてらったタイトルだけならまだしも、誤った情報をたれ流すのは、如何なものかと思いました。

テレビで放映されたことは、そのまま鵜呑みにされてしまうことが往々にして多々ありますから、とんでもないことかと私は思います。


尤も、このサイトの回答者の中にも、例えば、知覚過敏楔状欠損の原因についての解説、シュガーコントロールなどの基本的な予防歯科のことについて、誤った情報を堂々と提供している者、また、力のコントロールや栄養のコントロールについて、誤解している or 無知な回答をしている者、更には、理解をしようとしない情けない者もいるように思います。

正しい情報を見極める「患者力」が求められますね。



>これを指摘する回答はいりません。

番組内でのA・M氏の発言に対する反論の根拠として、敢えて、下記のリンク先を記載させていただきます。

日本歯科保存学会のステートメント
http://www.hozon.or.jp/…/statement/file/opinion_20131211.pdf

日本小児歯科学会のステートメント
http://www.jspd.or.jp/contents/main/proposal/index09.html

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-01-29 21:51:22
本が売れて予約が増えたのであればその先生としては大成功なのではないでしょうか?

歯医者をしながら実業家という人もいるでしょうし、医師でありながら癌の標準治療や病理診断自体を否定して本を売った医師もいましたから、あえて??という事を書いて有名になる先生が歯科医にいてもおかしくないでしょう。
本人は信じているので本が書けたのでしょうし。

売れる売れないは、マスコミに取り上げられるか取り上げられないかで多いに違って来ますから、問題は常にマスコミにあるのかもしれません。

テレビで放映されたならばまたまた当分売れて流行るのではないでしょうか?

問題があれば、ちゃんと他の歯科医が後始末を行ってくれるのでしょう。


癌の治療を否定して名前を売った医師の害は深刻でした。
あれでかなりの数の人が命を縮めたのではないでしょうか?
かくいう私の父も手遅れで亡くなりましたが、それはそれで信じた自分が選んだ事ですから諦めもついたはずです。

歯磨きを若い頃しなくても命がとられることはありません。
評価は後からついてくるでしょう。

一度は読んでみたいと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 自分の八重歯が嫌いさん
返信日時:2018-01-30 01:40:46
ニックネーム「自分の八重歯が嫌い」です。
3名の先生方、早々のご回答ありがとうございました。
それぞれのご回答に個別のコメントをする機能がこのサイトには無いため、まとめて各先生へのお礼を兼ねたコメントをさせて頂きます。



金田先生へ

私はA・M先生が違法行為を行っていると申している訳ではなく、(A・M先生の)思想の自由、言論の自由という考え方が当たっているのかどうか分かりませんが、私は専門家のご意見を伺いたかっだけです。

ただ、A・M先生は金田先生のご回答にある、「カリエスリスク、
歯周病のリスクを評価し、低い人は毎食後磨く必要はない」どころではなく、「毎食後の歯みがきは、歯と歯ぐきにダメージを与え続け、歯の喪失だけではなく、全身疾患のリスクを高める」と著書の中ではっきりとおっしゃっておられます。



小林先生へ
私の本意への同意をいただけているようで嬉しく思います。
リンク先のご案内ありがとうございました。



船橋先生へ
>本が売れて予約が増えたのであればその先生としては大成功なのではないでしょうか?

本の内容によるのではと思いますが。


歯医者をしながら実業家という人もいるでしょう

全く別の事例になりますがあくまで参考までに。
ある市にある、私が頻繁に出入りしていた、かなりの大人数を擁して開業されているある歯科医の先生は同市内でパチンコ店を経営されておりますが(それ自体は全く問題ありません。)、

そのパチンコ店で勝った客への景品(厳密には余り玉を交換した歳に渡される景品)が全てチョコレートのみで、しかも明らかに大量に渡される事、同店内及び駐車場に片方で経営する歯科医院の巨大なポスター及び看板が設置されている事(ビジネス的には問題ありませんが)、

最も問題性が大きいと思われる事は、当該医院を受診した多くが、治療を願い出た歯以外の歯を、何の説明もなくいきなり削り始められて、削り終わった時点でやっと説明を求めたら、「他に虫歯があったので治療しておきます。」と言われた経験をしている事実です。


>問題があれば、ちゃんと他の歯科医が後始末を行ってくれるのでしょう。

絶対とは言えませんし、保証があるわけでもありませんよね。
何か反論ばかりですみません。
以上お礼まで。




タイトル ベストセラー本「歯はみがいてはいけない」のタイトルの功罪について
質問者 自分の八重歯が嫌いさん
地域 非公開
年齢 53歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ その他(その他)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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