[写真あり] 正確な虫歯の診断法について

相談者: xyzさん (30歳:男性)
投稿日時:2010-09-29 14:11:36
参考:過去のご相談
上2番、差し歯(天然歯の土台)の痛み、やり直しについて



こんにちは。

過去にも幾つも類似する質問があることを確認した上で、質問させて頂きたいと思います。


虫歯を正確に診断するためには、どのような手段を採っていくべきなのでしょうか?

素人考えで、治療順にいくつか考えてみたのは、以下の手法です。

?症状の問診
?視診
?探針での触診
?レントゲン(デンタル)
?う蝕検知液
?削ってみる

以上くらいしか思いつかないのですが、これで正確に虫歯を診断できるものなのでしょうか?



また、正確に虫歯を診断するために、先生方で工夫されていることやこだわっていること等あれば、教えて頂けると嬉しいです。


ネットで調べた感覚では、う蝕検知液はどこまで削るかを確認するために使うような印象を持ったのですが、削る前に虫歯か否かをチェックするためにう蝕検知液を使うことはあるのでしょうか?


また、歯科医によって虫歯か否かの見解が割れた時には、患者としてはどうするべきなのでしょうか?


1度に多くの質問をして恐縮ですが、よろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2010-09-29 14:26:40
そうですね

>?症状の問診

初期の虫歯は症状が無いので問診では解りませんね。



>?視診

これが最も重要だと思います。



>?探針での触診

これも臨床ではよく使います。



>?レントゲン(デンタル)

これも有る程度の大きさにならなければ判断できません。



>?う蝕検知液

これは実際に虫歯の感染牙質が残っていないかを判断する物で、虫歯かどうかの診断には使わないと思います。



>?削ってみる

最終的にはこれしかない場合もありますね。




後補助的にディアグノデントなどを使う事もありますが、これも有る程度の指標です。

下の写真ではディアグノデントの数値は25でした。

画像1画像1

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-09-29 14:29:07
こんにちは、

虫歯を正確に診断するためには、どのような手段を採っていくべきなのでしょうか?

xyz さんが上げたことぐらいでしょうか^^;


またどの程度の虫歯の大きさなのかにもよってくると思います。


私はC1は削らなくていいと思っていますが、このC1というのも経験則の中からこのケースは大丈夫だろうと、感覚的な判断になってくることもあります。

実際C1だと思っていても削ってみると、C2になっていて治療しておいた方がいい場合もあります。


C4なら視診だけで判断出来ますから色々事細かに調べる必要は減って来ると思います。




>正確に虫歯を診断するために、先生方で工夫されていることやこだわっていること等あれば、教えて頂けると嬉しいです。

私はマイクロと角度を変えたレントゲン2枚で確認しています。

ケースによってはフロスを使用したりすることもあります。

http://www.youtube.com/watch?v=78ZkPPPdCt0
http://www.youtube.com/watch?v=LmHeI6T2JEE&feature=related




>削る前に虫歯か否かをチェックするためにう蝕検知液を使うことはあるのでしょうか?

私はしませんね。



>また、歯科医によって虫歯か否かの見解が割れた時には、患者としてはどうするべきなのでしょうか?

もう1人の先生に聞くか、ですが。
多数決で決めてもね・・・、とは思います^^;


同じ大きさの虫歯でも、治療した方がいいと判断する先生もおられますし、経過観察で治療しなくてよいと判断される先生もおられます。

結論的なことを言えば、先生による部分が大きすぎるので、

患者さんが「信じられる先生の方を選ぶ」でしょうか^^;



結局、どこまで検査して、どこまで時間をかけて診た所で多少の虫歯の見落としはありますよ。

そこを細かく調べるより、「虫歯を作らないようにする」、定期的に診てもらう、このスタンスの方が大切だと私は思います。
 


おだいじに
 

回答 回答3
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2010-09-29 14:41:15
>同じ大きさの虫歯でも、治療した方がいいと判断する先生もおられますし、経過観察で治療しなくてよいと判断される先生もおられます。

国別にいくつか調査されたことがあって、ブラジルでは小さい虫歯でも治療対象とする傾向があり、逆にスウェーデンでは経過観察していく傾向が強いようです。

その国の保険制度、治療・予防システムや歴史の差でしょうか。
勿論、これに歯科医師の個人差が加わります。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-09-29 15:08:12
歯科医によって虫歯か否かの見解が割れた時には、患者としてはどうするべきなのでしょうか?

