下前歯を抜歯した後の治療について(アメリカ)

相談者: めーさん1129さん (31歳:女性)
投稿日時:2019-07-10 13:01:43
アメリカでの歯科治療についてご相談です。

下の前歯2本ですが、現状、根元近くで折れており、残った歯根を土台に差し歯を差している状態ですが、先日の診察結果によると残っている2本のうち1本は歯根自体が非常に小さいため、差し歯の土台となる杭が歯根に物理的に大きな負担を与えており、土台として差し歯を支えることができない状態、という診察でした。

このまま放置すると土台である歯根が負荷に耐えられず崩壊し、日常生活に支障を来すだけでなく、様々な病気の原因となると言われました。

治療の選択肢としては、1:インプラントによる新しい歯を2本設置、または2:弱っている方の歯根を抜き、空いた前歯の隙間を矯正によって閉じる
の2つの方法があるということでした。

ただ、費用がとても高額になるため、日本のように義歯ブリッジの選択肢はないのか知りたいです。

セカンドオピニオンも検討した方が良いでしょうか。

また、数年後には日本に帰国する予定なので、それまで待って日本での治療も可能なのでしょうか。

そもそも、アメリカの歯科治療の考え方が日本と違うようなので、どのような考えで、インプラントの治療を勧めているのか、審美的な意味も含まれているのか、全くわからないので教えていただきたいです。

すみませんが、よろしくお願いいたします!


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2019-07-10 13:29:32
海外だと医療に困りますね。

実際見ていないので何とも言えませんが、下の前歯で今痛みや腫れが出ていないのであれば、私だったら問題が出るまでそのまま使いますね。

かみ合わせの関係上 下の前歯は上の前歯を押す立場でどちらかと言うと前歯はされる上の歯にトラブルが出やすく、押す下の歯というのはトラブルが出にくいです。

実際歯の寿命を見ても圧倒的に下の前歯というのは寿命が長いです。


セカンドオピニオンも検討した方が良いでしょうか。

実際、インプラントが得意な先生にセカンドオピニオンを求めれば同じような回答になるかもしれませんし、保存系の治療が得意な先生にセカンドオピニオンを求めれば、他の提案をされるかもしれません。


アメリカ歯科治療の考え方が日本と違うようなので

日本と決定的に違うのは治療費で個人的には治療レベルというのはそれほど大きな差はないような気がしていますし、当院のアメリカ帰りの患者さんも同じような感想を言います。


何にせよ、待っても大丈夫とはネットでは言えませんので、気になればセカンドオピニオンに行ってみてください。


おだいじに

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: めーさん1129さん
返信日時:2019-07-10 13:57:02
井野先生

ご回答ありがとうございます。

下の歯は寿命が長いのですね。
現時点で痛みや腫れはないです。

お聞きしたかったのは、義歯ブリッジの選択がなく、「インプラント矯正」というお話が正しいのか。
というところです。

アメリカ歯科治療の考え方として、日本のように、「保険の範囲内で」とか「必要最低限で」という考え方が無いように感じたので、本来は義歯やブリッジで済むところに、インプラントの提案をされているのではないか。
とも思っています。

実際に弱っている歯を抜歯したとして、義歯やブリッジが出来ない状況というのはあるのでしょうか。

また、アメリカで、義歯やブリッジの提案が出来るものなのでしょうか。

度々の質問で申し訳ありません。

ぜひ、色んな先生の意見をお聞きしたいです。
よろしくお願いいたします。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2019-07-10 15:50:25
こんにちは。

下顎切歯歯根が短いためいわゆる差し歯はできないとの診断ですね、これは実際にどれくらいの長さの歯根が残っているかによりますが歯周組織さえ健全ならかなり短い歯根も使えます。

