痛みがあることを伝えていたのに根管治療が必要になってしまった

相談者: coco0210さん (28歳:女性)
投稿日時:2019-11-16 12:11:23
根管治療が必要な齲歯について相談です。

10年ほど前に左下の親不知歯茎の中で真横に生えていたため歯科口腔外科抜歯を行いましたが、第7番の窪んだところに齲歯ができていました。

レントゲンで黒く変化していたようですが症状がないため経過をみられていたところ、半年前から冷たいもので染みるようになりクリニックで治療を開始しました。

幸い神経には達しておらず治療は終わりましたが、治療後も症状は改善せず、熱いものもしみるようになり自発痛もあるため何度か診察に行きました。
レントゲンでは齲歯の進行はなく、歯周ポケットが深いためそれによる痛みだろうとのことで半年ほど経過をみられていました。



先日、CTを撮ったところ左下の7番に神経に達する齲歯が見つかりすぐに根管治療が必要と言われました。
顕微鏡治療や歯周ポケットを埋めるための自家骨移植など全て含めると50万円ほどになるそうです。

値段に関してはしょうがないな、と納得しておりできるだけの治療をお願いしようと思っています。

ただ半年間齲歯の進行はないと言われCTもとられず経過観察となったことに正直納得がいきません。
私は5年前から同クリニックで歯列矯正もしており3ヶ月ごとにクリーニングや診察も受けています。
その度に左第7番の痛みがあることは伝えていました。


このように定期的にクリーニングに通い、自覚症状を伝えていたとしても根管治療が必要になるほどの齲歯になることはあるのでしょうか?
私の浅い知識ですが、もっと早くに診断ができていれば根管治療は必要なかったのではないかと疑問です。

すごく信頼していたドクターなのですが、今後同じことが起こったらと思うとほかのクリニックで歯の検診はしてもらった方がいいのではないかと悩んでいます。


お忙しいところ恐縮ですが、皆様からの御意見やアドバイスをお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2019-11-16 15:56:36
ちょっと残念なことになってしまいましたね。

>第7番の窪んだところに齲歯ができていました。

確かに親知らずの影響でできた虫歯治療は難しいく予後も悪いので、経過観察も1つの選択肢ではありますが・・・
 
個人的にはC2の状態であれば手間をかけても介入した方がいいと判断しています。

 https://www.youtube.com/watch?v=ZIRFgvQdvwE

↑全く一般的な治療ではないですが、今はこんなことも可能な時代です。


>先日、CTを撮ったところ左下の7番に神経に達する齲歯が見つかりすぐに根管治療が必要と言われました。
>顕微鏡治療や歯周ポケットを埋めるための自家骨移植など全て含めると50万円ほどになるそうです。

確かにおっしゃるようにもっと早目に介入しておけば、ここまで必要ではなかったかもしれませんね^^;
 

>その度に左第7番の痛みがあることは伝えていました。

この時点で神経の治療が必要だったのかもしれませんが、タラレバになってしまいます。


>このように定期的にクリーニングに通い、自覚症状を伝えていたとしても根管治療が必要になるほどの齲歯になることはあるのでしょうか?
 
本当にきちんと予防をしている歯科医院なら抜髄前に介入するとは思いますが、
 
ただ、予防って非常に手間と労力がかかる割には患者さんから費用をあまり請求できないので、治療が成立しにくい分野ではあります。

当院にも同じような検診受けていたのに・・・という主訴での転院は年に1人ぐらいはいます。
 
 http://eedental.jp/ee_diary/2014/03/post-928.html



>今後同じことが起こったらと思うとほかのクリニックで歯の検診はしてもらった方がいいのではないかと悩んでいます。

個人的にはですが、本気で予防に取り組むのであれば自費専門で治療より予防にかなり力を割いている歯科医院でメンテナンスしてもらった方がいいと思います。
(かなり探すの大変ですが) 

