3Mix-MP法大激論

相談者: サトルさん (30歳:男性)
投稿日時:2008-02-12 18:28:09
こないだ質問させていただいたサトルです。
タイヨウ先生本当にありがとうございました。

根管治療3MIX−MP方式を取ると、通常根までしっかり薬は入れないと歯科で言われたのですが、何故ゆえそれは先まで注入してはいけないのですか?

またこの方式でも再治療の可能性は出ることもあると聞いたのですが、それは後々痛みが出るなどの場合でしょうか。

実は友人も同じような悩みを持っており、かかっていた医院では完治してる、別の科へ行った際には再治療が必要かもしれないといわれ悩んでいるそうです。

根先には特には問題はないそうなんですが、歯医者の判断によって違うものなのかなあ、と疑問に思いました。

どうぞご教授ください。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2008-02-12 19:24:25
根管治療3MIX−MP方式を取ると、通常根までしっかり薬は入れないと歯科で言われたのですが、何故ゆえそれは先まで注入してはいけないのですか?

3MIX−MP自体を根管内に入れるというのはその先生の考えの元に行っているもので教科書的な回答はありませんし、出来ません。

担当の先生に『なぜか!?』を聞いてみてください。



>またこの方式でも再治療の可能性は出ることもあると聞いたのですが、それは後々痛みが出るなどの場合でしょうか。

私個人の意見としてはの中の細菌検査などでどんな細菌がいるか検討をつけてから3MIXは使用するべきだと思うのですが・・・

抗生剤は人間の作った薬で万能薬ではありません。
闇雲に抗生剤を乱用するのは危険です。

一生薬効がある抗生剤もありませんので、3MIX−MP信者の患者さんは良く調べてから施術を受けた方がいいと私個人は思います。



治療の基準、特に抜歯根の治療は先生ごと異なるので珍しいものではありません。

例えばインプラントをしていない私と、インプラント中心の歯科医院では抜歯の基準も異なってきます。

インプラントをしていない私であれば無理に残すアプローチをしていることもあります。

逆にインプラントをしている先生であれば抜いてインプラントで安定をさせるアプローチをすることもあります。ですから、若干の違いは出てきます。


抜歯は白黒簡単につけられるものではなく「グレーゾーン」が存在し、日本ではこの白黒つけられない歯が多いのです。

海外ではこのグレーゾーンは小さく簡単に抜歯という診断になります。
日本の先生ほど残す努力をしてくれる先生は海外にいないと思いますよ。

根の治療も先生の技術などで多少変わってきます。



過去にも3MIXのことは色々でてきますので歯チャンネル内の「Google」で検索をかけてください。 

⇒参考:3Mix-MP法-歯科相談室

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: サトルさん
返信日時:2008-02-13 18:49:01
井野先生、お忙しいのにこんなに書き込みありがとうございます。
サトルです。

細菌検査ですか??
勿論これから調べてみますが、僕の担当医は行わなかったと思います。

それと僕は3MIX信者ではありません。

の掃除は十分されたようですが、それでも痛みがあったので3MIX-MPに変えられました。

ただ、生涯その薬で治ったとは完全には言い切れず、根管の再治療が必要な場合もあるという事ですかね・・

これから慎重に歯科医を選び治療を受けないといけない事が分かっただけでも有難いです。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2008-02-13 19:28:54
根管治療3MIX−MP方式を取ると、通常根までしっかり薬は入れないと歯科で言われたのですが、何故ゆえそれは先まで注入してはいけないのですか?

