虫歯の原因は何ですか?

相談者: ベータさん (42歳:男性)
投稿日時:2018-07-20 15:38:52
虫歯の原因は何なのでしょう?
複合的な原因なのでしょうか?

子供2人が生まれて、保健所かどこかの指導で、虫歯菌は家族からうつるので、食べ物をフーフーしてあげたり、口移しや同じ箸を使わないようにと言われました。

虫歯菌は、たぶん、歯を溶かす酸を作る菌だと思いますが、その絶対数が少なければ、酸が少ないので虫歯になりにくいということだと思います。

そして、その菌の餌になるのが砂糖などだから、砂糖を与えないようにと言われるのだと思います。

初期虫歯再石灰化するということも知りました。

この仕組からすると、虫歯菌が餌を食べて酸を放出して歯を溶かすよりも再石灰化するスピードの方が早ければ、虫歯になる可能性がゼロになると思います。

ということは、歯磨きプラークの除去がしっかりできていると仮定したら、食事の回数が少ないほうが、虫歯になりにくいということでしょうか?

今、虫歯の治療跡が多いので、できる限り、現在の状態をキープし続けたいと考えています。

座り仕事なので、食事の量を激減させたら、体重も減り、体調も良くなりました。
いっそ、一日に一食でもよいような状態です。
もし歯に良いのなら、一日一食にしてしまいたいです。

40歳位で虫歯の治療跡がたくさんあったけど、80歳位まで、そのままほとんど悪化することなくキープできていた人を見たことはありますか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-07-20 16:21:45
こんにちは。

虫歯の原因は何なのでしょう?

ミュータンス菌感染症です、しかしマクロでみると生活習慣病です。

>食べ物をフーフーしてあげたり、口移しや同じ箸を使わないようにと言われました。

それで感染が防げるなら有効な方法ですが感染を防ぐのは無理です、したがって生活習慣を整えることです、具体的には早寝早起き、偏食をしない、腹八分目、外で思いっきり遊ぶ、です。

お菓子を与えずに育てると総レンサ球菌に対するS.mutans比率は極めて低いということがわかっています。

0歳から食を中心とした生活習慣に留意して子育てした子供たちの口腔内細菌について http://www.yamadashika.jp/prevent15.html

>そして、その菌の餌になるのが砂糖などだから、砂糖を与えないようにと言われるのだと思います。

仰る通りです。

砂糖 https://www.alic.go.jp/joho-s/joho07_000508.html

ここで欠落しているのは味覚形成です、甘党になってしまえばおさとうを減らすことは至難の業です。

子育てとおさとうに関する我々の考え方 http://www.yamadashika.jp/prevent10.html
甘い物とからだの健康 http://www.yamadashika.jp/prevent05.html#01
WHO、糖類摂取量に関する新ガイドライン http://www.yamadashika.jp/prevent05.html#03

虫歯菌が餌を食べて酸を放出して歯を溶かすよりも再石灰化するスピードの方が早ければ、虫歯になる可能性がゼロになると思います。

その通りです、逆になればむし歯ができます。

歯磨きプラークの除去がしっかりできていると仮定したら、食事の回数が少ないほうが、虫歯になりにくいということでしょうか?

正解です。間食は一度だけ、ただし3歳まではお菓子を与えない育児を実行する。

むし歯をつくらない子育て http://www.yamadashika.jp/prevent.html#01

>もし歯に良いのなら、一日一食にしてしまいたいです。

無理は続きません、3食しっかり食べることが基本です、食事が少ないとお菓子に手が伸びます。

>40歳位で虫歯の治療跡がたくさんあったけど、80歳位まで、そのままほとんど悪化することなくキープできていた人を見たことはありますか?

残念ながら見たことはありません、おそらく甘党の人がお菓子をセーブするのは極めて難しいからだと思います。

むし歯予防だけが別個にあるわけではありません、現在先進国では生活習慣病の克服が課題となっています、要するに腹八分目お菓子を食べすぎない、適度な運動をするです、これができないから炭酸税をかけておさとうを減らしカロリーオーバーを防ごうという政策を取ろうとしているのです。

炭酸税 https://www.buzzfeed.com/jp/sakimizoroki/soda-tax?utm_term=.wwZmKNmGd#.ynYzoNzxn
「ソーダ税」で消費4割減 https://www.jiji.com/jc/article?k=2018042900319&g=int
米シカゴ、ソーダ税わずか4カ月で廃止 https://www.sankei.com/economy/news/171012/ecn1710120027-n1.html
米バークレーの「ソーダ税」に予想以上の効果 https://forbesjapan.com/articles/detail/13408

甘党になってしまうと大変ですよ、税金でもかけなければ減らせませんよという事です、したがって3歳までお菓子を与えない育児をお勧めしています。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2018-07-21 08:54:18
ご相談ありがとうございます。

虫歯の原因は何なのでしょう?

歯の質、齲蝕菌、糖質などの生活環境、時間の3〜4要素です。


>複合的な原因なのでしょうか?