提案された中で最も軽い処置(経過観察<レーザーで進行抑制<直接充填<インレーアンレークラウン根管処置抜歯)を選ぶのが無難でしょう。

もしくは、一番信頼できそうな先生に従う。


いずれにしても賭けです。
虫歯を作ってしまったのは自己責任です。
引受ける覚悟が必要です。


ご参考まで・・・

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-09-29 16:00:34
諸先生方の書かれている通り、おおむねxyzさんの書かれている事だと思います。

プラス、ダイアグノデントを使う事くらいでしょうか。



僕も井野先生と同じで、視診をより確実なものとするため「マイクロスコープを用いた検査」に重きを置きます。

それとレントゲン(時に歯科用CT)による検査。

が主でしょうか。



治療方針に関しては、マイクロスコープやダイアグノデントを使って患者さんの意見も聞きます。

マイクロスコープには撮影装置を付ける事が出来ますので、静止画であったり、ビデオ動画であったり、グラストロンでリアルタイムに見てもらったり…と患者さんにもご自身の歯の状態を見てもらうい、治療計画に参加してもらう事が可能です。
(これが拡大鏡とマイクロスコープの最大の違いでしょう)


最終的には全ての先生方の書かれている通り「一番信頼できそうな先生に従う」と言う事になるでしょうか。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-09-29 18:53:40
むし歯が有る無しを判断するのは、あなたが列記された物で良いと思います。
ただ、う蝕検知液は切削前には使わないですね。


学校の歯科検診では指針で判断します。
というのはたとえ色が変色していても歯の表面が欠落していない限りは、むし歯と判断しません。
(内規によります。)

そういった変色、むし歯かもねというのは要注意歯(Co)と判断します。


探針を使う事も減っているような気がします。
私はその代わりにダイアグノデントを使うようにしています。

 

また、歯科医によって虫歯か否かの見解が割れた時には、患者としてはどうするべきなのでしょうか?

この答えですが、他の先生も書かれていますが信頼できる先生についていく方が良いでしょう。

ご自分でお話しを総合的に判断して決めるとしか言いようがないです。
以前NHKの「ためしてガッテン」でやっていましたが、10人の歯科医に同じ歯の写真を見せて治療方針を立てさせたら、抜髄をする先生もいるし、予防的に経過観察をするとする先生もいます。

ですから、こればっかりはあなたが決めるしかないです。

突き放すような事ですが自己判断としか言えません。


参考にしてください。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-09-29 20:29:21
虫歯を正確に診断するというか削るか削らないかの判断するためには、

?視診 当然マイクロスコープが必要なケースも多い。


?探針での触診のあまりしません。
咬合面の溝からの虫歯は入り口が狭すぎて探針ではわかりません。

代わりにファイルを使います。
隣接面はマイクロとレントゲンで決めれなければはっきりわからないと言います。


?レントゲン(デンタル)当然必要です。


?う蝕検知液は皆さんがご指摘の通り削りだしてから使うものです。


?ためしに削ってみるはしません。
ただ削ってから虫歯を全部とるかどうかは悩むことがあります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: xyzさん
返信日時:2010-10-05 11:18:23
先生方

丁寧にご回答いただき、有難うございます。
非常に勉強になりました。


>10人の歯科医に同じ歯の写真を見せて治療方針を立てさせたら、抜髄をする先生もいるし、予防的に経過観察をするとする先生もいます。

歯学というのは、scienceというよりartという側面も強いようですね。
自分と同じphilosophyを持つ歯科医を見つけることが大切ということでしょうか。


真剣に考えれば考えるほど、歯科難民になりそうというかdoctor shoppingをしそうになりますね。



追加の質問をさせて下さい。

同じ大きさのむし歯を見つけたとしても、どの程度削るかというのは歯科医によって異なるという認識で良いのでしょうか?

また、異なるとすれば、なぜそのような相違が生じるのでしょうか?


素人(患者)としては、できる限り天然歯を保存するようminimal interventionで治療するのが本来あるべき姿だと単純に思うのですが…。



次に、ズキズキする歯があるとして、ある歯科医はむし歯と診断し、別の歯科医はむし歯ではないと診断した場合、患者はどうするべきでしょうか?