注入してはいけないというより、基剤として入っている表面活性剤の働きで浸透性が十分あるため、それほど薬剤を奥まで入れなくてもよいという意味かと思います。

また、通常は、奥まで密に薬剤を注入しないと、死腔というスペースができてしまいます、これがあると細菌による炎症が増強されやすいとされています。

ですが、3MIXの場合は、すべての細菌を死滅させるということになっています。この場合は死腔があっても細菌がいなければ問題はおこりませんので、密につめる必要もないというのが3MIXの考え方です。



>細菌検査ですか??勿論これから調べてみますが、僕の担当医は行わなかったと思います。

3MIXはすべての口腔常在菌を死滅させるというのが前提ですから細菌検査は通常行いません。

3MIXは薬剤の準備や術式が非常に煩雑で難しく、だれでも簡単にできる方法ではないようです。結果も術者により非常にばらつきがあります。(信頼性が低いとも言えるかもしれません)

ですので、3MIXをやってみては とは言いにくいのが現状かと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: サトルさん
返信日時:2008-02-13 20:26:34
森川先生、時間を割いての書き込みありがとうございます。
先生のような方に実際説明して貰えるといいんですが・・

またお聞きしたいのですが、誰にでもできる方法ではないという事は、ポジテイブに考えれば通常ある程度その薬剤に対して勉強している医師だけが行えるという事ですか?

これに反し、根の清掃だけでも直る可能性のあるものを、技術が足りず薬に依存してしまう医師とも言えると思うのですが。

(すいません本当変な質問で)

担当医は僕に3MIXについて仰るとおり、詳しくはつっこんで説明してませんでしたね。

術者によって随分結果も違うのがひっかかります。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2008-02-13 22:46:31
>細菌検査ですか??勿論これから調べてみますが

いえいえ、これはサトルさんが調べることではありませんよ^^;

何の抗生剤が今のの細菌を減らす為に有効か調べて一番有効である抗生剤を1つチョイスするのが根管内に用いる条件だと思います。



3MIXはすべての口腔常在菌を死滅させるというのが前提ですから細菌検査は通常行いません。

ここなのです。

100%有効であればいいのですが、この3MIXで症状が引かなかった物については次の抗生剤の対応は難しいくなります。

次の有効な薬がない訳です。
(探せば出てきますが、一般的でない薬を探さなければなりません)

言わば最終兵器的なアプローチなのです。

ただ難しいところではあると思います。

日本のような超低コストで短期間で結果を出さなくてはいけないので早い段階で最終手段に出ざるも得ない面があります。

文面から症状が引かない為に使用したということであれば、何となく話は分かりますね。初回から3MIXはいただけませんが・・・



>これに反し、根の清掃だけでも直る可能性のあるものを、技術が足りず薬に依存してしまう医師とも言えると思うのですが。

この意見は間違えです。

根の治療は患者さんが思っている以上に難しく、症状の引かない原因が分からないものも非常に多いです。

取りようによっては他の歯科医師では本来抜歯と判断する歯を何とか残してあげようと思い3MIXを使用したのかもしれませんよ。


私はあまり薬に頼る治療をしていないのでちょっと否定的に書いてしまいましたが、今の先生も歯を残そうとして使用しているものだということはご理解ください。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2008-02-13 23:20:33
3Mixは確立した治療法ではありませんので、先生によっていろいろな方法があってもおかしくないと思います。

ちなみに源法は、ゴールデンスタンダード(水酸化カルシューム)と比較して、成績が良くないという研究があります。

(アメリカの歯内療法学会のジャーナルに発表されました)

これは開発者の教授自身が書かれた論文なので、かなり信憑性が高いです。

根管内の細菌はバイオフィルムを形成していると思われますので、一般的には抗生剤は効かないと思います。

サイエンスに掲載されたバイオフィルムの論文からすれば、もし効かせるなら、一般の有効濃度の500倍の濃度が必要です。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2008-02-14 00:14:04
井野先生>

>100%有効であればいいのですが、この3MIXで症状が引かなかった物については次の抗生剤の対応は難しいくなります。

細菌に対しては今のところ100%みたいですよ。



>次の有効な薬がない訳です(探せば出てきますが、一般的でない薬を探さなければなりません)

抗生剤というのはそういったものではないでしょうか。

飲み薬は、効かなくなったら別のものに変える というスタンスなのに、3MIXのときだけダメというのは変じゃないですか?



