保険のインレーの作り直し(ベストな詰め物とは?)

相談者: 綾子さん (30歳: )
投稿日時:2007-02-11 08:52:00
始めまして。
いつもこちらのチャンネルを拝見し、勉強させて頂いております。

今回お尋ねしたいのは、入れるインレーの種類の事です。

奥歯にある昔入れた保険金属インレーがゆるみ、新たに作り直す事になりました。

私としてはゴールドインレーを入れたいと思っていたのですが、先生は「同一口腔内に違う種類の金属を入れるのはよくない。(緩んだインレーにかみ合わせる歯も含め、六ヶ所保険金属インレーが入っています)

よって、全部やりかえるか、今回緩んだ部分も保険金属にするかどちらか。
自分としては保険金属で充分だと思う」と仰います。

ガルバニウム電流や、金属のイオン化の事を心配して下さっていると思うのですが、全部やりかえるとなると、時間も金額も大変ですし、現在インレー下の二次カリエスの兆候がないとの事なので尚更ためらってしまいます。

となると、私の場合、保険金属がベストなのでしょうか?

どうぞ宜しく御願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-02-11 13:43:00
こちらのサイトを見てゴールドインレーを希望されてるということは田尾先生派ですね(笑)

というのもタイヨウ先生だとハイブリッドセラミックインレー、私ならレジン充填をお勧めするところですから、それなら電流やサビは関係ありません。

ですが担当の先生の”自信”がどんな治療法にあるのかも非常に重要な要素です。

保険外の治療を希望する患者さんにわざわざ保険を勧めるぐらいですから、何か相当に思うところがあるのだと思いますよ。

ただ田尾先生、タイヨウ先生、私の間では、保険のインレーだけは極力避ける様にしています。

私もゴールドならまだいいかも、とは思うのですが、実際は使用したことがありませんので、参考までにその個人的な考えを述べてみます。他の方が話しているのは聞いたことがないので、かなり個人的なのですが・・

金属のインレーは通常、接着ではなくて合着することが多いです。いやうちは接着してるよ、と言われる先生もいらっしゃるかもしれませんが実際は合着だろうと思います。

「接着」、というのは化学的にきっちりくっつける方法で、「合着」は、インレーと歯の両方にある表面の微細なデコボコを利用して”ひっかけてる”状態です。

ですから、隙間はないものの、くっついてはいませんので、インレーは歯の溝に置いてある硬いもの。というイメージでいいと思います。

もうひとつ、歯をゆで卵に例えてみましょう。歯は一番表面にエナメル質という薄くて硬いカチカチの皮を持っています。その下は象牙質といって少し柔らかくなるので言わば白身の部分です。

インレーを入れる場合、歯(皮)に大きな溝を掘って、硬い物を置きます。

そして人のかみ合わせは何年もかけて歯は削れて変化して行きますので、そんな時に歯より硬くてクサビ型のもの(=メタルインレー)が取り残されれば、溝を強く押し続けて歯(卵)が割れる。というのが持論です。

運良く割れなければ、今回の様に外れたり、部分的にめくれ上がって虫歯を作ったりと、今日本中の人が苦しめられてる事だと思っています。

他にも本当は色々と理由はあるのですが、そういう訳ですからゴールドといえども私の場合はお勧めはしません。

もちろん純金ではありませんから、硬さも色々あり、結構硬い金合金を使ってる技工所も多いですよ。

以前にタイヨウ先生がここ1年で使用したパラ(保険の金属)は2回ぐらい・・とおっしゃっていましたが、私もここ数年、メタルインレー、メタルコアを作った記憶はほとんどありません。

という訳ですので、あとは田尾先生にお任せします。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 綾子さん
返信日時:2007-02-11 14:59:00
早々のご回答有難う御座います。

少々言葉足らずの部分がありましたので、幾つか補足させていただきますね。

1.今の先生は、保険内治療で充分!!という感じです。

患者さん方も多く、一人にさける時間も少ないので、説明も少ないです。ので、正直、転院も視野に入れております。(衛生士さんが、ファイバーコアをご存知ないのを小耳に挟んだ、というのもありますが)

2.ハイブリットセラミック

私が噛み合わせの力が強いタイプの為、勧めない(割れる恐れがある)また、歯の削る量が多少、金属よりも多くなる。

3.レジン充填

上六番の奥歯であり、インレーが側面も含まれる為、技術的に難しい。
レジンの方が歯に接着するので良いのだけど、と先生も仰っていました)

ので、今のインレーを除去した後、レジンで裏打ち⇒金属のインレーを再度・・・とのお話しでした。

後付けが多く申し訳ありませんが、引き続き宜しく御願いいたします。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-02-11 22:56:00
ファイバーコアは僕の中では知っていて当然!と思っていたのですが、実際にはご存じない先生も結構多いみたいです。

で、奥歯の治療に関してですが、レジン充填というのはかなり熟練を要します。特に奥歯で隣接面(側面)を含む場合は非常に難しいため、僕なんかは比較的簡単なゴールドインレーを勧めてしまうわけです。

渡辺先生のようにレジン充填に自信のある先生ならレジンを勧めるのでしょうが、レジンにそこまで自信のある先生はそう多くないと思います。(僕も今はゴールドを勧めていますが、数年経ってレジンに自信が付いたら、レジンを勧めているかも知れません)

そもそも治療法というのは、歯医者さんの考え方・得意不得意に大きく左右されますので、綾子さんの担当の先生のように「保険で十分!」という考え方の先生ならば、保険のインレーで治療というのはごく当たり前だと思います。

ただ、僕も渡辺先生もタイヨウ先生も、「保険のインレーだけはちょっと・・・」という考え方ではありますが・・・。(理由は渡辺先生が書かれている通りです)

とにかく、歯医者さんにはそれぞれ得意不得意もありますし、技術的な差もありますので、一度ファイバーコアやハイブリッドなどを取り扱っている別の歯科医院に行ってセカンドオピニオンを求めてみるのも、損ではないと思いますよ。

それと後は、現在の治療法だけではなく、その後のメンテナンスについても考えてくれる歯科医院が良いと思います。(どんな治療法でも、その後のメンテナンスが何よりも重要です!)

