胃の不調で口腔内のph濃度が低下し、虫歯にならないか心配です

相談者: りかkoさん (24歳:女性)
投稿日時:2010-08-13 23:30:33
参考:過去のご相談
12年前に治療済みの歯。インレーを調整しても痛む原因は何か



こんにちは。
お世話になっております。


今回の相談なのですが、私は中学生の頃から胃の調子が悪く、胃の痛みや胸やけと戦い続けています。

医者にかかっていた時期もあり、検査もしていただきましたが特に異常はみつかりませんでした。。


特に調子が悪くなると、胃酸が逆流してくるのか、口の中が苦いというか、すっぱいというか変な味がすることがあります。

やはり胃が悪いと、胃酸が逆流してきたりして虫歯になりやすいですか?

きちんと歯みがきをしているのに、胃のせいで虫歯になってしまうのは辛いです。

何か歯を守る方法がありましたら、教えていただきたく。
よろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2010-08-13 23:52:35
少しタイプは違うかもしれませんが、拒食症で嘔吐を繰り返している患者が、胃酸で歯が酸喰症でボロボロになる事もありますよ。

嘔吐は精神的な影響も強いです、神経内科などとの連携も必要かもしれません。

お大事にしてください。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-08-14 00:30:09
こんばんは。

>特に調子が悪くなると、胃酸が逆流してくるのか、口の中が苦いというか、すっぱいというか変な味がすることがあります。

胃酸の逆流が、実際に起こっているのかどうかにもよるでしょうね。

胃酸の逆流が頻繁に起きているのであれば、逆流性食道炎も併発しそうなものです。
これは、消化器内科が専門になるでしょう。(でも、異常なしなんですよね)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%86%E6%B5%81%E6%80%A7%E9%A3%9F%E9%81%93%E7%82%8E

もし胃酸の逆流がほとんど認められないのであれば、「口腔異常感症」と呼ばれている症状の可能性がありますね。

苦味、酸味、金属味などがある方は、調べてみるとドライマウス傾向にある方が多いように感じております。
(そういう感覚を「口臭」だと感じて、来院される方もいらっしゃいます)

ドライマウス傾向であれば、口腔内の自浄作用が低下しますから、確かにリスクは高くなりがちです。


自律神経が不調をきたしていると、自律神経に支配されている胃腸を含む消化器や、唾液を出すための唾液腺も調子が悪くなります。

分かりやすく言い換えると「胃が原因⇒口の中の症状」なのではなく、「自律神経の不調⇒胃の症状&口の中の症状」の可能性があるということです。


自律神経の調子は、普段のライフスタイルによって左右されることもありますので、手軽なところとしては「日々の生活習慣を見直してみる」ということも大切なことだと思います。

何か思い当たることがあれば、少しずつでも良いので改善してみて下さい。
無理すると、それがストレスになっちゃうので、無理のない範囲からが良いかと。

「心配で不安感が強い状態」も自律神経への影響があるので、とりあえず相談してみるのをお勧めしたいですね。

あれこれ独りで悩んでしまうとドツボにハマるので、相談相手を早めに見つけて下さい。

早く解決の糸口が掴めると良いですね。
おだいじに。

回答 回答3
  • 回答者
誠安・瑞石牙医診所(台湾)の王です。
回答日時:2010-08-14 02:25:59
こんばんは。


>胃の痛みや胸やけと戦い続けています。
>医者にかかっていた時期もあり、検査もしていただきましたが、特に異常はみつかりませんでした。
>特に調子が悪くなると、胃酸が逆流してくるのか、口の中が苦いというか、すっぱいというか、変な味がすることがあります。

一般的には、週に二回以上胸焼けや吐き気があったり、げっぷが多い人はGERD(Gastroesophageal reflex disease)胃食道逆流症の疑いがあると云われていますが、内視鏡検査でも分からない事があります。

原因は、食道と胃の境界部にある、下部食道括約筋の弛緩や食道の蠕動運動の低下、腹圧の上昇、胃液分泌の増加、唾液の減少、自律神経の不調などと考えられています。

今現在の症状がどれ程のものか分かりませんが、酷いようでしたら、細見先生、吉岡先生が言われていますように、神経内科や消化器内科への受診も検討なさった方が良いのかもしれませんね。


>やはり胃が悪いと、胃酸が逆流してきたりして虫歯になりやすいですか?

そうですね。

虫歯になるリスクは高くなると云えますが、この場合は虫歯というよりは、酸による歯質溶解で起こる酸蝕の問題のほうが大きいと思います。

胃液は起きている時よりも、就寝時など、横になっている時に逆流しやすく、またその時間帯は唾液の流出も減少していますので、酸蝕のリスクが非常に高くなります。

なので、就寝前のケアは勿論ですが、酸度が高い飲み物は極力控えて頂いたほうが無難だと思います。コーラー、ワイン、ジュース、ビネガーなどです。

歯方面の問題は、酸蝕以外に知覚過敏、味覚低下、口腔乾燥症を併発される方がいます。

酸性食物や酸性飲料摂取の食習慣によって引き起こされる外因性の酸蝕に対して、摂食障害や胃酸の逆流で引き起こされる内因性の酸蝕には大きな特徴があって、吐しゃ物で上顎前歯の裏側(口蓋側面)の歯肉付近の歯質が無規則に溶かされています。

