歯根端切除しMTAで逆根充した歯の中の菌はどうなっているのか?
相談者:
モコ8さん (45歳:女性)
投稿日時:2021-01-04 19:02:59
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2021-01-05 11:06:08
こんにちは。
左下6番の歯根端切除術は可能だとおかかりの歯科医から説明されたのでしょうか?
部位的にも歯根の位置的にも侵襲少なく行うことはなかなか難しいのではないかと想像いたします。
通常よく行われる治療法は、分割抜根または、抜歯でしょう。
または、歯内療法を専門に行っている歯科医による自費の再根管治療を選択されるという場合もありそうです。
もしも、再根管治療が可能という診断を受けることができたならば、不十分な根管内の清掃と化学的洗浄を丁寧にやり直してくれるでしょう。
更に歯根端切除が必要で可能だという状態になったら拡大できた根管まではすでに十分な充填がなされているという事がわかっている上で、拡大清掃不可能であった根尖を切除し歯周組織と馴染みがよいMTAセメントで逆根管充填を行うという事で治療を完了するのではないかと思います。
感染が多分に疑われる状態を残したまま根尖だけどうこうする治療というイメージを持てない為、そのまま内部に感染源を多量に残したらどうなるのか?ちょっと想像したくないですよね。
左下6番の歯根端切除術は可能だとおかかりの歯科医から説明されたのでしょうか?
部位的にも歯根の位置的にも侵襲少なく行うことはなかなか難しいのではないかと想像いたします。
通常よく行われる治療法は、分割抜根または、抜歯でしょう。
または、歯内療法を専門に行っている歯科医による自費の再根管治療を選択されるという場合もありそうです。
もしも、再根管治療が可能という診断を受けることができたならば、不十分な根管内の清掃と化学的洗浄を丁寧にやり直してくれるでしょう。
更に歯根端切除が必要で可能だという状態になったら拡大できた根管まではすでに十分な充填がなされているという事がわかっている上で、拡大清掃不可能であった根尖を切除し歯周組織と馴染みがよいMTAセメントで逆根管充填を行うという事で治療を完了するのではないかと思います。
感染が多分に疑われる状態を残したまま根尖だけどうこうする治療というイメージを持てない為、そのまま内部に感染源を多量に残したらどうなるのか?ちょっと想像したくないですよね。
回答2
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2021-01-05 12:19:49
回答3
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2021-01-06 09:28:30
歯内療法専門医をしていますが、いい質問ですね。
基本的に問題ない歯でも神経を取った歯の中には菌は存在しています。
残念ながら口腔内で無菌という状態を人工的に作ることは不可能です。
>歯の中の菌はどうなるのでしょう。
>閉じ込められて歯の中で増幅し健康に悪影響がでることはありませんか。
「外科的歯内療法」を例えると。
逆さにしたワインボトル(歯)の先からワイン(菌)が漏れ出ているような状況で、テーブル(骨)の上がどんどん汚れています。
漏れ出ないようにするためにボトルの先にコルク(MTA)で蓋を作りワインが漏れ出ないようにする。
イメージでしょうか。
術後もワインボトル(歯)の中には残ったワイン(菌)は入っていますが、ワインが漏れださなければテーブル(骨)は汚れずにすみます。
先に書いたように、人の手で根管内を無菌にすることは不可能なので、菌と共存する形になりますが、菌が人の体に問題を起こさない状況を作るのが歯内療法です。
>例えば菌が血流にのって全身に巡るとか。
この現象は健康な人の体でも日常的に起こっている現症で、体の相当弱っている人でない限り殆ど問題にはなりませんので心配しなくていいですよ。
>歯根端切除しMTAで逆根管充填した場合
第一大臼歯の外科は歯内療法専門医といってもできる先生は限られるので、専門医の中でも先生を選ぶ必要はあります。
また遠心舌側根など物理的にアプローチが出来ない根管に問題が起こっていると外科の対象歯には扱えないこともありますので、まずはかかった先の先生に相談してみてください。
おだいじに
基本的に問題ない歯でも神経を取った歯の中には菌は存在しています。
残念ながら口腔内で無菌という状態を人工的に作ることは不可能です。
>歯の中の菌はどうなるのでしょう。
>閉じ込められて歯の中で増幅し健康に悪影響がでることはありませんか。
「外科的歯内療法」を例えると。
逆さにしたワインボトル(歯)の先からワイン(菌)が漏れ出ているような状況で、テーブル(骨)の上がどんどん汚れています。
漏れ出ないようにするためにボトルの先にコルク(MTA)で蓋を作りワインが漏れ出ないようにする。
