市販のフッ素配合歯磨剤の濃度

相談者: みひろさん (22歳:女性)
投稿日時:2008-07-11 03:12:59
はじめまして、歯科助手を始めて半年の者です。
いつもこちらで勉強させていただいてます★


いまはフッ素についての勉強をしております。


そこで質問なのですが、

市販のフッ素配合歯磨剤はどのくらいの濃度のものが主なのでしょうか?


最近までは、周りの衛生士さんたちが患者様へ説明しているときと同様に

「ただ単に『フッ素入り』と書かれているような市販の歯磨剤は、実際のところほとんどフッ素が入っていないので、ウチで売ってるチェックアップやホームジェルの方がお勧めですよ!」

というふうに自分も患者様に言っておりました。



しかし、色々なサイトや本を見てみると、

『日本では1000ppm以下なら市販できる』

ということでしたので、ならば『フッ素入り』と書かれたものはほとんどがチェックアップ等と同じく、950ppm程度なのでしょうか?



いくつかのメーカーのHPでも商品検索で詳細を探しましたが、濃度までは明記されておらず。。

電話して聞くにも、大抵仕事の時間とコールセンターの受付時間が合わず。。


というわけで、こちらの回答者の先生方ならご存知かな?!と思いまして、初めて投稿させていただきました。


長くなってしまいました。。
分かりづらい文章でしたら申し訳ありません。。


ご回答、ぜひ宜しくお願い致します(●´C_,`●)


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2008-07-11 09:22:23
僕もメーカーの人間では無いですし、実際にフッ素濃度を調べた事も無いので‥。

以前(もうかれこれ5年くらい前)、とある営業マンから聞いた話では



歯科医院専売のものは950ppm入っているが、ドラッグストアーなどで売られているものは500ppmくらい(半分)。

フッ素としての効果は400ppmを切ると弱くなる。

市販のものは唾液で薄まり、すぐ400ppm以下に濃度が下がってしまうので、できれば歯科医院専売のものの方がフッ素の効果は期待できる。

もちろん「子ども用」のものはどれも安全性を考慮して500ppmくらい。
乳歯の場合、永久歯に比べてフッ素は取り込まれやすいから、濃度が低くても(成人に比べ)フッ素の効果は期待できる。


と。


ノーエビデンスです(笑)。
ただの営業トークなのかもしれません。


でも、この方が歯科医院専売の意味がわかりやすかな‥と。
勝手に都合良く解釈しています(笑)。

回答 回答2
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-07-11 11:03:21
みひろさん、こんにちは。

助手さんをされているのですか。頑張ってくださいね!

【1】

さて、歯磨き粉フッ素配合量の件ですが…
(ちなみに、『フッ素』は『フッ化物』と呼称するのが正確なところですが、わかりやすく回答するために「フッ素」にしておきますね)

ご存知の通り、薬事法で定められた歯磨き粉に配合されるフッ素の許容量は1000ppmです。

そして、市販されているフッ素配合歯磨き粉のほとんどが、この限界値近く(900ppm〜970ppm)の濃度が含まれている、と私は記憶しています。

ただ、多くの市販歯磨き粉には、フッ素配合量は明記されていないので、正確なところはなかなか分からないのですが…


【2】

もっとも、フッ素が市販の歯磨き粉でも1000ppm近く配合されていたとしても、歯磨き後のうがいや唾液の影響ですぐに薄まってしまうと、充分な効果が得られないのが実情です。

ですから、歯科医師歯科衛生士の中には、歯磨き後のうがいは軽くにとどめておく、という方もおられます。

一方で私は、歯磨き粉の(フッ素以外の)成分が口の中に滞留してしまうと、口の中の乾燥につながり、不快感や口臭の原因ともなってしまうので、歯磨き粉は極少量のみ歯ブラシに付けることをお勧めしています。



以上、参考程度にお読み頂ければ幸いです。
是非お手すきの時にでも、コールセンターに突撃されて、結果をご報告してください。

回答 回答3
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2008-07-11 19:21:31
湯浅です

自分で調べられたとのことで、頑張っておられますね!


中本先生のうがいの話の続きです。

有名なのは、

Sjogren K, Birkhed D, Rangmar B. Effect of a modified toothpaste technique on approximal caries in preschool children. Caries Res. 1995;29(6):435-41.