よろしくお願い致します。
回答 回答8
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2010-10-05 11:40:41
>同じ大きさのむし歯を見つけたとしても、どの程度削るかというのは歯科医によって異なるという認識で良いのでしょうか?

その認識で間違いないと思います。



>また、異なるとすれば、なぜそのような相違が生じるのでしょうか?

使う材料、修復方法、その他Drの考え、得手不得手などで変ってきます。



>素人(患者)としては、できる限り天然歯を保存するようminimal interventionで治療するのが本来あるべき姿だと単純に思うのですが…。

私は基本的にその考えなんですが、違う考えのDrもいらっしゃいます。

たとえばxyzさんの言うminimal interventionでレジン充填をした場合とインレーにした場合インレーにした方が保険点数は高いです。
実日数も2日になってその分も点数は高くなります。

どちらかと言えば2級などはインレーの方が楽ですし時間もかかりません、そうするとインレーを選ぶDrも居ます。



>次に、ズキズキする歯があるとして、ある歯科医はむし歯と診断し、別の歯科医はむし歯ではないと診断した場合、患者はどうするべきでしょうか?

私見ですがズキズキしてからでは抜髄になる可能性が高いと思います。
歯科医院は症状が出る前に受診しなければ処置が大げさになってしまいます。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2010-10-05 11:45:15
こんにちは。

ある意味で、

>歯学というのは、scienceというよりartという側面も強いようですね。自分と同じphilosophyを持つ歯科医を見つけることが大切ということでしょうか。

と言う結論で良い様に思いますが・・



>同じ大きさのむし歯を見つけたとしても、どの程度削るかというのは歯科医によって異なるという認識で良いのでしょうか?

当然そうです。



>なぜそのような相違が生じるのでしょうか?

考え方、性格、器用さ、時間、コスト、知識、技量、道具、視野など、いくつでも理由は挙げられると思います。
機械じゃないですからね。



>素人(患者)としては、できる限り天然歯を保存するようminimal interventionで治療するのが本来あるべき姿だと単純に思うのですが…。

もちろんまともな歯科医なら全員そう考えますよ。



>ズキズキする歯があるとして、ある歯科医はむし歯と診断し、別の歯科医はむし歯ではないと診断した場合、患者はどうするべきでしょうか?

科学ばかりに目をとらわれず、人を見るべきではないでしょうか。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2010-10-05 19:22:19
xyz さん、こんにちは。


>歯学というのは、scienceというよりartという側面も強いようですね。自分と同じphilosophyを持つ歯科医を見つけることが大切ということでしょうか。

いいえ違います。
scienceとartのバランスが大切です。

日本ではartがおもじられる傾向が見受けられますが、よくないことだと思います。



>同じ大きさのむし歯を見つけたとしても、どの程度削るかというのは歯科医によって異なるという認識で良いのでしょうか?

これも違います。

虫歯の部分を過不足無く削りますので、歯科医によって違いは無いはずです。
材料による差は出てきます。



>なぜそのような相違が生じるのでしょうか?

歯科医の知識不足、認識不足から起こることはあるかもしれません。



>素人(患者)としては、できる限り天然歯を保存するようminimal interventionで治療するのが本来あるべき姿だと単純に思うのですが…。

もちろんそのとおりです。



>ズキズキする歯があるとして、ある歯科医はむし歯と診断し、別の歯科医はむし歯ではないと診断した場合、患者はどうするべきでしょうか?


確実な診断方法が無い限りそのような差異が出てくることはやむを得ません。

その場合は、さらに別の歯科医の診断を仰ぐことになります。


これは歯科に限らず、一般の医科でも起こることです。

ただ、医科の場合多くの患者さんは一人目の医師の診断を信じて、二人目の医師に診断を受けることがほとんど無いから問題にならないでしょう。

歯科の場合は二人の歯科医から診断を受けなくても、治療したあとが残るので、それを見て二人目の歯科医が最初の状況をわからないまま意見を言うと、患者さんは疑問に思ってしまうことがあるのかもしれません。

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2010-10-05 20:46:36
>歯学というのは、scienceというよりartという側面も強いようですね。

もちろんサイエンスですが、外科医と同じように職人芸の世界のでも
あると思います。artを技術ととらえれば、技術のない外科医には
自分は身を預けたくありません。



>追加の質問をさせて下さい。同じ大きさのむし歯を見つけたとしても、どの程度削るかというのは歯科医によって異なるという認識で良いのでしょうか?

