矯正歯科医師としての技術を身につけるために必要な年数

相談者: 歯科医志望さん (44歳:男性)
投稿日時:2018-07-01 09:24:37
こんにちは。
はじめまして。
歯科医志望の一般市民です。


国公立大学の歯学部に進学し、卒業後、矯正歯科医師として働きたいと思っております。

歯学部を卒業してからは、大学病院歯科に勤務したいと考えています。


一人前の矯正歯科医師になるためには、通常、何年かかりますか?

技術を身につけてからは、外国で矯正歯科を開業したいと考えています。


回答 回答1
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2018-07-01 11:37:57
歯科医志望さん、こんにちは。

>一人前の矯正歯科医師になるためには、通常、何年かかりますか?

「一人前の矯正歯科医師」というのを、日本矯正歯科学会が定める「認定医」を取得することと仮定します。

矯正歯科の認定医資格の取得には、歯科医師免許取得後、最短でも5年かかります(実際には5年以上かかります)。


歯科医志望さんは、ご年齢の欄に「44歳」と書かれています。

これが事実だとすると、来年歯学部入学し、ストレートで卒業、国家試験合格できたとして50歳、初期研修1年で51歳、矯正歯科の認定医取得までに5年かかり56歳、ということになります。

実際には、確実にこれより年数がかかります(60歳前後となる可能性は高いです)。


また、本当に「44歳」というご年齢であれば、国立大学歯学部の入学、大学病院や矯正関連施設への就職についても、年齢的なハンデは否定できません。

加えて、仮に歯学部に入学されても、近年は進級試験、卒業試験の判定基準、国家試験の合格率は極めて難化しているため、20歳代の学生達と肩を並べて、本当にこれらの試験をクリアできるのか、しっかりと考える必要があります。


最後に、金銭的な側面に言及すると、これから歯学部に入学して歯科医師となるまでにかかる費用、歯科医師となっても「一人前」となるまでに得られる収入、「一人前」となってから引退するまでに得られる収入総額を考えてみても、全く割に合わないのではと思われます。

個人的な意見として、「44歳」というご年齢が事実であれば、これから歯学部に入学をして矯正歯科医を目指し、外国で開業するというルートは、現実的とは言えないと思います。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 歯科医志望さん
返信日時:2018-07-01 22:37:35
こんにちは。丁寧な御説明をありがとうございます。


今後2年間受験勉強を続けるため、家庭教師代として100万円かかります。
親と同居しているため、生活費は食費しかかかりません。
月5万円で計算しますと2年間で120万円です。

歯学部入学後は、6年間で合計1080万円かかります(6年分の授業料360万円。生活費は一年あたり120万円(月10万円))。

合計しますと、現時点から歯学部卒業まで、約1300万円かかります。


しかし、卒業後は、働きますので、収入が増える一方になるはずです。

この計算では、いちおう、黒字のほうが赤字よりずっと多いです。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2018-07-02 00:13:30
せっかくの情熱に水を差すようで申し訳ないのですが。

>2年間受験勉強を続ける

つまり、大学に入るまで2年。
大学が6年。
そのあとに矯正専門医まで最低5年。

その間に研修期間2年というものが別途になるのであれば、合計で15年はかかる計算になります。

矯正の認定医をとった時点で定年ということになるのではないかということです。
となれば、大学病院歯科に勤めるということはできないということです。
(お書きになっているのが実年齢でないということであれば話は別ですが)


もちろん、開業に定年はありませんので、認定医をとった時点で開業すれば、年齢の問題はないということです。
大学病院勤務にこだわらなければ、そういう方法もありますし、それができるのが歯科医師の最大のメリットともいえます。

一つの意見としてお聞きいただければと思います。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2018-07-02 09:33:12
何年かかるかは本人の素質と努力次第です。

早い人なら1年くらいで十分臨床ができるようになると思います。

歯医者はごまんといますがひどいのもいっぱいいます、これは学生実習をすればすぐわかるでしょう。

回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-07-02 10:22:02
こんにちは。

歯科医にこだわらないのであれば、歯科技工士歯科衛生士のほうが歯科にかかわりながら早く収益を上げて回収することが可能なのではないでしょうか?

