ファイバーコアの除去は困難?

相談者: よたさん (37歳:男性)
投稿日時:2007-11-18 15:26:43
こんにちは。

いつも楽しく勉強させて戴いております。
ファイバーコアについて質問させてください。

過日、左上1.2番の土台治療を行いメタルコアを入れました。
治療後このサイトに出会い、ショックを受けまして(笑)

『ファイバーコアへの変更は可能ですか?』
と言う質問をしてみました。

基本的に処置の説明をきちんとしてくれる先生なので、
なぜコア治療に関して選択肢を説明してくれなかったのか
疑問も有りました。

先生によると、
『メタルコアに比べ、再治療時の除去が非常に困難である』
為お勧めしないとの返事でした。

根幹治療の難易度に触れ、
再治療の可能性についても説明していただける辺りは、
不信感というより逆に信頼が増したのですが。

待合室には『保険外診療のメニュー』
(各種材料、メリット、料金)等も示されており、
当然ファイバーコアについても記載がございました。

貴サイトでも非常に評価の高いファイバーコアですが、除去が困難
(勉強した限りではメタルコアの方が大変との事ですが・・・)
と言う事はあるのでしょうか?
良く判らなくなってしまいました。

お忙しい所恐縮ですが、ご教示の程宜しくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-11-18 17:13:21
こんにちは。
歯のサイトを楽しくご覧になられるとは、ちょっと変わってるかも・・(笑)
最近アクセスが多くて、驚いてます。

実は昨晩、回答者の先生方の大半が集まって、勉強会や懇親会をしていたところなのですが、ちょうどそのコアの話題も出ていましたよ。(お酒の席ですが)

注意深く過去ログを読むと実は書いてあることなのですが、たぶん誰も、「ファイバーコアじゃなくてはダメ!」とは思っていません。

どちらかと言うと残っている歯質フェルール)や、使う材質にあった形の作り方や作製方法の方が重要です。

かく言う私も、実はほとんどファイバーコアは使用していません。
レジンを使用してます)


除去法についてですが、これは個人的にはメタルよりはファイバーコアの方が楽なイメージはあります。

ですがファイバーコアやレジンコアの場合、歯に「接着」してしまう上に色も類似してますから、ひたすら慎重に削っていかなくてはなりません。

これは手間と言えば確かにかなり手間です。

一方でメタルコアの場合、削るとなると非常に硬くて怖く、万一突き抜けてしまった様な時には「ズボッ」とあらぬ方向にドリル(バーと言います)が行ってしまう恐怖があります。

ですがこれもある程度慎重に行うと、メタルを薄く残して最後はペリッと剥がしたり(※接着はしてないので出来ることです)、逆トンカチみたいな物でまとめてズボッと引き抜けることもあります。

参考⇒歯の土台を外す時にガンガン叩かれ、そのせいで歯が割れたのでは?


何よりも歯質とは色が全然違いますので、見分けることが簡単ですね。

更に、ファイバーコアは比較的最近の方法なのに対してメタルコアは昔からの実績がありますので、そういう安心感もあるかも知れません。


と言う事でそれぞれ一長一短と言うか捉え方次第ですので、担当される先生の得意・不得意、考え方などによってどちらが選ばれることもあるかと思いますよ。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-11-18 20:34:54
再度根管治療が必要になった場合、ファイバーポストメタルコアのどちらが除去しやすいかについてお答えします。

確実にメタルコアを除去する方が難しいです。

歯根に入っているメタルと周りの歯の部分(象牙質)ではメタルの方が硬いため、ダイヤモンドバーで削りとる場合、高速で回転しながらブレや滑りがおこり、周囲の柔らかい象牙質に必ず触れてしまいます。

よほど慎重に行わないと医療過誤につながってしまいます。

ファイバーポスト(必ずファイバーポストを軸にして周囲はレジンコアを使用します=鉄筋コンクリートの鉄筋の役目)の場合は周囲のレジンや象牙質の色と区別がつきにくいかもしれませんが、屈折率が異なるため直径1mmから1.6mm前後の断面が確実に直視(あるいはミラーで確認)することできますので、少しずつ1mmくらい削っては洗浄とエアーブローで確認しながら除去すれば柔らかい分短時間で除去ができ、医療事故を起こす可能性がかなり低いと思います。

(いずれにしてもハンドピースに伝わる振動や硬さの感覚をとぎすまさなければなりませんが・・)

キャスト(鋳造)したメタルコアよりもさらに除去が困難なのはステンレス製のポストを軸にして周囲にレジンコアを利用したものです。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-11-18 23:21:50
>佐藤先生

>よほど慎重に行わないと医療事故につながってしまいます
医療事故ではなく医療過誤では!?

起こりうるリスクを事故にとらえられては・・・

すみません、
こんな若造がベテラン先生に意見して、

歯チャンネルでの影響力を考えると「事故」などの単語をここで簡単に使用してしまうと後で大変なことになると思いまして

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2007-11-19 06:23:45
井野先生
ご指摘ありがとうございます。

おっしゃるとおり「医療事故」ではなく「医療過誤」です。
訂正させいただきます。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2007-11-19 11:19:36
個人的にはメタルコアの除去が一番厄介な感じです。
次にステンレスポスト+レジンコア
一番楽なのがファイバーポスト‥と言う順でしょうか。

特に患者さんの苦痛はメタルコアの除去時が一番だとは思います。

確かにファイバーポストは見分けにくいですが、大きな力を加える必要が無いので、多少、時間がかかったとしても患者さんの負担は少ないような気がしますね。


「医療において100%は無い」ですから、再治療を考えると「やり直しのしにくいもの」は僕は避けたいですね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: よたさん
返信日時:2007-11-20 00:50:06
渡辺先生、佐藤先生、井野先生、タイヨウ先生、
お返事どうもありがとうございました。

各先生方、色々なお考えの上でコアを選択されている事が良く判りました。

今の所ファイバーコアが一歩有利と言った感じでしょうか・・・。
それとて、渡辺先生が仰ったようにそれぞれメリット・
デメリットがある訳ですよね。

残念ながら左上1・2には既にメタルコアが立てられております。

特に問題も無さそうなので、コア入れ替えのリスクを取るよりはこのままクラウンを被せてみます。

今後別歯のコア作成時、諸先生方のご意見を治療の参考にさせていただきます。

どうもありがとうございました!!
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2007-11-20 01:08:43
「一歩有利」、いい表現ですね!
一歩ぐらいなので先生によっても患者さんによっても判断が変わります。

>特に問題も無さそうなので、コア入れ替えのリスクを取るよりはこのままクラウンを被せてみます。

>今後別歯のコア作成時、諸先生方のご意見を治療の参考にさせていただきます。

良い判断だと思いますよ^^




タイトル ファイバーコアの除去は困難?
質問者 よたさん
地域 非公開
年齢 37歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ ファイバーコア(プラスチックとファイバーの芯の土台)
土台(コア)の除去・交換
回答者




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