抜髄時におけるMTAの根管充填剤としての使用

相談者: サニーオーシャンさん (47歳:男性)
投稿日時:2021-08-31 17:56:06
よろしくお願いいたします。


次回抜髄を行っていただきますが、根管充填剤MTAを使用されるということで悩んでおります。

使用理由をお尋ねしたところ、湾曲根管のため、とのことでした。


再治療ができなくなるのでは、とお尋ねすると、湾曲根管の再治療はそもそも難しくなるので、再治療は考えず、抜髄時にベストを尽くしたほうが良い、という主旨のお答えを頂きました。

抜髄時にMTAを充填剤として使用されている歯科医のホームページを見ると、「MTAを充填剤として使用すると減菌効果があり、再発リスクが低くなる」というような記述を見かけます。

このような記述は事実に基づいているのでしょうか?抜髄時において、将来再治療ができなくなることとトレードオフになるほどの効果、利用価値があるのでしょうか?


ご回答いただければ幸いです。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2021-08-31 18:54:08
お上手な先生であれば問題は少ないと思います。

ただ保険適応外診療ですので、少なくとも根管充填以降の補綴まで自費になると思います。
都道府県によっては根管治療全体を自費扱いにするところもあるかもしれないと思います。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
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相談者: サニーオーシャンさん
返信日時:2021-09-01 06:41:42
柴田先生

お忙しい中、お時間をとって頂き、ありがとうございます。



先生の「問題は少ない」とは、再治療になる可能性は考えなくて良い、ということなのでしょうか?

先生は抜髄時において、MTAを充填剤に使用したほうが再発リスクが低くなり、長期的予後がよくなるとお考えでしょうか?
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2021-09-01 08:05:04
再治療の場合は外科を選択することになると思います。
歯根端切除術ヘミセクション、意図的な再殖などだと思います。


勉強不足のためMTA抜髄根管に使われたケースの長期予後に関する情報を持ち合わせておりません。

私の知る範囲でとても高名な歯科医がMTAを使用されているので、多分大丈夫だろうと勝手に思っているだけです。


きちんとすれば抜髄根管の成功率は90%以上だと思います。
ただきちんとする根管治療が少ないのが日本の現状だと思います。

回答 回答3
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2021-09-01 08:55:19
湾曲根管にMTAを使うのは上手なのですね。

お住いの都道府県にいらっしゃいますよ。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: サニーオーシャンさん
返信日時:2021-09-01 20:38:47
柴田先生

先生のお考えを明確にしていただき、ありがとうございます。


先生のおっしゃる「とても高名な歯科医」の先生も含め、抜髄時においてもMTAを選択される先生方は、MTAの優位性を示す文献やデータをお持ちなのでしょうか?




藤森先生

コメントしていただき、ありがとうございます。

先生のホームページを拝見させていただきました。先生は抜髄時にガッタパーチャを使用されるとのことですが、どうしてMTAを使用されないのか教えていただけますでしょうか。

また先生は日本歯内療法学会の専門医でいらっしゃいますが、日本歯内療法学会では抜髄時のMTAの充填剤としての使用はどのように評価されているのでしょうか?
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2021-09-01 22:07:19
> 抜髄時においてもMTAを選択される先生方は、MTAの優位性を示す文献やデータをお持ちなのでしょうか?

どうなんでしょうね?
そこまでの長期データは出てきてないと思います。

元々90%程度の成功率のある抜髄根管にMTAを使う選択肢は自分にはありません。


保険診療の縛りの中でMTAはありませんね。
全額自費という高いハードルがありますので、これを超えられる患者さんが多い歯科医院ならMTAでも良いのでしょう。

根管充填剤の具備すべき条件を完全に満たす材料はまだありませんので、何かを優先して材料を選ばざるを得ないですね。



> 日本歯内療法学会では抜髄時のMTAの充填剤としての使用はどのように評価されているのでしょうか?

学会のガイドラインがありますので検索して閲覧されてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: サニーオーシャンさん
返信日時:2021-09-02 14:28:57
柴田先生


学会のガイドラインの存在を教えていただき、ありがとうございます。
時間があるときに閲覧してみます。
(恐らく何も理解できないと思いますが。)

先生のお考えをお聞きしていく中で、なんとなく状況が分かってきたような気がしてきました。
(気のせいかもしれませんが。)


> 元々90%程度の成功率のある抜髄根管にMTAを使う選択肢は自分にはありません。

つまり抜髄時にMTAを充填剤として選択される先生は、MTAを使用することで90%程の成功率を100%に近づけられるとお考えになられている、ということですよね?

患者としては、90%以上の成功率を目指して再治療の機会を失う治療をして頂くのか、90%程の成功率で良いので再治療の機会を失わない治療をして頂くかの違い、という理解でよろしいでしょうか?
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相談者: サニーオーシャンさん
返信日時:2021-09-05 08:58:16
柴田先生、藤森先生に質問をさせて頂きましたので、ご返答をお待ちしておりましたが、ご返答頂けないようですので、自分なりの結論を報告させて頂きスレッドを終了させて頂きます。


MTAは再治療の際、今まで救えなかった歯も保存が可能になった画期的なものだと理解しています。
ですので私も再治療であれば、積極的にMTAを使って治療して頂きたいと感じます。

ですが、抜髄時にMTAを使用して頂く理由、意義が分からず、専門家のご意見を伺いたいと思い質問させて頂きました。



抜髄時に限れば、アメリカでもガッタパーチャがまだ使用されているようですし、上手な先生であればMTAを使用せずとも高い抜髄の成功率を達成されていることは柴田先生に教えて頂きました。

ですので、今回はまずそのような先生を探し、治療をお願いしたいと思います。
(藤森先生のHPのように、抜髄時に使用する充填剤を明記して頂ければ分かりやすいのですが・・・。)

そうすれば、将来問題がおこってしまったとしても、専門医の先生にMTAを使って再治療して頂く選択肢も残せるかと。
蔵馬も「切り札は先に見せるな。見せるならさらに奥の手を持て。」と言っていますので・・・。


柴田先生、藤森先生には貴重なお時間を頂戴しました。
本当にありがとうございました。
コロナ禍での診療はいろいろ大変かと存じますが、どうぞご自愛ください。



タイトル 抜髄時におけるMTAの根管充填剤としての使用
質問者 サニーオーシャンさん
地域 非公開
年齢 47歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
MTA
根管充填
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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