その通りです。
一つのことを改善するだけでは片手落ちです。


虫歯菌は、たぶん、歯を溶かす酸を作る菌だと思いますが、

その通りです。


>その絶対数が少なければ、酸が少ないので虫歯になりにくいということだと思います。

その通りです。


>その菌の餌になるのが砂糖などだから、砂糖を与えないようにと言われるのだと思います。

その通りです。
しかし、砂糖をゼロにする必要もなく、時間の管理が大事です。


初期虫歯再石灰化するということも知りました。

大事です。

特に成長期の予防は、20代後半までの重要期間で再石灰化を邪魔しないことに尽きます。
ここまですれば一生虫歯になりにくくできます。


>虫歯菌が餌を食べて酸を放出して歯を溶かすよりも再石灰化するスピードの方が早ければ、虫歯になる可能性がゼロになると思います。

実際は逆です。

脱灰は速く、再石灰化はとても遅く進みます。

人工的な脱灰は非常に高速で、再石灰化は間に合わなくなります。
たとえばシーラントのためのエッチング、CRや矯正装置をつけるボンディング、当然歯を削る行為は最も高速です。

そして再石灰化のためには唾液の状態がとても重要ですから、その力を活かす方法が予防です。

それを邪魔することが、闇雲に行う、うがいやリンス剤など歯磨きフッ素とシーラントです。


どのような歯科処置も、思い込みや、とりあえず、ではなく、検査・診断・記録がだいじです。


>食事の回数が少ないほうが、虫歯になりにくいということでしょうか?

その通りです。
しかし、子供は間食はお菓子ではなく食事です。


>虫歯の治療跡が多いので、できる限り、現在の状態をキープし続けたいと考えています。

リスクが高いタイプです。
なぜそうなったのか、原因を検査して根本的に安全な健康に変えないと危険です。


>もし歯に良いのなら、一日一食にしてしまいたいです。

それもいいかもしれません。
しかし虫歯予防は本来、健康のためです。

もしそうならば、咀嚼の健康への重要度を説明しましょう。
「座り仕事」ならば、きっと頭脳を使うはずですね。

硬めの食品を噛んだ後は、脳温度と脳血流量が増え、記憶力が330倍に増え、その後2時間までは100倍となり、5時間後には元に戻ってしまいます。

例えば6時間毎の1日3回規則的に食事をすると、3回脳を活性化できます。
ただし、美味しく、楽しく、両側の歯で自然に、食べる必要があります。


また唾液には2種類あり、じゅんと湧き出る唾液よりも、硬めの食品の咀嚼によりジャブジャブ出る唾液は成分も量も多く、栄養を取り込み、肥満を防ぎ、食中毒やがん、早い老化や寝たきり、認知症を防ぎ、あるいは回復させるとか、健康長寿を約束できることも証明されています。

硬めの食品を咀嚼できるとよく眠れます。
幸せ感も増えます。

食べられない栄養不良や、寝たきりや不眠やうつなど防ぎ、立ち直せる歯の役割があります。

それには全部理由があるからです。

人間は動物の頂点に立つ高等動物です。
何億年もの生物の進化の中で、人間がそれだけ進化できたことは、歯の進化のおかげだと、人類学者は言ってます。


つまり全てが食べることを支え、食べることによって全てが得られる仕組みになっていて、それが今まで人間が絶滅せず、これからも長く生き残れるように完成された、超複雑な遺伝子情報の設計図だったからです。

それが完成されたのが約200万年前で、それから基本的な設計図は全く変わっていません。


>40歳位で虫歯の治療跡がたくさんあったけど、80歳位まで、そのままほとんど悪化することなくキープできていた人を見たことはありますか?

ふつうに何人か経験しています。

予防医療を40年間続けていて、長く通院されている方たちを見ているからです。
私の理想の目標は8028だからです。


ちなみにお子さんは、一生虫歯で困らないようにしたくありませんか。
それなら今がチャンスです。

予防は成長期、成人期、高齢期で全く異なります。
その中で成長期が一生を握るからです。

ちなみに、うがいや歯磨きやフッ素ではありません。
それは逆効果となることがあるからです。

本当の予防医療を知りましょう。
ふつう、生活を含めて健康ならば、虫歯になどならないからです。
なにしろ200万年間の殆どは歯ブラシなんて売ってなかったのですからね。

回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-07-21 09:51:11
こんにちは。

若い頃と40歳過ぎてからでは歯を失う原因が違いますから、虫歯にはなりにくくなっても歯周病になるようでは歯を失うことにつながります。

虫歯は硬組織が脱灰(溶ける)することにより実質欠損していくことを表現していると考えれば、原因としては酸に強い虫歯菌が定着して繁殖し続けて代謝産物を出し、それに伴い更に脱灰が進むことや食事の酸によって溶けることなので(本当はこれは酸蝕といいます)しょう。

これらは歯の表面からだけではなくかみ合わせから来るマイクロクラックから内部に侵入していくこともあれば、修復物の隙間から侵入してくることもあります。

ですから若い頃の初期におこる虫歯と、40代に起こる虫歯は原因がだんだん異なってきます。
更に高齢になれば歯茎が下がることから生じる、歯の根の露出に伴う根面虫歯というものが増えてきて、これに至れば徐々に救いがたい状態に陥ってくるようになります。

