根管治療に銀イオンを使うデメリットについて教えてください

相談者: 前さん (34歳:男性)
投稿日時:2009-07-14 21:29:25
こんにちは、初めて投稿させていただきます。

昔治療したの根元に膿があるらしく現在根管治療をしています。
膿があるところの根管の神経が硬くなって、根元まで貫通できなかったので、銀イオン治療しようと言われました。

初めて聞く治療なのでどういったものかと先生に訊くと、歯の内側から銀イオンをしみこませて根元の外側にある膿を消すとのことです。
手からも電流を流すそうです、特に治療に関しては問題はないと言われました。

自分はまったく知らない治療なのでどういったデメリット、副作用があるか心配になりました。

こちらのサイトで検索をかけると別名ジアテルミーという治療で、たまに根尖病巣が消えるときが(ほんの数%)あるということと、かなりマニアックな治療法と載っていました。

すみませんが、銀イオン治療について詳しく教えていただけますでしょうか。

たとえば歯が黒くなるや、体内に銀イオンが浸透して問題がおきる危険があるなど、デメリットがあるものでしょうか?

それと根尖病巣が消えるときが(ほんの数%)とありましたが、それでも銀イオン治療を受けたほうがよいのでしょうか?

よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-07-14 21:40:00
私は”電流を流す”はしませんが、根尖部根管の閉鎖症例には、良く用いています。

根尖病巣が消えるときが(ほんの数%)あると

もっと高い%です。
金属イオンの極微量作用(Oligodynamic action)と言い、殺菌力に期待するものです。
他の分野でも抗菌作用を期待して使われています。

前歯では根管が真っ黒になるので、審美的に問題となる可能性があります。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-07-15 13:51:10
過去の相談で「イオン導入法」は

根管治療で膿が治まらないときは、オゾン療法が良い?
妊娠9ヶ月、虫歯治療でヒールオゾンを当てられたようだが胎児への影響は?
根管治療後の象牙質の穴に棲む細菌について

でしょうか。

まあ、あまりメジャーな方法ではありませんが、やらなくはないですね。

一応、ウチにもパイオキュアはあるので、「どうしても‥」と言う神頼みに近い状況になったら使おうと思っています。

銀イオンの導入に関しては考えていませんでいしたね。
「イオン導入=フッ素」と思っていたのですが、銀イオンの方が効果は期待できるような気がします。

変色に関しては‥やった事が無いのでわかりません。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-07-15 19:39:17
「ほんの数%」はたぶん松山先生が書かれたことかと^^;

再根管治療。「片方の根が閉塞、貫通しなければ抜歯」と言われた


>こちらのサイトで検索をかけると別名ジアテルミーという

すみません、以前私が書いたものだと思いますが、ジアテルミーは高周波電流療法であり、イオン導入とは異なるみたいです。


>すみませんが、銀イオン治療について詳しく教えていただけますでしょうか。

たぶんこのサイトで行っている先生はおられないので、直接聞いて頂いた方がいいと思いますよ。

私も全くしたことがないのですが、イオン導入は

・ヨード・ヨード亜鉛を用いるもの
・アンモニア銀・フッ化ジアミン銀を用いるもの
・フッ化ナトリウムを用いるもの
抗生剤を用いるもの

などがあります。

タイヨウ先生のリンクされたものは、オゾン療法でイオン導入とはまた少し違うものかと思います^^;

目的は人間の手が入らない場所(細い神経の枝、の外の細菌・バイオフィルム)にアプローチを試みる方法なのですが、電流は流れやすい太い神経管を好んで進む性質があり、細い枝のような神経管に電流が行き渡るかは少し疑問があります。

ただ、電流を使うことにより、金属イオン、活性酸素が産出されるとの報告もありますから、上手く行けば菌を押さえつける効果があるかもしれません。


>それでも銀イオン治療を受けたほうがよいのでしょうか?

通法の歯内療法で治らない、どうしても歯の保存を行いたいと考えられれば、一度イオン導入を受けてみてはどうでしょう!?

