第二小臼歯の被せ物は自費のオールセラミックか保険のハイブリッドか

相談者: 台風さん (67歳:男性)
投稿日時:2019-10-11 01:01:07
はじめまして
よろしくお願いします

10年以上前に第2小臼歯にかぶせた銀クラウンが劣化しているので、クラウンを取り替えます。
既に神経のない歯です。
銀クラウンは不適合な状態ですが、今は虫歯ではありません。

さて、銀クラウンの代わりに、自費オールセラミッククラウンにするか、保険ハイブリッドレジンクラウン(cad/cam)にするか考え中です。
アドバイスや情報をお願いできますでしょうか。


特にお聞きしたいのは

オールセラミックが10万円(以下@)、ハイブリッドレジンが1万円(以下A)として、@はAの10倍程度の耐久性、長持ちがあるのですか。

・@より耐久性の劣るAで3年毎ぐらいに更新していくやり方は、その度に歯を削って弱っていくのですか。
おすすめできませんか。

・@がAよりも硬い材質ということは、歯が割れるリスクは@の方が高いのですか。
どの程度高いのですか。

・医師の経験から言って、@は何年毎に、Aは何年毎にやりかえが必要になっているのですか。
だいたいの平均で結構です。

もう67歳で、神経のない歯です。
上記のことを総合的に考えて、@かAか決めようと思います。
歯が割れないことが優先かなと思います。


回答 回答1
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-10-11 01:44:40
こんにちは。

メタルクラウンをやりかえられたらいかがでしょうか?

ハイブリッドクラウンにしても、セラミッククラウンにしてもメタルクラウンより大きく削る必要がありますし、頑丈さを考えればメタルクラウンが一番頑丈だと思います。

金属アレルギーや金属のイオン化が嫌で気になられるならば、ノンメタルの選択になるのでジルコニアが良いのではないでしょうか?

ハイブリッドレジンはかなり材料が改善されて来ていますが、耐久性に欠けますし、汚れやすいので(吸水性がある為)生体親和性は低い素材になると思います。

噛み合わせがどれくらい安定していて、当該歯にどれくらいの力がかかってくると予想されるかで、選択出来る素材は異なる為実際は歯科医の診断によりオススメの物から選択されたほうが、よいだろうと言うことになります。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2019-10-11 07:51:02
台風 さん、はじめまして。

オールセラミックが10万円(以下@)、ハイブリッドレジンが1万円(以下A)として、@はAの10倍程度の耐久性、長持ちがあるのですか。

費用が10倍違ったからといって、「10倍程度の耐久性、長持ち」の差異があるとは思いません。

例えば、100万円の軽自動車と、1000万円の(中の上くらい!?の)輸入車
を比べても、「10倍程度の耐久性、長持ち」の差異があるとは思えません。

ただ、日々のステータスの差異は、歯科材料でも、ここで一例に挙げた自動車でも、費用差以上に大きいかもしれません。


>おすすめできませんか。

そうですね、お勧めしませんね。

素材の選択はもちろんのこと、定期的なメンテナンスに通院し続けるなど、やり替えの回数を少しでも減らす努力を勧めます。


>総合的に考えて、@かAか決めようと思います。

どうしても、ご自身で決めかねるようでしたら、担当医自身だったらどうするかをお尋ねになってみてはいかがでしょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 台風さん
返信日時:2019-10-11 10:23:05
おはようございます。
船橋先生、小林先生、どうもありがとうございます。

医師と相談して決めることになりますが、正しい情報を持っているほうが医師との話しも通じ易いと思いますので、ここでもいろいろ勉強させていただこうと思っています。

・最初にも質問させていただいておりますが、この質問にもご回答をお願いいたします。

「@セラミックがAハイブリッドレジンよりも硬い材質ということは、@の方が歯や神経のない歯根が割れるリスクが高いといことでしょうか。」

・他の方の相談にもあったように思いますが、一旦ハイブリッドクラウン(cad/cam)やセラミックにして歯を削ってしまったら、その後にメタルクラウンにすることは無理なのでしょうか。
回答 回答3
  • 回答者
クレア歯科クリニック(杉並区阿佐谷北)の平岡です。
回答日時:2019-10-11 11:17:45
台風さん、こんにちは。

セラミックハイブリッドでお考えとのことですが、ふなちゃん先生と一緒で、なぜ金属を選択から除外しているのかが疑問です。

質問内容から、長持ちさせたいという気持ちがあるように感じられるのですが、それでなぜハイブリッド等を検討しているのでしょうか?