後、50万かけても元の健康な歯・骨に戻る訳ではないので、治療前にセカンドオピニオンなどを求めるのも1つかと思いますよ。
 

おだいじに

回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2019-11-16 16:01:40
もし時間を遡る事が出来れば、まず戦略的に7番を抜歯してから、その位置に親知らず矯正的移動、若しくは移植するといった案が適切だったかもしれません。

他にもし、親知らずがあれば、7番抜歯後に移植することは考えられそうです。

ここの深いポケット(修復物が入った後ですよね?)の治療をどう行うのかは非常に興味あります。
非常に高度なスキルをお持ちの先生だと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: coco0210さん
返信日時:2019-11-16 16:38:14
井野先生
お返事ありがとうございます。
丁寧に回答して下さり感謝しています。


私の記事の訂正なんですが(今日主治医から詳しく話を聞きました)、治療は1年前にしており痛みが出てきたのは10ヶ月前からでした。

その間にレントゲンは2回撮っていましたが、齲歯は進行しておらず経過観察となっていました。


おっしゃる通り、親不知による齲歯は予後が悪いみたいですね。
特に私の左下7番の齲歯の部分は骨もすこし削らないとアプローチできないレベルだったので経過観察となっていたようです。

予防がクリニックにとってさほどお金にならないことも一因かと思われますが…。


追加で質問させてください。
疼痛があった時点で神経には達していたと思われますが、一応達していなかったと判断されセメント充填をされていますがそれは通常のことなのでしょうか?

アドバイス通り他院に行き、今後の方針について聞きました。
おおまかな流れは同じでしたが、右も治療したほうが良いと言われました(右も下顎骨を削り骨増生を行います)。

右も同じことにならないように言われた通り治療を行うつもりです。


自宅が愛知県であれば先生のクリニックに通いたいぐらいです。
本当に親身に回答してくださってありがとうございます。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: coco0210さん
返信日時:2019-11-16 16:44:23
藤森先生

お返事ありがとうございます。


親不知の移植ってあるんですね!最近は治療が進歩していて頼もしいです。
でも残念なことに私の親不知は全て抜かれているのです涙


とても難しい治療になると説明を受けました。
一度高くなっている下顎骨を削り、ポケット部分に自家骨をいれて骨増生するようです。

治療は今の医院ではできないためどこかに紹介していただくか、自分で探すつもりです。


できるだけ自分の歯を大事に温存してくれるところで治療を受けようと思います。
御回答ありがとうございました。
回答 回答3
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2019-11-16 17:21:27
そうでしたか。
歯根膜が広範囲に渡って損傷しているとしたら、残念ながら、ほとんどの歯科医院で出来ないように思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: coco0210さん
返信日時:2019-11-16 17:39:11
藤森先生

歯根膜はおおむね保たれています。
一部奥歯側に骨吸収像はありますが、そこ以外は正常で歯髄を調べる電気刺激?も一応正常範囲内です。

なのでそこまで重症ではないのかな、と思っています(*_*)
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: coco0210さん
返信日時:2019-11-16 17:49:52
★追記
前医では、治療後の左第7歯に齲歯の再発はなく最初に治療した際に齲歯が進行しておりミクロレベルで歯髄感染したと説明を受けました。

セカンドオピニオンで伺った医院では、CTをみて完全にカリエスです、と言われました。
カリエス=齲歯と思っていたのですが別物でしょうか?
ミクロレベルでの歯髄への感染もカリエスというのでしょうか?