歯科医になるメリットといえば若くなく伸び代がないのであれば、先生と他人からいってもらえるくらいのものです。
ですから40歳を超えているのであれば、家業を継ぐ必要がある場合以外で薦める人はいないように思います(受験産業の人は別でしょうが)


今は歯科医師国家資格を取ることが非常に困難ですから、記憶力が衰え始める年齢であればあの膨大な知識量を試験で求められるとかなり辛いのではないかと想像します。

知り合いに、40歳で歯科医を目指して私立大学に入学された方もおられましたが、進級も困難になり最終的には就学途中で親が死去されて経済的な問題が生じたりされたのでしょう。
途中で諦めることになりましたが、私立大学の費用と時間をロスして何も得ることが出来ず終わったようです。


今歯科医師の資格を取得するために必要とされているのは、大学入試レベルの記憶量ではないですから、年齢が上がれば上がるほど実習をこなしながらの勉強はかなり大変だと思います。

また、かなり以前に国立大学は法人化されましたから大学に勤務すること事態とても困難になっています。
ですから年齢が高いということは様々な面で障害になるように想像します。


歯科技工士の求人を見ていただいたり大都市周辺の求人を見ていただければわかると思いますが、国立大学勤務の歯科医よりも歯科技工士や歯科衛生士の給与や福利厚生のほうが現在はよいのではないでしょうか?

将来歯科医院の開業を考えられていないのであれば、そういう資格取得後の給与や福利厚生について調べられた上でそれを取得するために必要な費用、時間、難易度についてもっと検討されたほうがよいかもしれませんね。。


ただ、どうしても先生と呼ばれたいという方はおられますので何を求めるかになるのだとは思いますが。。


>技術を身につけてからは、外国で矯正歯科を開業したいと考えています。

日本の歯科医師の資格が通用する国はほとんどありません。
そこもしっかり調べておく必要があるでしょう。

回答 回答5
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2018-07-02 15:09:35
現状では、大学の常勤歯科医師になるには、助教・講師などの有給者か、専科専攻生・大学院生などの学生(無給)の2通りになるかと思います。

口腔外科であれば、医科系大学附属病院などで枠があるかもしれませんが、矯正歯科歯科大学附属病院にしかないと思います。

昨今の大学のスリム化で有給者は減少傾向にあり、先の人間がやめなければ(受け入れの枠がなければ)、有給者として残ることは難しいでしょう。

また、一般的には、学生などの医局員(無給)を経てから、有給者に引き上げられるというパターンがほとんどだと思います。


ちなみに、矯正歯科への入局も希望者が多ければ、試験などで可否を決定します。
そのため、希望者全員が入局できるとは限らないと思います。


また、「一人前の矯正歯科医師」とは、どれくらいなのでしょうか。

上の中本先生のお書きのような日本矯正歯科学会の認定医であれば、大学での基礎研修2年と矯正臨床経験5年以上が必要になります。

これは研修医の期間とは別なので、少なくとも大学卒業後6年以上は必要になる計算です。


ただ、他の職業も同じだと思いますが、矯正歯科も一生勉強だと思います。
そういった意味では、いつまでたっても半人前だと思いますし、認定医を取得してからが本当のスタートかもしれません。

また、現状の認定医制度では、5年ごとの更新が必要になります。


費用では、国公立の状況はわからないですが、学費以外にも教科書代や器具代などがいるのではないでしょうか。

歯学部で使用するものは、高いものも多いので、多少余裕を持った計画の方が良いような気がします。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 歯科医志望さん
返信日時:2018-07-02 17:55:28
皆様、長文の御説明をありがとうございました。

皆様の忠告について、考えたいと存じます。


ところで、皆様は、45歳ー50歳の間に医学部医学科を受験・進学し、51-56歳の時、医師免許を取得し、医師として働きはじめる人々についていかが思われますか。

もしかしたら、歯科医の場合と同じように、彼らにも他の職をお勧めになりますか。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2018-07-02 18:51:02
歯科医志望さん、今日は

私は歯科医師であれ医師であれ、ご本人がなりたければ、実現可能ならば何歳でも問題は無いと思います。
世の中には色々な考え方があると思いますので、それぞれ違った生き方で良いのではないでしょうか。

ただ、どちらも大変ですよと言うことです。
他の道も大変でしょうが。


二つ気になるのは、いずれも養成のためにかなりの税金が使われていますので、免許をとって患者さんの役に立つようになってから、働く期間が短いと、税金の無駄使いになってしまうように思います。

くわえて、歯科医志望さんが、大学に合格すれば、その分一人の若い人が不合格となる訳ですから、歯科医師、医師として長く働ける人に譲ったほうが社会のためになるのかなと思います。


それから、海外で働きたいと思うなら、最初から海外の大学を出て、その国免許を取った方が手っ取り早いと思います。

また、日本の歯学部をでて、日本の歯科医の免許をとって、研修医をせずに、アメリカの大学院に進み、矯正の専門医を取得すれば、アメリカの試験を受けることが出来ますし、アメリカの歯科医の免許と専門医の資格を持っていれば、受け入れてくれる国は沢山あります。

とくに中近東の産油国では、かなりの収入がえられるようです。

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タイトル 矯正歯科医師としての技術を身につけるために必要な年数
質問者 歯科医志望さん
地域 青森
年齢 44歳
性別 男性
職業 無職
カテゴリ その他(歯科医師関連)
回答者




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