移植歯の歯冠修復、コンポジットレジンで行う場合

相談者: -ふみ-さん (41歳:男性)
投稿日時:2018-05-02 00:32:13
移植歯の歯冠修復で、コンポジットレジンでの歯冠を検討しています。

私の移植歯は、歯根が短いため、できるだけ根を深く埋めたため、歯冠の高さが前後の歯より低くなっています。
(それでも、前後の歯の根の長さより短いです)


その上に歯冠形成をする場合について質問です。

1)コンポジットレジンで歯冠を修復する場合でも、支台築造は必要で、元の自分の歯の上に支台なしにいきなり、コンポジットレジンを盛り上げて歯冠にすることは適切ではないでしょうか?

2)コンポジットレジンで歯冠を修復するには、画像1のように、元の歯の壁が3方面残っていなければ適切ではないですか?画像2(私の場合)のように、壁とする元の歯がなく、元の歯の上に壁なく積み上げるのはよくないですか?


かかりつけの歯科医で本日、コンポジットレジンで歯冠を修復すると、歯冠の周囲が1ヶ月くらいで割れてしまうと言われました。

画像1画像1 画像2画像2
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-05-02 08:39:35
ご相談ありがとうございます。

>1)コンポジットレジンを盛り上げて歯冠にすることは適切ではないでしょうか?


今回は低く埋めた分、表面のエナメル質が多く残っていると思われますから、充分に適切な場合もありえます。

ただしその場所が6番であれば最大に、また7番であればその次に重要な場所です。
そこは、思い切り噛めるようにしておかないと治療の意味が薄れますが、その方法では暫間的とも言えます。


>2)・・・よくないですか?

強度や咬合まで考慮した形にしたい場合は、上に乗せるだけのテーブルトップという方法もあります。

お話の方法は、ダイレクト・コンポジットレジンという方法でお口の中で積み上げます。
咬合は適切にはできませんし、強度が落ちます。

テーブルトップはインディレクト・コンポジットレジンという方法で、型を取り、咬合の検査をしてそれよりも適切な咬合形態を与えることもできる方法で、e-maxなども使えて強度をとても高められます。
ただ手間ひまがかかりますが機能回復を目指せます。


>かかりつけの歯科医で本日、コンポジットレジンで歯冠を修復すると、歯冠の周囲が1ヶ月くらいで割れてしまうと言われました。

そのリスクもありえます。

ただ予測診断は思い込みだけでは不正確となります。
全体の咬合様式でも予測は大きく変わります。

特に無髄歯の最大の破折原因は咬合異常です。
つまり、よく噛めて歯が長持ちするという成功を目指す場合には、咬合の確認は不可欠となります。


安心できる見通しを立てるには、咬合検査により根拠をはっきりしてからの診断が有効です。
日本補綴歯科学会では40種類以上の検査を推奨しています。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2018-05-02 10:07:43
ご相談の主旨とは異なりますが、『歯根が短いから、根を深く埋める』ことは、もしかすると、あまり良い結果には繋がらないかもしれませんね。

回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-05-02 10:46:46
こんにちは。

お口の中で行う方法をダイレクトといい、必要な形成を行い型取りをして模型を分割したり咬合器に装着して3次元的に広い明視野と自由な術野で技工士歯科医が作成したものをボンディングする方法をインダイレクトといいます。

ダイレクトでできないことは隣接面分割による同部位の術野の明示と加温加圧重合という方法が取れないことと素材に限界があることですが、インダイレクトに必要な形成をしないで行えるというメリットも大きいのと即日仕上げが可能ということと技工の手間隙が不要ということ等々で、ダイレクトのほうが望ましいというケースもあります。


テーブルトップは最も重要な歯茎の際の薄いエナメル質を残せるというメリットや歯質を多く残せるというメリットもありますが、逆に残した部位の歯冠形態の修正が出来ないというデメリットもあるので、ケースバイケースでよい場合と悪い場合に分かれますので歯科医の全体的な見極めが必須になります。


