耐久性と審美性を兼ねたクラウン希望、オールジルコニアへの着色

相談者: 朋☆さん (35歳:女性)
投稿日時:2014-05-08 17:21:06
審美性と耐久性の両面を兼ね備えた仕上がりを希望しています。
場所は奥歯です。

ジルコニアセラミックを使用しますと、どうしてもセラミックの部分が割れたり欠けたりする心配があります。


最近、オールジルコニアでも着色の技術で色味が自然に仕上げられるようになってきていると耳にしたのですが、実際はどうでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2014-05-08 17:25:44
最近はグラディエーションのあるブロックも発売されているようですが、熟練した技工士が作成したメタルボンドには審美的には到底及びません。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-05-09 18:58:57
基本的には、担当される先生のお考えをよく聞いた方が良い結果に繋がると思います。
重視する点や知識量、経験値がそれぞれですからね。



ジルコニアセラミックというのは、内面にジルコニアを使って、表面はセラミックと言う組み合わせだと思うのですけど、表面に持ってくるセラミックが従来型のセラミック(要はメタルボンドと表面はほぼ同じ)の場合と、e.maxという製品名の比較的新しいセラミック(二ケイ酸リチウムガラスというセラミック)を使う場合とで物性の話は大分変わってくるかと思います。



「高価なものだし硬いほど良い」

という意見は歯科医の中にも根強く、ある意味もっともなのですが、天然の歯は個人差はかなりあるものの時間とともにどんどん磨り減っていくものですから、その中に全くすり減らない材料(オールジルコニア)を使うというのも如何なものなのか? という意見もあります。

当院では今はe.maxがイチオシで、大臼歯でも内面にジルコニアを使うことはブリッジの場合以外ではないのですが、今のところ大きなトラブルはありません。(長くて4年程度)


e.maxの硬さは簡単に言えば天然歯より少し硬いぐらいの感じで、歯が磨り減るのと似た感じで削れていく様子が数年の間に確認出来ています。

参考→ジルコニア冠は対合歯に負担がかかり、e-maxは元の歯の色が透ける?

ジルコニアはおそらく、5年経ってもまったくすり減らないと思われます。



ただ、e.maxでもジルコニアでも指摘されていますが、経年的な物性の変化(経年劣化)の様なところで予測のつかない面がリスクとして確かにあるかと思います。

新しい材料は過去の材料よりも優れた面があるので登場してくる訳ですが、実績がないというのが必ず欠点として挙げられます。
一時「夢の新素材」の様にチヤホヤされても5〜10年後には消えているものが過去にいくつもありました。


実績(問題が見つかり、経験値が上がって改善もされてきているかどうか?という意味)で言うなら、個人的な印象で言うなら今のところジルコニアセラミックやe.maxはまずまずだと思うのですが、オールジルコニアはなんとなく信用出来ませんね。

従来型のメタルボンドでも確かに割れるケースもありますが、人工物が壊れること自体が必ずしも悪いこととも言い切れないと個人的には思います。



ジルコニアという素材が出てきた当初は表面に出すと(水分に触れると)劣化が激しいから内面にしか使ってはいけない、という話だったはずなのに、いつの間にか劣化しても物性は十分あるから表面まで全部ジルコニアで行こうみたいな流れがここ数年で出てきていますし、なんだかなあ・・という印象を持っています。

参考→ジルコニアのブリッジはどうなのでしょう?
(※2007年の時の回答です)

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 朋☆さん
返信日時:2014-05-11 18:20:53
細見先生 渡辺徹也先生

御礼が遅くなって申し訳ありません。
ご回答ありがとうございます!



ジルコニア単体はあまりおすすめでないようですね。

うーむ、下の奥歯なのでセラミックの部分が割れやすいのではと少々気がかりで…。
数年後ならば仕方ないのですが。


e.maxの名前だけは聞いた事があったのですが、詳しくは知りませんでした。
教えていただき、ありがとうございます!

ちなみにe.maxは、e.max単体とジルコニアや金属の土台にe.maxをかぶせるものがあるのでしょうか…?

もしそうだとすると、下の奥歯にふさわしいのはどれでしょう…?
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-05-12 09:21:51
>ちなみにe.maxは、e.max単体とジルコニア金属の土台にe.maxをかぶせるものがあるのでしょうか…?


たぶん正しく理解されていると思いますが、土台、という言葉は一般的に支台(ポストコア)のことを指すことが多いです。

その上に来るクラウンを、内面、外面の2層構造にする作り方とまとめて単体で作る作り方があって、内面(コーピングとかフレームなどと言われます)に使うのは通常メタルかジルコニア、外面に使うのが従来からある陶材(セラミック)やe.max(ガラスセラミック)、あとは硬質レジンやらハイブリッドセラミックというのが考えられます。


ただし、メタルの上にe.maxは使えませんから、表面にe.maxをもってくる場合は単体か、内面にジルコニアか、の2択になります。



あとややこしい話、前歯部等で審美的要求がシビアな場合などは内面にe.max、外面に従来からある陶材、というパターンなどもありますが、今回はそれは無視して良いと思います。


・・ついでにもう1つややこしい話をすると、e.maxという名称は ジルコニア(材質)、とかメタルボンド(作り方)、の様な名前ではなくて、Ivovlar Vivadent社の出しているオールセラミック(※作り方色々)の総合的なシステムの名前になるので、e.max=二ケイ酸リチウムガラス かと言われると本当は正確ではありません。


参考→http://www.ivoclarvivadent.jp/jp/p/dental-professional/products/all-ceramics/ips-emax-system-dentists/

(メーカーHP)



>下の奥歯にふさわしいのはどれでしょう…?


