KSI Bauerインプラントのヒーリング期間が短いのは何故でしょうか?

相談者: ブランシェさん (35歳:女性)
投稿日時:2010-07-28 14:12:48
こんにちは、ブランシェです。
右下6番にKSI bauer Schraube Implantsと言うインプラントをしようと思っているものです。

以前には、チタンかジルコニアのインプランとで迷い相談させてもらいました。

参考:〔写真あり〕下6番のインプラントにチタンとジルコニアで迷う (アメリカ)


経過を書くと、2010年1月5日に抜歯
未だにそれ以上何もしていません。


情報によると、KSI bauer Schraube Implants は傷も少なくて済む、痛みも2日くらいで引く、出血が少なくて済む、ヒーリングタイムは10日間で、すぐにクラウンを入れられる。
(参照下記、歯医者さんのインターネットからコピーしました。)との事ですが、本当ですか??

(KSI Bauer

The Method with KSI bauer Schraube Implants is a minimal invasive intervention, so the implants are screwed in the root channel of the teeth to be replaced. So there is no deep surgical intervention, no severe bleeding, and it could be painless after 2 days. The healing time is 10 days, thereafter the bridge can be place onto the implants.)


その他のインプラントはだいたい3−6ヶ月という期間を用いているのに比べて、このKSI bauer Schraube Implants は10日間で完了。

んー、、大丈夫なのかな、、と少し不安です。
この短い期間で治療が完了する秘密は何でしょうか??


それと、以前にタイヨウ先生から

"(日本だとノーベル、ストローマンがメジャーです)”

と言うアドバイスをいただいたのですが、このブランドは、日本でもよく見かけるものでしょうか?


よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-07-28 14:27:23
ブランシェ さん、こんにちは

勉強不足なのか私はこのブランドは知りませんでした。

世界各国でいろいろなインプラントが存在していますので、知らないものがあっても不思議ではないかもしれません。


形状を見るとMDIインプラントというものにも似ているようです。

日本ではテンポラリーのインプラントとして使用することもありますが、10日間ではオッセオインテグレーションは完成しないでしょうね。

これを半永久的に使用する先生は日本では少数派になると思われます。


>"(日本だとノーベル、ストローマンがメジャーです)”

ちなみにアストラもメジャーだと思います。


参考になれば幸いです。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-07-28 14:39:52
こんにちは。
私もKSI bauer Schraube Implants という物は初めて知りました。

一般的なインプラントよりも短く細いために傷も小さくという、畑田先生もお書きになっておられるMDIと似ているようですね。

はたしてこれが下顎6番の咬合を支えるに十分なのかは不明です。
また10日間というのも極端に思えます。


せっかく意を決してインプラントに臨もうというところで、そこまで急ぐ必要性を感じません。

むしろ今後の将来的な展望として良いものを選択すべきのように思えます。


確かに期間は短ければありがたいと思うのは皆同じですが、将来の予測がつきにくい治療は避けるべきと思っています。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-07-28 15:43:15
日本ではまったく無名です。

一般に、チタンにせよ、アパタイトにせよ、ジルコニアにせよ、顎骨に入れてから、骨に生着するのに7週間、生着し始めに至るにも最低で4週間は要します。

10日は、生理学的に考えられません。
10日では骨は新たにできません。


ノーベル、ストローマンアストラ、カムログ、カルシテックあたりがブランドです。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-07-28 17:12:37
現在少し反省の傾向が出ていますが、インプラント治療の潮流はとにかく早く噛ませるというので、埋入即時補綴完成を究極の目標として走ってきています。
このインプラントもその生み落としの一つでしょう。


仮インプラントというのがあって、それはぐいぐい顎にねじ込んですぐにプラスチックの仮歯を上にかぶせるものですが、これは本インプラントが、生着するまでの数カ月持たせるのが目的ですが、それをいっそ本歯をつけていってしまえという、悪乗り系のインプラントのような感じを受けます。

失敗のリスクは高いはずです。
睡眠中の歯ぎしりなんかある場合は一発でアウトです。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-07-28 20:09:55
ご相談ありがとうございます。

