C1の虫歯の治療方針について

相談者: ハチマキさん (20歳:男性)
投稿日時:2010-09-30 09:58:09
参考:過去のご相談
歯ブラシ除菌器は必要ですか?
歯列矯正予定。虫歯治療した歯が痛むがやっておくべき治療は?




質問は二点です

?C1の虫歯フッ素洗口+MIペーストで回復の可能性はあるか?

?C1の虫歯の詰め物としてセラミックは使えるのか?


恥ずかしながら今まで、歯の事に関心がなく、フロスも使わないおざなりな歯磨きしかしてきませんでした。

歯チャンネルを読んで、きちんとしたプラークコントロールを始め、フッ素洗口やMIペーストを使うようになりました。

しかし、先日、地元の歯医者さんで虫歯のチェックを受けた所、C1の虫歯が四本見つかってしまいました。

自分としては上記のように、最近ちゃんとしたケアを始めた事や
、なるべく削りたくない事を伝え、フッ素洗口+MIペーストで様子を見たい旨を申し上げたのですが、先生にはC1だが早く削って治療するようにと言われてしまいました。

削るならば、インレーはセラミックにしたいと言ったのですが、C1の虫歯なのでセラミックは使えない、レジンにするようにと言われてしまいました。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-09-30 10:08:00
こんにちはC1でも、先生により治療方針は変わってしまうので、難しい問題だとは思います。


C1と言っても先生の見立てであり、実際削ってみるとC2の初期のこともよくあります。
C2の状態でMIペーストを使用しても・・・
とは思います。

C1:エナメル質内の虫歯
C2:象牙質内の虫歯

となっていますが、C1,C2の間は、デジタルにここからC2と分れる訳ではありません。


C1と初期のC2を例えると、黒から白に色が変化する灰色の中の状態で、たぶん白よりの黒、白に近いけど黒が入ってきているのような感じという曖昧なもののことが殆どです。

COなら要観察でもいいと個人的には思いますが、C1でもC2になっていそうな怪しいものは私も治療した方がいいと考えています。

http://www.youtube.com/watch?v=78ZkPPPdCt0
これも視診だけではC1と判断されるかもしれません。


>削るならば、インレーセラミックにしたいと言ったのですが、C1の虫歯なのでセラミックは使えない、レジンにするようにと言われてしまいました。

ですね^^;
私もレジンをお勧めします。

セラミックインレーってかなり歯を削りますよ。

診てみないと分りませんが、今の虫歯を1とすると、健康な部分を10以上削ります。
下手したら30とか・・・

虫歯をなんとか小さく止めておきたいと考えていても、いざ実際治療をすると、治療する行為によって虫歯の何倍もの歯が失われてしまいます。


気になるようでしたら、予防に力を入れていて、きちんと管理をしてくれるような歯科医院を、もう1回受診してみればいいと思います。


昨日上がった相談ですが、

参考⇒〔写真あり〕正確な虫歯の診断法について

虫歯って難しいんですよ^^;



おだいじに
 

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-09-30 11:10:02
ハチマキさん

C1程度をどうするかは、とても難しい問題です。

>?C1の虫歯フッ素洗口+MIペーストで回復の可能性はあるか

進行が止まる可能性はありますが、回復の可能性はほとんどありません。

「削らない」ことは良いことではありますが、進行してさらに大きな虫歯になったり、神経を取る処置が必要になる危険性があります。
「削らない」ことを選択するならば、この事を覚悟しておく必要があります。



>?C1の虫歯の詰め物としてセラミックは使えるのか

使えますが、担当医がレジンを薦める程度の大きさの虫歯ならばレジンが妥当でしょう。

自費のセラミックを希望しているのに、敢えて保険のレジンを薦める担当医は良心的だと思います。


ご参考まで・・・

回答 回答3
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2010-09-30 11:12:10
>?C1の虫歯フッ素洗口+MIペーストで回復の可能性はあるか

