神経のない左上6番のクラウン、何を選べばよいですか?

相談者: パタパタさん (48歳:女性)
投稿日時:2019-01-23 17:53:37
神経のない左上6番のクラウンについてどれを選べばよいか教えて下さい。

20年程前に神経を抜き保険の銀歯を被せてあった左上6番が虫歯となり、土台を(レジン+金属のピン)作り直してクラウンを選ぶ段階です。
(幸いにも根の部分は問題ないようなのでいじりませんでした)


主治医からは

保険の銀歯 保険の範囲の料金
フルジルコニア ¥60000(かなり白いもの)
フルジルコニア ¥90000(色が少し選べるが¥60000と同素材)
メタルボンド  ¥90000

の中から選ぶように言われています。
こちらのサイトでみかけるe-maxは扱っていないようです。
金歯も提案されませんでした。

出来れば保険の銀歯は避けたいと思っています。


私の歯は色が悪く¥60000では浮いてしまう為、奥歯なので丈夫な¥90000のフルジルコニアを選ぼうとしましたが、¥90000出すならメタルボンドのほうがいいと主治医に言われました。
審美的にメタルボンドの方いいとの事です。

左上6番にメタルボンドは耐えられるでしょうか?
歯軋りなどはないと自覚していますが、多少はあるかも知れません。

「すぐに欠けたりしませか?」

と尋ねると、

「そんな簡単には壊れない、欠けたら削って直せるから」

との事。


色々こちらのサイトで検索してみると、メタルボンドは欠け易い、フルジルコニアは硬すぎるというのを目にします。

私は歯が悪く、奥歯に関しては今回の左上6番と対合する左下6番も神経を抜き保険の銀歯を被せてあります。

また、この対合歯の左下6番の根に膿がたまってしまっているようで現在痛みはないので経過観察中です。
残っている歯の根が薄いので次回治療が必要となった場合は抜歯覚悟で治療し、抜歯の場合は5、6、7のフルジルコニアのブリッジになると言われています。
そうならないように祈るばかりですが。



前置きが長くまりました。
いずれ対合する歯がフルジルコニアのブリッジになった場合と、現在の保険の銀歯の状態の場合も含め保険の銀歯、フルフルジルコニア、メタルボンド の中でどれが良い選択となりますか?


よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2019-01-23 19:34:12
>神経のない左上6番のクラウンについてどれを選べばよいか教えて下さい。

担当医自身だったら、何を選択するのか、お尋ねになってみてはいかがでしょう。


>こちらのサイトでみかけるe-maxは扱っていないようです。

自身で拘りがある治療の希望があるようでしたら、他院での修復をご検討ください。


歯軋りなどはないと自覚していますが、多少はあるかも知れません。

どのような修復物を選択するか以前に、力のコントロールについての是正指導をお受けになってみてはいかがでしょう。

参考:TCH、歯列接触癖



>「すぐに欠けたりしませか?」と尋ねると、「そんな簡単には壊れない、欠けたら削って直せるから」との事。

どうでしょうね、「欠けたら削って直せる」は容易ではないように思いますが。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パタパタさん
返信日時:2019-01-23 20:23:38
小林先生、ありがとうございます。

一度、主治医に聞いてみましたが、はっきりとは答えをもらえませんでした。
(私の聞き方が悪かったのかもしれませんが)

迷っている事を話して、もう一度聞いてみたいと思います。


e-maxについては希望はありますが、次回の診察日にクラウンの素材を決め、型をとる予約を入れてしまっています。
この時点での転院は無理な気がします。

大切な歯の事ですので慎重に考えたいと思っていますが、ネットの情報などに振り回され、何がいいのかわからなくなり、今回初めて思い切ってこちらに相談した次第です。

力のコントロールについてもこちらのサイトで度々目にし、日常的に口は閉じてても歯を噛み合わせないように心がけています。


引き続き、他の先生のご意見も伺えたらと思います。
回答 回答2
  • 回答者
クレア歯科クリニック(杉並区阿佐谷北)の平岡です。
回答日時:2019-01-23 22:26:34
ぱたぱたさん、こんばんは。

ひとつの意見ですが、上の歯のメタルボンドの場合、下の歯と噛む部分(咬合面)はメタルにして、それ以外の部分はセラミックという風にしたら、金属はほぼ見えませんし、欠けるというようなトラブルも少なくなるのではと思います。

