歯根膿胞摘出手術後の口唇付近のシビレについて
相談者:
ななさんさん (63歳:男性)
投稿日時:2008-09-17 12:21:45
初めてご相談する者です。
大学病院の口腔外科にて歯根膿胞と診断され、6月に全身麻酔で下顎左側の第1臼歯および第2臼歯2本を抜歯し、膿胞2個の摘出手術を受けました。
膿胞の大きさは2個共に直径1.5cmほどで、医師の話では比較的大きい方であるとのことでした。
医師からは術前に、術後に長期間シビレが残るとの説明があり、シビレ改善用にメチカバールを服用しています。
術後の経過は順調で痛みもないのですが、術後3ヶ月を経過した現在も強いシビレがあります。
この歯科相談掲示板でも親知らず歯の抜歯後のシビレ症状を拝見しましたが、歯根膿胞の場合ではどうなのかお聞かせ戴ければ幸です。
なお、シビレの具体的症状は次の通りです。
?下唇の左側に強いシビレがあり、舌でその部分を舐めたり指で触れると感電したような刺激を受けます。
?歯磨き時に、下顎左側歯列の前面部はビリビリとしたシビレがありますが、後面はシビレ感はありません。
?食事中や会話中にはシビレが一段と強くなります。
さらに、身体を動かしている時の方が横臥時や静止時よりもシビレが強く現れます。
?口唇を閉じると、上下の唇に粘着液を塗ったような感触がします。
次に、以下をお尋ね致します。
?歯根膿胞摘出手術後のシビレ症状は親知らず歯抜歯時よりも強く現れるのでしょうか?
?シビレが改善するにはまだ時間がかかるのでしょうか?
後遺症として生涯残るのでしょうか?
?口唇を閉じると、上下の唇に粘着液を塗ったような感触がするのは、シビレ症状と関係があるのでしょうか?
以上、毎日不快で憂鬱な日々を過ごしております。
よろしくご回答をお願い致します。
大学病院の口腔外科にて歯根膿胞と診断され、6月に全身麻酔で下顎左側の第1臼歯および第2臼歯2本を抜歯し、膿胞2個の摘出手術を受けました。
膿胞の大きさは2個共に直径1.5cmほどで、医師の話では比較的大きい方であるとのことでした。
医師からは術前に、術後に長期間シビレが残るとの説明があり、シビレ改善用にメチカバールを服用しています。
術後の経過は順調で痛みもないのですが、術後3ヶ月を経過した現在も強いシビレがあります。
この歯科相談掲示板でも親知らず歯の抜歯後のシビレ症状を拝見しましたが、歯根膿胞の場合ではどうなのかお聞かせ戴ければ幸です。
なお、シビレの具体的症状は次の通りです。
?下唇の左側に強いシビレがあり、舌でその部分を舐めたり指で触れると感電したような刺激を受けます。
?歯磨き時に、下顎左側歯列の前面部はビリビリとしたシビレがありますが、後面はシビレ感はありません。
?食事中や会話中にはシビレが一段と強くなります。
さらに、身体を動かしている時の方が横臥時や静止時よりもシビレが強く現れます。
?口唇を閉じると、上下の唇に粘着液を塗ったような感触がします。
次に、以下をお尋ね致します。
?歯根膿胞摘出手術後のシビレ症状は親知らず歯抜歯時よりも強く現れるのでしょうか?
?シビレが改善するにはまだ時間がかかるのでしょうか?
後遺症として生涯残るのでしょうか?
?口唇を閉じると、上下の唇に粘着液を塗ったような感触がするのは、シビレ症状と関係があるのでしょうか?
以上、毎日不快で憂鬱な日々を過ごしております。
よろしくご回答をお願い致します。
回答1
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2008-09-17 12:49:44
ななさん、こんにちは。
嚢胞摘出後の経過でご不安なことと思います。
ご心中お察しします。
ただ、今回のななさんのご質問は、かなり個別具体的な内容に踏み込まれているため、この場で正確なお答えはできません。
一口に嚢胞摘出といっても、嚢胞や口の中の状態により、術式も変わってきます。
そのあたりの事情も関連して、現在ななさんが感じられている「シビレ」がどういったものなのかを判断する必要があると思います。
したがって、手術を受けられた口腔外科で、今回の内容はしっかりとご確認されることをお勧めします
(ただ、既になされておられるかもしれませんが…)。
なお、お寄せいただいたご質問のうち、
>シビレが改善するにはまだ時間がかかるのでしょうか?
後遺症として生涯残るのでしょうか?
