[写真あり] 抜歯とインプラント。アメリカ人歯科医の治療方針への不安

相談者: ペンギンさん (36歳:女性)
投稿日時:2009-09-23 13:35:08
こんにちは。
アメリカ中部、アジア人の少ない地域に在住です。

10年以上前に根管治療クラウンを行った右下7番に、7月末にあまりにも痛くて噛めないほどの激痛が走りました。

その時日本に一時帰国中。
数日後にアメリカに戻るので、とりあえず日本の歯科で、クラウンをはずし、根のクリーニングをしてもらい、仮歯挿入、抗生物質+痛み止め処方でアメリカへ戻りました。
その際、先生は、

「もう根が薄いから危ない。すぐにアメリカで歯医者に行くように。たぶん抜歯でしょう(そしてインプラントを強力に勧められるでしょう)」

とのお言葉。

アメリカでファミリー歯科に行くと(この時点でまだ痛み有り)、アモキシシリンと痛み止め処方で、Endodonticsへ紹介。
痛みは数日で治まるも、頬側歯肉に大きな膿の膨らみが。

そして今日、Endodonticsでレントゲンを撮ったところ、7番はやはり抜歯が必要とのこと。
膿も痛みも嫌なにおいもあるし、これはもう覚悟が出来ていました。

ただその前の6番のクラウンの根管の下に黒い影が。
クラウンとの間にも虫歯がありそうなので、6番を残すことも疑問だ、いや、抜歯しなさい、と言われ、驚きました。

7番がひどいことは分っているのですが、6番は何の自覚症状もありません。

歯科医師からの提案は、とにかく2本抜歯の一点張り。
その後、

(1)6,7番の2本インプラント(理想)
(2)6番のみ1本インプラント、7番放置
(3)5,8番削って、4本ブリッジ

そこで、私の困っているところは、

+この地域に住むのは長くてあと1年。
+その後日本(東京)に帰国の可能性90%。
 シアトル(今より都会)移住の可能性10%。
 いずれにせよ最長でも3年後は日本。

この状況で、インプラント、しかも2本にGoサインしていいのでしょうか?

さらに私には、

+もともと永久歯欠損で、下の歯左右4番が足りない

欠点があります。

こちらを見ると、インプラントの方がよさそうな気がするのですが、ブリッジにもどちらにも不安点があります。



<インプラントの不安>
+アジア人の経験のあまりなさそうな、(しかも指の太い)白人医師にまかせること
+その後のメンテナンスや、時間的に万が一の場合のインプラントやり直しの補償も受けられないこと

<ブリッジの不安>
+ただでさえ歯の数が少なく、しかも奥歯は殆んど根管治療をしているという、よくない口腔状態なのに、あえてまた健康な歯を損ねる
(といっても、5,8番も治療を加えてある歯なのですが)
+結局はすぐにだめになってしまって、インプラントになるのか?



そこで、質問は、

?そもそも6番になんの自覚症状も無いのに、2本抜歯しなくてはいけないのか?

?7番のみ抜歯+インプラントも可能か?(6番はいじらない)

?6番の根管治療を頼み、6,7,8ブリッジとしては無理なのか?

?時間的に、やはりアメリカでのインプラントはきついものがあるか?

?Endodontistの2本抜歯・1本インプラントの提案は妥当か?
 ブリッジよりベターな選択か?

です。

このほかにも前歯のクラウンが審美的に気になって変えたいのですが、こちらもインプラントを勧められる?とちょっとビクビクしています。 
痛まないながらも、見えるところなのでもともとはこちらのほうがより気になって変えたかったのです。 

インプラントばかりだと、費用の工面も気になるところで・・・
3本分のインプラント費用は今厳しいので、そこも悩みどころです。

長文で恐縮ですが、日本人、アジア人の少なく情報と選択肢の少ない当地で困っています。
先生方に何かヒント、アドバイスいただければ助かります。

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回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-09-23 16:43:56
ペンギンさん、こんにちは。

日本人の少ない環境の中で不安なことと思います。

そして欧米の歯科治療の考え方と日本の歯科治療のギャップもあるかもしれませんね。

>?そもそも6番になんの自覚症状も無いのに、2本抜歯しなくてはいけないのか?