一応前医に本日伺って齲歯の再発と言われましたと伝えましたが、再発ではなくはじめの齲歯が深く歯髄の横であったためミクロレベルで歯髄に感染したと再度説明をうけました。
回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-11-16 19:26:01
カリエス齲歯ですね。

細菌の取り残しがあったりシーリングが上手くいっていなくて内部で虫歯が進行したのでしょう。

7番の遠心の虫歯でしかも親知らずによる虫歯は治療が大変難しいですから、ある程度しょうがないところもありますね。

親知らずは早めに抜いておくほうが良いと言われるのは時々そんな悪さをするからですね。


歯茎の下の奥歯の顕微鏡での歯内療法は高くなりますね。
しかし良い治療を受けることは結果がどうであれできる限りのことはしたという満足感がありますから、きちんとした治療を受けられ今後悪くしないようにしてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: coco0210さん
返信日時:2019-11-16 20:17:09
ふなちゃん先生、回答ありがとうございます。

カリエス齲歯なのですね、ということは私は治療後の部分に齲歯が再発しているので痛みがあったのですね。納得です。

第7歯の齲歯は大変治療が難しいと聞きますので、確かにおっしゃる通りしょうがない部分もあるのかもしれません。



ただ、やはり私が腑に落ちないのは痛みが出て何度も予約外や健診で受診し、その度に痛みを訴えているにも関わらず適切な精査がされなかったことなのです。

私も医師なので経過を見ないと診断がつかない場合はあると理解していますが、いくらなんでも10ヶ月は長いかなとか、今回は院内にあるCTをとれば、最悪Xpでもとればもっと早くに私の歯は治療介入できたのではないかと思ってしまうのです。

もし良ければフォローのXpのタイミングやCTを撮る基準があれば(個人的な目安でも構いませんので)教えていただけると幸甚です。



丁寧に回答していただきありがとうございます。
今後の方針としては、根管治療の実績があり再生療法や予防歯科も十分に力をいれている歯科医院に転院する予定です。
回答 回答5
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-11-16 21:46:43
どういう判断があったかはわかりませんが治療難易度が高いので次回治療時には抜髄という判断があったのかもしれませんね。
とはいえ、どういうことかは本当に全くわかりません。


歯科治療は特に虫歯治療歯内療法も外科治療と似ていますから、何回治療出来るのか?治療後に生じるかもしれない痛みは?とか、取り除いた後にきちんとシーリングする為に必要な歯周外科を今の段階で勧められるか?治療時間は十分取れるのか?等の諸事情や判断があったのかもしれません。

親知らずが7番に虫歯を作る場合は大抵7番の歯根部を含む事になる為

(歯が出来る時期が7と8では異なる為7の歯冠はしっかりエナメル質石灰化していたはずですから吸収が起き虫歯の起点になるのはエナメル質がない歯根部エナメル質が終わる所からという事は多いですからね)

つまり歯茎が邪魔してきちんとシーリングするのが難しい部位になるのです。

また生え方や親知らず抜歯跡の治り方にもよりますが歯周ポケットが深くなる傾向があり、歯周ポケット内の細菌からの刺激の影響を疑ってまず歯周ポケットの減少を目指したのかもしれません。


いずれにしろ治療介入時期にご不満をお感じで転院をお考えのようですから、次におかかりになる歯科医にしっかり治療をしてもらってください。


医療関係の方であればおわかりだと思いますが歯科の分野も細分化されていて奥が深いですから、すべてを満足していただける歯科医院というのはなかなかないです。

親知らずは抜くのが大変ですしケースによってはリスクもありますが、出来れば悪さをしないうちに抜歯しておくのが良いでしょうね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: coco0210さん
返信日時:2019-11-16 22:06:02
ふなちゃん先生

丁寧にお答え頂きありがとうございます。

親不知をもっと早くに抜いておけばよかったですね。
自分の子供には同じ思いをさせないように早めに抜歯しておきます。


そうですね、主治医からの説明とセカンドオピニオンが違うことも不信感の1つなのだと思います。
いずれにせよ今のクリニックで治療を今後受けるつもりはないので痛い勉強料だと思うことにします。

今後は何人か専門医がいる総合クリニックか大学病院(勤務先が大学病院なのです)にかかる予定です。
せっかく歯列矯正ホワイトニングもしているので、これからも歯を大切に頑張ります。


お忙しい中親身に相談にのって下さりありがとうございました。
本当に助かりました。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2019-11-18 09:31:54
>疼痛があった時点で神経には達していたと思われますが、一応達していなかったと判断されセメント充填をされていますがそれは通常のことなのでしょうか?