下顎切歯なら私の経験では根尖が3mm位骨の中に入っていれば十分使えます、その上の歯肉の厚さ3mm、1mm余裕を見て合計7mmあれば大丈夫です。

短根歯 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=271

>様々な病気の原因となると言われました。

歯が抜けたくらいで様々な病気の原因になるとは考えにくいです。

>1:インプラントによる新しい歯を2本設置、または2:弱っている方の歯根を抜き、空いた前歯の隙間を矯正によって閉じる
>の2つの方法があるということでした。

もちろんそのような治療方法は考えられますが、抜歯せずに残せるかどうかの評価が必要です。

>それまで待って日本での治療も可能なのでしょうか。

現在の状態がわからないので何とも言えません。

アメリカ歯科治療の考え方が日本と違うようなので

お国柄によっても違ってくるでしょうし、Drの考え方や技量によっても違ってきます。

>どのような考えで、インプラントの治療を勧めているのか、審美的な意味も含まれているのか、全くわからないので教えていただきたいです。

先ず主治医にそのあたりを尋ねてみてください。

回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-07-10 16:42:25
こんにちは。

アメリカ歯科治療と、日本の歯科治療の違いに戸惑われる方は多いと思います。
それは治療費や保険システムの違いだけではないでしょう。

実際にアメリカの大学で学ぶ機会があると、歯科医でも大きな違いに戸惑います。

アメリカの場合歯科医になるためには、大学を出たあと更に歯学部に入る必要があり、歯学部の授業料はとんでもなく高額です。
それでも資格をとって歯科医になると誰もが羨むような花形職業ですから、比較的低リスクで十分な生活が保証される事になります。

そういう職業についているので、歯科医は費用に見合わないリスクは負ってくれません。

日本の場合は、保険制度があり非常に安価に歯科治療を誰でも受けられ、何度もやり直し治療を受けるチャンスがあるので、一回の治療時には出来るだけ低侵襲にしておき、何かあれば何回かはやり直し可能な治療にしておくことが出来ます。

アメリカでそれをやると、とんでもない事になり、歯科医が自分の首をしめることになるのでやってくれません。
危ない事には手を出さない方が歯科医自身が安泰だからです。

歯科医を守るのはエビデンスです。
ですからエビデンスが低い事はしてくれません。

日本の場合は、エビデンスは低くても、とりあえず残せるだけ残してあげましょうということを工夫して行ってくれます。

アメリカの歯科医から見れば、そんな危ない事を何故するのか理解出来ないだろうと思うことでもされています。
危ないとは歯科医自身の身を守る上で危ないという事です。

根管治療は、アメリカでは歯科医が最も行いたくない治療の一つに挙がるはずです。
歯科医の身を最も守りにくいからです。
ですから抜髄の場合でも専門医に紹介する先生は多いです。

下の前歯歯冠修復で、しかもブリッジ抜歯して矯正を提案されるほどの条件の悪い歯並びをされているのであれば、ブリッジの形成をすると抜髄する事がセットになってくる可能性が高いので、目が飛び出るくらい高額な専門医に抜髄を依頼しなければならなくなると、金銭的にもトラブルになるので、下の前歯の欠損修復の為にブリッジは提案されにくくなるでしょう。

王道はインプラント治療でしょう。
矯正治療で2本前歯仕上げで上手く行くのか?は疑問です。
そんなに元が酷い条件なのでしょうか?
部分義歯はほとんどされないでしょう。
それだけ人気がなくなりました。

きちんと部分義歯を作ろうとすれば、割と大掛かりに補綴前処置をする高額な治療を勧められるでしょう。
使えない義歯を作ってもトラブルになるからです。

日本であれば接着性ブリッジも選択できるでしょうし、保険医が器用に抜髄をしてブリッジもしてくれます。
最近は自費を出せば矯正もしてくれます。

専門医ではないので非常に安価でもトータルな治療が可能な所から専門医を使い分ける事も選択出来るので、全体的に安価に治療を受けられるでしょう。

アメリカの治療が悪いわけではないですが、日本の歯科医から見ればそれはやり過ぎだろうという場合は多いので、しっかり徹底的に治したいのか?それは今か?についてはよくお考えになったほうがよいでしょう。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2019-07-10 18:28:01
>実際に弱っている歯を抜歯したとして、義歯ブリッジが出来ない状況というのはあるのでしょうか。
>また、アメリカで、義歯やブリッジの提案が出来るものなのでしょうか。

出来るでしょうね。
何件か歯科医院回れば必ず治療選択肢に出てきますよ。

というか下顎前歯インプラントはスペースの問題などあり、あまり一般的に行われないイメージがあります。


>アメリカの歯科治療の考え方として、日本のように、「保険の範囲内で」とか「必要最低限で」という考え方が無いように感じたので、本来は義歯やブリッジで済むところに、インプラントの提案をされているのではないか。
>とも思っています。

国が違えば制度が異なりますからね。

保険と自費という2つの基準があるのは日本ぐらいですから、アメリカにいればまずその考えは捨てた方がいいでしょうね。

おだいじに

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: めーさん1129さん
返信日時:2019-07-10 18:44:51
山田先生
ご回答ありがとうございます。
日本だとやはりかなり短い歯根でも使える、抜歯せずに残せるかという考え方・技術があるということですね。