>言わば最終兵器的なアプローチなのです。

それでも、歯髄(あるいは)を残したいという人はいるんじゃないでしょうか。

それに、最終兵器といったって、単に、3MIXという治療法が有効でなくなるということだけかと思います。

歯科でもっとも良く使うペニシリン、セフェムは3MIXには入っていませんし、3MIXに入っている抗生剤は古いものばかりで、耐性菌はすでに大量に出現しています。

MRSAに使うバンコマイシンみたいな切り札的なものでもないので、それほど深刻な事態になるとは思えません。

しかも、少量、高濃度で密閉されている状態での使用ですし、密閉が壊れればすぐに分解消失してしまいますからから、耐性菌を生じやすい使用の仕方ではないと思います。



さとるさん>

>またお聞きしたいのですが、誰にでもできる方法ではないという事は、ポジテイブに考えれば通常ある程度その薬剤に対して勉強している医師だけが行えるという事ですか?

そうですね。3MIX以外の方法でも、良い結果を出せるくらいの知識と技術のある先生でないとうまくできない方法かと思います。



>これに反し、根の清掃だけでも直る可能性のあるものを、技術が足りず薬に依存してしまう医師とも言えると思うのですが。(すいません本当変な質問で)

井野先生がおっしゃるように根の清掃はそれほど簡単なものではありません。

3MIXのほうが時間的にも短く、治療成績も良好な結果が得られるのであれば、それを選択するのは悪いことではないと思います。



小牧先生>

>根管内の細菌はバイオフィルムを形成していると思われますので、一般的には抗生剤は効かないと思います。

これが一番の弱点みたいですね。
真菌に対しては効果があまり期待できないのが原因のようです。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2008-02-14 00:29:28
>細菌に対しては今のところ100%みたいですよ。

生体外でですよね。
根管の中では違いますよね、現に水酸化カルシュームより劣るわけですから。



抗生剤というのはそういったものではないでしょうか。

>飲み薬は、効かなくなったら別のものに変える というスタンスなのに、3MIXのときだけダメというのは変じゃないですか?

抗生剤の基本的な使い方からいえば、安易な多剤併用自体がおかしいですね。

飲み薬で多剤併用はめったにしませんよ。しかも3剤も。
よほどしっかりした診断と、研究にもとづいて行われていると思いますが。



>それほど深刻な事態になるとは思えません。

なるかならないか、害についての系統だった研究がなされていないこと自体が問題です。



>3MIXのほうが時間的にも短く、治療成績も良好な結果が得られるのであれば、それを選択するのは悪いことではないと思います。

比較した研究によれば、水酸化カルシュームのほうがいい結果が出ていますが。



>真菌に対しては効果があまり期待できないのが原因のようです。

真菌が問題ではないでしょう、あくまでもバイオフィルムの特性です。

一部のグループに、細菌培養して真菌が見つかることを問題にしている先生方が見えますが、真菌が分離されたからといってそこで活動していたかどうかはわかりません。

真菌の特性として、適さない環境化では、芽胞の状態で生き続け(何も悪さをしないで)、生育しやすい環境になったら(血液寒天培地+好気的環境)になったら生育してくるのじゃないでしょうか。(私の仮説)

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2008-02-14 09:54:21
>森川先生
>>細菌に対しては今のところ100%みたいですよ。

という意味が分からないのですが、根管内に使用した場合100%有効と言う考え方なのでしょうか!?

であればもの凄く有効な方法ですがありえないですよね。

これが成立すれば勉強する必要がなくなりますね。
薬だけで治る・・・
夢ですね!!



歯科でもっとも良く使うペニシリン、セフェムは3MIXには入っていませんし、3MIXに入っている抗生剤は古いものばかりで、耐性菌はすでに大量に出現しています。

古い薬でも根管内に次に使用する薬がない時点で問題があると思います。
β-ラクタムは根管内の菌にはあまり有効ではありませんし。

薬はやたら滅多に使用するものではないと思います。

こと日本のように心のケアは置き去りで、何でも薬で治そうとする国は珍しいと思います。

総医療費に占める薬剤費でも他の国に比べかなり高いではないですか!?
(サプリメント抜いて)

今の保険システム上薬を出せば勝手に売り上げがあがる、ではもし、薬剤費も再診料の中に含まれると言うことになったらどうでしょう!?

