ハイブリットセラミックレジン装着によるマイクロプラスチックの影響

相談者: コンキチさん (70歳:女性)
投稿日時:2023-05-12 11:39:09
私は金属アレルギーがあり、被せ物ハイブリットセラミックレジンを使いましたが、研磨時や、これからの装着により、マイクロプラスチックとして血液中に溶け込み、体への悪影響があるのではないかと心配です。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2023-05-12 12:27:38
研磨時や、装着後の摩耗で、何らかの悪影響が人体に発現したという話は、聞いたことがありません。

一方、話がそれるかもしれませんが、一部の歯磨剤に含有されているゼオライトビーズが歯肉に良くない影響を与えているという話は、よく聞きますね。


どこかで、不安を煽る記事を見かけたのかもしれませんが、正しく理解したいものです。

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回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-05-12 13:15:45
こんにちは。


ご不安なく人生を過ごされる事を難しいと過剰にお感じになられる方は時々おられます。

コンキチさんだけが特別というわけではありません。

被せ物が必要になった歯をそのまま放置しておくよりきちんと噛めるように形態を与えて残りの歯を保護する事は、マイクロプラスチックを憂うよりも大切な事だという事はご理解可能でしょうか?

また、金属アレルギーと診断されている方に対して修復材料を金属にすることは避けるべきだという事もご理解可能ですよね?


ハイブリッドセラミッククラウンは金属アレルギーの方に適用可能な唯一の保険適用材料です。
保険診療の中でしか選択できないならば致し方ない選択になりますよね。

自費診療では、ガラスセラミックジルコニアなどの樹脂を使わない高級なセラミック冠治療の選択が可能です。

ご心配であれば憂いを無くすために自費治療を選択せざるを得ないかもしれませんね。


現在でも色々わかっておらず、後から色々問題が出た保険適用修復材料は過去も多々あります。
長くかかる臨床予後観察や長期的研究からわかる事が多い為ですね。

マイクロプラスチックの問題は比較的新しい社会環境問題ですから、今後の結果を待たなければ何もわからないでしょう。

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回答 回答3
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2023-05-12 14:21:34
マイクロプラスチックが血液中に存在するという論文が出ていますね。
心配ではありますね。

義歯人工歯はもう何十年も前から使われてきていますが、その摩耗量は大きいですよね。
ハイブリットセラミックレジンは、ファインセラミックが入っていますが、これも心配ですね。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2023-05-12 20:00:46
リスクってどこまで取るかですね。
 
まず医療はノーリスクでは受けられません。

デメリットに比べメリットが多く出ると思われた時に医療行為を行います。
 
 
>研磨時や、これからの装着により、マイクロプラスチックとして血液中に溶け込み、体への悪影響があるのではないかと心配です。

このリスクを気にするのであれば、

 車の排気ガスは気にして対策していますか!?
 
 魚の重金属は気にして食べていますか!?
 
 家畜に与える薬は気にして肉を選んでいますか!?
 
 野菜の農薬はどのように希釈して食べていますか!? 
 
 
今の所、レジンにもアレルギーの報告はあります。
 
ただ多くの人は健康に害を及ぼす影響は出ていません。
 
100人に1人のリスク、10000人に1人のリスク、10000000人に1人のリスク どこまで許容できますか!?
 
修復物のリスクをゼロにするには歯科治療は受けないが正解だと思います。

 
保険治療というのは、歯科大学の教授、頭のいい先生や学者などが、エビデンス的に問題ないと判断されたものが使われており、今の所大きな間違えはないと思われるものが保険適応になっているので、大きくリスクだけが高いものということはまずないと私は解釈しています。
 
ですから今の所さほど気にしなくていいリスクだと思います。

 
おだいじに 

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回答 回答5
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2023-05-14 21:40:11
今日もナノプラスチックに関する研究論文の情報がありました。
Micro- and Nanoplastics Breach the Blood–Brain Barrier (BBB): Biomolecular Corona’s Role Revealed

直接検索してみてください。
血液脳関門を突破することが、マウスの実験で得られたというものです。

回答 回答6
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-05-15 11:49:21
研究は、食品の包装材などに多用されているプラスチックであるポリスチレンのMNPに関するものですから、歯科が使用する樹脂に即当てはめることが可能かどうかはわかりません。

将来的に、この問題は研究を必要とされるだろうと言われています。

「過去の研究では、1日に1.5から2Lのペットボトル入りの水を飲む人は、1年間に約9万個のプラスチック粒子を摂取することになることが報告されている。
場所による違いはあるが、ペットボトル入りの水の代わりに水道水を飲むことで、これを4万個に減らすことができるという。」

と言われていますから、ペットボトルなどの食品包装材で梱包しなければ選択肢がないというわけでないならば、環境負荷の大きい材質で梱包されたものを出来れば選択しないほうが望ましいという事にはなると思います。


歯科用CR(CAD/CAM材料も基本同じ)の場合の研究では、https://cir.nii.ac.jp/crid/1390564238024248832がありますね。

これは樹脂そのものの細胞毒性に関する研究です。
樹脂にはどうしても未反応モノマー(未反応基=反応させて硬化させる化学物質の為)が残留しますから物性向上を目指して加熱処理したCAD/CAMブロックの開発が進んだという経緯があります。

CAD/CAM用の過熱加工し重合促進したブロックでも未反応基をゼロにすることはできません(CAD/CAM 冠用レジンブロックは,高度な重合処理と網目状架橋高分子構造から,未重合層あるいは不飽和二重結合をほとんど持たない)


様々な問題をすべて解消できる人工物はできませんから、ご自身の歯を大切にすることがいかに大切かという事に帰結すると思います。
更にできるだけ樹脂などを表層に露出させておかないセラミック治療の選択肢が可能にしてあると思います(自費治療です)




タイトル ハイブリットセラミックレジン装着によるマイクロプラスチックの影響
質問者 コンキチさん
地域 東京都下
年齢 70歳
性別 女性
職業 その他
カテゴリ レジン(白いプラスチック)
ハイブリッドセラミックインレー
材料・機材関連
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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