に関しては、仮に神経の障害をきたしていた場合の一般論としてお答えします。
嚢胞を摘出後、嚢胞があった箇所を綺麗にする必要がありますが、その際に神経が損傷して、神経の連続性が絶たれてしまうと、長期にわたって痛覚過敏になることがあります。
また、メチコバールの長期の服用によって、徐々に回復していくことはありますが、感覚は正常な域まで完全に戻らないこともあります。
一方で、嚢胞が神経に近い箇所に位置しており、摘出後一時的に神経が骨からむき出しの状態になった場合には、神経に直接の損傷がなくても、一過性の麻痺が生じます。
この場合は、数ヶ月でほぼ完全に回復することが多いです。
ななさんの症状ですと、術後約3ヶ月が経過とのことですから、そろそろ症状の見極めが必要な時期かもしれません。
繰り返しとなりますが、あらためて口腔外科の担当医の先生の診察を受けられて、今後の対応や予後などをご相談されることをお勧めします。
お大事になされてください。
嚢胞摘出後の経過でご不安なことと思います。
ご心中お察しします。
ただ、今回のななさんのご質問は、かなり個別具体的な内容に踏み込まれているため、この場で正確なお答えはできません。
一口に嚢胞摘出といっても、嚢胞や口の中の状態により、術式も変わってきます。
そのあたりの事情も関連して、現在ななさんが感じられている「シビレ」がどういったものなのかを判断する必要があると思います。
したがって、手術を受けられた口腔外科で、今回の内容はしっかりとご確認されることをお勧めします
(ただ、既になされておられるかもしれませんが…)。
なお、お寄せいただいたご質問のうち、
>シビレが改善するにはまだ時間がかかるのでしょうか?
後遺症として生涯残るのでしょうか?
に関しては、仮に神経の障害をきたしていた場合の一般論としてお答えします。
嚢胞を摘出後、嚢胞があった箇所を綺麗にする必要がありますが、その際に神経が損傷して、神経の連続性が絶たれてしまうと、長期にわたって痛覚過敏になることがあります。
また、メチコバールの長期の服用によって、徐々に回復していくことはありますが、感覚は正常な域まで完全に戻らないこともあります。
一方で、嚢胞が神経に近い箇所に位置しており、摘出後一時的に神経が骨からむき出しの状態になった場合には、神経に直接の損傷がなくても、一過性の麻痺が生じます。
この場合は、数ヶ月でほぼ完全に回復することが多いです。
ななさんの症状ですと、術後約3ヶ月が経過とのことですから、そろそろ症状の見極めが必要な時期かもしれません。
繰り返しとなりますが、あらためて口腔外科の担当医の先生の診察を受けられて、今後の対応や予後などをご相談されることをお勧めします。
お大事になされてください。
相談者からの返信
相談者:
ななさんさん
返信日時:2008-09-18 09:28:11
中本先生
早速の返信にお礼を申し上げますと共に、こんなに早く対応して戴いたことに驚いています。
大学病院で抜歯と歯根膿胞手術に先立ち、CT検査や標本採集検査を受けましたが、標本採集検査時に下顎左側第2臼歯付近の歯ぐきを切開手術しました。
その時にも医師からはしばらくシビレが残るとの説明を受け、事実1ヶ月ほど軽度のシビレがありましたがそれ以降はシビレはありませんでした。
したがい、今回の抜歯と歯根膿胞摘出術後でも、いずれはシビレはなくなるのではと期待していますが、術後3ヶ月経過しても改善されないのでお尋ねした次第です。
上記の件について担当医師の説明では
「標本採集検査時の手術と、抜歯および歯根膿胞摘出手術では手術の規模が違うので後者の方がシビレ症状は強く、長期化する」
とのことでした。
現在も通院して歯根膿胞摘出部の消毒(生理水?での洗浄)を行っていますが、次回通院時に中本先生からの指摘にある事項の
「神経が骨からむき出しの状態になった場合には、神経に直接の損傷がなくても、一過性の麻痺が生じる」
に該当するのかどうかを聞いてみたいと思います。
また、前回質問にて、「口唇を閉じると、上下の唇に粘着液を塗ったような感触がするのはシビレ症状と関係があるのでしょうか?」について、先生のご経験があればお聞かせ下さい。
色々とご教授に感謝申し上げます。
以上
早速の返信にお礼を申し上げますと共に、こんなに早く対応して戴いたことに驚いています。
大学病院で抜歯と歯根膿胞手術に先立ち、CT検査や標本採集検査を受けましたが、標本採集検査時に下顎左側第2臼歯付近の歯ぐきを切開手術しました。
その時にも医師からはしばらくシビレが残るとの説明を受け、事実1ヶ月ほど軽度のシビレがありましたがそれ以降はシビレはありませんでした。
したがい、今回の抜歯と歯根膿胞摘出術後でも、いずれはシビレはなくなるのではと期待していますが、術後3ヶ月経過しても改善されないのでお尋ねした次第です。
上記の件について担当医師の説明では
「標本採集検査時の手術と、抜歯および歯根膿胞摘出手術では手術の規模が違うので後者の方がシビレ症状は強く、長期化する」
とのことでした。
現在も通院して歯根膿胞摘出部の消毒(生理水?での洗浄)を行っていますが、次回通院時に中本先生からの指摘にある事項の
「神経が骨からむき出しの状態になった場合には、神経に直接の損傷がなくても、一過性の麻痺が生じる」
に該当するのかどうかを聞いてみたいと思います。
また、前回質問にて、「口唇を閉じると、上下の唇に粘着液を塗ったような感触がするのはシビレ症状と関係があるのでしょうか?」について、先生のご経験があればお聞かせ下さい。
色々とご教授に感謝申し上げます。
以上
タイトル | 歯根膿胞摘出手術後の口唇付近のシビレについて |
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質問者 | ななさんさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 63歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の治療法 根管治療に関するトラブル 根管治療その他 その他(その他) 根の病気(根尖病変・根尖病巣) |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。