早めに神経を抜くか温存するか、歯科医による治療方針の違い

相談者: むむむ子さん (46歳:女性)
投稿日時:2023-08-01 00:41:20
虫歯の治療方針の違いについて質問させてくださいm(__)m


今まで通った2箇所の歯医者さんの 虫歯の治療方針が 2通りに分かれました。

一人の先生は、安易に神経を抜かずに、必ずしも全部の虫歯?を取りきらずに最終手段で神経を抜いてぎりぎりまで自分の歯を使っていく方針。
(なお根管の治療は上手かったです)

もう一人の先生は、虫歯があれば徹底的に削って 神経に少しでも達したら痛みが無くても、遅かれ早かれダメになるからどんどん神経も抜いて治療する方針。


どちらが正解とはなかなか難しいかもしれませんが先生がたのご意見伺えましたらさいわいです、個人的には根っこは残したいですが。

よろしくお願いいたしますm(__)m


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2023-08-01 08:25:11
むむむ子 さんこんにちは。

虫歯の治療方針は、色々あると思います。
保険範囲の中で行う治療以外に自費で行う治療方法(例えばMTAセメントを用いて歯髄温存を試みるなど)

先生が2人いれば、2通りに分かれる事もあると思います。
また、先生によっては治療方法をいくつか提示して、選択していくインフォームドコンセントの歯科医院もあります。


どちらが治療の正解か、分からなければ先生に質問し、ご自身の納得した治療方法を選択されると後悔が少ないと思います。

治療は100%上手くいくことはありませんから、個人的には根っこは残したいのであれば、そちらの治療方法を第一に考えたらいかがでしょうか?

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-08-01 15:00:58
こんにちは。

虫歯治療にはバリエーションがあります。
何故かは治療に正解がないからです。


歯質は可及的に温存してもらっておくと長い人生で治療の選択肢が増えます。
歯は削れば人工物に置換していくしかなくなりますが、修復材料は年々進化して良くなって来ています。

ですから、さっさと抜髄して(根管治療を上手くするには歯の真ん中の歯質を大きく削り取りますし、根管の壁も削ります)歯冠部の歯質を治療で無くすより、後に痛みが出る可能性(歯髄を残す治療は歯髄炎のステージに進む可能性が常にある)があっても歯質温存を試みてもらえる治療を選べた方が歯の寿命ステージを進めず良いのではないか?と思います。

ただ、いくら上手く治療したとしても歯髄への刺激を遮蔽する健全な象牙質はすでにかなり失っているステージに入っているわけですから、次の治療では抜髄または感染根管治療に至る事になるでしょう。
次の治療までの期間がどれくらい持つか?

ずっと持つ方もおられますが、大きな虫歯を作る方は案外短いのが基本ではないか?と感じることもあります。


そういう事を何度も経験しますから、それならさっさと感染していないうちに抜髄に進んでおいた方がが良いなぁと学ぶ歯科医も多いのではないか?と思います。
感染していない段階での抜髄処置の方が簡単だからです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: むむむ子さん
返信日時:2023-08-02 12:03:14
加藤先生、ご回答ありがとうございますm(__)m 


最近になり歯科治療をいろいろ調べるようになりお恥ずかしいかぎりです。
とても参考になるご意見でうれしいです!

いまの先生が深く神経付近まで削ったところに、詰めているものがMTAかどうか解らないのですが、聞いても失礼に当たらなそうでしたらきいてみます!(><)
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: むむむ子さん
返信日時:2023-08-02 12:10:37
船橋先生、とてもためになるご回答ありがとうございますm(__)m
いろいろ悩んで居たところ心が救われました。


今の先生でおそらく神経露出する部分まで削ってあり、そこに仮のものが詰めてありますが、セカンドオピニオンを聞いたところ ここも抜髄、ここも抜髄、という先生だったのですこし不安を覚えていたところでした。
(もちろんそれが正解の場合もあるのだと思いますが)


痛みが起こることがこの先あったら早めにみていただくとして、まずケアを頑張りつついまの先生にこのまま通ってみます。

船橋先生本当にありがとうございます!
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2023-08-02 12:22:54
MTAセメントを使うと基本的に保険外になると思います。

虫歯の深さや症状によって段階的に処置が分かれると思います。

浅い方から

@ 充填 インレー修復

A 間接覆髄 あるいは 歯髄温存療法

B 直接覆髄

C 生活歯髄切断法 

D 抜髄

ここで問題になるのは間接覆髄だと思います。
肉眼的にあるいは顕微鏡下で健全象牙質を確認したとしても不顕性露髄という可能性が残ると思います。

また歯髄内にどれだけ細菌が侵入していて、感染が成立していて部分的な歯髄炎を発症していても視診では確認できないと思います。


間接覆髄のつもりが不顕性露髄をしていてそこで感染させてしまい、結果として歯髄壊死歯髄壊疽を引き起こすことがたまにあると思います。

となると船橋先生の回答にあるように「感染していない段階での抜髄処置の方が簡単」ということから早めに抜髄を選択される歯科医も多いと思います。


Aの歯髄温存療法は適応症が限られる事とスパンが長く、保険診療に馴染みにくい部分があると思います。
又採用している歯科医院がかなり少ないと思います。
それは毎年発表される一月分の請求件数が桁外れに少ないからです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: むむむ子さん
返信日時:2023-08-04 15:12:48
柴田先生、ありがとうございます。


いろいろ専門的な言葉を検索で調べながら読ませていただきました。
どちらも一長一短ですね(><)

先日歯髄温存し保険の銀歯で治療していただく方向で(金銭的な余裕がなく)通院してきました。
しかし仮詰めがざつなのか コレ歯髄露出してない?ってぐらい横側が覆われておらずめちゃシミています涙涙



タイトル 早めに神経を抜くか温存するか、歯科医による治療方針の違い
質問者 むむむ子さん
地域 非公開
年齢 46歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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