[写真あり] 根管は根の先まであるのが普通では?充填が途中までで心配

相談者: 京子さん (47歳:女性)
投稿日時:2009-10-14 21:27:44
こんにちは。
歯チャンネルではいつも疑問解決の参考にさせていただいておりますが、投稿は初めてです。
よろしくお願いします。

私の場合、上の前歯については、20年前に喘息発作で気管挿管しており、その際前に倒されてしまいました。(意識が戻った時には口が閉まらないほどの出っ歯状態になっていました。)

抜髄したのは、それより以前のことだったと思います。
3か月の入院の間に自然にある程度元の状態に戻りました。
その後今まで、痛みがあったことはありません。


《治療の経緯》

7月より週一回程度のペースで右上1番、2番の根管を再治療しています。
貼付薬はカルシベックスを使用、何回か繰り返しましたが、鈍痛が消えず、ある週、たまたま調子が良かった時に充填されました。

充填後再び痛み出し、特に右上2番がズキズキし、急患で入った時、担当の院長先生が不在で、副院長先生でした。
処置は充填剤を取り除き、オープンで帰りました。

次の予約日までに右上1番も痛くなり、院長先生に診ていただきましたが、今から思うと、1番には充填剤が詰まっていた割には処置が簡単すぎた気がします。(リーマーを2,3回突っ込まれただけでした。)
この日より2本とも根管治療のやり直しが始まりました。
 
その後も強弱はあるものの、痛みが治まることはなく、8月になり、カルシベックスから3MIXに変えられましたが、症状は改善されないまま。
このころには痛みと不安とで精神的にもだいぶ参っていました。

9月下旬痛みが酷くなり、急患で入った時も副院長先生でした。
久しぶりにピッピッ…と鳴る機械でリーマーを使われ、チクチクと痛みがありました。
1番からは少し抵抗のある音がして、何か外れた感じでした。

「前に残っていた薬を取ったので、根の先まで通りました。」

と説明されました。

「それって前回の充填剤!?!」

と私は解釈したのですが、どうなのでしょうか?

その日は3MIXからFGに変えられました。

スーッと痛みが消えて、束の間の安らぎを味わいましたが、3日後にはまた痛みが出てきました。

次の予約日、院長は副院長の話はまるで知らぬ感じで治療され、私は不信感が募りました。
この日はカルシベックス使用。

次の予約日、

「少し良くなってきている。」

と言うと、充填するとのことで、レントゲンを撮りました。
この3ヶ月で根管治療についてかなり勉強したので、今回はしっかり写真をチェックしました。

すると、2番は根の先の寸止めのところまで薬が入っているのが確認出来ましたが、1番は根の先の手前5ミリくらいのところで薬が止まっていました。

先生に質問すると、

「ここまでしか入らないんです。
上の所に少し黒い影があるので、もし痛くなるようでしたら歯茎を切ってこの部分を取り出します。」

と言われました。
これは根切除術のことでしょうか?

現在この状況です。
幸いまだ痛みは出てきていません。
ただどうしても納得いかないのです。


充填剤が途中までしか入らないということはありえるのですか?
根管は必ず根の先まである(広げられる)のではないのですか?
私の場合挿管時の事故と関係ありますか?
もし、特殊なことになっているのでしたら、精密な機械がある大学病院でなら調べられますか?


納得いかないまま歯根切除は受けたくありません。
先生のご意見をお聞かせ願います。
どうかよろしくお願いします。
 


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-10-14 22:48:35
こんにちは、読ませて頂きましたが実際治療している先生しか分からない部分が多いですね^^;

>「ここまでしか入らないんです。
>上の所に少し黒い影があるので、もし痛くなるようでしたら歯茎を切ってこの部分を取り出します。」
>と言われました。
>これは根切除術のことでしょうか?

よく勉強していますね。
たぶん根切だと思います。


>充填剤が途中までしか入らないということはありえるのですか?

ありえると言うか、多くの場合で途中までしか入っていないですよ。
実際歯科医師が治療しても、全ての神経を取りきれる訳ではありませんし^^;


>根管は必ず根の先まである(広げられる)のではないのですか?

