[写真あり] 歯根のう胞摘出+歯根端切除(逆根充無し)について

相談者: スキッパーさん (32歳:男性)
投稿日時:2010-03-12 21:48:40
かかりつけの歯科で、パノラマレントゲンの上顎前歯、右1の上(鼻の下辺り中央付近)にうずらの卵程の大きな影があり、歯根のう胞か鼻口蓋のう胞の疑いがあると診断されました。

上右1は以前に神経を取って薬をつめてあります。
今は特に自覚症状はありません。

おそらく摘出手術が必要になると思うので、一度大学病院で詳しく診てもらって下さいということになり、紹介状を書いてもらいました。

大学病院での診断は、上右1の根の先がのう胞らしき影にかかっているので、上右1が原因の歯根のう胞の疑いが高いというもので、のう胞摘出+歯根端切除の必要があるというものでした。

急ぐ必要はないが、放置しても少しずつ大きくなり、いつか急性の炎症を起こすかもしれないから、摘出した方がいいとのことで、10日程の入院が必要になるだろうと説明を受けました。

こちらのサイトで私が学んだことは(間違っているかもしれませんが…)

歯根端切除術は根を3mm程切り取ってしまうので、最終手段(抜歯の手前)だと思った方がよい。

・まずは専門家に再根管治療を依頼して、それでもダメなら切除という流れが望ましい(その場合、おそらく自費になるので、ある程度の出費は覚悟が必要になる)。

・切除する場合、口腔外科というよりも外科的歯内療法という観点からの専門家による顕微鏡の使用+切除+MTA根管充填保険外)が望ましい(9割方成功?)。

・いずれにせよ、根の再治療がうまくいく可能性は低い???(これは、一般論/一般の歯科医ではという内容だったかもしれません…)

・のう胞なら摘出が必要だが、のう胞と確定するには摘出後検査が必要で、レントゲンにしろCTにしろ“らしい”ということしか言えない(それとも摘出も必要ない場合が多いのでしょうか…、よくわかりません)。

・影が大きい場合、再根管治療での成果はあまり望めない。



質問1

大学病院で部分的に詳しく撮影してもらったレントゲン上では、薬はしっかり詰まっているように見えるそうです。

うずらの卵程というのは結構大きな部類に入るそうですが、こういった場合でも、まずは再根管治療をした方がいいのでしょうか?(大きな病変?/病巣?を再根管治療で対処できる可能性はとても低いのでしょうか?)

大学病院の担当医は、薬がしっかり詰まっているので必要無いと説明しています。


質問2

摘出+根切除+逆根充“無し”になりそうなのですが、これだと再発の可能性が高くなってしまうのですよね?
仮に、保険内の切除術を望む場合でも、何かしらの逆根充をお願いした方がいいのでしょうか?(保険適用のオススメ材料はありますか?)


質問3

執刀医によりけり、ケースバイケース、予後不明(予知が無理)ということになりそうですが、摘出+切除のみ、逆根充無しだと、ざっくりと再発の可能性の目安はどの程度に思っておけばいいでしょうか?(半年以内に7割方再発するんじゃないかとか…、大雑把にでも数値を出すのは無理でしょうか?)


質問4

今回はひとまず摘出+切除のみで対処して、数ヶ月ごとぐらいにレントゲンで経過観察をした場合、仮に再発しても、のう胞の規模はもっともっと小さくて済むのでしょうか?

根は短くなるのでリスクは大きいが、ひとまず大きなのう胞は摘出。
再発したら、小規模で、もっと緻密な対処にチャレンジというようなイメージです。
大きいと摘出手術自体はどこかで必要になる可能性が高いのでしょうか?

あまり費用のことを前面に出したくはないのですが、裕福なわけでもないので、やはり私にとっては大きな問題です(健康の方こそ大きな問題であるとも思いますが)。

成功6〜7割程度見込めるなら、保険内で摘出+切除をお願いしようかと思っています。

あまり悩みすぎるのもよくないですから…。

担当医は、再発の可能性は…と、いろいろはっきり言えないという説明をしてくれました。
また、再発の可能性が高そうなニュアンスのようにも受け取れる説明でした。
やはり、はっきりと言えないような問題なのかもしれませんし、こちらもいろいろと相談不足のところがあります。

現状のままだとせいぜい成功は1割程度(あるいはもっともっと低い)、自費で顕微鏡+MTAの蓋、逆根充というような方法でなら9割方再発はしないというのであれば、費用や専門医を探す手間などは二の次になりそうです。

今のところ緊急性はないので、かかりつけ歯科医や大学病院の担当医と、上記のようなことをこれからもっと詰めて相談していこうとは思っているのですが、こちらにある様々な情報を拝見しまして、手術の決断が一気に崩れて道を見失ってしまったというか、どうしていいやら途方に暮れてしまいました。

何かわかりやすい指針があればうれしいです。

よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-03-12 23:08:38
こんにちは、よく勉強されていますね^^

>こういった場合でも、まずは再根管治療をした方がいいのでしょうか?(大きな病変?/病巣?を再根管治療で対処できる可能性はとても低いのでしょうか?)

大学の先生は必要ないと言われているようですが、レントゲンも見ていない私の意見は一度根管治療を受けた方がいいと思います。



保険内の切除術を望む場合でも、何かしらの逆根充をお願いした方がいいのでしょうか?(保険適用のオススメ材料はありますか?)