痛みがあれば応急処置的に鎮静効果のあるセメントなどを詰めることもあります。


後、専門的になりますが虫歯が神経まで達したら痛みが出るのではありませんからね。
 
虫歯=菌の感染により歯髄(神経)付近まで虫歯が進行してくると免疫応答で痛みというシグナルが出ることがあります。
逆に神経まで虫歯が達していても痛みなどのシグナルが出ない人もいます。
  
臨床的には痛みの有無で神経を取らなければならないと我々は判断しますが、組織学的には痛みが出ても正常な歯髄、正常に戻る歯髄もありますが、これは臨床上で判断するすべがありません。



>ミクロレベルでの歯髄への感染もカリエスというのでしょうか?

菌自体ミクロン単位で、おおよそ0.003mm程度です。

第2大臼歯遠心の虫歯などは歯科医師でも相当慣れていなければ虫歯の取り残しは出て当たり前の部位になるかと思いまし、その部分に人工物を過不足なく充填するのも非常に難しいです。


近年は歯髄象牙質複合体という考えの元、象牙質にまで虫歯が達すると、菌はまだ神経に達していなくても、すでに歯髄側には炎症性細胞が現れているというもので軽い炎症状態が発生しています。



>私も医師なので経過を見ないと診断がつかない場合はあると理解していますが、いくらなんでも10ヶ月は長いかなとか、今回は院内にあるCTをとれば、最悪Xpでもとればもっと早くに私の歯は治療介入できたのではないかと思ってしまうのです。

これもタラレバになりますが、私は歯髄付近の虫歯を残して薬剤の力で虫歯をもう一度硬組織に戻すAIPCなどをする場合は1〜2年経過観察を行う場合もあります。
 
ただし、気になるような症状があれば次のステップとして治療介入することもあります。
 
この介入のタイミングは歯科医師ごと、歯科医師の知識と経験でさまざまに分かれます。

 
医師ということですが、実は歯科の虫歯、歯髄のことって臨床上では全く指標(物差し)になるようなものがなく殆ど術者の勘と経験で判断しています。
 
この辺りは将来的によい診断器材が出るのが望まれます。
  
昨日、歯内療法学会の専門医セミナーに参加しましたが、今まで考えられていた歯髄壊死の学説も今は否定的ということを知りまだまだ知らないことだらけの深い分野なんだなと専門で行っていても感じます。
 

>今後の方針としては、根管治療の実績があり再生療法や予防歯科も十分に力をいれている歯科医院に転院する予定です。
 
>今後は何人か専門医がいる総合クリニックか大学病院(勤務先が大学病院なのです)にかかる予定です。

どの程度レベルのモノを求められているか分かりませんが、一流レベルのものをお探しであればまず無理かと思いますよ・・・
 
言い換えれば、心臓外科、脳外科、整形外科、眼科、皮膚科に力を入れている総合病院と同じですからね^^;
 
歯科の分野も細分化してきており、全てに高い専門性を持った先生を集めるのは非常に大変です。

逆にいえば歯科の場合高い専門性があれば個人で開業しますし、専門性を追求し開業すれば単科にならざるをえません。

 
また大学病院は教育機関なので、卒後まもない先生が担当医になることもあります。
(若い先生には教官のような先生がつきますが、施術するのは若い先生でトラぶった時にフォローするようなシステムだと思います)
 

個人的にはあまり多くを求めず1つ、2つの希望で歯科医院は探された方がいいと思いますよ。


おだいじに




タイトル 痛みがあることを伝えていたのに根管治療が必要になってしまった
質問者 coco0210さん
地域 非公開
年齢 28歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
その他(診断)
回答者




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