歯間の虫歯治療には健康な歯の部分も削らないといけないか?
相談者:
トシさんさん (49歳:女性)
投稿日時:2010-01-15 00:33:50
参考:前回のご相談
・8歳、上唇小帯の切除手術を全身麻酔で行うと言われて心配です
こんばんは。
15歳の息子の虫歯治療についての相談です。
宜しくお願いします。
久々に歯医者に検診に行ったところ、歯と歯の間に虫歯がみつかり、治療することになりました。
歯と歯の間の虫歯を削ったあと銀の詰め物をするのですが、そのとき、その歯のかみ合わせの部分の健康なところも削って詰め物をしないといけないと聞きました。
虫歯で無い部分を削ることには抵抗があるのですが、仕方ないのでしょうか?他のやり方はあるのでしょうか?
これまで、歯磨きをきちんとやり、虫歯無くきたので息子もショックを受けたようです。
虫歯は、視診では見つからず、歯科医師が念のためとレントゲンを取ったところ2箇所、薄く影ができており、C2のレベルにきているとのことでした。
見た目にはわからず、レントゲンを撮らないとわからない虫歯の場合、そのまま様子を見てよいということはありますか?
虫歯が見た目にわからないとなると、検診のだびにレントゲンで虫歯がないか確認してもらわないといけないことになるのでしょうか?
今回の通院は、息子の部活動後にいけるように初めて受診した歯医者さんです。
・8歳、上唇小帯の切除手術を全身麻酔で行うと言われて心配です
こんばんは。
15歳の息子の虫歯治療についての相談です。
宜しくお願いします。
久々に歯医者に検診に行ったところ、歯と歯の間に虫歯がみつかり、治療することになりました。
歯と歯の間の虫歯を削ったあと銀の詰め物をするのですが、そのとき、その歯のかみ合わせの部分の健康なところも削って詰め物をしないといけないと聞きました。
虫歯で無い部分を削ることには抵抗があるのですが、仕方ないのでしょうか?他のやり方はあるのでしょうか?
これまで、歯磨きをきちんとやり、虫歯無くきたので息子もショックを受けたようです。
虫歯は、視診では見つからず、歯科医師が念のためとレントゲンを取ったところ2箇所、薄く影ができており、C2のレベルにきているとのことでした。
見た目にはわからず、レントゲンを撮らないとわからない虫歯の場合、そのまま様子を見てよいということはありますか?
虫歯が見た目にわからないとなると、検診のだびにレントゲンで虫歯がないか確認してもらわないといけないことになるのでしょうか?
今回の通院は、息子の部活動後にいけるように初めて受診した歯医者さんです。
回答1
回答日時:2010-01-15 01:59:37
こんばんは。
15歳ですと、歯と歯の間の虫歯は非常に発生しやすい時期ですね。
それと医院を変えたことで先生の診断力や診断基準が変わった可能性もあると思います。
今回の治療法については、インレー修復のことだと思いますが、この方法の場合、かみ合わせの面まで削ることは仕方がありません。
見た目は悪くなりますが、作成した金属片が歯に維持されるために、ある程度大きくする必要があるからです。
レジン充填と言う方法であれば、ドリルさえ入れば必要以上に大きく削る必要がないので、技術と時間を要するものの、特に小さい虫歯ならこちらの方が理想的ですね。
参考⇒虫歯の治療方針の違いで悩んでいます・・・
(※↑治療の必要性についてのご質問の回答にもなるかと思いますので、必ず読んで下さい。)
レジン充填も保険適用の方法なのですが、保険治療中心で経営をしているところでは、歯と歯の間の虫歯はどんなに小さくてもメタルインレーを第一選択とする場合が少なくない様です。
理由は色々考えられるのですが、歯科医師の拘束時間が5分程度で済むメタルインレー修復と、丁寧にすると30分ぐらい?はかかるレジン充填とでは前者が優先されるのは仕方がない様に思います。
参考⇒簡単に神経を抜くことと、歯科業界の実情(ワーキングプアー?)