保健で使用出来るものは、スーパーボンド、EBAセメントなどがありますが、こればっかりは担当の先生が決めることなので・・・

根管充填は、私は出来ればした方がいいと思います。

ただ、難しい所で見れなければ上手く薬を詰められませんし、見えるようにする為には健康な骨を削る・・・

マイクロを使用して言えることは、骨の削る量が非常に少なくてすみます。

経験が多いマイクロ使用者の先生であれば、直径4mmの穴があれば大抵神経管の穴の位置は把握することができます。

顕微鏡歯科学会の先生方の動画(you tube)などで、実際の治療例が見られます。



>逆根充無しだと、ざっくりと再発の可能性の目安はどの程度に思っておけばいいでしょうか?

私見になりますが、逆根管充填の有無ではなく、マイクロを使用してどれだけ小さな原因を処理出来るかが成功のポイントになってくると思います。



>今回はひとまず摘出+切除のみで対処して、数ヶ月ごとぐらいにレントゲンで経過観察をした場合、仮に再発しても、のう胞の規模はもっともっと小さくて済むのでしょうか?

この考え方は捨てた方がいいと思います。
外科処置は1回だけのものと考えてもらった方がいいと思います。



>成功6〜7割程度見込めるなら、保険内で摘出+切除をお願いしようかと思っています。

まずは一度歯内療法科などで根管治療をして頂き、様子を見られた方がいいと・・・、
実際、病変が大きくてもきちんと根の治療が出来れば治ってくるケースでは、外科処置なしに治ることも多々あります。

色々悩むと思いますが、もう一度先生と話し合い根管治療できないか聞いてみた方がいいと思いますよ。



>うずらの卵程の大きな影があり

同じようなケースの画像を添付しておきますね。

前歯の同じようなケースも何本も治療していますが、治る時は治るんですよ^^

『治療 ⇒ 神頼み』の治療になりますが・・・、

治れば外科は必要なくなる最後の治療です。
根の治療が得意な先生に相談してみてください。

おだいじに

 

画像1画像1

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-03-13 00:54:41
こんばんは。

私も、再根管治療が出来ないか、考えたいところですね。。

外科はやっぱり最終手段だと思います。
そういう気持ちでないならやらない方がまだ・・。

ここは本当に後悔のない様にしてもらいたいので、中途半端は自分だったら嫌ですね。



根端切除については、病変を作っている原因(細菌)が、根管の中にいるのですから、切除は必要だと思います。

切除をすれば、根管の中(汚い)と外(清潔)が、大きな穴を通して交通してしまいますので、必ず閉鎖(逆根管充填)する必要がありと思います。
(※通常の根管充填では、細菌にとっては十分通過出来るだけの隙間が残っています)

実感として、マイクロなしでの正確な操作は、少なくとも私の技量では考えられませんね。



>うずらの卵程の大きな影があり

私も上前歯の画像を↓

(井野先生の開業されている豊橋名物)うずらの大きさで例えると2〜3個分ぐらいでしょうか。

再根管治療後半年で、病変の縮小傾向が確認出来ています。

必ずこうなるという訳ではありませんが、例え保険治療でも、治る時には治ると思いますよ。

もし治らなくても、歯質量さえ大丈夫ならまだ次の手(外科)が残りますからね。



お大事にどうぞ。

画像1画像1 画像2画像2

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-03-13 11:42:00
井野先生、ノア先生と同意見です。

まずは通常の根管治療がファーストチョイスになると思います。
外科を考えるのはそれからでも遅くないと思います。


それと、井野先生が

>マイクロを使用してどれだけ小さな原因を処理出来るかが成功のポイント

ノア先生が、

>マイクロなしでの正確な操作は、少なくとも私の技量では考えられませんね。

と書かれている事からも、


嚢胞摘出+歯根端切除(+逆根充)」



外科的歯内療法


は「似て非なるモノ」と言うのが僕の私見です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: スキッパーさん
返信日時:2010-03-13 21:41:00
井野先生、渡辺先生、タイヨウ先生、迅速で丁寧な回答を頂きまして大変ありがとうございます。

大きな影(病巣/病変?)の場合でも、一般論として通常の再根管治療で治る可能性は十分あるということのようですね。

それで治らない可能性も十分あるので、それも考慮しておくべきだが、総合的にいろいろ考慮すれば(心身への負担、が短くなる、薄くなるなど、様々なリスクも考慮して)、まずは通常の再根管治療を(保険内であれ)試してみる価値は十分あると、納得しつつ考えが固まりました。

かかりつけの歯科医に、まず通常の再根管治療を試してもらいたい旨を伝えて相談してみようと思います。

相談内容の一つの大きな指針として、大学病院歯内療法科での再根管治療を希望してみます(大学病院以外の所謂“専門家”の歯科も考慮しつつ…)。

長い金属の芯(?)や高価なかぶせ物はないので勝手に楽観視しているのですが、何らかの理由で再根管治療が無理な場合でも、あるいは通常の再根管治療の予後がよくなかった場合も、(費用や通院条件が問題になりそうですが)できるかぎり歯科用マイクロスコープを使用しての切除術を希望してみようと思います。

費用などの面でどうしても無理なら、そこではじめて現状のような方法に頼るということになりそうです。

悩みすぎてもいけないので、「目と耳をふさいでさっさと手術決断!」という誘惑にかられてもいたのですが、やはり再発云々というのも怖いですし、こちらで相談することでいろいろ納得しながら大きな指針を決断することができてとても感謝しています。

病気が治ったわけではありませんが、相談/治療に前向きになれるので助かります。

ありがとうございました。



タイトル [写真あり] 歯根のう胞摘出+歯根端切除(逆根充無し)について
質問者 スキッパーさん
地域 非公開
年齢 32歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
歯根端切除術
根管治療その他
その他(写真あり)
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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