食いしばりがある場合の白い被せものの素材選び

相談者: 魔法瓶さん (46歳:男性)
投稿日時:2020-11-19 07:18:27
初めまして。
現在、金属を使用している歯を白いものにしたい為、通院中です。


治療方法はメタルボンドセラミックの選択でしたが、セラミックを選択、診察で食いしばりがあると言われていた事と強度不足が心配だったので、オールセラミックだと難しいか確認すると、大丈夫と言う事で、奥歯2本を型り、次回被せる予定です。

ただ、ネットで見ると奥歯ならジルコニアを選択する情報が多く、食いしばりがある場合は尚更の様に感じますが大丈夫でしょうか?


また治療本数が多い為、費用も出来るだけ抑えたい所で、セレックも検討したいのですが、セレックは製作方法の違いだけでオールセラミックと同じものと考えて良いでしょうか?

歯医者のカタログを見ると素材の内容が若干違います。

セレック=セトモノ
オールセラミック=セトモノ+特殊強化ガラス


以前、別の歯医者で相談した時は、食いしばりがあるとセレックは割れてしまうから使えないと言われました。
同じものだとするとオールセラミックの選択も良くないのでは?と感じてしまいます。


回答 回答1
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-11-19 07:49:00
こんにちは。


セレックはミリングマシーンの名前ですから(詳しくはスキャナーと加工マシーンのセット)使えるブロックにはジルコニア、強化樹脂、ガラスセラミック等があります。各医院に置いてあるブロックは統一していませんから色々なパターンがあると思います。

(一応、セレックブロックという長石系ブロックがありますが強度不足ですから回答の想定から外しています)


院内完結型(型採りから技工物作製まで短時間短期間で終了可能)というメリットがありますからクラウンでも比較的安価で即日治療が可能になるシステムという事になります。

セレック以外では今はまだ技工所に出して作製されていると思います。
(院内ラボがあれば院内完結可能です)



セレックが割れると言われたのであれば、その歯科医院ではジルコニアブロックを使っていないのでしょう。

ジルコニアの場合や一部ガラスセラミックな場合はファーネスという焼き窯(セレック専用ならスピードファイヤー)が別途設備として必要ですから設備がない歯科医院では使える素材が限られます。

技工士に出して作製してもらうと割高になるというイメージでしょうか。
お口の中でしっかり機能してくれる物に投資される事を考えて頂くと日割り計算にすれば激安とも考えていただけるのではないでしょうか?



オールセラミックの選択

ジルコニアは性質は金属と同じようなところもありますが、オールセラミックに分類されます。

強化型ガラスセラミックもオールセラミックの分類に含まれます。
歯根が割れない限り人工物の冠は何回かやり変え出来ます。


現存する全ての素材、システムを扱っている歯科医院はありませんからおかかりになった歯科医院が取り扱っている範囲内で歯科医から最適とお勧めされた物を選ばれるのが一般的だと思います。

回答 回答2
  • 回答者
あすとら歯科クリニック相模原(神奈川県相模原市)の滝野です。
回答日時:2020-11-19 08:57:48
魔法瓶さん、こんにちは。

オールセラミックと呼ばれている材料にもいくつかありますし、セレックは削り出す道具の名前ですから、使われる材料は様々ですから、実際の材料がわからなければ比較しようがないのかなと思います。


>セレック=セトモノ
>オールセラミック=セトモノ+特殊強化ガラス

この表現は少し違うように思います。

セトモノと表現されるのが長石系の陶材で、歯の個性的な色調や透明感を表現できる材料で、狭義のセラミックだと思います。

ただ、長石系の陶材だけのオールセラミックは割れに弱いため、裏打ちの上に陶材を焼き付けることが多いと思います。


金属の上に陶材を焼きつけたもの(ホーローのような構造)がメタルボンドです。

最近では金属に変わりジルコニアに陶材を焼きつけたジルコニアボンドも使われるようになっています。

ジルコニアボンドも、ジルコニアだけのもの、あるいはニケイサンリチウムも、オールセラミックと呼ばれていることがありますから、魔法瓶さんの入れる予定のオールセラミックが何を指すのか材質はわかりますか。



