セカンドオピニオンのための、レントゲン写真の貸し出しは認められないのか?

相談者: AHさん (39歳:男性)
投稿日時:2009-10-10 09:38:14
こんにちは。

参考:過去のご相談
硬質レジンジャケット冠は虫歯になりやすい?転院時の保険適用について

レントゲン写真の貸し出しの可否についてお尋ねいたします。


他の歯科医の意見を聞くためにレントゲン写真を借りられるかと聞いたところ、5年間の保存義務があり、それはできないと言われました。


確か、歯科以外の医療では借りられるはずですが、歯科では未だに認められていないのでしょうか。

ご回答よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-10-10 11:47:01
難しい所ですね‥。

セカンドオピニオンを受けるとして、短期間でレントゲンが返却されると言う事であれば貸出しは可能でしょうが、転院されるとなった場合、レントゲンが返却されない可能性があります。

そうなると担当の先生のおっしゃられるように「保管義務」に抵触してしまうので、貸出しは断られるでしょう。



歯科以外の医療では借りられるはずですが、歯科では未だに認められていないのでしょうか。

医科では上述したような、担当医に必ず戻る「セカンドオピニオン」が広く浸透しているようですが、歯科においてセカンドオピニオンは広く浸透しておりません。


当サイトの回答ドクター同士でも「セカンドオピニオン」に関しては議論となっておりますが「歯科においては純粋なセカンドオピニオンは難しい」と考えております。


なぜなら、実際の口腔内を検査したりクラウンなりインレーを除去しないと(歯科の場合は)正確な判断ができない事が多く、それは「セカンドオピニオン」ではなく「診療行為(つまり転院)」になってしまうからです。


ですから「法的に認められているかどうか?」と言うよりも「実態として受けいられれているかどうか?」なのだと思います。
(一応、健康保険でもセカンドオピニオンと言う項目は存在しますが‥)


また、当院のようにデジタルレントゲンであれば、プリントアウトして患者さんにお渡しする事は可能ですが、通常のフィルム式レントゲンの場合、フィルムを焼き増しするのは非常に手間とお金がかかります。



もし、AHさんが「セカンドオピニオンを求めるだけで、必ず戻ります」という念書を書くなりすればレントゲンの貸し出しを受ける事が出来るかも知れません。

しかし、「転院を前提として、他院を受診する」と言う事であれば、(現時点では)「レントゲンの貸し出しは受けられない」と思われた方が良いのではないかと思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2009-10-10 14:48:03
すでにタイヨウ先生が回答されていますが。

>確か、歯科以外の医療では借りられるはずですが、歯科では未だに認められていないのでしょうか。

病院にもよりますが、大きな病院の場合、貸してくれるorコピーを買う、という感じだと思います。


歯科の場合はアナログ撮影であればコピーは難しいです。
デジタルであれば先の回答のようにプリントアウトしてもらうことは可能かと思います。

簡単に書いてしまうと、取ったレントゲンをモニタで説明されたのならデジタル、シャーカステン(チェアサイドでレントゲンフィルムを光にあてて)で説明されたのならアナログだと思います。


他の歯科医の意見を聞くための当該が連続した1〜3本であれば、そこの歯医者さんでレントゲンを撮ってもらうことも考えられてはいかがでしょうか。

小さなレントゲン1枚で済むかもしれません。
二度手間だったり被曝やお金のことなどもございますが、その方がスムーズかもしれません。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-10-10 15:34:05
こんにちは。

お二人の先生と同じ意見です。

当院にもレントゲン持参で来院される方もいらっしゃいますが、実際問題としては、再度撮影したくはなります。

レントゲン写真と一口に言っても、歯科のレントゲン写真の場合、撮影条件や環境によって写り具合が全く変わってくるものですから、よそで撮影されたものについては「見づらい」ことがほとんどですね。

デジタルのプリントアウトなどはかなり厳しいです。



スムーズに貸し出して頂ける場合にはもちろん邪魔にはなりませんが、ちょっと面倒な感じでしたら、稲垣先生のご指摘どおり、

>二度手間だったり被曝やお金のことなどもございますが、

・・ですが、再度セカンドオピニオン先で、慣れた方法で撮影して頂いてはどうでしょうか?