日本では全く知られていないインプラントですね。
世界では無数と言っていいくらい種類があります。

ちょっと調べてみたら、決して悪い物では無さそうです。

設計思想は悪くありません。
最近の流れを取り入れているところも多々あります。


それはチタン製、表面が酸エッチング、テイパー形態で骨を側方に圧迫しながらセルフタッピング、切開剥離無し、ワンピース、ワンステージ短期間最小治療回数等。

これはたしかに宣伝しているように、痛みも出血も腫れもほとんど無く、しかもすぐにでも噛むことさえできそうです。

その理由は、チタン製、表面が酸エッチング、テイパー形態で骨を側方に圧迫しながらセルフタッピング、切開剥離無し、にありそうです。


最近は当院でもその日の内に、つまり1日で噛めるようにもできます。

ブタペストの歯科医院では治療費5万円くらいと書いてありました。

ドイツ製のようですし、うまくいけばとても楽に安くいく目先のメリットはあります。



ただそれを効果的に治療できるには、基本が出来さらに応用問題もできる腕があったほうが良さそうです。

簡単そうに謳っていますがこれは術者の腕前に大きく左右されます。
もし失敗すると大きなリスクもあり得ます。



また製品それ自体に少々疑問もあります。
チタンは6アルミニューム4バナジウムの合金、直径が細い、ワンピース、単なる酸エッチングなどです。

細い分だけ純チタンではなく強度の高い合金にせざるを得なかったと思われます。

これらの疑問要素は初期の骨接着率と、長期的な骨結合、破折のリスク、適応の限界等に心配が残ります。



世界で主流のインプラントにはならないと思います。

これを使うかどうか、考え方によってどれを選ぶかの価値観は分かれるとは思います。

おそらく今までの歯科治療のくりかえしで丸ごと歯を失ってきたことと思いますが、インプラント治療では手術という身体を扱いますから、身体の健康まで損なわないようにしたいものです。

たった1本のごくごく簡単と思えるインプラント治療のとき、剥離しないで手術して起こした止められない出血によって、最近東京ではお亡くなりになった方もおります。

長期的な成功と、安心して暮らせる信頼感は、やはり現在主流のインプラントにかえられません。


そして一番の問題点は、右下6番に適しているかどうかです。
抜歯後や他の状況にもよりますが、そこには私なら使わないかもしれません。

インプラント治療の成功は製品選びだけでは危険です。
治療内容のほうが遙かに重要です。

個人的には、一生の大きな成功のために、たった1本でも用心して慎重に進めたいとは思っています。

適切な診断、普遍的な見通し、綿密な計画と、清潔で精密な治療、という目に見えないほうが重要だと考えたほうが、普通は良い結果につながります。


治療なさる先生とよくご相談の上で、後はご自分の判断でお決めになっても良いと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ブランシェさん
返信日時:2010-07-28 21:31:52
畑中先生、田中先生、上田先生、さがら先生、返信ありがとうございました。

そうですか、、、。
なんだかちょっとがっかりですが、そんなにうまい話がある訳は無いですよね、、、

抜歯でとても苦い経験をしたので、痛くなくて、出血も少ない、というところに、とても魅力を感じていたのですが、ほかのインプラントも考慮に入れた方が良さそうですね。

ただそうなると、痛いのが怖い、出血が怖い、と、又インプラントをためらってしまいそうです。
ほかのチタンのインプラントでは、痛みはだいたいどのくらい続きますか?


既に抜歯後、約7ヶ月経っているのですが、最近、この歯が無いためにほかの歯に大きな負担がかかっているのではないかな、、、とも思っています。

軽い顎関節症みたいなものにもなってしまったのですが、これと抜歯は関係ありますでしょうか??
やはりそろそろ急いでインプラントを入れた方が良いですよね?


それと、自分では、気がついていないのですが、歯ぎしりもあると思います。

何故なら、右下6番は、クラウンをつけていた頃からよく外れていたし、左下6番も外れる事は無いのですが、白い部分がかけています。

朝起きると、あごが疲れている事もあるし、、、
と言う事は、多分歯ぎしりをしているのでしょう、、、しかも左右の6番を主に、、、と言う感じもあります。

と言う事は、K.S.I. Bauer にはさらに不向き、と言う事は、明らかかも知れませんね、、、


できれば、ノーベル、ストローマンアストラの中から選びたいと思いますが、どれが最も評価を得ているものでしょうか??
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-07-28 23:21:35
調べるといろいろ疑問が湧いてくると思います。

しかし、お一人で悩んでいても切りがなくなりますから、早めに良い先生を捜して相談する方がいい結果を生みます。
それからポイントを絞って調べた方が良いかもしれません。



インプラント抜歯と違い、殆どか、全く痛くないようにできます。
ちょっとしたコツがあるからです。

一部の人は痛みが出ますが、麻酔の切れたときに軽くが多く、次が2・3日軽く、それも痛み止めは飲まずにすむくらいです。

中には1週間痛かった、という人もいますが、聞いてみたら傷口を触ると痛かった、普段は痛くないという状況でした。
もちろんまだ触らないでください、と言いました。


出血はゼロにはできませんが、帰るときには止まっています。

ご心配ありません。

まぁ、それこれも腕前次第ですが…




>抜歯後、約7ヶ月経っている

もうすっかり中の骨は治っている良い時期です。

身体には大きな影響がじわじわ出てきます。
それらのお気づきの事柄は皆関係がありそうです。



>しかも左右の6番を主に、、、と言う感じもあります。

何年もの間に、両側とも何度も削っているようですね。

決してその影響は6番だけにとどまってはいません。
抜く前から何年も、全部の歯に影響を与えてきています、前歯にも。

奥歯1本と思わず、前歯の歯並びや全部の歯を助けると思って治療すると価値は高まります。




>できれば、ノーベル、ストローマンアストラの中から選びたいと思いますが、どれが最も評価を得ているものでしょうか??


