[写真あり] CT画像から根管治療の必要性を診断することについて

相談者: jyunさん (39歳:女性)
投稿日時:2009-05-14 03:17:07
こんにちは

右上6番の根管治療の再治療をするかどうか悩んでいます。

よく似たケースが過去の相談にあったので、参考にさせていただこうと思いますが、そこで触れられていた、CT画像の診断についてもう少し詳しく伺いたく書き込みさせていいただきます。

※もちろん、下記の回答を書き込まれた先生ご本人でなくても結構です。
先生方みなさまご意見いただければ幸いです。


以下過去の回答から抜粋させていただきます。

***

参考⇒根管治療の再治療を判断する際、レントゲンとCTどちらを信用するべき?

>現在のところ、は、ですが、根尖病変の診断はレントゲンで行うのが基本ではないかと考えます。

>CTだと感度が良すぎますから、CTで病変が写ったところでそれを要治療と判断するべきなのかどうか・・

>おそらく相当多くのが再治療の対象となってしまい、それはそれで問題が発生する気がします。

***

この文章中の

>CTで病変が写ったところでそれを要治療と判断するべきなのかどうか・・

これはどういうことでしょうか。
放置しておいても問題ない病変があるということでしょうか。



ーーーーーーーーーーーーーーーー

〈補足〉ここからは私の状況と思っていることです。

元は、右上7番(クラウン)に強い痛みと腫れがあり、破折等がないか再治療が可能か詳しく調べる目的でその辺りのCTを撮りました。

残念ながら7番は抜歯することになりましたが、その時のCT画像に6番(クラウン)の歯根にも大きな膿の袋と、周りの骨が溶けてしまっているのが写っていると説明を受けました。(画像を見ましたがそのように見えました)

6番はまったく痛みも、腫れもありません。

先生からは、今痛みがなくても早めに治療したほうがいいと言われました。
(根の先が少し曲がっているので、ファイバースコープ根管治療や、ファイバーコアを使った自費治療を勧められています)

一方、一年ほど前に別の歯医者さんで、右上4番5番の治療をしたときのレントゲンで、6番の根に少しかげがあるとは言われましたが、その時その先生は

「痛みがないならそのまま様子みるのも手です」

とおっしゃっていました。

このようなことから、再治療するかどうか悩み、こちらの掲示版で検索させていただきました。

また、実は、抜歯した右上7番は、CT画像では破折は確認できなかったのですが、開けてみたらぱっくり根が縦2つに割れていました。

それもあってCTは何を診断するのに向いているのか、少し疑問に思っております。

長い上にうまく説明できていない気がしますが、どうぞよろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-05-14 04:02:08
jyunさま、おはようございます。

6番のCT画像から根管治療の必要性を指摘されたが、以前のレントゲン画像で影があったのだが別のDrは様子を見てもいいとの事だったので、再治療するかどうか悩んでいらっしゃるのですね。

私はCTを持ち合わせていないのでCT画像の所見についてはコメントできませんが、レントゲン画像で影が有るなら何らかの病変があると考えるのが妥当だとおもいます。

あとはその他の所見から、治療の対象か否かの診断をすることになります。

例えば6番の頬側歯肉根尖部を押さえて圧痛の有無を診るのもひとつの方法です、または割り箸を強く咬んで有髄歯との違いを確かめるのもいいように思います。

健全であれば両方とも違いはないでしょう、違和感や痛みを感じたら何らかの炎症が有ると考えます。

しかしこれを治すには、根管治療がきっちり出来る見通しがなければなりません、自信がなければDrも積極的に勧めることはないかも知れません。

参考になさってください。

感染根管治療 http://yamadashika.jp/infection.html

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: jyunさん
返信日時:2009-05-14 06:49:16
山田先生

ご回答ありがとうございました。

先生のおっしゃるやり方で自分でやってみました。

圧痛もなく、割り箸を噛んでも痛みがなく、有随のと違いを感じませんでした。
痛みがなければ治療しなくてもよいものでしょうか?
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-05-14 07:33:58
おはようございます。