歯ぎしりのあるような方には、そのような方法も検討してもいいかと思います。


ちなみに私自身は、セラミックが欠けたものを「修理できる」とは思っていません。
白いプラスチックで補修することはできますが、審美性、耐久性はかなり劣ります。
そのあたりも主治医がどう考えているのか、もう少し聞いておいた方がいいかと思います。

修理できるというのを、元通りと思ったら、ちょっと違います。


ご参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パタパタさん
返信日時:2019-01-24 00:40:18
平岡先生、ご回答ありがとうございます。

メタルボンドの噛む部分をメタルにするという事が出来るのですね。
そのような事が出来るとは知りませんでした、勉強不足ですね。
主治医の先生に出来るのか確認してみます。


平岡先生の言われるとおり、私もメタルボンドのセラミック部分の欠けの修理については少し疑問に思っていました。

だったらフルジルコニアの方がいいのかなとも・・・
でも、硬すぎるな・・・の堂々巡りです。
この件ももう一度しっかり聞きたいと思います。

ただ、主治医の先生に言われると「そうなのか・・・」とその場では思ってしまい、後になって疑問点がだんだん膨らんできて、ネット検索にのめり込んだ結果、ますます解らなくるという悪循環に陥りがちです。



二つ質問してもよろしいですか?

平岡先生はお教え頂いた噛む部分をメタルにすればメタルボンドが3つの選択肢の中ではよいとお考えなのでしょうか?

メタルボンドの噛む部分をメタルにした場合、下の歯の金属(保険の銀歯)との間に異種金属によるガルバニック電流は生じないでしょうか?


お忙しいとは思いますが、よろしくお願いします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2019-01-24 08:26:41
ご相談ありがとうございます。

保険の銀歯、フルフルジルコニアメタルボンドの中でどれが良い選択となりますか?


どれも一長一短なので、特徴を知った上でお好みにより選択すればいいと思います。

まず、保険の銀歯は、代用合金とも呼ばれていて、保険の予算にあわせて本当に良い材料をお手本に設計された格安品です。
妥協した性質と体の健康への害とを気にしなければ、決して悪い材料ではありません。
なお、その材料の一部は体や環境に有害なため海外の先進国では使用が禁じられています。


次に、フルジルコニアは、硬くて欠けたりしにくいことから最近日本ではよく使われています。
しかしあまりに硬いために、噛み合わせ咬合)を作ることがとても難しく、ちょっと誤っただけで後に歯根破折の原因となります。
つまり歯と健康に有害なため、欧米では決して行なっておりません。


最後に、メタルボンドは、1965年ごろ桑田正博先生などが開発され、世界で最も長く使われて信頼性の高い材料です。
表面のセラミックは適度に柔らかく、固すぎる心配はありませんが、治療を間違えると欠けてくることがあります。
つまり治療技術が左右します。


なお、6番のクラウンはとても重要な治療となります。
つまり、よく噛む(咀嚼と嚥下)ための中心になり、健康長寿に関わるからです。

健康長寿とは高齢期の寝たきりを予防することです。
その予防とは、これ以上歯を失わないこと、適切な咀嚼と嚥下で認知症・がん・骨粗鬆症・肺炎等々を起こしにくくすること、と日本補綴歯科学会で勧めております。


つまり、材料も大事ですが、まずしっかり噛める設計になっているかどうかの方が、よほど大事だということです。
それには咬合検査、咀嚼機能検査が必要と保険治療に取り入れられたくらい、政府の公認した検査です。

1本の歯を失わないことが一生を左右する重要な治療となります。
材料というものを買うのか、健康を目指すのか、どうなったら嬉しいのか、よく相談しましょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パタパタさん
返信日時:2019-01-24 12:30:55
さがら先生、ご回答ありがとうございます。

3つの材料について明確なご説明を頂き、とても参考になりました。
何となく方向性が見えてきました。

咬合検査、咀嚼機能検査 このような検査があることも知りませんでしたし、保険治療に取り入らている事も知りませんでした。

これらの検査はどこの歯科医院でも受ける事が出来るのでしょうか?
また、対象となる場合(先生が必要だと思った場合)とならない場合(この人は必要ないなと思った場合)があるのでしょうか?