先生の考え方にもよると思いますが・・メーカーの推奨としては、単冠(1本だけで製作するクラウン)なら前歯〜奥歯まで単体でも大丈夫と記憶しています。

ただ一般的に、噛み合わせの力が非常に強くかかる様な場合、壊れ易いポイントの箇所があるのでそれを受け止める目的で内面に硬いジルコニアを持ってくることも多いと思います。
(※メタルボンドと同じ理屈)

あと奥歯のブリッジの場合は強度不足の理由でジルコニアを内面に使うことが推奨されています。



ですから朋☆さんの様にセラミックの強度自体に不安が強い場合、単冠でも内面にジルコニアを入れるのを好む先生も少なくないと思います。

先生によって考え方や得意不得意等色々ありますから、直接相談してみて下さいね。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 朋☆さん
返信日時:2014-05-12 23:45:09
渡辺 徹也 先生

ご返信ありがとうございます!
クラウンのご説明とてもわかりやすくて、感謝です。


> 表面にe.maxをもってくる場合は単体か、内面に ジルコニアか、の2択になります。

表面をe.maxで内面をジルコニアというパターンが耐久性と審美性の両方をカバーできそうなので選択したいのですが、通院している医院ではe.maxを扱ってないそうなのです。

少々迷っちゃってるのですが、表面のセラミックが希望するものを扱っていない理由から、転院を考えるのは早急でしょうかね・・・?


それと、e.maxの他でジルコニアと相性がよくて、おすすめでそうなセラミックがございましたら教えてください。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-05-13 22:58:30
迷わせてしまってすみません。。

>表面のセラミックが希望するものを扱っていない理由から、転院を考えるのは早急でしょうかね・・・?

変な情報を流しておいてなんですが、やはりそれは早急だと思います。
当院にも「○○法をしてもらえなかったから・・」などの理由で転院してこられる方が見えますが、何をして貰うかよりも誰にして貰うかが重要です。


最初の回答の冒頭に書いた、

>基本的には、担当される先生のお考えをよく聞いた方が良い結果に繋がると思います。
>重視する点や知識量、経験値がそれぞれですからね。

が一番重要な話で、結論も変わりません。



>e.maxの他でジルコニアと相性がよくて、おすすめでそうなセラミックがございましたら教えてください。

特にどれがということはないと思います。
これも昔は、技工時の温度の調整の仕方などで後で剥がれやすくなる等のトラブルが多かったと聞きます。
あるいはコーピング(ジルコニア)の形状によって、セラミックが割れやすくなることも分かっています。

技工士の経験量、知識量、歯科医師にも経験量や知識量が求められますし、だからこそ担当される先生のお勧めがその先生にとってはベストで、材料か術者かなら術者の方が予後に影響すると思います。


現在の担当の先生に特に不満がある訳でないのなら、転院を考えるところではないと思いますよ。



お大事にどうぞ。

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-05-14 09:27:02
ご相談ありがとうございます。


材料の知識はだいぶ整ったことと思います。


>e.maxの他でジルコニアと相性がよくて、おすすめでそうなセラミックがございましたら教えてください。


後はどの治療を選ぶかですね。
基本的に材料は使い方次第、という素っ気ない結論になります。

たとえばジルコニアにセラミックを乗せた場合に剥がれやすいとか欠けやすいといわれています。
しかし、実際は歯科医師の腕前に大きく影響されます。

そういう欠点が出ないような歯の削り方から違ってくるからです。
削り足りなければ欠けますし、削りすぎればはやり欠けます。
適切な削る量が細かく決まっているからです。


あとは調整をしないですむような、型どり、噛み合わせの記録、仮歯、セット方法などの法が大きな影響を与えます。

それから技工士さんの腕前が材料の良さを活かし、欠点を補ってくれて初めて良い結果につながります。

けっこう複雑なのです。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 朋☆さん
返信日時:2014-05-15 23:12:55
渡辺徹也 先生

納得のご説明に感謝しています!
ありがとうございます。


>材料か術者かなら術者の方が予後に影響すると思います。

そうですね。
永遠に入れた材料が使えるわけではないですし、アフターケアも重要ですしね。

永いお付合いのできる歯科医師と出会えると大きな財産になるだろうなって思いました。

とても、多く学ばせていただいて、とても勉強になりました!
本当に ありがとうございます!
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 朋☆さん
返信日時:2014-05-15 23:27:46
さがら 先生

回答をいただき、ありがとうございます。

なるほどです。
やはり、材料よりも技術。
もっというと、最終的には人ってことですね。


>後はどの治療を選ぶかですね。

というのは、シンプルですが、それが一番の悩みどころです。

たぶん、歯科治療だけに限らず選択する場面は常にあるだろうし・・。



>けっこう複雑なのです。

同感です!!!



タイトル 耐久性と審美性を兼ねたクラウン希望、オールジルコニアへの着色
質問者 朋☆さん
地域 東京23区
年齢 35歳
性別 女性
職業 自営業・フリーランス
カテゴリ ジルコニアクラウン
クラウンの変色・着色・色の問題
回答者




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