選択肢としては、保険の金属、保険外の金属、保険のCADCAM、保険外のハイブリッド、保険外のセラミック(セラミックにもメタルボンド、ガラス系セラミック、ジルコニア等)など、たくさんあります。


その中で、なぜその二つを選ばれていて、その二つだけの違いを聞きたいのか、その理由をまずは書かれたほうが、より台風さんの欲しい回答が得られるのではと思います。

私個人としては、長持ちさせたいということにこだわりがあるようなのに、なぜ上記2つの選択肢なのかが違和感を覚えます。

また、不適合でやりかえるのなら理由がわかりますが、劣化でやりかえるという理由も、少し違和感を覚えます。
そもそも治療する必要があるのでしょうか?




そのうえで、「@セラミックがAハイブリッドレジンよりも硬い材質ということは、@の方が歯や神経のない歯根が割れるリスクが高いといことでしょうか。」に回答しますと、歯根破折を起こす原因は、かぶせ物の硬さだけで決まるわけではありません。

確かにかぶせ物自体が硬い方が、歯にかかる衝撃は強くなるでしょう。
衝撃が強ければ根が折れる可能性は上がるかもしれません。

しかし、もし例えばかぶせ物の接着が弱くて外れかかっていたりすると、歯根に無理な力がかかりやすく、また歯根を保護するフェルールの効果も少なくなり、破折のリスクは高まると考えられます。

しっかり歯に接着させることも重要と考えると、保険治療で保険治療の制約の中で作ったCADCAM冠よりも、保険外のセラミックの方がよりフィットが良く、より強い接着剤で強固につけたとしたら、セラミックの方が歯根破折の危険性が少なくなると思われます。

保険でどこまで丁寧にやってくれるか、自費だからどこまで丁寧にやってくれるかはわかりませんが、材料云々だけでなく、術者がどこまでしっかりと治療するかでそのような確率は大きくかわります。

ご参考になれば幸いです。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 台風さん
返信日時:2019-10-11 16:41:00
平岡先生、ありがとうございます。

>私個人としては、長持ちさせたいということにこだわりがあるようなのに、なぜ上記2つの選択肢なのかが違和感を覚えます。
>また、不適合でやりかえるのなら理由がわかりますが、劣化でやりかえるという理由も、少し違和感を覚えます。そもそも治療する必要があるのでしょうか?


失礼とは知りながらも、実際とは違う内容で相談してしまいました。
先生方には本当に申し訳ないことをしてしまいました。

言い訳にしかなりませんが、もはや担当医には相談したいとは思わず、そんな中で、どうしても知りたいことの情報を断片的にでも得たいという思いが強くなり、愚かにも脚色して質問してしまいました。どうかお許しください。

今さら遅いですが、実際は、1年ちょっと前に、小臼歯の銀クラウンが不適合と診断され、私が銀でもいいと言ったのですが、担当医が銀よりもお勧めだ(白い、耐久性も良くなっている)ということで、言われるがままにCAD/CAM冠に取替えました。
そのCAD/CAM冠が、先日外れました。

担当医は、保険治療の2年間維持管理責任の説明は一切しないで、CAD/CAM冠をやり替える場合は保険でできないので費用がかかる。

患者が自費治療をしたいのであればすればいいが、外れたCAD/CAM冠をかぶせ直せば何の問題もないと言われました(これが無料かどうかは説明がなかった)。

他の歯のCAD/CAM冠も1年前に外れていますが。
その時は私も何も言わなかった(疑問を持たなかった)ので、直ぐに接着し直して終わりました。
無料でした。


今回、またCAD/CAM冠が外れたので、いろいろと不安が出てきました。

・CAD/CAM冠が外れるということが、今後も繰り返されるのだろうか。

・外れないとしても、CAD/CAM冠の耐久性は長くはないだろうから、どちらにせよ短い期間で治療し直しが必要になるのではないだろうか。

・耐久性を考えた場合、CAD/CAM冠よりもセラミッククラウンの方が長いが、耐久性の短いCAD/CAM冠を繰り返しやり直していく方法では問題があるのだろうか。
(選択肢を2つしか上げていないのは、自分の知識、考えが乏しいからです。)