です。


スウェーデンの4才児369人に、フッ素含有歯磨剤でうがいを少なくする方法は、普通に使うより、う蝕発生が3年間で26減少した。

歯磨剤  1000ppm or 680ppm(キシリトール含有) 1日2回

1) 歯ブラシの上に、約1cmの歯磨き剤をだして、バス法にて2分間磨く

2) 歯ブラシ中に、必要以上に唾を吐き出さないようにする

3) 口の中に残った歯磨き剤の泡は、コップ8分の1程度の水(約10ml)で、口の中全体に行き渡るように、1分間頬を積極的に動かし、に行き渡らせた

4) その後、さらに水でゆすがず、また歯ブラシ後2時間は飲食しない

結果 うがいの方法による差があった(差の大きさはnewdfs E+Dで0.4ぐらい)、歯磨剤の種類では差がなかった


湯浅のコメント

A. 日本の市販の発泡剤入りの歯磨き剤では、もう一度うがいが必要なため、フッ素の濃度は保たれない 。

B. そもそも、この論文、脱落率が多いのが問題であり、意外と論文のバイアスのリスクは大きい。
ですから、この一つの論文を根拠とする文章は、注意して読むべき。

C. うがいをしないと、気持ちが悪いという方も多い。
その場合は、フッ化物のうがい薬を使うと良いのかな。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: みひろさん
返信日時:2008-07-11 23:53:44
タイヨウ先生、中本先生、湯浅先生、
ご回答ありがとうございました!!


今までほとんどフッ素の知識がなかったので、調べれば調べるほど難しく感じ混乱しておりますが、皆様の温かいお言葉を励みにまだまだ勉強頑張ります♪
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2008-07-12 01:05:39
解決した様ですが

>湯浅のコメント
>B. そもそも、この論文、脱落率が多いのが問題であり、意外と論文のバイアスのリスクは大きい。
ですから、この一つの論文を根拠とする文章は、注意して読むべき。

注意して読んで下さい!↓(笑)

参考→虫歯予防に対するフッ素の効果的な使用法とは?
http://www2.ha-channel-88.com/soudann/musibayobounitaisuru.html


さすが湯浅先生…(※私が新卒の頃に論文の読み方を教わった先生です)ホレボレします^^

>スウェーデンの4才児369人に、フッ素含有歯磨剤でうがいを少なくする方法は、普通に使うより、う蝕発生が3年間で26減少した。

26(面?)だったんですね。
リンク先では%で書いてしまいました…m(_ _)m
原文読んでないのがばればれですね…。

…と思ったら…あれ?でもやっぱり%では??↓

(要約)
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/8556745?ordinalpos=1&itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum


でも知らない内容が多かったです。
みひろさんに追い越されない様に頑張らなくてはっ^^




タイヨウ先生>何度か書いてますけど、その営業トーク無茶苦茶では…^^;




豆知識ですけど、フッ化物の濃度と、フッ素濃度は異なります。

日本の製品は多分フッ素濃度で書いてあることがほとんどだと思いますが、成人向けの歯磨剤はまず間違いなく1000ppm(フッ素濃度)弱だと思います。
(とまで書きながら未確認情報・・みひろさん調べて教えて!)

歯磨剤に配合するフッ化物(有効なフッ素イオンが溶け出てくる前の状態)の主流はモノフルオロリン酸ナトリウムかフッ化ナトリウムなのですが、計算上のフッ素濃度と、実際のイオン化フッ素濃度はだいぶ異なるみたいですよ。

よく溶ける(=よくイオン化する)フッ化物の方が、有効なフッ素が沢山出てくる訳です。

ただし予防効果に(統計学的な)差は認められてないので、ただの豆知識です(笑)


参考→フッ素の種類でお勧めなのは?
http://www2.ha-channel-88.com/soudann/hussono.html

参考→デンタルリンスや、乳酸菌入り(LS21)タブレットの効果は
?http://www2.ha-channel-88.com/soudann/denntarurinnsuya.html

回答 回答5
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-07-12 01:39:01
フッ化ナトリウムだと、歯磨き粉の時点でナトリウムイオン(Na+)とフッ化物イオン(F-)に解離してしまい、フッ化物イオンが研磨剤のカルシウムイオン(Ca2+)とくっついちゃってフッ化カルシウム(CaF2)になるんですよね。