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-10-10 15:35:48
>5年間の保存義務があり、それはできないと言われました。

と言われてしまったからには、その医院から借りることは難しそうですね。

ウチに紹介で来られる患者さんは、時々パノラマを持ってきてくれたりします。

逆に「貸してくれませんか?」と依頼することもありますが、すんなり貸してくれたり、改めて撮影してきてくれたりします。

医療関係者同士なら(どこに貸すか分かっていたら)話も通りやすいのかも知れません。

稲垣先生が書かれたように、撮り直してもらう方が話が早いようにも思えます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: AHさん
返信日時:2009-10-10 22:29:51
諸先生方、ご回答ありがとうございます。

やはり不可能ですか。
転院先で、新たに撮影するしかないようですね。

費用や被爆のことを考えると、できればあまり撮影はしたくなかったのですが。

一旦、行く歯科医を決めたら、少なくとも一連の治療が終わるまでは転院するのは難しいということが分かりました。



ご説明されているように、歯科においては、種々の事情からセカンドオピニオンは難しいようですが、患者としては、もっとやりやすくなって欲しいところです。

歯科医によって診断や治療方針が、かなり違ってくるらしいのでなおさらです(今まで通っていた歯科医のように説明があまりない場合はなお一層です)。

希望としては、ケースバイケースでしょうが、医科のように、おおまかでよいので、症状によってガイドラインのようなものがあって欲しいと思います。

でないと、行ったところの歯科医で運命が決まってしまい、何が適切で何が不適切なのか、患者にとっては皆目見当がつかず、どうしてよいか分かりません。

ガイドラインもなく、かつ、セカンドオピニオンもままならいというのは、ある意味、とても怖いことです。



大袈裟な言い方かもしれませんが、歯科医に行く場合、ある意味、腹をくくっていかなければならないような気がします。
この状況がなんとかなって欲しいものだと思っています。

余計かつ勝手な意見を述べさせていただきましたが、詳しい説明ありがとうございました。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-10-13 09:08:06
>費用や被爆のことを考えると、できればあまり撮影はしたくなかったのですが。

費用に関してはともかく、被爆に関しては気にする必要はほとんどありません。

細かい説明は過去の相談から調べてみてください。
参考
CTを連続で2回撮影することは可能ですか?
パントモの被曝量と効果の関係と、歯科医の出身大学の調べ方

などなど‥。


おそらく、今回の件に関してもノア先生が答えられているように「よそで撮影されたものについては「見づらい」ことがほとんど」ですから、転院先で再度撮影された方がメリットが大きいと思います。


歯科医に行く場合、ある意味、腹をくくっていかなければならないような気がします。この状況がなんとかなって欲しいものだと思っています。


そうですね。
何とかこのような事態を改善できないものかと今、田尾先生ととあるプロジェクトを企画している所です。

歯科界全体が変わらなければいけない所に来ているように思いますが、なかなか難しいですね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: AHさん
返信日時:2009-10-14 00:40:01
タイヨウ先生

再度、ご回答ありがとうございます。

被爆に関して、過去の相談の記事を拝見しました。

それによると、さほど心配するほど被爆するものではないということが分かりました。といっても完全に払拭された訳ではありませんが。

放射線は自然界にも存在し、ごく微量なら健康にも良いというのは聞いたことがあるのですが、機械が出す放射線や電磁波というものには、いま一つ安心できないという頭があります。

でも、以前よりだいぶ安心できました。



歯科治療に関しては、これまで何も考えたことがなかったのですが、今回の件で考えさせられました。

調べたことは、ごくわずかですが、それでも、こう言っては失礼ですが、何か不透明なものを感じました。


タイヨウ先生は、他の先生とプロジェクトを企画されて、歯科界の向上にご尽力されておられると聞き、心強く思いました。

この度は、アドバイスありがとうございました。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-10-14 18:35:02
もう解決済のようなのですが、専門なので少しだけ、AHさんに限らず足跡をつける意味で書きます。

とっても細かいことから。
ひばくは「被曝」です。



>ごく微量なら健康にも良い

ホルミシス効果といいます。
医療被曝はたいていこの範疇です。

被曝に目くじらたてる方が、よっぽど精神的にダメージのようにも思います。
ただし、低線量被曝に関してはまだまだ不明な点も多く、誰も断定的なことは言えません。


不透明な部分は早くなくして行きたいですね。
簡単ではないですが、目指すことが大事だと言い聞かせ、少しずつ頑張ります。

AHさん、良い治療結果が出ることを願っております。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: AHさん
返信日時:2009-10-16 19:33:38
稲垣先生

再度、ご回答ありがとうございます。

漢字が間違っていたようでした。

低線量被曝という言葉は初めて聞きました。
ネット上で調べてみましたが、ご指摘のとおり、まだ、良くは分かっていないようでした。

よく分かってない以上、できる限り避けた方が良いのでしょうが、良い治療を受けるためにには、やむを得ないと思います。



歯科医の先生方のほとんどは、良かれと思って治療にあったっておられると思いますが、今回、不信に思うことがありました。

歯科界の実態がどうなっているのか、知る由もありませんが、良心的な先生も大勢いらっしゃるようなので、期待したいと思います。

今後もアドバイス宜しくお願いします。ありがとうございました。



タイトル セカンドオピニオンのための、レントゲン写真の貸し出しは認められないのか?
質問者 AHさん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ レントゲン写真
その他(セカンドオピニオン・カウンセリング)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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