抜髄などの開けられる場合は、根の先まで根管形成ができますが、石灰化した感染根管は開けられないことがあります。

また一度人の手が入った根管はレッジなどの傷があり、そこまでしか拡大できないこともあります。

過去たくさん出てきていますので検索して下さい。

http://www.google.co.jp/search?q=%90%CE%8AD%89%BB%81@%8D%AA%8A%C7&hl=ja&as_sitesearch=www2.ha-channel-88.com&ie=Shift_JIS&oe=Shift_JIS

参考⇒検索の上手な使い方


>私の場合挿管時の事故と関係ありますか?

診てみないと分かりませんがたぶん関係ないと思います。


>もし、特殊なことになっているのでしたら、精密な機械がある大学病院でなら調べられますか?

極々一般的なことで、わざわざ大学に行っても何もしないと思いますよ^^;


>納得いかないまま歯根切除は受けたくありません。

ん〜、文章を読ませて頂くと。。。
かなり先生頑張ってくれていると思います。

根の治療費ははっきり言って赤字も赤字の分野ですからね。
そこまで薬をかえたりして色々保存処置を試みてくれる先生は、読んでいて何とか残したいんだなと同業者として思います。


根の治療は保存あり気の治療ではなく、症状が取れなければ抜歯も立派な治療方法の1つです。

色々と不安もあると思いますが、もしあまり不安が貯まるようでしたら、歯内療法認定医、歯内療法専門医などのオフィスなどに通われるのも1つの方法ですが・・・


このまま上手くいけば外科は必要ないのでしばらく様子をみられてはどうでしょう。


おだいじに 

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-10-15 09:23:00
僕も基本的に井野先生と同意見です。

かなり頑張られているのではないかと思います。
なので、何も症状が無ければこのまま様子を見られても良いのではないかと思います。



ただ、余計不安にさせてしまうかも知れませんが、過去にこんなケースがありました。

画像1
根管充填が途中までしかされていません。

画像2
が30度くらい折れ曲がっていて、本来の歯軸方向と治療方向が違ってしまっている。


実は、僕もレントゲン写真を見た時は「ああ、下手な先生の治療だなぁ‥」と正直思ったものです。

しかし、これは歯科用CTを撮って初めて解った事なのです。

歯科用CTは国内で1000台程度しか稼働しておりませんし、その多くはインプラント治療の為に使用されていると聞きます。
(それでも日本は世界から見ればCT大国なのですが)

根管治療にCTを活用している歯科医院はかなり少ないと思います。

CTは保険で請求できませんから、根管治療も含め、全て自費での治療が前提となります(混合診療の禁止)。

保険で根管治療を行えば患者さんの自己負担は数百円で済みますが、自費での根管治療は数万円かかります。

また、治療に際して本来の歯軸方向から治療をしようとすれば、歯の前面に穴を開ける必要があり、治療期間中は「非常に見栄えの悪い歯」になってしまいます。

まれにこのようなケースもあるので、不安であれば歯科用CTを撮られてもよろしいかもしれません。

その上で、症状が無ければ経過観察する事をお勧めします。

画像1画像1 画像2画像2

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 京子さん
返信日時:2009-10-15 10:26:58
井野先生、さっそくのお返事ありがとうございます。

根管はあくまで最初の抜髄の時に形成されるということなのですね。
だからこそ、最初の根管治療が重要なのですね。

私の右上1番の場合、最初の抜髄時に途中までしか入っていなくて(言われれば当然ですよね)、再根治の今、先生のおっしゃる石灰化などの理由で開けられないかもしれないということなのですね。
そういうこともあるのでしたら納得できます。

実は昨日帰宅してから反省していたんです。
もう一言「なぜ途中までしか入らないのですか?」と質問してみるべきだったのかも…と。

昨日はたくさん経緯を書いたので書けませんでしたが、今の主治医が頑張って下さっていることは私も分かっています。

日頃歯チャンネル保険での根の治療費が赤字だっていうのをみてますから・・(笑)
20人もの従業員を抱えてらっしゃるこの町で1番流行りの医院で、これほど根気よく根治を続けてくださっているのですから、良心的なんだなぁって。
おまけにアレルギーを持つ私の体のことも気遣い、刺激臭のないお薬を使ってくださったりと日頃から感謝しているのです。