虫歯が多い人はたいてい虫歯多発エリアは40歳前にすでに修復し尽くされていて、虫歯の酸で変化しない人工物に置換されつくしているでしょうから、一般的な虫歯予防の注意点とは異なった環境になっていることが多々あります。

虫歯の好発部位を人工置換した次に虫歯になる場合の多くが修復物が外れないように使われた合着用のセメントの経年劣化や、修復物の経年変形によって、修復物と歯との境に生じる微細な隙間からの辺縁漏洩が原因になることが知られています。

これらは修復された歯の宿命とも言えますが、力のコントロールが上手に出来ていれば(身体が健康で歯並びもよくかみ合わせに大きな問題がなく変な癖や過大なストレスをかけていなかれば)案外、問題は軽くて終わりますが、逆に条件が厳しければ何で修復を如何に上手に行ってもらっても問題ばかり抱えるということになります。

>40歳位で虫歯の治療跡がたくさんあったけど、80歳位まで、そのままほとんど悪化することなくキープできていた人を見たことはありますか?

問題ない人は多くおられます。
そうなるために定期的にメンテナンスに通院してもらい、問題を早期発見適切指導を行うことは予防とはいわず、再発の防止と考えられ保険適用可能なエリア(保険の解釈はおかしなことに同じ日本でもエリアによって異なっています)もあります。

40代以降は姿勢や身体の機能維持、あるいは機能更新により力のコントロールをいかにしていくかということが、歯の保存にとってとても大切になっていくと思います。

>座り仕事なので、食事の量を激減させたら、体重も減り、体調も良くなりました。
>いっそ、一日に一食でもよいような状態です。
>もし歯に良いのなら、一日一食にしてしまいたいです。

エネルギーを余り使う必要がないならば1日1食でもよいでしょう。
体重も減り体調もよくなったならば、睡眠の質もよくなっているのではないでしょうか?よかったですね。

ただし、座り仕事が多いと身体の機能が低下しやすいですから、姿勢に気をつけたり軽度の運動(ストレッチなどでもよい)を追加されることをお勧めします。

唾液の出が十分であるようにしておくことも大切でしょう。
過大な身体的ストレスは歯に問題を生じやすくなりますから、気分転換を上手く行いストレスを溜め込まないようにしておくとよいように思います。


歯がよい人は姿勢もよいので、修復物が多くあっても不良姿勢にならないように、身体つくりや意識を高くもたれておくとよいように思います。

笑顔も忘れずに練習しておくことが必要です(口角が上がらなくなれば口呼吸につながり再石灰化の機会が失われますからね)。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ベータさん
返信日時:2018-07-23 11:22:43
ありがとうございます。

うちは、3歳までお菓子ゼロはできませんでした。
ジュースゼロ、キャンディゼロ、チョコレート一度だけの4歳と2歳です。

子供に甘いものを与えると、ものすごく嬉しそうな顔をするから、周りが可愛そうだといって 与えたがりますね。
ブドウといちごは食べまくっています。

最近、これまでの人生の中で一番歯がちゃんと磨けるようになって、楽しくて磨いているのですが、歯茎が下がらないか心配です。
一応、電動歯ブラシを指でつまむように持って、力が入らないようにしています。

やっぱり目標は、8028ですよね。
8020って、よく聞きますが、今の年だと、逆に8本も歯がなくて大丈夫?って感じてしまいます。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2018-07-23 12:33:19
>子供に甘いものを与えると、ものすごく嬉しそうな顔をするから、周りが可愛そうだといって 与えたがりますね。

まわりがお菓子の味を教えてしまったからですが・・・、知らなければ欲しがりません。

>ブドウといちごは食べまくっています。

むし歯という事であれば、できないと思いますがブドウ糖、果糖は中性脂肪になりやすく注意が必要です、ちなみに国の食事バランスガイドによれば果物の推奨摂取量は200gとされています、何事もほどほどがいいと思います。

厚労省 食事のバランスガイド https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou-syokuji.html

歯茎が下がらないか心配です。

私の経験では仕上げ磨きで歯肉の退縮を起こしている子はしょっちゅうですが、自分で磨いている場合はないようです。

歯肉の退縮 http://yamadashika.jugem.jp/?eid=1426

電動歯ブラシを指でつまむように持って、力が入らないようにしています。

歯ブラシを使いこなせるようになったほうがいいと思います。

>やっぱり目標は、8028ですよね。

私は一生むし歯ゼロだと考えています。

一生むし歯ゼロ http://yamadashika.jugem.jp/?search=%B0%EC%C0%B8%A4%E0%A4%B7%BB%F5%A5%BC%A5%ED&x=59&y=12

食育とむし歯予防の本 https://www.ishiyaku.co.jp/search/details.aspx?bookcode=445150




タイトル 虫歯の原因は何ですか?
質問者 ベータさん
地域 非公開
年齢 42歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯予防
回答者




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