医療行為なので少なからず、リスクやデメリットはあります、この辺りは担当の先生に聞いてみて下さい。



お大事に 

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-07-15 22:02:55
こんばんは。

>ヨード・ヨード亜鉛を用いるもの

こちらに関しては、機器を借りてきて1回(2回だったかな?)やったことがあります。
準備やら通電やらで時間がかかる上、機器も借りないといけないので、ほとんどやりませんでしたが・・・。

機器を借りてきた元の診療所に勤めていたドクターは、結構使ってたようです。

大谷先生から習ってから、だいぶ期間も開いた上、普段やらなかったこともあって、詳しいことは忘れていました。
(ということで、関連情報を見つけてきたので引用転載します)

* * *

臨床成績: 大谷はヨードヨード亜鉛イオン導入で30例中17例が1回で,11例が2回の通電で塗抹標本及び培養試験ともに無菌となり,イオン導入による根管消毒は歯周組織を刺激することが少ないと報告し,松本らはイオン導入器カントップエースII型の臨床試験の中で,ヨードヨード亜鉛液を用いた前歯10例については,すべてにおいて1〜2度の通電で培養検査陰性の結果を得た。また米田らは同様に計42例に応用し,そのうちヨードヨード亜鉛液は18例に使用して,初めから培養検査陰性であった2例を除いて13例に陰性の結果を得た。

主要文献

大谷 満, 口腔病学会雑誌, 25(4), 454〜474, (1958)
松本光吉ほか, 日本歯科評論, 464, 233〜241, (1981)
米田栄吉ほか, 昭和薬品化工(株)社内資料 カントップ・エースIIの臨床応用 , (1980)
鈴木賢策ほか, グロスマン エンドドンティックス8thed., 204, 240〜242, (1977)
THE MERCK INDEX 13th ed., 10193, (2001)
鈴木賢策ほか, 最新歯内療法アトラス, 283-284, (1972)
永沢 恒, 最新根管治療指針, 107〜112, (1972)

http://www.genome.jp/kusuri/japic/show/00056011


* * *

「ジアテルミー」に関しては、下記の機器の参考資料に書かれていましたが、手元に資料がないので・・・

http://www.cosmodental.co.jp/cosmo.html


参考までに。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-07-16 09:23:06
吉岡先生>

>臨床成績: 大谷はヨードヨード亜鉛イオン導入で30例中17例が1回で,11例が2回の通電で塗抹標本及び培養試験ともに無菌となり,イオン導入による根管消毒は歯周組織を刺激することが少ないと報告し,松本らはイオン導入器カントップエースII型の臨床試験の中で,ヨードヨード亜鉛液を用いた前歯10例については,すべてにおいて1〜2度の通電で培養検査陰性の結果を得た。また米田らは同様に計42例に応用し,そのうちヨードヨード亜鉛液は18例に使用して,初めから培養検査陰性であった2例を除いて13例に陰性の結果を得た。


これって好気培養しか出来なかった時代のデーターですよね。
たしか嫌気培養は行ってないですよね!?

私が持っているイオン導入の資料では、殆ど嫌気培養が出る前のもので、ターゲットにする菌層(通性嫌気性菌、嫌気性菌)が落ちてしまっているので信用しにくいというか・・・
 

 
もし嫌気培養を合わせて行っているデーターあれば教えて下さい^^

 

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-07-16 10:13:50
井野先生>

>これって好気培養しか出来なかった時代のデーターですよね。
>たしか嫌気培養ではないですよね!?

そうなんですね。
ご指摘ありがとうございます。
この機会に改めて、見直してみます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 前さん
返信日時:2009-07-17 16:09:00
ご返答ありがとうございます!

とても参考になりました、今後の治療に活かしていきたいと思います。

自分はに関することはいい思い出がないもので、質問ですら気後れしてしまうのですが、このサイトでいろいろな先生にご意見いただけるのはとても助かります。

回答していただいた先生方にはとても感謝しております。

今後もまた治療で迷うことがありましたら、こちらの掲示板で質問させていただきたいとおもいます。

ありがとうございました。



タイトル 根管治療に銀イオンを使うデメリットについて教えてください
質問者 前さん
地域 非公開
年齢 34歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
その他(その他)
回答者




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