・一方、CAD/CAM冠とセラミッククラウンとでは、どちらの方が歯が長持ちする(割れにくい)のだろうか。

・いっそのこと、今から、保険の利く耐久性の良い銀クラウンに戻すことは可能なのだろうか。

・保険診療では、このようなことを質問、相談する時間がない。少なくとも、担当医は、じっくりとは聞いてくれない。

・今回のやり取りで、説明不足か虚偽かは分からないが、担当医に不信感を持った。

というのが本当のことです。
改めてお詫びします。
回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-10-12 10:44:22
CAD/CAM冠は、保険導入された初期は不具合が大きく評価が低い治療でしたが、最近は治療手順が確立され周知されてきていますし、材料も硬く進化した物が選べるようになってきましたから、脱離の頻度は減ったとされています。

今後も進化を期待できるのではないかと思います。

メタルクラウンは、金銀パラジウム合金は日本人の保険治療の中核としての長年の実績がありますから、とりあえず何かあって困る治療にはなりにくいだろうと思います。

ただし、せっかくの保険制度も近年の金銀パラジウム合金の材料費の異常高騰を反映しておらず、材料は歯科医側負担になるため行い難い治療になってきているように言われています。

特にCAD/CAM冠用に既に形成されていれば、材料の量が多くなり冠の重さが増えますから、弱った歯には適さないと判断される事につながるかもしれません。

そのあたりは実績におかかりになった歯科医の判断に任されますから、希望されるならば希望をお伝えになると良いでしょう。

歯の状態によっては土台からやり変えて軽い負担が少ない仕様にする事ができるかもしれませんし、やめた方が良いですよと言われるかもしれませんし、ここではわかりません。

そのままCAD/CAM冠用の形成なので、CAD/CAM冠を作り直してもらってもよいでしょうし、同じような形成のセラミックを選択されてもよいでしょう。

材料としてはセラミック冠の方が優れているので、セラミック冠を多くの歯科医は薦めやすいだろうと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 台風さん
返信日時:2019-10-12 16:30:53
船橋先生、本当にありがとうございます。

自分だけでいろいろと考え込んで、挙句の果ては銀クラウンに戻したいなんてことも考えましたが、望むと望まざるとにかかわらず既にCAD/CAM冠にした以上、後ろ向きではなく前向きな治療にしようと思います。

あるブログで、「一生のうちに同じ歯を治療できる回数は3〜4回と言われている」という情報を見ました。
私は、この科学的根拠は知りませんが、共感できるものがあります。
そういう意味では、耐久性の良いセラミック冠の方がCAD/CAM冠よりも適しているのかもしれません。

また、私はセラミック冠と言っていますが、ジルコニア冠のことはよく知りません。

あと、私が最も望んでいるのは、神経のなくなった歯自体が割れずに長持ちする治療ですが、これは材質だけではなく、医師の技術、アフターケアや運も関係するのでしょう。
この点についても、今回の先生方のご回答を参考にさせていただきます。

いずれにしても、先生方の丁寧なご回答のおかげで、スパイラルしながらも数日前よりも自分の望むものが見えてきた感じです。

しかし、CAD/CAM冠が外れてもう10日になります。良い歯医者かそうでないかは直ぐには分かりませんので、とにかく1、2週間内には別の歯医者に行くつもりです。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2019-10-14 20:03:14
一つの目安として、15万円以下のクラウンでまともな治療を行なっている医院は皆無です。
材料の価格ではないのです。
技術料としての金額なので、15万円以上のクラウンはそれなりに手間暇かけて丁寧に行われている証しでもあります。