>>CTで病変が写ったところで、それを要治療と判断するべきなのかどうか・・

>これはどういうことでしょうか。
>放置しておいても問題ない病変があるということでしょうか。

病変があっても、生体と細菌の平衡が保たれている状態です。

ですから、病変が活動性か否かによって治療するべきかどうか判断することが多いと思います。

実際には定期的にレントゲンを撮って、病変が大きくなっていないか比較し、大きくなっているようであれば治療に踏み切ります。

通常大きくなっているようであれば症状が出てくることが多いです。


>それもあってCTは何を診断するのに向いているのか、少し疑問に思っております。

CTは、マイクロスコープを使用しても見つからない根管がある場合、どの位置にあるかを診るときに最大の威力を発揮します。

先が見えない状態で根管を見つけるために削るのは、パーフォレーションのリスクを抱えていますので非常に難しいです。

どの位置に根管があるか分かった上で削るのであれば、安心して開けていけます。

マイクロスコープが第2の目、CTが第3の目と言われる所以です。

しかし、根管がはっきり見つけられる場合は、CTがなくても治療は問題なくできると思います。


>痛みがなければ治療しなくてもよいものでしょうか

先ほど書いたように、定期的にデンタルを撮ってもらえば良いと思います。

その上で進行しているようであれば、もしくは症状が出るようであれば治療すれば良いと思います。

以上参考にしてください。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-05-14 11:01:45
宇藤先生の

「病変があっても、生体と細菌の平衡が保たれている状態です。

ですから、病変が活動性か否かによって治療するべきかどうか判断することが多いと思います。

実際には定期的にレントゲンを撮って病変が大きくなっていないか比較し、大きくなっているようであれば治療に踏み切ります。」

に同意です。

進行性であれば治療し、平衡が保たれているのであれば経過観察と言う事になるでしょうか。


>CTは何を診断するのに向いているのか

いろんな事に使えるのですが、CTの読像は難しいですし、万能と言うわけでもありません。

「CTでは見えなかったが、実際に抜歯してみたら破折が確認できた」と言うケースもありますし、逆もあります。

(肉眼や)マイクロスコープは表面はしっかり見えますが、壁の向こうや内部構造までは見る事ができません。
そんな時にCTは有効です。

また、平面のレントゲン写真と違ってCTは立体的な情報が得られます。

僕が良く例に出すのが「お化け煙突」。

参照:http://www.adachi.ne.jp/users/senjusin/obakeentotu.htm


見る角度によって1本にも2本にも3本にも見えるのですが、本当は4本です。

平面のレントゲンでは、このように解りずらいものでも立体的に見えれば間違いは少なくなります。


と言う感じですかね‥。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-05-14 12:00:46
影があったとしても、それが、内由来の病変であれば手を出すべきでしょうが、そうで無い場合もあります。 

歯医者は、

影がある=触りたい

衝動に駆られますが、自覚症状や、病変の大きさの変化なども考慮に入れて、触るか否か考えるのも一つの手段でしょう。


さて、CT。

CTが完璧と考えないことです。

あくまでも0.1ミリ程度に、体をスパスパと切った断面を見ているだけです。

言ってみれば、0.1ミリにも満たないようなヒビは写りません。

レントゲンは?

画素数で表すと、フィルムタイプのデンタルレントゲンがおよそ3000画素程度。
デジタルのレントゲンが、せいぜい200万画素。

なので、いろいろ 道具を駆使して調べるのですが、最後は術者の経験と勘が大きく影響します。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-05-14 14:40:48
遅ればせながら・・

>CTで病変が写ったところでそれを要治療と判断するべきなのかどうか・・

↑私の回答ですね。
補足をしますね。

根尖病変の診断(と言うか根管治療の"失敗")には一応基準みたいなものがありまして、

1)根尖病変に由来すると思われる自覚症状
2)レントゲン写真上で、歯根膜腔の拡大(正常の2倍以上)

が言われます。(どちらかひとつでもダメです)



1)も微妙な場合があって難しいのですが、2)の方が今回の問題になります。

2)はあくまで従来のレントゲン写真上の話なので、これをCT画像の場合にそのままあてはめて良いものか・・と言う意見です。

実際のところ、レントゲンでは問題ない様に見えるでも、CTで見ると多くの根管充填済みの歯には少々〜の黒い影が確認出来ます。

そういう際どいのを全て”病変”と診断し出してしまうと、ちょっと話が違ってきてしまうのかも知れないなぁ、と言うことですね。

これはあくまで「際どい」ケースだけに関わる話なので、CTで「明らかに」影が出来てる様な場合は、診断としては迷う必要はありませんよ^^
(下に画像を添付します)