子供の頃から虫歯が多く、削っては詰めて削っては被せての治療を繰返してきました。
どうして虫歯になったのかなど考えもしませんでした。

以前は虫歯治療をして歯磨きを怠らなければ、もう大丈夫と思い込んんでおり、歯医者さんは痛くなったり何か不具合が起こった時に行く所という考えでした。

本当に何て事をしていたのだろうと猛省の日々です。
歯を失うかもしれないという状況になって慌てている・・・
お恥ずかしいです。


現在通院している医院にお世話になってからは予防が第一と知り、2ヶ月に一度の定期検診とお掃除をして頂いています。
まだまだですが、現状維持ができるよう頑張ります。

「1本の歯を失わないことが一生を左右する重要な治療」
こう言われるととても怖いですが、肝に銘じたいと思います。
私は健康を目指したいです。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2019-01-25 08:51:14
ご返信ありがとうございます。


>これらの検査はどこの歯科医院でも受ける事が出来るのでしょうか?
 
保険に入ったということは、この検査はどこでもふつうにしなければいけない医療だと政府がはっきり示したということです。
これを正確には標準医療と言います。

医科の病院では、重要な治療の場合、どこでも血圧、血液、尿、血糖値などを調べますよね。
最悪になる前に予防したいですよね。
無事に生活するためは検査が不可欠だからです。

今のところ、保険に入って間もないため実際はほとんどの歯科医院でまだ検査しておりません。
全国的にみてもごくごくわずかです。

過去を見ると、あまり実施されなかった保険の検査も多くあり、そのほとんどは保険から取り消されてしまいました。


しかし、今度は違います。
政府は本気ですから取り消すどころか、ますます強化していくと私は考えています。
なぜならば、これから団塊の世代が高齢期を迎え、介護問題が増えれば保険財政が破綻してしまうからです。

咬合検査、咀嚼機能検査等が介護問題の予防になることを、誰もが最も期待しているからこそ、取りやめることはあり得ないと私は考えています。


>対象となる場合(先生が必要だと思った場合)とならない場合があるのでしょうか?

当然あります。
でも、それは歯科医師がそう「思う」からだけで決めるのではありません。

診察、検査、診断、の結果で、誰がみても同じ結論が出るような根拠(エビデンス)を探すプロセスで決まります。


>子供の頃から虫歯が多く

本当の予防とは生まれる前から始めますから、ふつう子供時代を無事に過ごせるはずです。


>削っては詰めて削っては被せての治療を繰返してきました。   

そのくりかえしを止めないと、次の段階は抜歯のくりかえしになり、周りによくいらっしゃる総入れ歯のおばあさんへと進む一本道です。


>どうして虫歯になったのかなど考えもしませんでした。

その原因を検査して、原因から治療すれば、もう虫歯にならないはずです。
ふつう虫歯は根本的な予防医療で、根絶できるからです。


>2ヶ月に一度の定期検診とお掃除をして頂いています。

定期的に通院する目的は二つあり、選べます。

学校時代のように、毎年虫歯を探して治療をくりかえし、このままいけばいずれ抜歯もしょうがないと半分諦めの目的と、健康の維持増進を図り、毎年通院して、今年も削らないでよかったね、来年も歯を抜かなくてすみそうだね、と安心する目的です。

後者の場合は、虫歯になる原因を検査したあと、もう虫歯にならない健康を回復できたことを検査で確認してから、初めて健康の定期的な検診となりえますから、少し面倒です。

言葉を変えれば、前者は定期的に削り・抜きに行く、後者は定期的に削らず・抜かないために行く、という違いです。
どちらもどうせ一生通うことは同じです。



>「1本の歯を失わないことが一生を左右する重要な治療」こう言われるととても怖い

私はまったく逆だと思います。

1本の歯を必死になって残し、旬の硬いものを楽しく・美味しく(これが重要だと論文が出ています)食べることが、自然に認知症やがんなど寝たきり介護を予防できれば(研究によりその証明も始まっています)、病気になってから苦労するより、こんな楽しい予防はないんじゃないかと思っているからです。

そのうえ、ご自身だけではなくて、食べられるようにしてあげることで身の回りの年配のご親族の方の介護を防いであげれば、その方も楽しいし、ご自身も介護で人生を棒にふるリスクも予防できれば、さらに一石二鳥以上の効果も出る、とても得するのではないかとさえ思っています。
みんなでよくなれることが歯科医院の大事な役目と考えています。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パタパタさん
返信日時:2019-01-25 16:46:29
さがら先生、ご回答と心のこもったご指摘、ありがとうございます。