フッ化カルシウムになってしまうと、歯磨きの時にフッ素イオンとしてエナメル質に作用しなくなるため、フッ素の効果が少なくなってしまうのです。

そういうわけで、最近では歯磨き粉に配合されるフッ化物は、最近はモノフルオロリン酸ナトリウムの方が主流だったかと思います。

あるいは、研磨剤の方をピロリン酸カルシウムやメタリン酸ナトリウムにしているか。

はい、これも豆知識でした。

回答 回答6
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2008-07-12 02:09:02
湯浅です。

渡辺先生、中本先生、勉強になります(^^)。
ほんとうに、このサイトの奥の深さにびっくりです。
サイト内検索を勉強しなければ。

中本先生の、豆知識、まったく知りませんでした。
ありがとうございます。



最後に、みひろさんに、もうひとつ、アドバイス。

そもそも、う蝕低リスクで、ある程度の年齢の人に、フッ素をすすめるべきか?ということも、ちょっと考えておいてください。


虫歯予防=○○

というHow toではないので。

明確な回答は、もちろん、ありませんが、勉強を続けると、たぶん、見えてきますから、楽しみに(^^)。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2008-07-13 08:38:08
日本の医薬部外品は1,000ppm未満となっていますが、実際には950ppm前後となっています。

これはフッ素の含有量が製品によってばらつきがあり、1,000ppm入れてしまうと製品の中に1,000ppmを超える製品ができてしまい、認可がとれなくなってしまう恐れがあるため、確実な950ppm程度に押さえているそうです(実際にティースアートで歯磨きを作った際に教えていただきました)。

ですから、日本国内で一般に販売されるのは、950ppm前後がMAXということになります。

ちなみに欧米では1,000ppm以上のものが売られています。
輸入をする際にここが一番のネックになってくるそうです。

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2008-07-13 10:28:12
TSUBAKI先生>

お聞きしたいのですが、SUPER SMILEって確か1400ppmぐらいありましたよね?

航空会社とかのカタログで購入できたと思うのですが、認可とかどうなってるんでしょう・・
ご存知ですか?

回答 回答9
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-07-13 14:05:37
渡辺先生>

横からすみません。

海外製の医薬品類でも、個人で使用するための購入は特段認可とかは必要なかったと思います(数量の制限はあったかな…)。

もちろん、第三者への販売や譲渡等はできませんし、何より使用も自己責任のもとで、ということになりますけど。

実際に、個人輸入した薬物で死亡例もありますから(歯科ではないですが)、一般の方は慎重な判断は必要ですね。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2008-07-13 19:04:50
渡辺先生


実はアメリカのスーパースマイルはフッ素イオンで0.14%w/vあるのですが、日本で発売されているスーパースマイルは、内容を日本に合わせて調整しています。

アメリカ製を輸入されるのであれば、中本先生がおっしゃるように、個人輸入か薬監申請をして輸入する必要があります。

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2008-07-14 01:43:03
中本先生>

書き方が悪かったですね。
(航空会社とかのカタログ)→(機内販売)です。

言葉が出てこなかった・・^^;



TSUBAKI先生>

ご回答ありがとうございます!
なるほどそういうことだったのですね。

なんだかTSUBAKI先生に教えて頂けただけでも、ありがたみを感じます^^



みひろさん>

便乗してすみません^^;

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: みひろさん
返信日時:2008-07-15 22:16:14
先生方、ご回答ありがとうございます!!


やはりメーカーに電話で問い合わせをする時間がなく、どうしても受付時間を過ぎてしまうので、さきほどメールにて4社に質問をしました!

(もっと早くにメールの存在に気付けばよかったぁ< ;`∀´>)

いつ頃返信くるかな〜〜♪




湯浅先生にお聞きしたいのですが、

>そもそも、う蝕低リスクで、ある程度の年齢の人に、フッ素をすすめるべきか?ということも、ちょっと考えておいてください。

虫歯予防=○○

というHow toではないので。


という点の意図がよく分からないのですが、
つまり、大人にもフッ素を勧めるべきかどうかということでしょうか??

よろしければ詳しく教えてください。



タイトル 市販のフッ素配合歯磨剤の濃度
質問者 みひろさん
地域 非公開
年齢 22歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯予防
フッ素
歯磨き(プラークコントロール) その他
予防関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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