C1と言っても幅が有りC0に近いC1とC2に近いC1とでは違うと思いますが、個人的にはC0に近いC1以外は回復の可能性は低いと思っています。

ハチマキさんのC1が、現在どのLvかにもよると思います。
またC1の処置は歯科医によって判断が分かれるところであり(井野先生も仰ってますが)、判断は難しいですね。



>?C1の虫歯の詰め物としてセラミックは使えるのか

使えるかと言う事で有れば使えます、しかしたとえは悪いですが小鳥を撃つのに熊撃ち様の大型ライフルを使うような物です。

それほどの侵襲は必要ありません。
審美的な問題もレジンで十分です。

ミニマルインターベンション(MI)(最小の侵襲(しんしゅう)と訳されていますが)的な考えからも、セラミックはお勧めできません。

チョット違うかもしれませんが

http://www.youtube.com/watch?v=okWzm6_0Oh8

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-09-30 11:52:29
C1と診断された根拠は何でしょうか?

視診であれば非常に不正確です。
レーザーを使用した診断機で数値で把握できれば、今後経過観察を行なって、悪化するようであれば処置するということで良いのではないでしょうか。

C1の状態はエナメル質に限局した状態ですから、どんなことをしても歯が再生して回復することは臨めませんが、審美的など気にならないのであれば進行さえしなければ、健康な歯質を削除して充填する様な処置は私はお勧めしません。

フッ素歯磨きだけでなく、食生活全般、間食などにも気を使う必要があります。
虫歯歯磨きだけでは予防できません。再石灰化が出来る環境作りを心がけてください。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-09-30 12:34:14
昔は「早期発見・早期治療」と言われていましたが、最近では「早期発見・早期指導」が重要と言われています。

"削って詰める"ことではなく、"虫歯になってしまった原因を探り、原因を元から絶つ"ことが重要なわけです。

専門家が見ても治療するべきか予防するべきか、判断が難しい場合には、最低3ヶ月は様子を見て、虫歯が進行しているようであれば治療、進行していないのであれば予防で経過観察を続けるというのも一つの方法です。

(通常の虫歯であれば、3ヶ月〜半年程度で急速に進行するということはほぼありません)


ただし、現在の虫歯の状態がはっきりとはわかりませんので、もしかするとすでに治療が必要な状態なのかもしれません。

その場合であっても、緊急性は低いと思われますので、可能であれば予防に力を入れていそうな医院の先生にも一度見てもらい、相談をされるのも良いのではないかと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ハチマキさん
返信日時:2010-09-30 14:32:00
先生方、回答ありがとうございます。

レーザー診断機での診断では無かったので、不正確かもしれません。
一度、予防歯科の先生に診てもらった後、必要ならばセラミックでなくレジンで治療してもらおうと思います。

最後にもう一点、地元の歯医者さんに治療方針を聞いた所

『レジンは少しずつ溶けだして歯髄に悪影響を与える。
うちでは特殊な接着剤と方法を使って、その溶けだしを抑える』

と言われたのですが、この特殊な方法とやらは、歯チャンネルには載っていませんよね?

どういった方法なのでしょうか?
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-09-30 14:41:01
ご相談ありがとうございます。

慎重な先生方の回答に賛成です。

まだ若くこれから先の一生は長くなりますから、まずレーザー検査などもある意味で有用な1つの方法ですが、できるだけ手を尽くして見極めをつけ、どうしても回避できない場合に削る治療に進む用心があっても良いと思います。

尾崎先生の回答通り、自分一人の歯みがきだけでは危険ですが、きちんと予防プログラムを受けて、進行が抑えられるかどうかみる方法もあります。

そうすれば、田尾先生の回答通り、疑わしい場合はまだ削らずに、正しい予防プログラムの中で経過観察すれば、相当年数を削らずに過ごせる場合があります。



そうすれば、先生方の回答どおり、小さな詰め物が適している場合が多いと思います。

もう一度言いますが、ご自分の判断で見送ったりすることはとても危険です。
きちんと予防の治療を受けましょう。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-09-30 15:18:07
ハチマキさん、こんにちは。