保険治療は皆でプールしているお金で行う治療ですから、見た目のことや長期の予防まではあまり考えられてはいません。
病気に対して必要最低限、という意味ではメタルインレーでも十分に良い治療だと思いますよ。
こんなに安価で金属修復処置を受けられるのも日本ぐらいですし。
レジン充填なら白いし削る量も少ないしで良いことづくしかと言えば、やった瞬間は白いので嬉しいかも知れませんが、雑なレジン充填をされるよりはメタルインレーの方が、平均的に長持ちする様に思います。
歯と歯の間のレジン充填を段差や隙間が出来ない様に、綺麗に完成させるのは非常に難しいですからね。
(因みに私が自費で歯と歯の間のレジン充填をすると、90分ぐらいかかります。)
また、自費なら良いかと言えばそうでもないです。
白さだけならセラミックインレーなどの保険適用外の材料を変えれば実現出来るものの、段差や隙間が出来ないことの方がはるかに重要ですから、術式よりも術者選びの方が大切だと思います。
参考⇒レジンが得意な先生の見分け方
参考⇒歯科の保険治療と保険外治療の違いって?
少なくとも、
>見た目にはわからず、レントゲンを撮らないとわからない虫歯の場合、そのまま様子を見てよいということはありますか?
↑"見た目"という基準だけではあまりにも頼りないですから、信頼出来る先生に任せる様にして下さいね^^;
お大事にして下さい。
15歳ですと、歯と歯の間の虫歯は非常に発生しやすい時期ですね。
それと医院を変えたことで先生の診断力や診断基準が変わった可能性もあると思います。
今回の治療法については、インレー修復のことだと思いますが、この方法の場合、かみ合わせの面まで削ることは仕方がありません。
見た目は悪くなりますが、作成した金属片が歯に維持されるために、ある程度大きくする必要があるからです。
レジン充填と言う方法であれば、ドリルさえ入れば必要以上に大きく削る必要がないので、技術と時間を要するものの、特に小さい虫歯ならこちらの方が理想的ですね。
参考⇒虫歯の治療方針の違いで悩んでいます・・・
(※↑治療の必要性についてのご質問の回答にもなるかと思いますので、必ず読んで下さい。)
レジン充填も保険適用の方法なのですが、保険治療中心で経営をしているところでは、歯と歯の間の虫歯はどんなに小さくてもメタルインレーを第一選択とする場合が少なくない様です。
理由は色々考えられるのですが、歯科医師の拘束時間が5分程度で済むメタルインレー修復と、丁寧にすると30分ぐらい?はかかるレジン充填とでは前者が優先されるのは仕方がない様に思います。
参考⇒簡単に神経を抜くことと、歯科業界の実情(ワーキングプアー?)
保険治療は皆でプールしているお金で行う治療ですから、見た目のことや長期の予防まではあまり考えられてはいません。
病気に対して必要最低限、という意味ではメタルインレーでも十分に良い治療だと思いますよ。
こんなに安価で金属修復処置を受けられるのも日本ぐらいですし。
レジン充填なら白いし削る量も少ないしで良いことづくしかと言えば、やった瞬間は白いので嬉しいかも知れませんが、雑なレジン充填をされるよりはメタルインレーの方が、平均的に長持ちする様に思います。
歯と歯の間のレジン充填を段差や隙間が出来ない様に、綺麗に完成させるのは非常に難しいですからね。
(因みに私が自費で歯と歯の間のレジン充填をすると、90分ぐらいかかります。)
また、自費なら良いかと言えばそうでもないです。
白さだけならセラミックインレーなどの保険適用外の材料を変えれば実現出来るものの、段差や隙間が出来ないことの方がはるかに重要ですから、術式よりも術者選びの方が大切だと思います。
参考⇒レジンが得意な先生の見分け方
参考⇒歯科の保険治療と保険外治療の違いって?
少なくとも、
>見た目にはわからず、レントゲンを撮らないとわからない虫歯の場合、そのまま様子を見てよいということはありますか?
