歯根端切除後に水酸化カルシウムを投入した歯槽骨の再生について

相談者: patoさん (25歳:女性)
投稿日時:2008-10-09 19:09:01
10年ほど前に治療した上左2番の歯根嚢胞ができていることがわかり、3ヶ月ほど前に嚢胞歯根端切除をしました。

この嚢胞は歯槽骨まで破壊しており、歯根切断時には歯槽骨も少し削る事になりました。
削りとった歯槽骨の所には水酸化カルシウムを投入し、歯槽骨の再生を待つということで終わりました。


昨日、この歯科で治療したセラミッククラウンが取れてしまい、至急再装着が必要でしたので、他の歯科で装着してもらいました。
(海外在住ですので、海外の歯科にいきました。)

その際に歯根端切除をした歯のレントゲンを撮ってもらったところ、まだ歯槽骨は再生しておらず、こちらの歯科医の治療は牛や豚などのカルシウムをいれ、新しく骨をつくるという方法らしく、骨の再生を待つというのは難しいとのことでした。


そこで質問なのですが、

水酸化カルシウムを投入した場合、歯槽骨の再生はできるものなのでしょうか?
それとも、人それぞれで再生ができないということでしょうか?

仮に歯槽骨が再生したとして、今現在ある硬質レジン前装冠からオールセラミッククラウンへ変えた場合、失歯の危険性はあるのでしょうか?

よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2008-10-10 01:18:39
こんにちは。

歯根端切除術はまだ3ヶ月前ですよね。
それで現在何か症状があると言う訳でもない様ですから、とりあえず様子見でもいい様な気もしますが。。



まず前提として、歯根端切除(※切ることが目的ではないですよ)が上手くいってなければ、骨は回復しませんね。

参考⇒根の治療を始めましたが、切開して膿の袋を取るしかないと言われました・・・

参考⇒土台を外すリスクと、歯根端切除のリスク、どちらのほうが高い?

もう少し様子を見られてはどうでしょうか。


水酸化カルシウムは消毒を目的に使用するもので、骨を積極的に誘導する様な作用はないと思いますよ。

あるという主張もありますから、使用自体は十分理解できるものですね。


また水酸化カルシウム製剤は一応生体内では吸収していくということになっていますので、根管治療の際(通常は根管の中に使用します)には好んで根管外に飛び出させる先生もおられます。

ただ水酸化カルシウム製剤にも色々な種類がありまして、半分以上は別の物が含まれています。

タカタ先生に聞いたお話ですが、日本で一般によく使われるある製品には、製剤中のバリウム(レントゲンに白く写る為に混ぜてあるもの)が、生体中で吸収しない場合もあるそうです。。

でもそれが有害かどうか、を失う原因になるかは全くの別問題ですので、あまり気になさる必要はないと思いますよ。



少なくとも私が習ってきている様な欧米の専門医の先生方のお考えとしては、わざわざ根管外には使用しない様に思います。

それと歯根端切除後に骨補填剤等はわざわざ使用しないと思います。
(つまり何も入れないということです。
全員ではないと思いますが)

それでも時間が経てば骨は回復してきますから(歯根端切除術さえ成功していれば)骨のことはそれほど心配いらないと思いますよ。



>仮に歯槽骨が再生したとして、今現在ある硬質レジン前装冠からオールセラミッククラウンへ変えた場合、失歯の危険性はあるのでしょうか?

感染源の除去ではなく)歯槽骨の回復そのものと歯を失うこと、硬質レジン前装冠かオールセラミッククラウンと歯を失うこととは、直接的な関係はないですよ。

そのことはとりあえず切り離して考えましょう。

2次的に色々なリスク
(例えば歯根が短すぎるとかコアを除去するとしたらその際に歯根が割れないか、2次カリエスのリスクなどなど)
は考えられますので、担当の先生とよく相談されて下さい。



なんだか回りくどい回答になってしまいましたが、つまりこれだけの話だと、個人的にはまだ経過観察していった方が良さそうな気がします。

実際にレントゲン等見れば意見が変わるかも知れませんが。

そしてオールセラミックについては担当医の先生と相談して、先生のご判断で決めて良いのではないでしょうか。



お大事にどうぞ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: patoさん
返信日時:2008-10-10 04:17:26
渡辺先生

親切なご回答をありがとうございました。


先生のおっしゃるとおり、経過を待つ事が先決だと思いました。
今の時点では、歯根端切除術が成功したかとういうこともわかりませんし。。。

様子をみてみます。



ありがとうございました。



タイトル 歯根端切除後に水酸化カルシウムを投入した歯槽骨の再生について
質問者 patoさん
地域 非公開
年齢 25歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯根端切除術
根管治療関連
材料・機材関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

歯磨きをしても虫歯になる原因 デンタルフロスは効果無し? 歯ブラシとデンタルフロスどっちが先? 歯科衛生士が就職前に絶対に知っておきたい