大方意見が出揃っているようですが、いくつか反論を。


>C1,C2の間は、デジタルにここからC2と分れる訳ではありません。


定義からすれば、組織学的な定義なので、はっきりと区別されるものです。
ただし、臨床的に正確に区別することは不可能です。



>COなら要観察でもいいと個人的には思いますが、C1でもC2になっていそうな怪しいものは私も治療した方がいいと考えています。
>C1と言っても幅が有りC0に近いC1とC2に近いC1とでは違うと思いますが、個人的にはC0に近いC1以外は回復の可能性は低いと思っています。


COとは、C1、C2は基準がまったく違いますので同列に使うことはできません。

COとは、Cゼロではなく、Caries Observation の略で、組織学的にどこまでむし歯が進んでいるかをあらわしているものではありません。

COは、ほぼC1と同じ意味に捉えてもいいかもしれません。
場合によっては、C2の一部含むこともあります。



>進行が止まる可能性はありますが、回復の可能性はほとんどありません。
>C1の状態はエナメル質に限局した状態ですから、どんなことをしても歯が再生して回復することは臨めませんが、


組織学的にC1なら、表層の再石灰化によって回復することもあります。



>ミニマルインターベンション(MI)(最小の侵襲(しんしゅう)と訳されていますが)的な考えからもセラミックはお勧めできません。


日本では、ミニマルインターベーションとは小さく削ることが最も重要なことのように言われていますが、もともとは削らないことに重点がおかれた考え方です。

もちろん削る場合はなるべく小さくですが。



>視診であれば非常に不正確です。
>レーザーを使用した診断機で数値で把握できれば、


レーザーを使用すると数値で表示できるため、一見正確なように思えますが、その数値自体の精度はさほど高いものではありませんので、数値を鵜呑みにするとよくないです。

現在の歯科医学に中では、もっとも重要視されるのは今でも視診です。

レーザーはあくまでも補助です。



付け足しで。

フッ素化物については十分な研究によって予防効果が裏づけされていますが、MIペーストについてはまだ十分な研究はされていませんので効果のほどは疑問です。



>『レジンは少しずつ溶けだして歯髄に悪影響を与える。
>うちでは特殊な接着剤と方法を使って、その溶けだしを抑える』

一時期そのようなことがいわれたことがありますが、現在では問題ないといわれています。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ハチマキさん
返信日時:2010-09-30 15:54:53
先生方、回答ありがとうございます。
本当に勉強になります。

小牧先生

>『レジンは少しずつ溶けだして歯髄に悪影響を与える。
>うちでは特殊な接着剤と方法を使って、その溶けだしを抑える』
>一時期そのようなことがいわれたことがありますが、現在では問題ないといわれています。

この部分について、詳しく教えていただけませんか?

私は担当の先生から、

『レジンは歯髄に悪影響を与える。
特殊な接着剤は必要だ』

と強く言われました。

私が見てもらっている先生が、現在では否定されている事を知らないならば、その先生に診てもらうのはちょっと・・・
それともレジンの悪影響は見解の分かれる問題なのですか?

一応、CiNiiとかでも検索してみたのですが、この件に関しての論文等は上手く見つけられませんでした。
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2010-09-30 16:10:11
CiNiiなら「レジン 覆髄」とかで検索するといろいろ出てくると思いますよ。


>それともレジンの悪影響は見解の分かれる問題なのですか?

最近のレジンに詳しい先生の中では、ほとんど分かれないと思います。
(問題は無いという見解)

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ハチマキさん
返信日時:2010-10-02 15:23:36
田尾先生、回答ありがとうございます。

『A-12 接着性レジン系セメント歯髄刺激性について』
歯科接着性レジンの歯髄刺激性に関する病理組織学的研究』
等、見つけられたので、複写を取り寄せてみました。

レジンの悪影響は心配する必要はなさそうですね。

となると、今通っている先生はそれを御存じなかったみたいです。

その先生に今後も診てもらうのはちょっと・・・なので、他の歯医者さんを探そうと思います。



タイトル C1の虫歯の治療方針について
質問者 ハチマキさん
地域 非公開
年齢 20歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
レジン(白いプラスチック)
歯磨き(プラークコントロール) その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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