私は科においては今の薬剤費の半分〜2/3ですむと思います。

出せば収益につながるなら誰でも思考を停止した様にポンポン出しまくりますよ。

患者さんも薬が出ないと安心しない・・・、出さないで痛みが出ればあそこの歯科は駄目だ!!

内科などが良い例で、私のような田舎のおじいちゃん&あばあちゃんは薬が出ないと不安になるそうです。

凄い負のサイクルが出来上がっているような気が・・・


森川先生の話を聞いて、むしろ耐性菌がいるような薬を何故使用するのかと思います!?

多剤耐性菌ほど怖いものはないと思うのですが・・・



>真菌に対しては効果があまり期待できないのが原因のようです。

NCで洗浄を繰り返しても最後には真菌が残るそうです。

ただ、小牧先生もおっしゃられているように真菌自体が病巣の発生に直接関与しているとは今現時点の科学では言えないのですから、そこまで真菌を気にする必要はないかと思います。

根管内の細菌をゼロにすること事態人間の力では無理なのですから。

今の考え方として根管内の細菌が異常に繁殖できないよう・細菌が活動しにくいように根管内を処置することが基本なのですから細菌をゼロにするために直に薬はちょっと・・・



>抗生剤の基本的な使い方からいえば、安易な多剤併用自体がおかしいですね。

スペクトルが足りないからそこを補う形で投与するということですよね!?

どっかのスペクトル(薬剤)が当ればいいや的な盲目的なことでいいのでしょうか!?

最近はバイオフィルムの研究も進んでいるのですから、こう言った物を参考にしながら抗生剤を使用しないと危険なような気はします。

古い薬・新しい薬の問題でなく薬の取り扱いがです。 


 
私の尊敬する歯内療法専門医のオフィスを見学させて頂いた時に、大きな病巣を持つ感染根管でも殆ど抗生剤は投薬していませんでした。(急性症状のあるものは除く)

驚いて理由を聞きましたが、納得出来る根拠に基づいた意見が返ってきて、またまた尊敬してしまいました^^

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2008-02-14 23:13:46
100%というのはもちろん、ビトロの話です。

ただ、20年もの間、培養されたすべての細菌に有効とういのは通常では考えられないことかと思います。

たまたま見つけたとか、そういった次元の話ではないのは感受性検査をしたことのある先生ならわかるかと思います。

もちろん、根管内ですべての細菌を死滅というのは、はっきりいって無理かと思いますが、再石灰化が起こりうるくらいに、細菌の数を減らし不活化しているのは、多くの症例報告から認めざるを得ないことかと思います。

バイオフィルムに関してどのような論文があろうとも、実際に臨床で起こっている事実を説明できないのなら、単にその仮説が間違っているだけなのではないでしょうか。

注射あるいは経口投与での抗生剤の多剤併用に関しては、20年以上も前から商品化されていますし、もちろん当たり前のように行われています。歯科領域でも歯周病に関してのアモキシシリンとメトリニダゾール併用はスタンダードとさえ言えるかと思います。

安全性に関してですが、注射あるいは経口投与での安全性は確認が取れている薬剤が、根管内の投与でいったいどういった危険性が想定されるのでしょうか?

薬事の取り決めではそういったルールになっていますが、それは保険適応かどうかの問題が主なのではないでしょうか。

あと、従来の方法との治療成績の違いに関してですが、たとえばすべての3MIX有効症例は水酸化カルシウムでも治せるというのなら3MIXの存在意義はないと言えるかと思いますが、水酸化カルシウム無効症例において、3MIXが有効な症例があるのだとすれば、適応を選んで使用することに何の問題があるというのでしょうか?