ふなちゃん先生
非常によくわかりました。
根本的な治療の傾向や考え方が知りたかったので、とてもスッキリしました。ご丁寧にありがとうございます。


井野先生
再度ご回答いただき、ありがとうございます。
やはり、制度が変わるので考え方も変わってくるというところですね。


改めて、アメリカでの治療については、考えなおしたいと思いました。非常にご丁寧な回答、ありがとうございました。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2019-07-10 18:50:05
特別難しい技術は必要ではありません、それより残そうと考えるか抜歯して他の補綴方法を取るかです。

回答 回答6
  • 回答者
クレア歯科クリニック(杉並区阿佐谷北)の平岡です。
回答日時:2019-07-11 13:07:20
めーさん1129さん、おはようございます。

めーさん1129さんが治療の費用で悩んでいらっしゃるようなので、海外での歯科特約もついている保険には入ってらっしゃらないという前提でお話します。

(もし歯科も治療費が出る保険に入っているのなら、アメリカでの治療を検討されてもいかもしれないですね。
アメリカの方が治療が上手とは思いませんが、アメリカの方が、それなりの費用をかければいいかげんな治療にあたる確率は低いかと思いますので。)


私も症状がないのであれば様子をみておいて、帰国までなんとか持たせればいいかと思いますが、一応一般論として以下参考になさってください。

日米の歯科医療の違いですが、日本のように安い保険治療がないというのと、それなりに費用がかかるので、治療確率や予後に不安のある治療をしたら、あとで訴訟というか、保証というか、賠償というか、が怖いというのが、日米の考え方に大きく影響していると思います。


たとえば1本抜いてその後の治療であれば、日本で保険のブリッジを入れたら3割負担で2万円程度で済むと思いますが、インプラントなら30万円前後からと、値段の差が大きいです。

それに比べて、アメリカでは、ブリッジもインプラントも総額は同じようなものになってきます。(例えば両方とも3000ドル前後など)

そうすると、わざわざ2本の健康な歯を削ってブリッジにしようという人はまずほとんどいません。
なので、当然のようにインプラントを勧めます。

ましてや片方の歯がどこのだればやったかもわからない根管治療された歯であれば、将来的にその歯がトラブル起こったりしたときのことを考えると、インプラントにしたいとドクターも患者も思う場合が多いかと思います。

ブリッジが希望なら、ブリッジの見積もりも出してもらえばいいかと思いますし、そのクリニックではやってなければ、補綴の専門医と提携している可能性がありますから、そちらでの見積もりとなると思いますが、多分インプラント治療とそれほど大きな価格差はないと思います。

ですので、もしめーさんさんが、治療費を節約したくてブリッジにできないかというお考えでしたら、全く期待外れのような見積もりが出てくると思います。

また、お値段はクリニックによって異なる(同じクリニック内でもドクターが違えば、経験の違いによってお値段の違いがある場合もある。)ので、もっと安い治療を希望の場合は、ブリッジにせよ、インプラントにせよ、ほかの安いクリニック(またはドクター)を探すということになります。


日本の場合ブリッジにする人が多いのは、健康な歯を削るけどインプラントとの価格差があまりに大きいため、そのデメリットに目をつぶって保険のブリッジにする患者さんが多いためと思います。
もし日本でもブリッジもインプラントも同じ値段であれば、比率はだいぶ変わってくるのではないでしょうか?

ご参考になさってください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: めーさん1129さん
返信日時:2019-07-12 10:10:59
山田先生
ありがとうございます。


平岡先生
とても参考になりました。ありがとうございます。
日本での費用の差額とは、全然異なるということですね。

確かに、同じような費用であればインプラントをしたいと思います。

帰国まで、様子を見ることが出来れば一番いいですが、そうでない場合のことも考えたいと思います。


皆様、ありがとうございました。
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2019-07-12 12:59:59
解決したようですが、1点

下の前歯の単独のインプラントは開業して15年目になりますが、1本も見たことがありません。


一般的にはブリッジが多いというのが私の感想です。

削りたくなければ下の歯であれば接着性ブリッジという方法もあります。




タイトル 下前歯を抜歯した後の治療について(アメリカ)
質問者 めーさん1129さん
地域 非公開
年齢 31歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯、根の病気で抜けた・抜く予定
補綴関連
アメリカ(米国)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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