検査の件は折を見て、主治医の先生に聞いてみたいと思います。

削っては詰め、削っては被せての治療はもうしたくないのが本音です。
健康な歯は勿論、一度虫歯になってしまった歯を再度虫歯にしないように努力をしてきたつもりですが、治療後20年程経った歯が今回再度虫歯になってしまいました。

食べたものが歯間に詰まりやすいなと思い、主治医に訴えたところ発見された次第です。
2ヶ月に一度の定期検診とお掃除の際は先生と歯科衛生士さんに

「きれいに磨けています」

と言われていましたので、日頃のケアはそんなに悪くはないものと思っていましたのでショックでした。
丁寧に歯磨きをしていたつもりでも、磨きかたが悪かったり、磨き残しなどがあったのでしょう。


どうして虫歯になったのか という事にも繋がってきますが、日頃の歯磨きのしかたや回数、生活習慣(甘いものを多くとらないようにする、日常的に歯を噛み合わせないようにする)など自分で出来ることは気をつけていかなければと思っています。

そして、わからない事、疑問に思った事は主治医の先生、歯科衛生士さんに伺って歯を大事にしていければといいなと思います。


 「1本の歯を失わないことが一生を左右する重要な治療」こう言われるととても怖い

についてですが、その歯の治療の選択を間違ってしまうと歯が失われてしまう場合があり、それが原因で様々なトラブルが起こり、一生が幸せなのか、幸せでないのかに影響してしまうと思うと、間違った選択はできないな、間違ったら怖いなと思いました。

しかしこの事に気づけたことはとても有意義で、頑張り次第では現状を長く維持できる可能性がある、1本でも多くの歯を残せる可能性があると思うと前向きな気持ちになり、歯をもっと大切に守っていこうという意識が高まりました。
ありがとうございます。


総入れ歯のおばあさんはイヤです。
いつまでも元気で何でもおいしく食べ続けられる明るい未来(老後)を想像して、日々予防に励みたいと思います。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2019-01-28 08:20:03
>日々予防に励みたいと思います。


とてもいい心がけです。
予防に勝る治療はありません。

でも正しい基礎知識が必要です。


>丁寧に歯磨きをしていたつもりでも、磨きかたが悪かったり、磨き残しなどがあったのでしょう。


これがよくある勘違いです。
だから悪循環から抜け出せない原因の一つです。
一回、目を覚ましましょう。


>「きれいに磨けています」と言われていました

そろそろ歯磨きは卒業していいのではありませんか?
世界中で歯科の学者はずっと予防の研究をしていますが、歯磨きだけでは虫歯予防にならないことは定説です。
歯科医師なら誰でも知っているはずです。

歯磨きに振り回されて嫌になる人は少なくありません。
最後には面倒くさくて全部歯を抜いて楽をしたいという人さえいるくらいです。

予防とはまず勘違いを治すことから始めましょう。
歯磨きの呪縛から逃れられれば、こんな楽なことはないとA気がつくでしょう。

根絶できる本当の予防は別のことをします。
まず、なぜ虫歯なんかになったのかという検査から始め、その原因への対策をすれば予防できます。

なぜならば、ふつう虫歯になんかならないような歯の設計になっているからです。
本当は簡単なんです。
虫歯という不安を取り、安心を提供する場所が本当の歯科医院です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パタパタさん
返信日時:2019-01-28 20:45:53
さがら先生、ご返信ありがとうございます。

歯磨きだけでは虫歯予防にならない」

そうなのですよね、頭ではわかっているのですが。

今、通院している医院では特別な検査などは行っていません。
(聞いてみたらあるのかもしれませんし、専門の医院を紹介して頂けるかもしれません)

予防に特化した専門の医院、大学病院などの歯科ドックを受けてみたいと思っています。


さがら先生の医院も、そうですよね。
通える範囲ですので、もしかしたら伺うかもしれません。
その時はよろしくお願いいたします。



タイトル 神経のない左上6番のクラウン、何を選べばよいですか?
質問者 パタパタさん
地域 非公開
年齢 48歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯予防
お勧めのクラウン(被せ物・差し歯)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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