きちんとやればそれほど悪いとは私には思えないんですが、地方の国立大学発であったことが災いしているように思います。

インプラントなどは地方どころか大学ではなく開業医から導入されているにもかかわらず評価を得るようになりましたが、当然それは高収入に直結しているからなのは疑いようがありません。

3MIXのように保険(おそらくただ同然の費用)での使用を目標にしていたものがあまり関心を持たれないのはある意味当然と言えるかと思います。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2008-02-14 23:43:01
>感受性検査をしたことのある先生ならわかるかと思います。

したことがあればこそ感じるのですが、シャーレの上で、効果があっても臨床には効果が無いことは多々あります。



再石灰化が起こりうるくらいに、

無髄の根管内では再石灰化は起こりません。



>多くの症例報告から認めざるを得ないことかと思います。バイオフィルムに関してどのような論文があろうとも、実際に臨床で起こっている事実を説明できないのなら、単にその仮説が間違っているだけなのではないでしょうか。

バイオフィルムの論文こそ実際に起こっていることを説明しているのではないでしょうか。

幾らたくさんの症例報告があっても、機械的な拡大や、薬液による洗浄によって直ったことを排除できる説明にはなりません。



>注射あるいは経口投与での抗生剤の多剤併用に関しては、20年以上も前から商品化されていますし、もちろん当たり前のように行われています。

この場合の多剤併用は、ある特定の菌に対して抗生剤を選択しています。

3Mixは、どんな細菌か良くわからないから、いろいろな薬を混ぜておけばどれか引っかかるだろうという安易な方法です。

この理論がまかり通れば、風邪を引いたら、抗ウイルス薬や、いくつかの抗生剤を、まとめてのんでおけということになってしまいます。



歯科領域でも歯周病に関してのアモキシシリンとメトリニダゾール併用はスタンダードとさえ言えるかと思います。

スタンダードじゃないですね。



>安全性に関してですが、注射あるいは経口投与での安全性は確認が取れている薬剤が、

決められた投与法で確認された安全性で、投与法が血が絵羽安全性も違います。
たとえば安全な飲み薬なら、注射しても安全だといえますか?

また、害というのは重大な害がないか、わずかな害で利益のほうが上回れば良しとされるので、100%害が無いことを意味しません。



>根管内の投与でいったいどういった危険性が想定されるのでしょうか?

効果に関する研究と、害に関する研究は、根本的に違います。
害に関しては、未知の害についても研究しないといけないのです。
そういった研究自体無いことが問題です。



水酸化カルシウム無効症例において、3MIXが有効な症例があるのだとすれば、適応を選んで使用することに何の問題があるというのでしょうか?

本当にあるのならいいのですがその証明がなされていません。



>地方の国立大学発であったことが災いしているように思います。

そんなことはありません、ちゃん高く評価されたインターナショナルジャーナルに掲載されたしっかりしたいい論文で、高く評価されていると思います。読まれましたか?



インプラントなどは地方どころか大学ではなく開業医から導入されているにもかかわらず評価を得るようになりましたが、当然それは高収入に直結しているからなのは疑いようがありません。

いいえ、インプラントにはレベルの高い論文が山ほどあります。
ペリオほどではないですが。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2008-02-15 00:26:50
たとえば、小牧先生の

>>感受性検査をしたことのある先生ならわかるかと思います。

>したことがあればこそ感じるのですが、シャーレの上で、効果があっても臨床には効果が無いことは多々あります。

とありますが、確かにその通りかと思います。


ただ、私の原文は、

>100%というのはもちろん、ビトロの話です。ただ、20年もの間、培養されたすべての細菌に有効とういのは通常では考えられないことかと思います。たまたま見つけたとか、そういった次元の話ではないのは感受性検査をしたことのある先生ならわかるかと思います。

であり、

 ビトロだとしても100%というのは相当困難であること。
 それは適当にやってたらうまくいったなどということは考えにくい

といったことをわからないはずはないのではないか?と言う意味で記載しています。

感受性検査をやったことはありますか?とか、ビトロの結果=ビボの結果といった意味ではもちろんありません。

(ビトロの結果がビボの結果とは一致しないことは後述しています)