確かに6番の根は怪しいですが私であればこのに関しては抜歯はお勧めしないかもしれません。
再根管治療で何とかなる可能性もありそうですね。


>?7番のみ抜歯+インプラントも可能か?(6番はいじらない)

可能だと思いますがもし、あと一年で日本に帰国する予定なのであれば、とりあえず抜歯だけしてインプラントを含めた補綴治療に関しては日本に帰国したあとでも良いと思います。


>?6番の根管治療を頼み、6,7,8ブリッジとしては無理なのか?

無理ではないと思います。
しかし8番を支台歯にしたブリッジは予後が悪いことが多いためあまりお勧めはできません。

>?時間的に、やはりアメリカでのインプラントはきついものがあるか?

一年間あれば時間的には大丈夫なのですが・・・

もし、そちらでインプラント治療を行ってもその後のメインテナンスができませんし、保証なども受けることができません。

ただ長期に放置しておくことでスペースがなくなってきますので、帰国されてすぐにあるいは少なくとも一年後くらいは治療を開始されたほうが良いでしょう。
もし、治療が開始できない事情があれば一本分の義歯を作って装着しスペースを確保しておいてください。


>?Endodontistの2本抜歯・1本インプラントの提案は妥当か?
>ブリッジよりベターな選択か?

日本の歯科医師の考え方は、どちらかと言うととことん歯を残すことが多いです。
その点、欧米式の考え方は、疑わしきは抜歯してインプラントという方針寄りのような気がします。

しかし、先にも書きましたが私であれば6番の抜歯はしませんね。

参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ペンギンさん
返信日時:2009-09-23 22:26:20
畑田先生

早速のご返信をいただきありがとうございます。
漠然と感じていたことが、先生のおかげでだいぶ整理されてきました。

6番のは、まだもう少し使えるかも、というところですね。

さらに質問が出来てしまいました。


?8番を使ったブリッジの予後が悪いと言うのは、どの程度のことなのですか?

?6番はいじらず、7番だけ(アメリカで)インプラントをした場合は、7番の成功率、生存率が落ちますか?
 6番にも影響がありますか?

?(抜歯だけして日本でインプラントの場合)1本分の義歯とは、部分入れ歯のことですか?
その場合のリスク(引っ掛ける部分など?)は、ブリッジと比べてどうですか? 

?一本の義歯でスペース確保の場合、6,8番の歯も手を入れますか?

?可能性は低いですが、最長のケースですと3年後の帰国です。
抜歯だけして、そこまで期間が空いてしまうと、日本での補綴治療のデメリットはどの程度になりますか?

?7番をインプラントにすると、6番がこの先悪くなった時の選択は、6番もインプラントだけですか? 
7番インプラントを使ったブリッジ?などというのはあるのですか?


さらに質問が増えてしまい、大変恐縮です。
でも、やはり日本語での先生の丁寧なご説明には、とてもとても納得がいきます。
異国の地での先生のアドバイスは本当に貴重なものです。
何卒、宜しくお願いいたします。

こちらの医師は、6番の治療は費用対効果の面ですっかりあきらめているような口ぶりなので、どのくらい自分の思いの説明が出来るのかが英語力の勝負です。
チャレンジになりますが、頑張ってみます!
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ペンギンさん
返信日時:2009-09-23 23:14:42
すみません、追加の質問です。

?6番は何も自覚症状が無いのですが、治療の緊急性はどのくらいでしょうか?

・今すぐ抜歯は避けられるとしても、すぐに再根管治療は必要ですか?
・1年後の帰国まで何もしなくても大丈夫?
根管治療はアメリカでしたほうが技術的・時間的にベター?



お忙しいところに多くの質問で本当にすみません。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-09-24 05:36:22
ペンギンさまおはようございます。

7番の抜歯は覚悟なさっていて、6番をどうするのかと7番のインプラントをいつどこでするか悩んでいらっしゃるようですね。

>?8番を使ったブリッジの予後が悪いと言うのは、どの程度のことなのですか?

どの程度なのかについては一概には言えませんが、8番の歯冠長は短いことが多いので被せにくいのと歯磨きが難しいことが多いと思います。


>?6番はいじらず、7番だけ(アメリカで)インプラントをした場合は、7番の成功率、生存率が落ちますか?
>6番にも影響がありますか?

