ジルコニアはあとから形の修正可能ですか?

相談者: 桃川さん (41歳:女性)
投稿日時:2023-07-22 09:29:36
20年前、下の前歯6本以外全てをメタルボンドクラウンにて治療しました。

欠損を補うためのブリッジのため問題ない歯も削ったりしていますが、ほとんどが神経のない歯です。


そして最近になり全てのメタルボンドジルコニアへ変更する治療を行いました。

今の先生に信頼を置き全ての治療をお願いしましたが、先日そのうちの一つのブリッジが外れ他院へ行ったところ、治療において色々と問題点を指摘されました。

どちらの先生が正しいのかわからず、こちらに相談させて頂くことに致しました。



主治医の方針を書き記します。

@最終的なジルコニアクラウンを永遠に仮着のままにしておく方針。
(長いものですでに2年仮着のまま)

理由は、何か問題があれば外して、痛みが出れば後からでも神経を取れる、またクラウンを作り直さなくて良いからと仰っている。

しかし、そもそもジルコニアを後に修正することが出来るのか疑問なことと、仮着剤の隙間から感染リスクが高まるのではないかという不安。


A元々の20年前の金属コアを外さない方針。

理由は、オーバートリートメントとなる、コアの形が古く、根っこの中に食い込むデザインの為外す時にリスクがあるからという。

しかし、金属コアを残せばアレルギーリスクは回避できないと思うことや、ジルコニアとの親和性も疑問。歯茎への溶け出しで黒ずみも残る。

ファイバーであれば歯への今後のリスク緩和にはなると思うが、外すリスクはそこまで大きいのか。


Bマージンがあってない。(まだ入れて1ヶ月ほど)
舌で触って自覚があるほど歯とジルコニアの間に隙間がある。
すぐに訴えては見たが、歯茎は馴染むとおっしゃっている。

私は特別な処置をしない限り歯茎が増えることはないという認識のため疑問が残る。


C歯の形がバラバラ
下がった歯茎に合わせて被さっているが、本来は歯茎の修復手術をしてから形や長さを揃えるべきだと思う。


以上の方針について先生がおかしいなと思われる事はございますか?
1番の疑問はジルコニアを修正できるのかという事です。

よろしくお願い申し上げます。


回答 回答1
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-07-22 12:21:54
こんにちは。


20代でほぼ全ての歯をメタルボンドにしたのですね?
メタルボンドは歯の裏側の形成量は少なくて済みますが、まだジルコニアではそういう訳にいきませんから残存歯質はその分少なくなったという事になりますね。

ただ、昔はメタルを使うしか無かったほぼ全顎治療も今はジルコニアで可能になり審美面で非常に有利になりました。



〉@
永遠の意味がわかりませんが、ブリッジが脱離した場合も仮着のままの予定なのでしょうか?

仮着は様子見という段階でしょうから何かトラブルがあれば主治医に行かれて、次に必要となる治療に進むのが一般的ではないかと思います。


他所の歯科医院に行かれますと、今は自費治療の取り合いですから良い事は滅多に言われないでしょう。
今の歯科医への信頼を失わす事しか言わないような歯科医もどうかなぁと思います。

また、永遠と思われていても人生100年時代にになってきていますから、歯冠修復物がそこまで機能するか?は疑問でしょう。


〉そもそもジルコニアを後に修正することが出来るのか疑問なことと、仮着剤の隙間から感染リスクが高まるのではないかという不安。

ジルコニアは白い金属と言われる事もあるくらい硬い材料ですが、初期製品は審美面で劣る為金属の代わりにメタルボンドに金属を使う代わりにジルコニアを使うというような使い方しかできませんでした。
ですからジルコニアにはセラミックを焼き付ける事は今でも可能でよくされる技法です。

世代が進化するに従って歯冠色に近似する透過性と光の反射が可能なものが出来、さらに焼成前に色素を浸透させて色を出す技法ができたりしてジルコニア単体でも審美性がある程度出せるようになってきています。
(とはいえ、前歯には陶材を薄く一層塗りしている事がほとんどです)


仮着剤に関しては何を使ってあるか?脱離の応力がどの程度繰り返しかかるのか?で冠の脱離や仮着剤の崩壊度は変わると思いますが、基本的にジルコニアは撓まない為、仮着剤がどの程度崩壊出来るのか?逆に外すことが出来るのか?の方が心配だろうと思ってしまいます。

今時の自費治療ですから支台歯にはレジンコーティングをされたのではないでしょうか?



〉A
理由があれば外すでしょうが、確かに深いメタルコアがしっかり入っていると外す際のリスクは高いでしょう。
根尖病巣があればリスクを伝えて外すことになるように思います。



〉B
マージンの段差がどういうものか?で判断が分かれるでしょう。

ジルコニアは歯茎に乗せても生体親和性は高い材料ですから、歯茎の反応を半年くらい様子見することはありえると思います。
ジルコニアでは条件が揃えば歯茎はクリーピングして上がります。



〉C
20代にほぼメタルボンド治療を受けられた理由にもよると思いますが、元は矯正治療が望ましかったのではないでしょうか?

歯根があり歯槽骨があり歯茎がありそれに永続的な連続性があると歯茎は連続したハーモニーをかなでますが、それを選択されずに歯冠修復を選択されたケースかな?と想像しました。

その場合、一旦全て樹脂の仮歯にして何年かかけて術前矯正で歯根の連続性を作るか?今の裏打ちがない状態で外科で一時的に歯茎のラインを作るか?という事になるのではないか?と思いますが、外科はかなり痛みますよ。

何をどの程度手間暇かけてどこまでも治したいか?は修復物治療に入る前にお伝えしていただく事ではないか?と思います。


ジルコニアはセラミックを焼き付けできますから仮着であれば外れたら修正可能です。

参考にしてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 桃川さん
返信日時:2023-07-24 10:16:35
船橋先生

親身にお話を聞いていただきありがとうございます。


コアはリスクがあれば外さない選択がある事。
ジルコニアは後から修正ができる事。
後から歯茎を上げる処置も可能な事。

をお伺いでき、安心いたしました。


20年前は虫歯が多く何番も抜歯することになってしまったんです。
インプラントでも予算的には大丈夫でしたが、インプラントは当時そこまで信頼を置くことができず全てブリッジでの修復を選択しました。
長いブリッジで6本繋がっています。

今の先生はクリーピングをやっていないそうで、そこに関しては他院様にお世話になることになりそうです。
先生が近くにいらっしゃればクリーピングのご相談にお伺いしたかったですが関東のため難しそうです。


今の先生への信頼が揺らいでしまうと今後の治療をお願いし辛かったので、先生にお話をしていただけて本当に助かりました。
ありがとうございました。



タイトル ジルコニアはあとから形の修正可能ですか?
質問者 桃川さん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 審美歯科治療(人工の歯)
ジルコニアクラウン
回答者




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