で、お願いなのですが、私の文章をもう少しよく読んでいただき、全体を通しての意味合いを変えずにコメントしていただけると幸いです。

また、小出しに書いていただけると助かります。

私が返答するには文書量が(私の1日の処理能力を超えて)多すぎるものですから。(井野先生も、よろしく。)

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2008-02-15 03:23:55
3Mix-MP体験者の田尾です。

僕の場合はすでに露髄して自発痛もある、たぶん抜髄だろうなぁ…と思っていた4番を大学の先生に3Mix-MPで治療してもらって、今もノントラブルです。

この体験があったので卒後しばらくは、3Mix-MPは僕の中ではかなり良いイメージを持っていたのですが、勉強をしているうちにどうも否定派に傾きつつあります。

一番の理由はやっぱり、データが乏しいということです。
特に、

・一般的な治療法と比べて、成功率に有意差があるのか?
・逆効果になってしまう可能性は無いのか?

このあたりが引っかかります。


件の僕のは大学のベテランの先生に治療して頂いたのですが、

ラバーダム使用
・たっぷり時間をかけて洗浄

など、一般的な保険治療ではまずしてもらえないことをして頂いていたので、そのおかげで成功したのかもしれませんし・・・。

(ちなみにこれが、僕をラバーダム信者にした理由の一つでもあります。ラバーダムの場合は使ってマイナスになることも無さそうですし)


・一般的な治療法と比べて、成功率に有意差があるのか?
・逆効果になってしまう可能性は無いのか?

この2点がはっきりしない限りは従来の方法と比べて優れているとは言いがたいので、第一選択としてはどうなのかな・・・と思うのですが・・・。

確かに僕の周りにも「3Mixいいよー!」という先生もおられるので、実際に効果を実感されている先生もいらっしゃるのだと思いますが、今の僕の個人的な考えとしては、自分がやったり人にお勧めしたりするのは、もう少しデータが出揃ってきてからかなぁ…と思っています。

回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2008-02-15 23:48:18
3MIXを自身の臨床に使うかどうかという基本に立ち返ってみます。

エビデンスレベルの高いRCT(無作為化比較試験)では効果がやや落ちるという結果が出ています。

研究者はこの治療法を開発した先生です。開発者がネガティブなデータを出すということは、かなり信憑性が高いと思います。

かたや、エビデンスレベルの低い症例報告では、効果を認めるものが見られます。


これらを総合すれば”私は”自分の大切な患者さんに、このような治療を提供したいとは思いません。

さらに、このような成果のはっきりしない治療法を、最新の(十数年前からあるのですが)しかも効果的な治療であるかのごとく、一部の歯科医が宣伝し、マスコミで取り上げられることで、一般の医学的知識のない患者さんを戸惑わせていることに憂いを感じます。

回答 回答13
  • 回答者
回答日時:2008-02-16 00:37:39
>エビデンスレベルの高いRCT(無作為化比較試験)では効果がやや落ちるという結果が出ています。研究者はこの治療法を開発した先生です。開発者がネガティブなデータを出すということは、かなり信憑性が高いと思います。

これは、岩久正明先生の研究でしょうか?

回答 回答14
  • 回答者
回答日時:2008-02-16 00:39:50
>これは、岩久正明先生の研究でしょうか?

そのグループの研究です。

回答 回答15
  • 回答者
回答日時:2008-02-16 19:35:50
調べてみて、初めて知ったのですが、3mixの開発にかかわった中心となる先生は、3mix-MPの共同開発者などではなく、3mix-MPを開発したとする開業医の先生を、強く否定してますね。

どおりでネガティブデータ出すわけです。

3mix-MPは3mixとは完全に異なるわけで、”地方の国立大学ウンヌン”という私の発言は間違いですね。

回答 回答16
  • 回答者
回答日時:2008-02-18 00:01:10
私は3mix-MPを行ったことはないのですが、興味がある理由は、その症例報告の中に、私が行っているような従来の方法では、絶対に治癒させられないようなケースでの成功例があるためです。