↑"見た目"という基準だけではあまりにも頼りないですから、信頼出来る先生に任せる様にして下さいね^^;
お大事にして下さい。
回答2
森永歯科医院(千葉県安房郡鋸南町)の森永です。
回答日時:2010-01-15 07:47:05
大丈夫と思っていたのに虫歯が見つかるとショックですよね。
修復処置については渡辺先生の書かれた通りだと思います。
もうひとつ、レントゲン撮影についてご心配なようですね。
これについて少し長くなりますがご参考になればと思います。
お時間があればご覧ください。
X線(レントゲン)検査は「検査によって得られる医療上の利益」が、「患者さんが放射線を照射される不利益」を上回る場合にのみ行われます。
漫然と撮影する訳ではありません。
X線検査によって非常に多くの情報が得られ、それを診断や治療に役立てることで患者さんに大きな利益をもたらすのです。
検査に伴う放射線の量は非常にわずかなもので、影響は殆ど皆無です。
以下に具体的な数値をお示しします。
放射線をどのぐらい浴びたかをしめす単位にSv(シーベルト)が使われます。
これを使って医療機関での検査でなく、普通の生活であびている放射線の量をあげてみましょう。
自然界では、宇宙や土壌から放射される放射線があり、これを自然放射線とよんでいます。
大気が薄くなる高地ほど自然放射線は強くなります。
ジェット旅客機は1万メートル以上の成層圏を飛行するので地上より強い放射線が降り注ぎます。
例えば、
・日本からアメリカへ飛行 1回あたり 1万分の1Sv です。
・ちなみに関東地方の自然放射は 1年あたり 1万分の2Sv
とされています。
この自然放射線の量は世界各地で非常に大きな差があります。
幾つか例をあげましょう。
・ケララ州(インド) 1万分の150Sv/年
この地方の土壌が放射性物質を多く含むため、関東地方の75倍
・ラパス(ボリビア) 1万分の 27Sv/年
世界一高地(3600m)にある首都。
宇宙からの放射線が強い。
同じく13.5倍
それでは、医療機関でのX線撮影であびる放射線の量はどうでしょうか?
歯科で一般的な2種類の撮影法の場合、最もX線をうけやすい目での数値をあげてみましょう。
デンタルX線撮影(10枚) およそ10万分の16Sv
パノラマX線撮影 およそ10万分の 6Sv
近年普及してきているデジタルX線なら更に少量です。
ちなみに、白内障などの障害がおきる恐れのある放射線の量は、
0.15Sv以上/年 または 15Sv以上/50年 です。
つまり、1年間にデンタル撮影を約1000回行っても障害などの副作用はなく、安全なことになります。
歯科医院でこのように大量のレントゲン撮影をすることは有り得ません。
どうぞご安心下さい。
修復処置については渡辺先生の書かれた通りだと思います。
もうひとつ、レントゲン撮影についてご心配なようですね。
これについて少し長くなりますがご参考になればと思います。
お時間があればご覧ください。
X線(レントゲン)検査は「検査によって得られる医療上の利益」が、「患者さんが放射線を照射される不利益」を上回る場合にのみ行われます。
漫然と撮影する訳ではありません。
X線検査によって非常に多くの情報が得られ、それを診断や治療に役立てることで患者さんに大きな利益をもたらすのです。
検査に伴う放射線の量は非常にわずかなもので、影響は殆ど皆無です。
以下に具体的な数値をお示しします。
放射線をどのぐらい浴びたかをしめす単位にSv(シーベルト)が使われます。
これを使って医療機関での検査でなく、普通の生活であびている放射線の量をあげてみましょう。
自然界では、宇宙や土壌から放射される放射線があり、これを自然放射線とよんでいます。
大気が薄くなる高地ほど自然放射線は強くなります。
ジェット旅客機は1万メートル以上の成層圏を飛行するので地上より強い放射線が降り注ぎます。
例えば、
・日本からアメリカへ飛行 1回あたり 1万分の1Sv です。
・ちなみに関東地方の自然放射は 1年あたり 1万分の2Sv
とされています。
この自然放射線の量は世界各地で非常に大きな差があります。
幾つか例をあげましょう。
・ケララ州(インド) 1万分の150Sv/年
この地方の土壌が放射性物質を多く含むため、関東地方の75倍
・ラパス(ボリビア) 1万分の 27Sv/年
世界一高地(3600m)にある首都。
宇宙からの放射線が強い。
同じく13.5倍
それでは、医療機関でのX線撮影であびる放射線の量はどうでしょうか?