基本的には関係有りません。


>?(抜歯だけして日本でインプラントの場合)1本分の義歯とは、部分入れ歯のことですか?
>その場合のリスク(引っ掛ける部分など?)は、ブリッジと比べてどうですか? 

部分入れ歯になります。
ブリッジは6番の冠をはずすことになるので根管治療をせずにブリッジにするのは避けられたほうがいいと思います。


>?一本の義歯でスペース確保の場合、6,8番のも手を入れますか?

通常レスト座を削ることになります。
従って場合によっては6番の冠に穴が開くかもしれません。


>?可能性は低いですが、最長のケースですと3年後の帰国です。
>抜歯だけして、そこまで期間が空いてしまうと、日本での補綴治療のデメリットはどの程度になりますか?

対合歯挺出と8番の近心移動が考えられます。
こればかりは経過を見ないと分かりませんが、有る程度は多かれ少なかれ覚悟しておく必要は有るでしょう。

8番の7番の部位への移植も可能性としては有ると思います。


>?7番をインプラントにすると、6番がこの先悪くなった時の選択は、6番もインプラントだけですか? 
>7番インプラントを使ったブリッジ?などというのはあるのですか?

ないわけではありませんが通常インプラントになると思います。


>?6番は何も自覚症状が無いのですが、治療の緊急性はどのくらいでしょうか?

緊急性については今のところ自覚症状がないので心配は無いでしょうが、自覚症状が出てくれば何らかの対応は必要だと思います。

>・根管治療はアメリカでしたほうが技術的・時間的にベター?

Drの技量によるので一概には言えないと思います。

色々大変でしょうがよく考えられてDrとも相談なさった上でお決めになってください、参考になれば幸いです。


感染根管治療 http://yamadashika.jp/infection.html
インプラント http://yamadashika.jp/implant.html

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-09-24 09:35:37
ご相談ありがとうございます。

いくつかのことが重なって判断にお悩みのことと思います。
 
7番については症状が出たために抜歯もやむを得ないかもしれません。
6番についてはいろいろな考えがあると思います。

基本的にはどの位困っているのかで選ぶことになります。
それは今だけのことか、先のことまで考えておくかによっても変わります。

6番の根の治療は簡単とは言えませんから、アメリカ社会のように後で訴訟問題になるよりは、抜歯がお互いに困らないだろうという判断もあると思います。

またの治療の目的として、いま痛いかどうかだけではなくて健康にどれくらい重要かで判断する基準もあります。

根の先や歯周病のバイ菌が身体全体にどんな悪影響が出る可能性があるかの研究も進んでおり、どうしても歯を残しながらきれいにならないのであれば、抜歯をしてきれいなお口にして身体の重篤な病気を守るという考えもあります。

もちろん抜歯をした後の治療にも種々困難が待ちかまえていますから、とても簡単には決められませんが、痛くないときに問題がはっきりしたことは緊急性はありませんし、考える時間がもらえたという意味でラッキーでもあります。

ご指摘のように、歯の治療には民族的な違いが大きく影響する場合があります。

その部分の顎は、一般的に日本人は白人と比べて骨が華奢では肉の強度も格段に劣ります。
従って、インプラントの場合は繊細な治療となりますから、民族的な相違の知識があり、繊細な手技を持っている歯科医師の選択も、治療方法の選択と同時に重要です。

今は情報収集に集中できるときでもありそうです。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-09-24 14:12:04
私が不在のときに山田先生が追加の質問に回答してくださいました。

回答に関しては私も山田先生と同じです。

また6番に関しては症状が出なければ少し先でも良いと思いますが、一年間の間にどうなるかは不明です。

セカンドオピニオンも視野に入れて考えてみてはいかがでしょう。




タイトル [写真あり] 抜歯とインプラント。アメリカ人歯科医の治療方針への不安
質問者 ペンギンさん
地域 海外
年齢 36歳
性別 女性
職業 主婦
カテゴリ 抜歯:複数の歯(臼歯部)
歯が抜けた・抜く予定 その他
根管治療その他
インプラントその他
その他(写真あり)
アメリカ(米国)
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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