一見して正面(唇頬側面)が正常に見え、裏側が陶磁器のようにツルツルして、象牙質が露出し、周りをエナメル質が薄く囲んだカップ状の欠損になっていることが多いのです。

現在そうなっていないか、チェックしてみて下さい。

なっていましたら、これ以上の悪化を防ぐ意味でも、歯科への受診をお勧め致します。

なっていなくても、予防の意味で、やはり一度受診されることを検討なさって下さいね。


>何か歯を守る方法がありましたら、教えていただきたく。

酸蝕の予防に対しては、フッ化物が有効であるといわれています。

フッ化物は再石灰化を促進させる効果以上に、歯質表面の硬さを向上させることで耐酸性を上げる役割があると考えられています。

ただ、歯磨き剤選択にあたって留意して頂きたいのは、研磨材についてです。
胃酸で脆弱化した歯質表面を研磨材配合の歯磨き剤で磨くことは、歯質溶解を促進させるリスクがあるといえます。

なので、フッ化物配合の低研磨性、あるいは入っていない歯磨き剤の選択をお勧め致します。
pH値中性の製品もあります。

それから、ブラッシングのタイミングとしては、食後30分から1時間の間隔を空けてからにしたほうが良いと思います。
歯質表面が酸によって脆弱化している内に、歯磨き剤の有無に関わらず、ブラッシングされますと、表面が磨耗してしまうのです。

この点は覚えておいて下さいね。

最後に、日常的に、酸っぱいなと感じられたら、出来るだけ速やかに飲料水を摂取して除去するように努めて下さいね。

参考になさって下さい。


お大事に。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りかkoさん
返信日時:2010-08-15 00:16:21
>細身先生、吉岡先生、王先生へ

お忙しい中、ご丁寧に返信有難うございます。
いろいろなご意見やアドバイス、大変参考になりました!




>細見先生へ

歯が酸喰症でボロボロは怖いです(;_;)

精神的な影響も強いのですね!

神経内科へは行ったことがないので、神経内科への受診を検討してみたいと思います。

有難うございます!




>吉岡先生へ

逆流性食道炎の症状に似ています!!

それから、私はドライマウスだと思います。
実は、口腔内の乾燥や、粘つきも気になっていました!

様々な原因が考えられるのですね。。
そして、胃の不調やドライマウスに自律神経が関係しているなんて、知りませんでした。。
自律神経に関しては、神経内科で診ていただけるのでしょうか?

歯の健康を守るためには、一番根底にある原因を取り除くことが大切なのだと感じました!

少し怖いですが、一度大きな病院に行き、総合的に診察していただこうと思います!

そしてまずは自分の生活スタイルを見直し、悪いところを改善するように頑張りたいと思います!

多方面からのアドバイス、大変参考になりました^^
有難うございます!




>王先生へ

私はしょっちゅう胸やけを起こしますし、げっぷもよく出ます。。
GERD胃食道逆流症の疑いがあるのですね!

普段から胃の痛みはありますが、そこまで酷い痛みではないです。
しかし、体調が悪い時や食べ過ぎてしまった時は症状が悪化し、とても辛いです。。

胃が痛くなるのが怖いので、朝食と夜食は牛乳のみにしています。

一度、神経内科や消化器内科のある、大きな病院を受診してみようと思います!

歯へのリスクとしては、酸蝕の問題のほうが大きいのですね!!!

就寝中に胃酸の逆流が起こりやすいなんて、知りませんでした!
就寝前のケアはしっかりと行うよう心がけたいと思います。
そして、酸度の高い飲み物も飲まないように気をつけます!


>一見して正面(唇頬側面)が正常に見え、裏側が陶磁器のようにツルツルして、象牙質が露出し、周りをエナメル質が薄く囲んだカップ状の欠損になっていることが多いのです。

裏側が陶磁器のようにツルツルしているような気がします!!!
でも、自分ではよくわからなかったです。。(>_<。)
一度、歯科医院を受診し、歯の状態を診ていただこと思います!


酸蝕の予防に対しては、フッ化物が有効なのですね!
フッ化物配合の低研磨性のものや、研磨剤の入っていない歯磨き剤を探して使ってみようと思います!

歯を磨くタイミングも重要なのですね!!!

丁寧にご説明いただき、とても参考になりました。
いろいろなアドバイスを有難うございます!




>最後に、3人の先生方へ

親身にご説明、そしてアドバイスしてくださり、有難うございました。

以前、病院にかかって胃を診ていただいたのが、6年程前になるのですが、原因もわからず、症状も改善されなかったので、もう一生治らないのではないかと諦めていました。

しかし、当時治らなかったとしても、今回は原因がわかり、症状が改善されるかもしれないので思い切って病院を受診してみようと思います!

いつも一人で悩んでいたので、先生方に親身にアドバイスいただき、とても心強いです^^

つたない文章で申し訳ありません(>_<。)
有難うございました。



タイトル 胃の不調で口腔内のph濃度が低下し、虫歯にならないか心配です
質問者 りかkoさん
地域 非公開
年齢 24歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯その他
歯の異常・トラブルその他
歯科と全身疾患その他
酸蝕歯(酸蝕症)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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