逆にクラウン一本が10万そこそこだとしたら、そうとう手抜きをしないと無理です。


例えば、うちの歯科医院の場合で言いますと、1時間あたりにかかる経費が2万円程度です。

その中において、クラウンを装着するまでに費やす時間は、

@歯を削って仮の歯を装着:1時間
A歯の形をもう一度整えて仮歯を作り直す:1時間
B型取りをする:1時間
C最終仮歯を作る。セラミックの厚みを考慮して最終のクラウンと同じ工程で作られた高強度レジン製の仮歯を製作して装着:1時間
D最終仮歯を装着して緻密なかみ合わせ調整:1時間
E衛生士口腔内を顕微鏡で確認して、最終仮歯の形態が清掃製に影響していないかチェック:1時間
F歯科技工士立ち会いのもと精密な型取り:1時間
G約1ヶ月かけて技工士がクラウンを製作し、それを装着:1時間

と、延べ8時間の診療時間を要します。

つまり、1時間の経費が2万円ですから16万円。
そこに外注費がかかりますのでどうあっても総額では20万を超えます。

ちゃんと作ればそんなものです。

職人の技術に対する対価というものは、なかなか評価されていませんが、裏ではかなりの手間がかかるのです。
フルオーダーのスーツを作るようなものだとお考えください。

回答 回答6
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-10-15 01:01:18
〉例えば、うちの歯科医院の場合で言いますと、1時間あたりにかかる経費が2万円程度です。

場所代や人件費、広告費等等の医院経営に必要な経費によるので一概に言えないだろうと思いますよ。
例えば一時間2万円の経費の歯科医院もあれば、一時間3万円の経費の歯科医院もあれば、一時間3000円の経費の歯科医院もあるかもしれませんしね。

また、何をもってまともなクラウンというのか?はまたわかりづらいと思います。

〉職人の技術に対する対価というものはなかなか評価されていませんが、裏ではかなりの手間がかかるのです。
>フルオーダーのスーツを作るようなものだとお考えください

職人の技術に対する評価が最も低いのが保険治療だと思います。
次がCAD/CAMでしょう。
人の仕事を人の価値を見ないことにするか、または機械に変わってやってもらえば単価を下げることが出来るからでしょうか。。

15万円以下の治療でもよいだろうと思いますから、早めに機能回復してください。お大事に。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 台風さん
返信日時:2019-10-15 01:05:13
高田先生、どうもありがとうございます。

下手な技術者でないことが前提ですが、手間をかけて丁寧に作ったものは、そうでないものよりも質が高いということは間違いないでしょう。
そして、その手間には当然お金がかかるでしょう。
ここだけを取るならば何の異論もありません。

しかし、人にはそれぞれ状況の違いや価値観があります。
私の場合、20万円クラウンの選択肢はありません。

なぜなら、私にとっては価値が高くないからです。
これを選択しなかったからといって、これからの私の人生が大きく左右されることはないと思います。

私の選択肢は、10万円そこそこのクラウンか1万円程度のCAD/CAM 冠かなのです。
おおよそ、その範囲での選択です。


ということで、高田先生のご回答を受けて、ここで改めて諸先生方にご質問させていただきます。

私の選択肢の範囲なら、どちらもまともな治療はできないだろうから、ベターを選ぶ意味は少ないのでしょうか。
それとも、比較検討する意味は大いにあるのでしょうか。

諸先生方の治療経験からすれば、私と同じような選択肢で治療した患者の術後の満足度はどうだったのでしょうか。
(これまで、この質問にはお答えがありません)

先生方にはお互いしがらみもあるでしょうが、どうか忌憚の無いご意見ご回答をお願いいたします。
高田先生にも再度ご回答いただければ幸いです。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 台風さん
返信日時:2019-10-15 01:22:34
船橋先生、ありがとうございます。

返信4を書いていたので、先生のご回答に気付くのが遅れました。
返信4は、船橋先生のご回答を見る前に送信したものです。

10万円そこそこのクラウンか、もしかすると1万円程度のCAD/CAM 冠の治療になるかもしれませんが、明日にでも新しい歯医者に予約電話を入れて、歯科医と相談して早く治療します。



タイトル 第二小臼歯の被せ物は自費のオールセラミックか保険のハイブリッドか
質問者 台風さん
地域 非公開
年齢 67歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ クラウン(差し歯・被せ)その他
補綴関連
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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