もちろん違うと思います。



>また、異なるとすれば、なぜそのような相違が生じるのでしょうか?

技術、信念、器具、材料、アシスタント、経験すべて違うからです。


外科医が癌を切るときにどういう切開線で始めて、どれだけ切ってどれだけ残すとかは、たぶん術者ひとりひとり違うと思います。

同じ材料をそろえて同じ料理を作っても多少の味のバリエーションはできると思います。



>素人(患者)としては、できる限り天然歯を保存するようminimal interventionで治療するのが本来あるべき姿だと単純に思うのですが…。

そうなんですよ。
ただ診断が違えば治療方針も違うし、保険点数には限りがあるし、採算は合わせないといけないし。
なかなか苦しいところです。



>次に、ズキズキする歯があるとして、ある歯科医はむし歯と診断し、別の歯科医はむし歯ではないと診断した場合、患者はどうするべきでしょうか?

細身先生が書かれたとおりズキズキする歯は抜髄になることは多いです。

ただ一般的にその歯が修復(レジン充填クラウン等)されてない歯であれば、ズキズキするほどの痛みがあるほどの虫歯(亀裂をのぞく)を見落とす歯科医は少ないと思います。


修復されていると虫歯の診断はすごく難しくなります。
特にクラウン等が入っていると。

ただ本当にその歯が痛いんでしょうか?
いろいろな病気で歯痛を訴えることはあります。
たとえば心筋梗塞ほか。


さて患者さんはどうすべきでしょうか?
その答えにたどりつきません。

ケースバイケースで判断するしかないかも?

回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2010-10-05 23:09:15
>歯学というのは、scienceというよりartという側面も強いようですね。


追加で


行為なき理論は空虚であり、理論なき行為は暴力である。カント


やっぱりバランスが大切でしょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: xyzさん
返信日時:2010-10-10 16:21:32
先生方

再度ご回答頂き、有難うございます。

難しいですねぇ…。


一般論で言えば、あらゆる素材の中から金額を度外視しMIで治療しようと考えた場合、最も望ましい手法はレジン充填という手法なのでしょうか?

よろしくお願いします。
回答 回答13
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2010-10-10 17:43:57
MIということであれば錬成充填の物になります。

それを満たす歯科材料は、レジンアマルガム、充填用セメントなどが挙げられます。

最も望ましい手法は担当するDrの考えによって違うと思います。

回答 回答14
  • 回答者
回答日時:2010-10-11 10:27:03
MIというのは『考え方』のことで、治療法や材料を表すものではないですからね^^;


治療法に関しては、細見先生がおっしゃるように

>担当するDrの考えによって違うと思います。

だと思います。

回答 回答15
  • 回答者
回答日時:2010-10-12 00:23:41
>一般論で言えば、あらゆる素材の中から金額を度外視しMIで治療しようと考えた場合、最も望ましい手法はレジン充填という手法なのでしょうか?


最も望ましいのは、削らないことです。
これはMIの定義の最も基本的なことで、MIの5つの項目のうち最初の3つの項目は、削らないことに直結します。

5つのうち1つだけが小さく削りましょうとなっています。


>MIというのは『考え方』のことで、治療法や材料を表すものではないですからね^^;

井野先生の言われるととおりですね。
条件によっては、MIの考え方に基づいてインレー修復ということもあると思います。

回答 回答16
  • 回答者
回答日時:2010-10-12 17:30:21
小牧先生の補足です。


FDIによるMIの原則

1.Modification of the oral flora:口腔内細菌叢の変容
2.Patient education:患者教育
3.Remineralisation of non-cavitated lesions of enamel and dentine:エナメル質及び象牙質における非う窩性病変の再石灰化
4.Minimal operative intervention of cavitated lesions:う窩性病変への最小の侵襲による修復処置
5.Repair of defective restorations:不良修復物のリペア


※FDI STATEMENT:Minimal Intervention in the Management of Dental Caries ; Adopted by the FDI General Assembly: 1 October 2002 - Vienna




タイトル [写真あり] 正確な虫歯の診断法について
質問者 xyzさん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
その他(歯科治療関連)
その他(写真あり)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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