こういった特殊なケースでの使用を念頭においているため、従来の治療法に対して成功率がどうの とか、うまくいかない確立がどうとかいうことは、決定的な否定要因とはなりません。

サトルさんのケースでも担当医が同様に判断したとしても、不思議はないかと思います。

もちろん、歯科医師個人個人で判断基準は異なりますので、3mix-MPは使用しないと言う判断があっても、それはそれで何ら問題はないと思います。

ですが、自分がやったこともなく知識もそれほどない術式に関して、他医を批判するのであれば、それとはまた別の判断基準(その治療法を中途半端にではなく完全に否定するに足る根拠)が必要なのではないかと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: サトルさん
返信日時:2008-02-18 13:05:21
返信遅くなりました。サトルです。
調子が悪くなかなか見れませんでした。

レスがたくさんついてますね!
井野先生、小牧先生、森川先生、田尾先生、ありがとうございます。
今とても混乱しているので、また返信します。

実はずっと読み始めて森川先生の記事を見て気づいたことがあります。

それは僕がされた治療は3MIXーMPでなく、3MIXではないかという事です!!
(といっても、質問内容は同じになります)

3MIXと3MIXーMPが全然違うものと、森川先生が書かれていたのですが、検索しても出てくるのは3MIXーMPの事が多く、こちらはオフィシャルサイトがあるのでなんとなく分かったのですが、3MIX自体はあまり載ってませんね・・

そこでまた質問してもよろしいでしょうか?
難しく困惑しています。

どちらの3MIX,また3MIX−MPの治療が行われるというのは、抜髄はしてなくて、それを守るために残しているという事になるんですか?

抜髄をして、それでも痛みが引かない為その後3MIXを使用するという事ではないんでしょうか?

僕はこの後者とばかり思っていたんですが。

田尾先生のご説明で”抜髄だろうなあ”と思った歯がMPで治ったとおありだったので大変引っかかっています。

ならば、抜髄はされてないという事・・だとしたら大変素晴らしいですね。

またすぐ返信します。
このサイトで勉強させてもらって本当に感謝しています。
回答 回答17
  • 回答者
回答日時:2008-02-19 23:50:12
虫歯の原因菌に直接作用するのが3mix-MPですから、虫であればいかなる状況でも理論的には使用可能かと思います。

それほど虫歯が深くない(抜髄とはまずならない)状況でも、抜髄ぎりぎりでも、抜髄時でも、抜髄した後何年かたった後でも、いずれにおいても適応は可能ということになってます。

(ただし、C1程度の浅い虫歯は現実的に使用することが不可能なため適応することはないと思います。)


3mixは新潟大学歯学部の先生が始めた方法で、その基礎的分野の論文はたくさんありますが、実際に治療に使われた症例の論文はそれほど多くはないようです。

この3mix原法は、3剤のなかでも中心となる抗生剤が水に溶けにくいため、粉末のまま入れたり、水に溶かして入れても、ほとんど浸透せず、あまり効き目が良くないことが予想されます。このため治療成績が従来の方法よりも良くないのではないかと思います。

いいかえれば、3mix原法は、基礎的研究段階の治療方法であり、一般開業医には広まらなかったため、サトルさんが検索しても出てこないのかと思います。

これに対して3mix-MPは、プロピレングリコールとマクロゴールを入れているため、浸透性が良くなり、治療成績も上がった。と開発された先生は言っておられます。

ただ、小牧先生も書かれていますが、マスコミで取り上げられたように、なんでもかんでも治ってしまうなどということは、あり得ないわけで、使用法をよく理解された先生が症例を選んで使用すれば、有効な可能性がある。といった表現が適当なのではないかと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: サトルさん
返信日時:2008-02-24 14:21:33
森川先生、最後までどうもありがとうございました。
よく理解できました。

ここに投稿して本当に良かったです。
また何かありましたらその時は宜しくお願いします。



タイトル 3Mix-MP法大激論
質問者 サトルさん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 3Mix-MP法
う蝕関連
根管治療関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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