歯科で一般的な2種類の撮影法の場合、最もX線をうけやすい目での数値をあげてみましょう。
デンタルX線撮影(10枚) およそ10万分の16Sv
パノラマX線撮影 およそ10万分の 6Sv
近年普及してきているデジタルX線なら更に少量です。
ちなみに、白内障などの障害がおきる恐れのある放射線の量は、
0.15Sv以上/年 または 15Sv以上/50年 です。
つまり、1年間にデンタル撮影を約1000回行っても障害などの副作用はなく、安全なことになります。
歯科医院でこのように大量のレントゲン撮影をすることは有り得ません。
どうぞご安心下さい。
回答3
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2010-01-15 19:50:14
こんにちは
>虫歯で無い部分を削ることには抵抗があるのですが、仕方ないのでしょうか?
>他のやり方はあるのでしょうか?
渡辺先生が答えられたように過去に同じ質問が何度も出ていますね^^;
・歯と歯の間の虫歯治療と、保険外のレジン充填について
歯チャンネル内を「コンタクト 虫歯 インレー」で検索してみてください。
私見ですが、肉眼でもレジンを歯と歯の間に詰めるのは可能ですが、殆どの場合で段差が出来、虫歯が再発したりするのであまりお勧めできません。
先日不適合なレジンを外しましたが中には虫歯が。。。
・http://www.youtube.com/watch?v=JzuQh4Gv0A4
渡辺先生もおっしゃるように、健康な部分を出来るだけ削らずに治療することも可能と言えば可能なのですが、
・http://www.youtube.com/watch?v=LmHeI6T2JEE
ここの部分にきちんと詰めようとなると相当手間がかかり時間もかかってきます。
私も渡辺先生と同じで1本で1時間半ぐらい時間がかかってきます。
ただ、保険治療では1時間かかろうが2時間かかろうが同じ治療費で行わなければならず、医学的には可能でも、制度上難しい面もあります^^;
理想の治療が保険でカバーされている訳ではないですからね。。。
>見た目にはわからず、レントゲンを撮らないとわからない虫歯の場合、そのまま様子を見てよいということはありますか?
今の年齢だと虫歯の進行が早い時期なので、C2ぐらいの虫歯であれば積極的に治された方がいいと思います。
また、はっきりレントゲンに写ってこない虫歯もありますから総合的に判断して治療する・しないを決められた方がいいと思いますよ^^
おだいじに
>虫歯で無い部分を削ることには抵抗があるのですが、仕方ないのでしょうか?
>他のやり方はあるのでしょうか?
渡辺先生が答えられたように過去に同じ質問が何度も出ていますね^^;
・歯と歯の間の虫歯治療と、保険外のレジン充填について
歯チャンネル内を「コンタクト 虫歯 インレー」で検索してみてください。
私見ですが、肉眼でもレジンを歯と歯の間に詰めるのは可能ですが、殆どの場合で段差が出来、虫歯が再発したりするのであまりお勧めできません。
先日不適合なレジンを外しましたが中には虫歯が。。。
・http://www.youtube.com/watch?v=JzuQh4Gv0A4
渡辺先生もおっしゃるように、健康な部分を出来るだけ削らずに治療することも可能と言えば可能なのですが、
・http://www.youtube.com/watch?v=LmHeI6T2JEE
ここの部分にきちんと詰めようとなると相当手間がかかり時間もかかってきます。
私も渡辺先生と同じで1本で1時間半ぐらい時間がかかってきます。
ただ、保険治療では1時間かかろうが2時間かかろうが同じ治療費で行わなければならず、医学的には可能でも、制度上難しい面もあります^^;
理想の治療が保険でカバーされている訳ではないですからね。。。
>見た目にはわからず、レントゲンを撮らないとわからない虫歯の場合、そのまま様子を見てよいということはありますか?
今の年齢だと虫歯の進行が早い時期なので、C2ぐらいの虫歯であれば積極的に治された方がいいと思います。
また、はっきりレントゲンに写ってこない虫歯もありますから総合的に判断して治療する・しないを決められた方がいいと思いますよ^^
おだいじに
相談者からの返信
相談者:
トシさんさん
返信日時:2010-01-16 01:08:56
タイトル | 歯間の虫歯治療には健康な歯の部分も削らないといけないか? |
---|---|
質問者 | トシさんさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 49歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯治療 レジン(白いプラスチック) レントゲン写真 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。