患者さんは僅かな知識と情報量で偏った希望をお持ちになるのは理解できますが、実際の臨床で長期に成功を導くためには膨大な情報量と知識と技術力が必要です。

ですからたいていは希望を歯科医にしっかりお伝えになって、後は実際に施術を行う歯科医にお任せになったほうがよい治療を受けることが出来るのではないかと想像します。


ネットでご相談されることは無料ですし手軽でよいのですが、必要な情報量が絶対的に足りません。
歯科医は見ればたいていのことがわかるのですが、見ないので何もわからないので解決につながっていきにくいように思います。

また見るだけの情報量で不足するケースは多々あるので、触診や聴診他の検査が判断材料として必須になっています。



テーブルトップ型のコンポジット修復を希望されているようですが、ダイレクト法やインダイレクト法があり担当医がお持ちのコンポジットレジンの強度もわかりませんし、大切な接着をどのように行うのかもわかりません。

そして最も大切な技術力もわかりません。
患者さんの咬合もわからなければ骨の状態や歯根の状態もわかりません。

歯の状態もわからないし・・・と様々な条件が不明なのでなんともいいがたいということになると思います。


一番よく知っているのが実際に施術を行って必要な情報を得ている担当医なのですから、ご希望をお伝えになっておくのは構いませんがある程度は裁量権を尊重してあげ担当医の技量と知識で最善のことを行ってもらうことを期待されるのが普通かと思います。


また、コンポジットレジンではなくe.maxを使う場合もあると思いますし、他の素材で行う場合もあるので様々な方法から担当医が最も習熟している方法を行ってもらうのが安心なのではないでしょうか?

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: -ふみ-さん
返信日時:2018-05-02 16:00:14
さがら先生
藤森隆史先生
Dr.ふなちゃん先生

ご回答ありがとうございます。
今回は、まとめてのお返事で申し訳ございません。


まず、根の埋め込みの深さは、歯根膜の位置関係で当然ある程度は考えられていると思います。

1)については、この質問だけからすると、内部に支台がなくてもいけそうとのことですね。
逆に支台がない方がコンポジットレジンの肉厚が厚くなり、割れ防止になるような気がしました。

対象歯は左下5番ですので、そんなに中心の歯ではありません。



2)について
ダイレクト(直接法)ですと、コンポジットレジンの積み上げの方法になりますね。
咬合と強度面は劣るが、必ずしも3壁以上が残っている必要はないということですね。

インダイレクト(間接法)は、一般的な、冠を技工士さんが作ったものを装着する方法ですね。
その上部だけのものをテーブルトップということだと思いますが、これのコンポジットレジンでの作成というものがあるのですね? 

ただ、型取りまでするのであれば、強度面の劣るコンポジットレジンにするのはもったいない気がしました。
e-maxは恐らく保険適用されないものと思いますし、移植歯に自費のものを使うのももったいない気がしますので、それならメタルが適当かなと思います。



考え順としては、
・ダイレクトでコンポジットレジンを積み上げる(自分の歯を最も削らなくてよく、白色が実現する)
・テーブルトップでメタル

この通りです。



追加で質問ですが、ダイレクトでコンポジットレジンを積み上げての場合は、裂溝を作れますか? 
単純に丸く積み上げるだけになりますか?
回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-05-02 17:07:39
凹がないと対合と噛み合わないでしょう。
裂溝は先生のやる気次第で機能と見た目が変わりそうですね。
何しろ口の中で行うので。


自費ダイレクトボンドと保険では違うことがよくあると思います。

色々な手法があるので担当の先生とよく話し合ってください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: -ふみ-さん
返信日時:2018-05-07 12:41:01
凹凸がないと、今の盛っただけのようですと、硬い食べ物を噛もうとすると滑ってしまうので、変に斜めの力が加わる可能性があります。

咬合を考えるのであれば、ダイレクトでレジンで終わらせるのは、高さや咬合も口の中で少しずつ削りながら合わせていくでしょうから、適切とは言えないかもしれませんね。


当質問は解決にしたいと思います。

ご回答いただきました、先生方ありがとうございました。



タイトル 移植歯の歯冠修復、コンポジットレジンで行う場合
質問者 -ふみ-さん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ レジン(白いプラスチック)
噛み合わせ(咬合)その他
親知らずの移植
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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