>以前、別の歯医者で相談した時は、食いしばりがあるとセレックは割れてしまうから使えないと言われました。

セレックでも材料によるでしょう。
また、食いしばりがあるということであれば、力のコントロールを行っていくのが良いのかなと思います。


食いしばりがあるから、割れない被せ物にしたいのか。
(被せ物が割れるトラブルは減らせるかもしれませんが、歯根のほうが割れるかもしれません)
あるいは被せ物が割れても、ご自身の歯を守りたいのか。

それぞれ材料ごとに性質は違いますし、どれが正解というものはありませんから、よく説明を聞き選択されるのが良いでしょう。


お大事にしてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 魔法瓶さん
返信日時:2020-11-19 12:13:52
ふなちゃん先生

コメント有り難う御座いました。


自分に足りなかった情報が得られ、モヤモヤしていた部分がたいぶ晴れました。
担当の先生とも相談してみたいと思います。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 魔法瓶さん
返信日時:2020-11-19 12:30:39
滝野先生

コメント有り難う御座いました。


カタログには詳細は記載されておらず、メタルボンドセレックオールセラミックジルコニア(酸化ジルコニウム)という分類で素材情報や耐久性、審美性などの項目に◎○×で評価されている感じです。

ただ、前歯ブリッジになっている所はセラミックだと割れてしまうから、そこはジルコニアかメタルボンドになってしまうと言っていましたので、オールセラミックと言っているものはジルコニアではないと思います。

セレックについては、次回の診察時にどんな素材が選択可能なのか確認してみたいと思います。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2020-11-19 13:17:03
ご相談ありがとうございます。



>ネットで見ると奥歯ならジルコニアを選択する情報が多く


正確には、ジルコニアといっても2種類あります。

 ジルコニアだけを使ったもの、
 ジルコニアを芯としてその周りに陶器を焼き付けたもの、
です。


ちなみに、ジルコニアだけを使ったものは、日本だけであり、世界の文明国では使いません。



>食いしばりがある場合は尚更の様に感じますが大丈夫でしょうか?


その場合は、どのセラミックを使っても壊れることは同じです。



セレックは製作方法の違いだけで


とも言えません。



オールセラミックと同じものと考えて良いでしょうか?


その通りです。





>食いしばりがあると


噛み合わせの検査で診断が出ます。
見た目だけで決めていいのでしょうか。



>セレックは割れてしまうから使えないと言われました。


たしかにセレックは強度が低くて、硬いプラスチックよりもかなり劣ります。

まぁガラスのコップみたいなイメージでしょうか。



>同じものだとするとオールセラミックの選択も良くないのでは?


そういえます。
目先の素材で選ぼうとすると、振り回されます。

根本にある、治療の目的を明確にしてから、それに合う素材を選ぶという順番が大事です。


事業と同じです。
目的(ゴール)→戦略→戦術(手段や素材)です。

何があなたにとって大事なのでしょうか。


もともと奥歯はしっかり噛むためです。
健康の基礎だからです。

なので、噛み合わせ(咬合こうごう)の検査、さらによく噛めるか(咀嚼そしゃく)の検査により、セラミックにはあまり向いていない場合と、セラミックでも大丈夫な場合と診断で分けられます。

検査・診断すればセラミックでも割れません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 魔法瓶さん
返信日時:2020-11-19 17:02:11
さがら先生

コメント有り難う御座いました。


食いしばりに関しては初回の相談の時に言われたのですが、セラミックにする話をしたのが2回目なので、もしかしたら忘れているのかも知れないと心配になってきました。

次回はもう被せる段階ですが、食いしばりを踏まえて大丈夫との判断だったのか、もう一度確認してみたいと思います。



タイトル 食いしばりがある場合の白い被せものの素材選び
質問者 魔法瓶さん
地域 非公開
年齢 46歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ オールセラミック(陶器の被せ物)
歯軋り(歯ぎしり)
ジルコニアクラウン
お勧めのクラウン(被せ物・差し歯)
回答者




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