それらはメジャーとも言えますから、いろいろ安心要素があります。
世界のどこに行ってもアフターのフォローを受けられる可能性も高い製品です。


現代のインプラントはすべてブローネマルク・インプラントのコンセプトと研究成果を基本に開発と改良がされてきました。

そういう意味では、ノーベル・バイオケアのブローネマルク・インプラントが世界標準になっているとも言えます。

しかし、現代インプラントの黎明期はさておき、現在ではどれもそれなりに長所・短所がはっきりしてきて、正しい選択と治療ができればどれもい結果が出ます。

それを使用する先生の考えによって、長所が生かされています。



実績とすれば、ブローネマルク・インプラントは1965年に第一号目の患者さんが治療を受けて41年以上使えましたが、それが全種類のインプラントのなかで最長記録です。

他のインプラントでそんな長い実績を持ったものはありません。
また世界中で最大の研究対象になっています。

それは安心要素です。
しかし、時代の節目節目で最先端の要望に乗り遅れている部分もあります。.
またシステムが最も複雑で道具が多く、最も製品の価格が高額です。



ストローマンも長く多く使われています。

しかし、以前はITIと言う名前から変わったように、実はある論文が出てから設計がガラリと変わって昔とは何カ所かの部分が違い、もう古いものは全く使われなくなり、その後の新しいタイプについては長期症例はまだ短いとも言えます。

また日本人に合っていると良く言われていますが、白人の症例もたくさん見てきて比べたこともあって確信しましたが、私個人としては、はなから疑問に思っています。



アストラは歯周病学の権威であるスウェーデンの教授も開発に携わったと言われていて、治療後の歯肉の安定はとてもきれいです。

しかし、強度やパーツなど疑問もあります。



それぞれに特徴がありますが、治療する場所、そこの状態などによっても、仮にその3種類から選ぶとしても、第一選択がかわってくることがあります。




くりかえしになりますが、まずは良い先生を捜すことであり、その先生が得意とするインプラントが一番安心できると思います。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-07-29 09:36:08
僕もさがら先生の書かれているように

「まずは良い先生を捜すことであり、その先生が得意とするインプラントが一番安心できる」

に賛成です。


次々と魅力的なインプラントが開発されてきておりますが、僕は海外からの患者さんやこれから海外へ移住予定の患者さんなどを見る機会が多いので、「世界中どこへ行ってもフォローできるインプラント」を選ばざるを得ませんので、現在はストローマンしか扱っておりません。

(ま、最初に接したインプラントシステムがITIだったと言う事もありますが)


もし「僕が一生、あなたのインプラントの面倒をみれます」と言う事であれば、マイナーでも「コレは良い!」と思ったインプラントを採用するかもしれませんが…。


また、インプラント専門医であれば、ケースに応じて数種類のインプラントシステムを組み合わせて「その人、その骨の状態に合ったインプラント治療を提供する」と言う事も必要かと思います。



先日、東京歯科大学のインプラント研究チームの先生のお話を聞く機会がありました。

チタン製、表面が酸エッチングと言うのが、最も予後が良いと言う事が現時点ではハッキリしているそうです。

しかし、近年言われている「骨結合性インプラント」の根本である「オッセオインテグレーション」ひとつ取っても学問的に体系化されたものではく、まだまだ試行錯誤の段階から抜け出せないでいると言う事も教わりました。

光学顕微鏡レベルでインプラント体と骨は接していても電子顕微鏡レベル、分子レベルでは1mmたりとも骨とインプラント表面のチタンとは接していないそうです。

とは言うものの、30年以上も安定して使用されているインプラントもありますし、2004年のデータではありますが、ITI発表の7年経過での残存率は95%であることも事実です(1994年lekholmらによるデータでは5年で平均93%)。

ですから、「安心できるインプラント治療を受ける」と言う事は「安心できる担当医を選ぶ」と言う所から始まると思います。




>右下6番は、クラウンをつけていた頃からよく外れていたし、左下6番も外れる事は無いのですが、白い部分がかけています。
>朝起きると、あごが疲れている事もあるし、、、

と言う事は本気でブラキシズム対策を考えられた方が良さそうですね。

参考:歯軋りの原因、治療・対策、歯ぎしり防止マウスピースなど

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ブランシェさん
返信日時:2010-07-30 13:41:10
さがら先生、タイヨウ先生
お返事ありがとうございます。
細かで、具体的な分かりやすい説明。
本当に感激です。


さがら先生が指摘してくださった疑問点、タイヨウ先生が教えてくれた最近のインプラントのお話。
本当に為になりました。


今日、知り合いの歯医者さんに行ってきました。

彼女は一般歯科なので、インプラントはしないのですが、レントゲンを撮ってくれて、どのような状態か見てきました。

彼女曰く、今の私の右下6番はインプラントには最適のコンディションだそうです。
そして、まだしばらくは、このままでも大丈夫と言ってくれたので、焦って今すぐにインプラントを入れるのではなく、もう少し調べてみたいと思っています。


プラキシズムについて、彼女に相談するのを今日は忘れてしまいましたが、考慮に入れて、真剣に取り組んで行きたいと思っています。
本当にありがとうございました。



タイトル KSI Bauerインプラントのヒーリング期間が短いのは何故でしょうか?
質問者 ブランシェさん
地域 非公開
年齢 35歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ インプラント治療法
インプラント関連
アメリカ(米国)
回答者




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