イメージでしょうか。
術後もワインボトル(歯)の中には残ったワイン(菌)は入っていますが、ワインが漏れださなければテーブル(骨)は汚れずにすみます。
先に書いたように、人の手で根管内を無菌にすることは不可能なので、菌と共存する形になりますが、菌が人の体に問題を起こさない状況を作るのが歯内療法です。
>例えば菌が血流にのって全身に巡るとか。
この現象は健康な人の体でも日常的に起こっている現症で、体の相当弱っている人でない限り殆ど問題にはなりませんので心配しなくていいですよ。
>歯根端切除しMTAで逆根管充填した場合
第一大臼歯の外科は歯内療法専門医といってもできる先生は限られるので、専門医の中でも先生を選ぶ必要はあります。
また遠心舌側根など物理的にアプローチが出来ない根管に問題が起こっていると外科の対象歯には扱えないこともありますので、まずはかかった先の先生に相談してみてください。
おだいじに
相談者からの返信
相談者:
モコ8さん
返信日時:2021-01-06 12:41:19
先生方ご回答ありがとうございます。
井野先生
外科的歯内療法がどういうものなのかよくわかりました。
かかりつけ医が口腔外科専門医なのですが、MTAとマイクロを使った下6番の歯根端切除ができます。
3回根管治療したことで歯がかなり薄くなっており、またコアも大きいため治療するなら歯根端切除といわれています。
いきなり歯根端切除することでワインボトルの中のワインは再根管治療後より当然多くなりますよね。
ワインの多い少ないはとるに足らないことと考えてよいのでしょうか。
菌が人の体に問題を起こさない状況の程度に差はでませんか。
3回目の根管治療から10年経過しています。
再根管治療後に歯根端切除をするのが理想だとは思うのですが、歯内療法専門医を受診するのが物理的に大変なので、目安にしたいと思います。
よろしくお願いします。
井野先生
外科的歯内療法がどういうものなのかよくわかりました。
かかりつけ医が口腔外科専門医なのですが、MTAとマイクロを使った下6番の歯根端切除ができます。
3回根管治療したことで歯がかなり薄くなっており、またコアも大きいため治療するなら歯根端切除といわれています。
いきなり歯根端切除することでワインボトルの中のワインは再根管治療後より当然多くなりますよね。
ワインの多い少ないはとるに足らないことと考えてよいのでしょうか。
菌が人の体に問題を起こさない状況の程度に差はでませんか。
3回目の根管治療から10年経過しています。
再根管治療後に歯根端切除をするのが理想だとは思うのですが、歯内療法専門医を受診するのが物理的に大変なので、目安にしたいと思います。
よろしくお願いします。
回答4
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2021-01-07 13:17:56
> かかりつけ医が口腔外科専門医なのですが、MTAとマイクロを使った下6番の歯根端切除ができます。
結構レアな先生だと思います。
個人的なイメージとして、多くの口腔外科医はマイクロは使わない従来型の切りっぱなしの歯根端切除術をする歯科医だと思ってます。
> 歯がかなり薄くなっており、またコアも大きいため治療するなら歯根端切除といわれています。
そういう状況なら致し方ない可能性が高いと思います。
> いきなり歯根端切除することでワインボトルの中のワインは再根管治療後より当然多くなりますよね
これは避けられないと思います。
でなければヘミセクションか抜歯あるいは意図的再殖が選択肢になるからだと思います。
結構レアな先生だと思います。
個人的なイメージとして、多くの口腔外科医はマイクロは使わない従来型の切りっぱなしの歯根端切除術をする歯科医だと思ってます。
> 歯がかなり薄くなっており、またコアも大きいため治療するなら歯根端切除といわれています。
そういう状況なら致し方ない可能性が高いと思います。
> いきなり歯根端切除することでワインボトルの中のワインは再根管治療後より当然多くなりますよね
これは避けられないと思います。
でなければヘミセクションか抜歯あるいは意図的再殖が選択肢になるからだと思います。
タイトル | 歯根端切除しMTAで逆根充した歯の中の菌はどうなっているのか? |
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質問者 | モコ8さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 45歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の治療法 歯根端切除術 根管治療関連 MTA |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。