ただ今回の右上1番、2番の治療はこの医院に来て4か所目の治療です。

?左下5番の抜歯(根が折れていたので)

?右下7番再根治…完了時に寝にひびが入っているのがわかりましたが、とりあえず残してみましょうということでクラウンをかぶせましたが、最近また歯茎フィステルが出来ています。
もう抜歯ですね…(涙)

?右上3番、4番、5番を再根治してブリッジ自費)…ブリッジが完成した時点で5番が少し腫れていたので、現在も借り付けのままです。
その後、右上1番、2番にかかったのですが、その間も腫れたり治ったりで…
現在は腫れや痛みはありませんが、上顎側の4番あたりに小さなフィステルが出来ています。

治療完了のものが問題を引きずっていることが、私も(たぶん先生も)すっきりしない原因になっている気がします。

信頼していたつもりなのに、一度不信感が募ると、不安から(この先生はインプラントは得意でも根治は不得意なのでは?…)と疑念を抱いたりしてしまいます。

一時期転院も考えましたが、次に選んだ医院が根治の得意な先生だという保証はないし…と考え直しました。

私の住む市には、ここ数年次々と新しい歯科医院が出来ましたが、井野先生のいわれる歯内療法認定医を掲げているところを探すのは難しいと思います。
このまま今の医院で先生を信頼して治療を続けようと思います。


と返信しつつ、タイヨウ先生の回答を読みました。
貴重な症例ありがとうございました。
一度CTをとってみてもらうのもありかな・・と思ったりします。

歯科用CTと一般のCTとは違うのですか?
市内の総合病院口腔外科ではCT撮影可能と聞いたのですが…。

こういう場合、主治医に相談すれば紹介状をかいてもらえるのでしょうか?
回答 回答3
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-10-15 10:58:10
「根管が根の先までないということ」について。

根管は歯根歯髄腔が管状となるため根管として存在しますが、元々歯髄に場所を占めらています。

歯髄が象牙質を形成し、最終は根尖部象牙質を作って歯牙内部に閉じ込められた状態になります。

歯髄表面には象牙芽細胞が配列していて、萌出後も象牙質を形成し続けることが多く、結果根管の狭窄状態を呈するようになることは珍しい事ではなく、これに対して多くの歯科医が悪戦苦闘しているのが実際です。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-10-15 15:03:08
歯科用CTと一般のCTとは違うのですか?

細かい事を言うと色々と違うのですが、実際に問題となる違いは「スライス幅」ですね。

医科用のCTですと2mmから細かいもので1mm前後だと思います。
歯科用CTの場合、その10分の1以下のスライス幅になります(当院のCTは0.076mmです)。

このくらい小さいスライス幅でないと歯科治療には向きません。
インプラントや外科治療ではmm単位でも可能な場合がありますが‥)


>市内の総合病院口腔外科ではCT撮影可能と聞いたのですが…。

なので、歯科用がどうかは確認されてからの方がよろしいかと思います。


>主治医に相談すれば紹介状をかいてもらえるのでしょうか?

どうでしょう?
担当の先生に聞かれていかがでしょう?

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 京子さん
返信日時:2009-10-15 17:32:02
タイヨウ先生、ありがとうございました。
確認してみます。


主治医への質問や相談は、口ごもってしまうときがよくあります。
機嫌を悪くされはしないか・・と思ったりして。
考えすぎで良くない性格かもしれませんね。
あくまで、患者である私は素人なのですし、今後は素直に尋ねてみることにします。

信頼感がある限り気持ちは通じるはずだと思いますし。
最近、ネガティブシンキングの壺にはまってました。

私のような相談は極々一般的な内容だったんだなぁ・・と改めて感じました。
先生方のご意見をうかがって前向きな気持ちになれました。
お忙しいなか時間を割いていただき本当にありがとうございました。



タイトル [写真あり] 根管は根の先まであるのが普通では?充填が途中までで心配
質問者 京子さん
地域 非公開
年齢 47歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療中の痛み
根管治療に関するトラブル
歯医者への不信感
その他(写真あり)
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
根管充填
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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