それと話が混同しているかも知れませんが、

「診断」



「治療計画」

は似て非なるものです。

jyunさんのCT像を拝見していないので分かりませんが、素人目にもはっきり、しっかりした黒い影が確認できたのなら、「診断」としては「根尖病変あり」で良いと思います。

そういう意味では、担当されたお二人の先生とも「診断」は同じですよね。



で、「治療計画」をどうするかは、他の先生方も書かれている通りですね。

jyunさんの歯の状態、かみ合わせ、通院環境、経済状況、価値観、さらには担当医の技術力、設備、考え方などにもよって判断は変わってきます。

とある研究で、同じレントゲン写真、同じ患者情報を元に、欧州の30人ぐらいの根管治療専門医たちがどの様な治療計画を立てるかを調査したところ、見事にどの歯も、「経過観察」から「抜歯」まで、様々に分かれてしまいました。

ですので、jyunさんがどうするべきかは、実際に多くの情報を持っている担当の先生とよく話し合うべきですし、十分に納得出来る方針が見つけられない場合は、他の先生とも実際に相談するのもひとつの方法かと思いますよ。



ところでファイバースコープではなくてマイクロスコープですよね?

CTとマイクロ持ってるだけでも超めずらしいですが(とか言いながらこのページに3軒・・^^;)、CTとファイバースコープは聞いたことがないですね。。




画像1 レントゲン写真
画像2 CT像

画像1画像1 画像2画像2

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-05-14 14:43:46
ついでに、

画像1 CT像(下から)
画像2 CT像(前から)

です。
(ちょうど昨日HPにアップしたところだったんで・・^^;)

お大事にどうぞ。

画像1画像1 画像2画像2

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: jyunさん
返信日時:2009-05-15 03:53:41
コメントありがとうございます!

>宇野先生

>定期的にデンタルを撮ってもらえば良いと思います。
>その上で進行しているようであれば、もしくは症状が出るようであれば治療すれば良いと思います。

ご説明よくわかりました。
そうしようと思います。
ありがとうございました。


>タイヨウ先生

>僕が良く例に出すのが「お化け煙突」。

なるほどです。
確かに根が3本あって、膿みたまっている根がどれかが明確にみえました。
ありがとうございました。


>タカタ先生

>影があったとしても、それが、内由来の病変であれば手を出すべきでしょうが、そうで無い場合もあります。 

なるほどです。
もう少し詳しく原因についても聞いてみます。
ありがとうございました。


>渡辺先生

>「診断」
>と
>「治療計画」
>は似て非なるものです。

なるほど!アタマの中がすっきりしました。


>jyunさんの歯の状態、かみ合わせ、通院環境、経済状況、価値観、さらには担当医の技術力、設備、考え方などにもよって判断は変わってきます。


私が可能な限り自分の歯を残すことにこだわっているのを、CTを撮ったところの先生はよく知っておられて、7番がもうないことや、奥歯に負担のかかる噛み合わせであることをなど考慮して、症状が出る前に6番を治療したほうがよいと思われたのだと思います。

また、症状が出たときには抜歯した7番と同様に、“手遅れ”になる可能性が高いと判断されたようです。

経過を見てきた訳ではないので、この根拠はわかりませんが。
先生の経験値からでしょうか。。。聞いてみます。

添付いただいた画像もとても参考になりました。
これが、病変があると判断されるCT画像ということですよね。

私の状態ととても似ています。
3本の根のうち、頬側の1本のまわりに、あきらかに影がありました。


>CTとマイクロ持ってるだけでも超めずらしいですが(とか言いながらこのページに3軒・・^^;)、

マイクロでした。すみません。
根管治療はCTを撮っていただいた先生の紹介で、別の根管治療専門の病院にかかる予定でした。


先生方のアドバイスを参考に、納得いくよう担当の先生と相談してみます。
本当にありがとうございました!!!



タイトル [写真あり] CT画像から根管治療の必要性を診断することについて
質問者 jyunさん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療その他
その他(診断)
その他(写真あり)
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
CT
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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