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-02-12 11:01:00
僕は口が悪いから、思った事を書いちゃいますね(たぶん、刺されると思うケド‥)。

残念ながら、第一に言える事は「転院」ですね。

抜歯や抜髄、消炎処置などの痛みを取る処置や(親知らずなど)抜いたら抜きっぱなしで放置しても良いという治療であれば「保険で十分」と言っても良いと思いますが、それ以外の治療法で「保険で十分」と言うのは「アンタにはお金をかける意味が無いよ」と見下して言われているのと同じだと思います。

レストランに行って「あんたはレトルトで十分」と言われているのと同じです。

そんな風に患者さんを馬鹿にした態度を取っている医院は僕としては「ダメ」です。今の担当の先生は本当は違う意味で言っているのかもしれませんが、僕にはそう聞こえます。

綾子さん自身が、「忙しくて一人に時間をかけられない」と言う医院で治療を受けたいか、「多少、お金は掛かっても、より良い治療を提供してくれる」医院で治療を受けたいかで選べば良いのでは無いでしょうか?

僕は吉野家もマクドナルドも好きですけど、それでいい場合とそうでない場合はありますからね。

僕がお勧めするとしたらハイブリッドか高カラットのゴールドですね。
意外と高カラットのゴールドって良いですよ(>ワタナベ先生)。

マイクロで見ると、ゴールドインレーは金箔のようにマージン部が伸びて、歯面にピタ〜っとフィットしています。これは二次カリエスにならないだろうなぁ‥と感心させられます。

で、担当の先生の得意不得意がありますから、セカンドオピニオンも含めて、自費を得意としている医院で診てもらうのが良いのではないでしょうか?

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 綾子さん
返信日時:2007-02-12 19:30:00
皆様、お忙しい中お返事いただき、本当に有難う御座います。

幸いまだ治療前でしたので、色々考えてやはり転院しようと思います。
(大丈夫ですタイヨウ先生、感謝こそすれ刺したりいたしません(笑))

デンターネットでかなり上位・評判もよく、HPにもしっかり自費診療料金も記載されていたので、私の中では自費記載=技術に自信有り!と思っておりましたが・・・

やはり実際に行ってみないと判らない事も多いですね。

自宅近くでしたので残念ですが、多少遠くてもきちんとお話しを聞いてくださり、メンテナンスに力を入れてらっしゃる先生を探してみたいと思います。


つきましては、
レジンハイブリットなら腐食等は心配ないと思うのですが、ゴールドになった場合、

1.他の保険金属インレーとの相互関係は大丈夫でしょうか?
  (6本保険金属のまま+一本自費インレーになります)

2.また、高カラットといいますと、20金もしくは白金加金(どちらがいいのかも気になります)程度でしょうか?

3.医院内所有の技巧所あり or 他の技巧所に委託の歯科医院のどちらが良いのか(こればかりは先生の腕もあるのでしょうが・・・)

色々考えれば考える程悩ましくて困ってしまいますが、
本当に皆様、親切にご回答頂き心強く、有難く思っております。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2007-02-14 01:20:00
転院を決められた様ですね。


1.腐食・ガルバニー電流については、それを主訴に患者さんが来られたことは、私の短い臨床経験の中ではありませんし、周りで聞いたこともありません。

ですから多分大丈夫だろうとは思うのですが、一応考えられることは書いておきます。

塗れたところに異種金属が共存すると、電位差が生じて電流が発生するので、やっぱり何かは起きてくるでしょう。

実際の感触としては、これは極端ですが、銀歯でアルミ箔などを噛んでもらうと体感できます。

金合金自体は腐食しにくい合金なので、他のすでに保険で入れてあるインレーの方がどちらかといえば心配です。

腐食=イオン化ですが、これは金属アレルギーとの関連も指摘されています。アレルギーが今まではなくても、積み重ねによって突然発症するものですから、心配ないとは言い切れません。また、タイヨウ先生の話では、保険の金属はそのリスクがかなり高いとか・・ 


2.インレーに適している金合金は、18〜20Kです。

ただご指摘の通り、20Kでも17%ぐらいは他の金属を混ぜますので、何を入れるかによって硬さなどが変わってしまいます。

歯質との境界(=マージン)がピターっとくるには金が多くて軟らかいほど良さそうに思いますが、綾子さんは歯の側面も含んでいますから、ある程度硬さも必要でしょう。

私は使用したことがないのでなんともわかりませんが、担当の先生の判断にお任せする他ないと思います。


3.はお察しの通りで、先生や技工士さん次第です。どちらも利点・欠点があるので一概には言えません。


ハイブリッドセラミックの削る量や、うまい歯医者の探し方については、別のご質問でもお答えしたので参照してみて下さい。

⇒参考:インレーの種類〜少しでも自分の歯を残すには?

これだけ悩んでから入れられれば、今までとは違う喜びが体験できそうですね。




タイトル 保険のインレーの作り直し(ベストな詰め物とは?)
質問者 綾子さん
地域  
年齢 30歳
性別  
職業  
カテゴリ 保険のインレー(銀・金属)
お勧めの詰め物・インレー
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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